犬の三咬みで死亡/観るが診るにかわった
・Capnocytophaga canimorsusという細菌は、カタカナで書くとカプノサイトファーガ・カニモルサスと書くそうですが、私は全然この名前を覚えられないので手帳に書き留めています。犬、猫が持っている菌で、人間が引っかかれたり噛まれたりして感染します。そして、恐ろしいことに致死的なこともあります。その基礎知識は厚労省のWebsiteをご覧ください↓
カプノサイトファーガ感染症に関するQ&A
・で、NEJMに飼い犬に噛まれて6日で死亡された患者さんのレポートがありました↓
Capnocytophaga canimorsus Infection
Robert D.H. Markewitz, M.D., and Tobias Graf, M.D.
・この患者さんは交通事故で脾摘をされていたということです。『今日の救急治療指針 第2版』の「刺咬傷」という項目の処には「カプノサイトファガ・カニモーサス(Capnocytophaga canimorsus)はイヌ・ネコの口腔内に常在するグラム陰性桿菌であるが,咬傷後に致死的な敗血症を生じた例が少なくないために常に念頭に置く必要がある」と書かれています。私は、犬、猫に咬まれた人にはオーグメンチンという抗生物質を処方しております。
cf. Capnocytophaga感染症 10 例の検討
瀧口 恭男、他。感染症誌 91:387~391,2017
・↑の論文の抜粋↓
一方,人獣共通感染症としてのC.canimorsus感染症はイヌ咬傷後に発症した髄膜炎・敗血症として1976年にはじめて報告された.これまでに約 300 例報告されており,動物咬傷による感染症の原因菌として注目されている.健常人にも発症するが,脾臓摘出,糖尿病,アルコール多飲,ステロイド投与,高齢などの免疫機能低下状態が発症のリスク要因であり,中高年男性の報告が多い.菌血症,髄膜炎,心内膜炎などの原因となり,ひとたび発症すると敗血症性ショックや多臓器不全に陥ることも稀でなく,死亡率は約 30%と高率であることから動物咬傷の際には常に鑑別すべき疾患である
・↑の論文では、犬に頻回になめられただけで感染したような例もあり、いくらペットがかわいくても濃厚な接触はやめておいた方が良いという示唆でしょう。
以下日記、ちょっとだけよ。
・本日9/18(金)は、6時2分起床。ちょっと確率の勉強をして朝食摂って出勤。午前中外来、午後回診、夕方呼吸管理の学習会です。こう書いたら何事もなかったようですが、なかなか難儀でして明日映画でも観に行こうと思っていましたが、病院に患者さんを診に行くことにしました。
・19時過ぎに帰宅し、入浴、夕食、アルコール摂取してこのこのブログを書いております。もう、さっさと寝てしまうか、アマゾンプライムビデオでもみるか、葛藤中。(って、大して葛藤してませんが)
2020-09-18 21:00
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