SSブログ

職業性疾患としての胆管癌/正しいサイコロ、正確でないコイン

以前も印刷に使用する有機溶剤にて胆管癌が多数発生した「事件」を書いたと思いますが、それに関連する論文を見つけましたのでシェア(ひょっとして、以前も同じ文献紹介したかも...)



印刷労働者における胆管癌多発事例: 新たな職業癌


日本消化器病学会雑誌 第111巻 第3号 2014年3月




file:///C:/Users/MICHIB~1/AppData/Local/Temp/111_500.pdf


Key point


・塩素系有機溶剤に長期間,高濃度曝露を受けた印刷労働者に,胆管癌が高率に発症した. ・胆管癌の発見には検診が重要で,その際,γ-GTPを含む肝機能検査,CA19-9やCEAを含む腫瘍マーカー, 腹部超音波検査が有用であり,可能であればMRCPを施行することが望ましい.

・画像診断において,腫瘤像,胆管狭窄像,主腫瘍による末梢側胆管拡張像に加えて,限局性の胆管拡張像 がみられる.

・画像所見あるいは病理学的検索から腫瘤形成型肝内胆管癌,胆管内発育型肝内胆管癌,乳頭型肝外胆管癌 がみられた.

・主腫瘍以外の広範囲の胆管に慢性胆管傷害像およびbiliary intraepithelial neoplasia(BilIN)やintraductal  papillary neoplasm of the bileduct(IPNB)などの前癌病変がみられるが,肝硬変や進行性肝病変はみられ なかった.

・環境,臨床像や病理所見から,化学物質による多段階発癌機序を示すことが推測された. ・ジクロロメタンや1,2-ジクロロプロパンにさらされる業務による胆管癌が,業務上疾病に分類され,新た な職業癌として認識されるようになった.


・と言うことですが、本文最後の方の文章が、臨床医学の弱点(職業・環境因子をunderestimateしている)を示唆しておりますね。


・・・現在,日本肝胆膵外科学会や日本胆道学会において,職業と胆管癌発生の関連についての調査が開始されている.これまで職業歴 からの胆管癌の検討はほとんど行われてこなかったため,その研究成果が期待される.
おわりに
今回の事例は,化学物質が胆管癌の要因となることを示し,新たな職業癌と認識されることとなった.このことは,胆管癌に限らず種々の悪性腫瘍や疾患における化学物質などの環境因子の重 要性と,それらの病態について新たな視点で検討する必要性を提起している.



・病気をみたら常に職業・環境因子を考える癖をつけないといけません。(自戒をこめて)




以下日記

・本日4/7(日)は仕事やおやすみ。6時18分に起きて、7時過ぎに家を出て選挙の投票へ。その足で丸山公園、円通寺公園の桜を観て、かえりナンバで買い物して10時前に帰宅。丸山公園では、桜が池に写った光景が絵になって良かったのですが、ホント、自分に絵心がないのがかなしい。円通寺公園では、坂で息切れ。でも、海を見下ろす風景はなかなかいつみても良いものです。

・帰宅後は、ひたすら勉強。夕方から、庭の草刈り、草抜き。おかげで現在両腕と腰が痛んでおります。

・ところで現在↓の本を読んでおります。


計量経済学 (新経済学ライブラリ)

計量経済学 (新経済学ライブラリ)

  • 作者: 山本 拓
  • 出版社/メーカー: 新世社
  • 発売日: 1995/04/01
  • メディア: 単行本

この本の付録に確率の説明があるのですが、その中に出てくるのが「正しいサイコロ」「正確でないコイン」「不正確なコイン」という言葉が出てきます。まあ、「正しいサイコロ」というのは、いかさまに使われるようなものではなく、きちんと1~6まで、同じ確率で目がでるものと想像はつくでしょうが、正確でないコインって何?100円って書いているのに95円しかものが買えないの?皆様、何だと思います?

・さて、もうちょっと勉強して21時には寝床に入って、明日は5時台に起きるよう努力しましょう。本日はアルコールは飲んでおりません。よく、踏みとどまったと自分を褒めてやりたい。(←ほめる「閾値」、低すぎ)

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。