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バルプロ酸(デパケン)で高アンモニア血症/忘れられた存在になっていく

意識障害の鑑別診断として高アンモニア血症は考えないといけないのですが、どうも肝疾患がない場合、忘れがちになります。以前、肝疾患がない場合の高アンモニア血症のことをかいたと思います↓


肝疾患はなくてもアンモニアは上がる/不健康祭りで男も良いと思う 





で、今回は薬の副作用による高アンモニア血症の話。結構臨床では使っているバルプロ酸によるもの。↓のようなレポートがありました。



バルプロ酸単剤使用にて高アンモニア血症性脳症を来した1例


? 臨床神経学 59巻(2019)5号




【抄録】症例は79歳女性.2016年1月,2月に意識消失があり,6月下旬にけいれんを認めてんかんと診断された.バルプロ酸ナトリウム徐放剤 800mg/日が開始され,3日後より食欲が低下し,6日後から傾眠となった.VPA 128.3μg/ml,NH3 404μmol/lと高値を認め,てんかん重積状態と全般性の脳浮腫を来した.持続的血液濾過透析,レボカルニチン投与を行ったが重篤な後遺症が残存した.バルプロ酸ナトリウムは全般てんかんに対して広く使用され,副作用として高アンモニア血症がある.多くは無症候性であるが,単剤でも脳症に至る例があり,高齢患者では適応を十分に判断した上で少量から開始するなど注意が必要である.
・デパケンR(バルプロ酸)の添付文書は↓ですが、確かに「重大な副作用」のところに「高アンモニア血症を伴う意識障害があらわれることがあるので、定期的にアンモニア値を測定するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。」と書かれております。
・デパケン飲んでいる人は採血時はアンモニア測っておかないといけませんね。
以下日記
・本日5/28(火)は、5時40分に起きて朝勉して出勤。ちょっと病棟よって午前外来。そして、本来なら???午後からは大学へ行くのですが、病棟の患者さんの診察、病状説明で断念。で、ひととおり終わったら帰宅して、自分の論文をかいておりました・・・ちょこちょこ、書いているのですが断片的なので以前何を考えて、どこまでやったか思い出すのが大変。ある程度論文に集中できる時間がほしい。で、集中力は2時間も続かず、お風呂はいって録画の「月曜から夜ふかし」観ながら夕食。その後またちょっと論文にかかって、つかれたのでこのブログを書いております。で、これから歯磨きして寝ます。明日は、とってもつらーい当直があります。その前に午前外来、午後回診とカンファレンス、夜間診療。ホンマニつらいわ。
・ところで、2週間くらい前から歯が痛くなりました。今日、同じ経営母体である歯科に予約をとりました。名前をなのって、予約をとってもらったのですが、多分電話を取った人は新入職員さんなんでしょうね。名前を名乗っても、こちらを全然知らないようで、普通の対応をされました。また、別に枡席に椅子を置くとか、じゃがバターと提供していただくような特別待遇はしてほしいわけではないですが、大体以前なら、私のことがすぐ分かって何かちょっとした会話をしてくれていました。まあ、以前から年取ったら職員がわたしのことが分からず、どこのおじさんといわれるようになるんやと「予言」しておりましたが、ついにその時期が来たというかんじです。(というか、実は以前からちょこちょこは私を知らない職員さんから、「普通の対応」をしてもらっておりましたが、今回は、ホンマしらんのやなという感じでした)これも喪失体験というのでしょうか?この場合、緩いけれどつながりがあった職場の人間関係の喪失というものでしょうか?まあ、老いると言うことはこういうことを受けて入れていくことですね・・・かわいい爺ちゃんになるように努力します。

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