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日本のEBMは死んだのか?/夜は炭水化物祭り

J-STAGEをみていたら、↓のような論文が目についたので、読んでみました。私は、医学界の傍流とくか、流れにもなって折らず、その一番スミッコのほうで浮き沈みをしている者ですが、この著者の言うように日本のEBMは終焉をむかえたのでしょうか?


パラダイムシフトという幻想 ——EBMの時代を生きて——

 保健医療社会学論集 28巻(2017)2号




抄録

1990年代後半から2000年代にかけてEBM(根拠に基づく医療)がわが国の医学界を席巻した。これは「多数の患者に対する客観的な臨床的医学データ(エビデンス)を集積し、個別の患者の治療のために用いよう」という医療改革運動・思潮・医学的方法論であり、従来の人体機械論的医学に一石を投じるものとして、「医学的なパラダイムシフト」であると盛んに喧伝された。しかし、EBMは現代科学論的にはパラダイムシフトではなく、科学的医学の範疇のものである。初期のEBMには原理的な弱点があり、わが国の医学界でEBMへの関心が高まり、さまざまな思惑が噴出するにつれ、EBMはその気高い理念とは逆の混乱した状況に陥っていき、ついにはごく短期間でEBMは終焉を迎えた。本稿では、わが国のEBMの歴史を概観し、EBMの輸入にまつわる諸問題を検討した。

最初、この著者どんな人かな?知らんわーと思って読んでいましたが、実は私がとても興味深く読んだ↓の2冊の本の訳者だったんですね。びっくり。

患者は何でも知っている (EBMライブラリー)

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  • 作者: J.A.ミュア・グレイ
  • 出版社/メーカー: 中山書店
  • 発売日: 2004/07/23
  • メディア: 単行本

ビッグ・ファーマ―製薬会社の真実

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  • 作者: マーシャ・エンジェル
  • 出版社/メーカー: 篠原出版新社
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: 単行本

・上の論文の中で、いろいろ医療界の裏話(と、言ってもそんなに具体的ではないと思うのですが)がかかれていて興味深いです。EBMにたいしてOBMという言葉も出てきますが、私は大学院に入って、初めてOBMという言葉を聞いたのですが、その時の説明がオレサマ・ベイスド・メディスンと聞きましたが、実際はOpinion basede medicineだったのですね。OBMについて↓のようなご意見もありました

https://www.facebook.com/hospitalmanegiment/posts/423011651221179

・EBMもOBMも人間の営みだと言うことを認識してないといけませんね。

以下日記

・本日2/26(火)は、5時半起床。朝勉して出勤。午前外来。午後から大学でした。本日は、↓の論文のcritical appraisal。結論に、なるほどと思いました。プロペンシティ・スコアも勉強になりました。

Stroke. 2016 Feb;47(2):471-6. doi: 10.1161/STROKEAHA.115.011250. Epub 2015 Dec 15.

Outcomes of Argatroban Treatment in Patients With Atherothrombotic Stroke: Observational Nationwide Study in Japan.

・帰りは東急ハンズにちょっとよって帰宅。お風呂入って、録画の「月曜から夜ふかし」観ながら夕食:焼きそば/焼きうどんmixで食べ過ぎました。その後、このブログを書いております。これから寝ます。明日朝の体重測定が怖い。

 

 


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