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システマティック・レビュー・メタアナリシスの問題点/今日も1日ひきこもり

疫学を勉強していろいろ思うことがあるのですが、そのうちの一つにエビデンスのピラミッドがあります。EBMに関する論文や書籍をみてみると結構エビデンスのピラミッドがでてきます。ただ、以前に比べてあまり見かけなくなったような気がするのですが、私だけ?で、エビデンスのピラミッドも論文によって微妙にちがっていて、頂点はRCTだったりメタアナリシスだったりします。中には、頂点に診療ガイドラインなんかありますね。そもそもエビデンス・レベルって何よ?という議論をしていると長くなるので、それは置いておいて、メタアナリシスが無条件にレベルがたかいかというと、そんなことはありません。最近↓の本を読みだしました。


疫学: 新型コロナ論文で学ぶ基礎と応用

疫学: 新型コロナ論文で学ぶ基礎と応用

  • 作者: 坪野 吉孝
  •  勁草書房
  • 発売日: 2021/12/22
・この本の86ページに中に↓のような記述があります。

①実際のフィールドで対象者から情報を収集する努力を払わなくても、論文を集めて型通りの分析を行えば、システマティック・レビューの論文は書けてしまう。そのため、多数の論文がはんらんしている。
②システマティック・レビューのテーマとする事項について、医学的な知識や臨床的な経験がなくても、機械的な手順にしたがって論文が書けてしまう。そのため、当該分野の臨床や予防に従事する者にとって、実践的な意義やニュアンスを欠いた論文が出版される。
③ランダム化比較対照試験を行う資金力は、公的な研究助成機関を除けば、製薬企業が圧倒的に強い。そのため、患者のニーズや臨床医の関心とはかけ離れた、製薬企業の利益につながるようなランダム化比較対照試験が行われ、それらをもとにしたシステマティック・レビューの影響力が強くなる。
④おなじテーマを扱ったシステマティック・レビューでも、結果が異なることが珍しくない。
・上の①が最近思っていること。④は自分が論文をかいていてまさに経験したこと。②はまさにそうだなと思いますが、実際に自分は経験していないこと。③は、言われればまさにそうだなと思ったことです。
・ということで、システマティック・レビュー/メタアナリシスを絶対視せず、批判的に読まないといけませんね。
以下日記
・本日7/17(日)は、6時半起床。夕方までずーっと勉強もしくはスライドの作成をしておりました。で、17時くらいから2時間くらい草刈り、草抜きをしておりました。で、汗だくになって入浴、夕食。おいしくビールをいただきました。で、現在焼酎の魔王をいただきながら、このブログを書いております。
・おとつい、昨日で↓の本を読み終えました。おもしろくて、一気に読めました。この本の帯には、「STAP事件は現代のオカルト!」と書かれていますが、たしかにかなりSTAP細胞事件のことが詳しく書かれています。面白いのですが、これをオカルトといってしまってよいのかな?若干違和感はありますが、なんせ面白かったです。
反オカルト論 (光文社新書)

反オカルト論 (光文社新書)

  •  高橋 昌一郎
  •  光文社
  •  2021/03/26
・では、これから眠くなるまで、医療安全の講義のスライドを作ります。

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