日本のEBMは死んだのか?/夜は炭水化物祭り
1990年代後半から2000年代にかけてEBM(根拠に基づく医療)がわが国の医学界を席巻した。これは「多数の患者に対する客観的な臨床的医学データ(エビデンス)を集積し、個別の患者の治療のために用いよう」という医療改革運動・思潮・医学的方法論であり、従来の人体機械論的医学に一石を投じるものとして、「医学的なパラダイムシフト」であると盛んに喧伝された。しかし、EBMは現代科学論的にはパラダイムシフトではなく、科学的医学の範疇のものである。初期のEBMには原理的な弱点があり、わが国の医学界でEBMへの関心が高まり、さまざまな思惑が噴出するにつれ、EBMはその気高い理念とは逆の混乱した状況に陥っていき、ついにはごく短期間でEBMは終焉を迎えた。本稿では、わが国のEBMの歴史を概観し、EBMの輸入にまつわる諸問題を検討した。
最初、この著者どんな人かな?知らんわーと思って読んでいましたが、実は私がとても興味深く読んだ↓の2冊の本の訳者だったんですね。びっくり。
・上の論文の中で、いろいろ医療界の裏話(と、言ってもそんなに具体的ではないと思うのですが)がかかれていて興味深いです。EBMにたいしてOBMという言葉も出てきますが、私は大学院に入って、初めてOBMという言葉を聞いたのですが、その時の説明がオレサマ・ベイスド・メディスンと聞きましたが、実際はOpinion basede medicineだったのですね。OBMについて↓のようなご意見もありました
https://www.facebook.com/hospitalmanegiment/posts/423011651221179
・EBMもOBMも人間の営みだと言うことを認識してないといけませんね。
以下日記
・本日2/26(火)は、5時半起床。朝勉して出勤。午前外来。午後から大学でした。本日は、↓の論文のcritical appraisal。結論に、なるほどと思いました。プロペンシティ・スコアも勉強になりました。
Stroke. 2016 Feb;47(2):471-6. doi: 10.1161/STROKEAHA.115.011250. Epub 2015 Dec 15.
Outcomes of Argatroban Treatment in Patients With Atherothrombotic Stroke: Observational Nationwide Study in Japan.
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