SSブログ

気管挿管によるタピア症候群/早起きするとやはり眠い・・・当たり前だのクラッシャージョー

多分、私、今までに1000人とは行かないけど何百人かは気管挿管をしたと思います。幸いなことにタピア症候群の経験はありません。タピア症候群とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


タピア症候群 Tapia syndrome

外傷,腫瘍性病変により頭蓋外で舌下神経麻痺,迷走神経の部分麻痺が起こり,一側性の軟口蓋,声帯麻痺と舌運動麻痺,舌の萎縮を生じ,構音,嚥下障害を来す。副神経麻痺を伴うこともある。(Antonio Tapia,1875-1950,耳鼻科,スペイン)

・で、↓の様なレポートがありました。


Tapia Syndrome after Endotracheal Intubation in General Anesthesia


Yoshihide Sehara, et al.


Intern Med 59: 2965, 2020




・医中誌に「タピア症候群」といれて検索したら、15件のヒットがありました。そのうちの論文の一つが↓で、図がわかりやすいです。


開心術中の経食道心臓超音波検査により発症したTapia症候群の1

藤原 悟、他。

臨床神経学5712号(201712



Abstract:症例は67歳男性。全身麻酔下での開心術後1日目の抜管直後より、嗄声、構音障害、舌の左側偏倚を認めた。頭部MRIでは原因病変を認めず、軟口蓋麻痺はなく、耳鼻科診察で左声帯不全麻痺を認めたため、Tapia症候群(反回神経麻痺と舌下神経麻痺の合併)と診断した。神経症状は緩徐に改善し、発症4ヵ月後にはほぼ完全に回復した。Tapia症候群は稀ではあるが、全身麻酔時の気管内挿管の合併症等として報告されている。本例では左口角から挿入していた経食道超音波のプローブが左咽頭後壁を圧迫したことが原因と考えられた。本例は術中の経食道心臓超音波検査によって生じたTapia症候群の初めての報告である。(著者抄録)


↑の論文の「考察」:稀な病態であるが,全身麻酔時の気管内挿管後の合併症としての報告が最も多く,それ以外には転移性血管肉腫や,真菌感染症,神経鞘腫による圧迫等が原因として挙げられている.これまでに報告されている24例のレビューによれば,16例が気管内挿管後の発症である.さらに,そのうち5例が術中に頭部の回旋を要する耳鼻咽喉科手術(鼻中隔形成,鼻形成術)に関連しており,他の4例では下咽頭へのガーゼ挿入も併用していたため,本症候群の発症には気管内挿管チューブだけではなく,術中の頭位や挿入物など他の要素もリスクになると考察されている


・何はともあれ、抜管後の嗄声、構音障害はこの疾患も考えないといけませんね。


以下日記

・本日11/16(月)は5時39分起床。朝勉、朝食、燃えるゴミ出して午前中はZOOMで因果推論の勉強会。それから昨日自分でうったそばの昼食。ゆで方失敗したのかメッチャ硬かった。で、午後から出勤。回診して夜間診療。健康遅くまでかかって19時半前に病院で増した。で、19時49分帰宅。入浴、夕食。そしてこのブログを書いております。今、メチャクチャ眠い。で、寝ます。

・明日は午前外来。そして、午後からインフルエンザワクチン接種の当番だったのですが、ワクチンの供給が不安定で一時予約を止めていたとのことで、接種はない。で、早く帰ってこれそうです。

・標題のクラッシャージョーは、私は、映画の予告編しか観てません。クラッカーから連想しただけ。

nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。