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既存のデータベースの因果分析:電力計算は必要ありません・・・本当は検出力の話/木を切る以外indoor

(注:英語の訳文はAIがおこなったものをそのまま貼り付けています)

今日からon demandで「第14回臨床疫学セミナー ChatGPTとメンターを活用した医学英語論文の新しい書き方講座:誰でもできる効率的・良質な論文執筆法」を視聴し始めました。まだ、3つしか講義聴いていないのですが、大体知っていることもあれば、そうなんかという話もありました。その中で、観察研究のための資金申請時に検出力を求められることがあるというような話がありました。思わず「えっ」と言ってしまいました。私の理解では、そのようなものは必要無いと思っていたので(この理解でよいのですが)。まあ、いろんな事があるもので...で、演者が↓の様な論文を紹介されていたので、読んでみました。


J Clin Epidemiol. 2022 Apr:144:203-205. doi: 10.1016/j.jclinepi.2021.08.028. Epub 2021 Aug 27.
Causal analyses of existing databases: no power calculations required
著者は、現在私が勉強しているMiguel A. Hernándでした。
【Abstract】

Observational databases are often used to study causal questions. Before being granted access to data or funding, researchers may need to prove that "the statistical power of their analysis will be high." Analyses expected to have low power, and hence result in imprecise estimates, will not be approved. This restrictive attitude towards observational analyses is misguided. A key misunderstanding is the belief that the goal of a causal analysis is to "detect" an effect. Causal effects are not binary signals that are either detected or undetected; causal effects are numerical quantities that need to be estimated. Because the goal is to quantify the effect as unbiasedly and precisely as possible, the solution to observational analyses with imprecise effect estimates is not avoiding observational analyses with imprecise estimates, but rather encouraging the conduct of many observational analyses. It is preferable to have multiple studies with imprecise estimates than having no study at all. After several studies become available, we will meta-analyze them and provide a more precise pooled effect estimate. Therefore, the justification to withhold an observational analysis of preexisting data cannot be that our estimates will be imprecise. Ethical arguments for power calculations before conducting a randomized trial which place individuals at risk are not transferable to observational analyses of existing databases. If a causal question is important, analyze your data, publish your estimates, encourage others to do the same, and then meta-analyze. The alternative is an unanswered question.

概要
観測データベースは、因果問題の研究によく使用されます。データや資金へのアクセスを許可される前に、研究者は「分析の統計的検出力が高い」ことを証明する必要がある場合があります。検出力が低く、結果として不正確な推定値になると予想される分析は承認されません。観察分析に対するこの制限的な態度は見当違いです。主な誤解は、因果分析の目的は効果を「検出する」ことであるという信念です。因果関係は、検出されるか検出されないかの 2 値信号ではありません。因果効果は、推定する必要がある数値です。目標は効果を可能な限り公平かつ正確に定量化することであるため、不正確な効果推定値を使用した観察分析の解決策は、不正確な推定値を使用した観察分析を回避することではなく、多くの観察分析の実施を奨励することです。研究をまったく行わないよりも、推定値が不正確な複数の研究を行う方が望ましいです。いくつかの研究が利用可能になった後、それらをメタ分析し、より正確なプールされた効果の推定値を提供します.したがって、既存のデータの観察分析を差し控える正当な理由は、推定が不正確になるということではありません。個人を危険にさらす無作為化試験を実施する前の検出力計算に関する倫理的議論は、既存のデータベースの観察分析に転用することはできません。因果関係の問題が重要な場合は、データを分析し、見積もりを公開し、他の人にも同じことをするように勧めてから、メタ分析を行います。代替案は未回答の質問です。

・基本的には、検出力は必要無いですね。ちなみに統計学で用いるpower(検出力)とは↓

 

https://bellcurve.jp/statistics/glossary/1301.html

・このブログの標題と抄録の訳はPubmedXというGoogle Chromeの拡張機能を使ったものです。ご紹介した論文の標題が笑えたので貼り付けました。(powerは統計用語では検出力でしょうが、通常は電力とか訳されますよね)

 

・昔、労災の裁判で某大学の教授が、最近の研究はRCTでないとだめで、一流の医学雑誌ではそれ以外はうけいれられないというような発言をしておりましたが、それを思い出しました。私は、疫学の初級程度のものですが、それでも間違った疫学の用語や知識をつかっているエライ臨床の先生が時々(??)おられるので、気になるところです。
以下日記
・本日8/10(土)はゆっくり6時22分おき。朝食後肺エコーの本をちょっと読んでから40分くらい畑の木を切っておりました。その後シャワー浴びて、上記Webinarの視聴をお昼を挟んでしておりました。
・で、18時からお出かけして友達と会食。久々にアルコール飲みます。(って、昨日ものんでるけど)

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