知らなんだ:フェニルケトン尿症にペグバリアーゼ/小学館、宝島社とアガワが悪い
・フェニルケトン尿症とは、『医学書院 医学大辞典 第2版』によると↓
フェニルケトン尿症
phenylketonuria;PKU
肝臓のフェニルアラニン水酸化酵素活性が著明に低下し,フェニルアラニンからチロジンへの代謝が障害されたために生じる常染色体劣性の遺伝性疾患。血液中のフェニルアラニン濃度が上昇し,そのために精神発達の遅れが出現し,一方,皮膚および毛髪の色素の減少がみられる。血中フェニルアラニン値が20mg/dLを超える症例を古典的フェニルケトン尿症と呼ぶ。尿にはフェニルアラニン由来のフェニルピルビン酸,フェニル乳酸,フェニル酢酸の排泄が著増している。わが国では新生児マススクリーニングの対象疾患になっており,生後5~7日の血中フェニルアラニン濃度を測定し,診断が確定した症例は,低フェニルアラニン食での治療が行われる。精神発達を正常化するには生後1か月以前から治療を開始することが重要とされている。また,学童期以降でも治療を継続することが必要であり,治療を中止して知能低下が進行した例も報告されていて,最近では食事療法基準の見直しが提唱されている。なお本症では遺伝子変異の同定が進んでいる。
・で、私は、治療は食事療法のみと思っていました。ところが、治療薬があったのですね。↓の記事を読んで初めて知りました。
フェニルケトン尿症 30歳になるまで唐揚げを口にできなかった女性…「『普通の食事』に罪悪感あった」
・ところで、小児科医でもない私が何故フェニルケトン尿症に関心があるのか?それは、生活習慣病という概念に関係します。
・私が、過去何回か生活習慣病について書いたことがあるので、熱心な読者は覚えておられるでしょうが(と書きながら、多分いない)、生活習慣病という言葉を提唱したのは1996年の公衆衛生審議会です↓
生活習慣に着目した疾病対策の基本的方向性について(意見具申)
この文書の中で下のような図がかかれています。
わかりやすいといえば、分かりやすいのですが、これはかなり単純化しすぎて誤解を招くと思います。その一例が、各要因が独立しているところ。遺伝性疾患と言われているフェニルケトン尿症もそれに対応する特別な食事の提供とそれをきちんと摂取するという生活習慣で発症を予防できます。つまり、三つの要因もそれぞれ関連していると言うことです。
・まあ、こういう説明をするためにフェニルケトン尿症という典型的な遺伝性疾患を例に挙げて説明することがあるので、関心があったのです。で、新たな治療法ができて良かった。薬という「外部要因」でも遺伝性疾患の治療ができると言うことです。
以下日記
・最近、あまりにも生活が辛くて酒浸りです。現在もアルコールのみながら、この記事を書いております。
・9/23(月)は暦では休日ですが、午前中は訪問診療のため出勤。なんせ、月曜日は休みが多いので、それにあわせて訪問診療をしていると1単位の訪問件数がめちゃくちゃ増えるので、休日に仕事した方がある意味楽です。午後は、家の片付けや草刈り、木を切る作業等です。
・9/24(火)は、午前診療と夜間診療ですが、ゲロが出そうな程メッチャ忙しかった。帰宅してアルコールです。
・本日9/25(水)は、午前外来、午後回診とカンファレンス。昨日と違ってちょっと余裕がありました。帰宅後1時間ばかり"Causal Inference: What If"がよめました。後はアルコール。
・ところで、最近睡眠時間が短い。∵寝床で本を読むから。若かりし頃は寝床に入って本を読むのが楽しみで、枕元には2,3冊本がおいてありました。最近は、疲れて本を読む気力も無く寝てしまっていました。ところが、小学館や宝島社のショートショート集(そのうちの一冊)↓や阿川佐和子さんのエッセイを読むとつい面白くて0時を超えて読んでしまっています。で、寝不足。阿川さんのエッセイって、とっても共感できます。今日も読みながら眠りにつくでしょう。
・余談ですが、阿川さんのお父さん(誰か知ってますか?)が書かれた『井上成美』『米内光政』は面白く読ませてもらいました。
2024-09-25 21:48
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0