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心膜嚢胞/お医者さんと看護師さんがいてくれてよかった

・標題の心膜嚢胞とは、『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


心膜嚢胞

[英]pericardial cyst



心膜由来の嚢胞で比較的稀。先天性のものがほとんどで,心膜発生過程における癒合不全などさまざまな説がある。後天性のものは心膜炎罹患後に続発するもので,貯留する心嚢液による心嚢内圧上昇により心膜の膨隆が生じて起こるものと考えられている。臨床症状は胸部圧迫感や胸痛,呼吸苦などだが,多くは無症状に経過し胸部X線などで偶然発見されることが多い。左右心横隔膜部と上縦隔部に好発する。多くは良性で悪性化するものはきわめて稀。診断はCTにて行われ,CTガイド下に腫瘍穿刺も行われる。


・その症例報告がinternal medicineに載っていました↓


Pericardial Cyst


Inter Med 49: 805-806, 2010





今回これをアップしたのは、胸部単純レントゲンでこのような画像を見たとき鑑別診断として何を考えるか?ということを記録しておきたかったから。(ここまで、書いていて、アレッ、これって以前書いたかも...まあ、何回かいても記憶の強化に良いということで)

この本文中に鑑別診断が載っていました↓


 Differential diagnoses are pneumonia, pleural effusion, benign or malignant lung, mediastinal or pericardial tumors, phrenic nerve palsy, mediastinal masses, bronchogenic cyst and diaphragmatic hernia.



・以前から短期記憶がだめでしたが、最近遠隔記憶も怪しくなってまいりました。



以下日記


・ブログをできるだけ毎日アップしようと思うのですが、夜になると疲れてしまってアップがなかなかできません。例によって過去を振り返ります。

・1/27(土)は三重県名張で、とても小さな小さな「医療福祉政策学校」という研究会(医療職、福祉職、研究者、労働組合員、学生等参加)に参加しました。毎年冬と夏に赤目温泉で開かれており多いときは30名少ないときは20名弱の参加です。私は1年に1,2回参加しております。日ごろ交流のない研究職、福祉職の方々と交流できる良い機会と思っております。今回、私は「医学論文の読み方」という発表をしてまいりました。それは、よかったのですが、途中恐ろしい出来事が...この研究会の指導者といいますか塾長といいますか、元阪大衛生学教室の助教授の先生(90歳と1か月)がおられるのですが、途中気分不良になられ、研究会の部屋をでていこうとしているときに意識消失。幸い医師二人と看護師一人がいて対応、多分血管迷走神経反射でしょう、横になってもらい経過診ていると意識が戻られました。


cf。 血管迷走神経失神(『医学書院医学大辞典第2版』による解説)


1932年ルイス(Lewis T)によりvasovagal syncopeという言葉の概念がまとめられ,以後一般的に使われるようになった。突然の痛み,精神的ショック,怒り,採血,人ごみの暑い部屋にいるなどの後に,頭重感,耳鳴,気分不快,悪心,冷汗,顔面蒼白,眼前暗黒感などの前駆症状を伴って意識喪失する状態をいう。病態生理は,各種誘因により交感神経が過度に緊張し,心拍数と血管抵抗が増加し,心室の収縮性がさらに増すことにより左室のメカノレセプターを刺激して遠心性の迷走神経活動が亢進し,徐脈と血管拡張から血圧が低下し,失神すると考えられている


・私は、この時宮沢賢治の詩のように「オロオロ」しておりましたが、もう一人Dr.と看護師さんがいてよかった。わたしひとりなら思わず「お医者さんを呼んでーーーっ!」と叫んでいたでしょう。で、これから外出時は聴診器とパルスオキシメーターくらいは持っていたほうがよいと思いました。

・研究会は泊まり込みで、その日の夜は宿泊ですが、私はおつきのものとして「塾長」と同じ部屋に寝ました。結構いびきをかいておられましたが、静かになったらちゃんと息してるのかなと心配になって十分な睡眠がとれませんでした。(じつは、呼吸を気にしているより夜間頻尿で眠れなかったのですが)

・翌日1/28(日)の朝は何事もなく私も「塾長」もお目覚め。午前中つつがなく研究会を終えることができました。その後は、まじめに帰宅。(お土産に551の豚まん購入)かえって、私が非常勤講師している大学の成績を付けておりました。夜遅く近所の方(地域の自治会の役員)から電話、寒さで水道管が破裂して断水との事。飲み水は備蓄しており、お風呂のお湯も捨てずにおいていたので一晩は問題ないだろうと、そのまま寝ました。翌日は普通に水道から水が出て、夜間寒い中工事をされた方々に感謝です。

・1/29(月)の午前は大学で勉強。現在『医薬統計のための生存時間データ解析』という本を読んでいますが、これは私にとってもとてもためになります。午後は病院にもどって外来。18時前におえて水島の方の病院へ。たまっている労災の書類を書きに行きました。(1月は労災関係の書類がどっとくるのです)ところが、頼んでいた書類がでていない。ちゃんと書きに行くからだしておいてねと言っていたののに1枚しか出ていない。さすがの温厚な私も激怒いたしました。その時間すでに担当者が帰宅しており、残っている職員さんに書類を探してもらいなんとかみつけてだしてもらいました。で、20時過ぎまで書類を書いて帰宅。「もう、事務職員さんしっかりしてよ~~っ」と疲れました。

・1/30(火)は、1日大学院で勉強。恙なく???終わりました。本日CA(Critical Appraisal)のネタの論文は↓


The full moon and motorcycle related mortality: population based
double control study
http://www.bmj.com/content/bmj/359/bmj.j5367.full.pdf 


いろんな意味で面白かったですが、これって四大医学雑誌のひとつのBMJの論文ですが、クリスマスには面白い論文が載せられるみたいですね。


・本日の帰宅は19時25分。お風呂入って、夕食。録画の「月曜から夜ふかし」をみて、このブログを書いております。もう、勉強をする気力はなく、これから布団に入って落語ききながら寝ます。

・明日は私が最も嫌いな水曜日。午前中外来、午後カンファレンス、夜間診療です。12時に新患さん(他院にかかっている)の予約が入っており、そう簡単に午前の外来が終わりそうになさそうです。


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