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誤嚥に黒胡椒/田淵俊夫展、絵より価格にビックリ

・J-stageをみていたら、↓のような論文がありました。黒胡椒が誤嚥によいというもの。私はトウガラシが誤嚥に効くとはしっていましたが、黒胡椒が効くとは知りません(もしくは、読んでいたが印象に残らず忘れていた)でした。この論文に関しては、残念ながら私はお金を払っていないので、抄録しかよめませんでしたが...



療養型病棟における黒胡椒を用いた誤嚥性肺炎予防

日本気管食道科学会会報/69巻(2018)1号


【抄録】誤嚥予防にはさまざまなものが報告されているが,療養型病床群においてはそれらの対策が十分に行えないのが現状である。われわれは誤嚥予防として黒胡椒に注目した。黒胡椒は咽頭へのサブスタンスPの放出を増加させることにより嚥下反射を改善して誤嚥を予防することが報告されている。今回,黒胡椒そのものを使用して誤嚥リスクを減らし抗菌薬使用および誤嚥性肺炎発症率を低下させられるか検討した。【対象】当院療養型病床群に入院している患者35名のうち32名。【方法】患者を2群に分け,60日ごとに黒胡椒使用群と非使用群を交換して両群に黒胡椒を使用し,120日間での発熱,抗菌薬使用を比較することにより誤嚥性肺炎の発生率を比較した。【結果】期間中に37.5℃以上の発熱を認めた症例は28例で,2日以上の発熱と誤嚥性肺炎を認め抗菌薬を使用した症例は11例であった。黒胡椒を使用した群は発熱例11例で,抗菌薬使用例は2例であり,有意に抗菌薬の使用頻度および日数を抑制した。【結語】黒胡椒は安価かつ容易に療養型病床群での抗菌薬使用を減少させた。


・本文が読めないので、どういう投与方法だったか分からず残念です。で、ちょっと黒胡椒について調べてみました。


まずは、ちょっと古いですが総説的なもの↓


V.感染症予防と対策 1.高齢者肺炎・誤嚥性肺炎


【要旨】高齢者肺炎の大部分が誤嚥性肺炎であり,その危険因子として脳血管障害および脳変性疾患に伴う不 顕性誤嚥が重要である.不顕性誤嚥は大脳基底核病変を有する人に多く認められる.ACE阻害薬,アマ ンタジン,シロスタゾール,半夏厚朴湯,葉酸,モサプリドなどの不顕性誤嚥の予防薬は,ハイリスク 高齢患者において肺炎の予防効果を有する.また,カプサイシン,メンソール,黒胡椒アロマセラピー も嚥下機能の改善効果を有し,肺炎の予防効果が期待される. 〔日内会誌 99:2746~2751,2010〕


・↑に黒胡椒がでていますね。で、もうちょっと詳しいもの↓

【感覚薬理学の新展開~口腔・咽頭・上部消化管感覚異常と疾病~】誤嚥性肺炎の分子標的治療最前線 咽頭感覚受容体からリンパ管誘導因子まで




【抄録】加齢により嚥下機能が障害されていく機序に咽頭の知覚感受能力の低下といった知覚神経の要因が関連している。この咽頭部の食物あるいは水分の感知機構はまだはっきりわかっていないが、食物刺激と同時に温度刺激を咽頭部に加えることにより嚥下反射開始の情報が強化されて、嚥下障害患者の嚥下反射を改善することができる。さらに温度感受性TRP受容体アゴニストである香辛料も嚥下反射を改善する。また、嗅神経の黒胡椒嗅覚受容体の刺激は大脳皮質を介して、嚥下反射を改善するものと思われる。私たちはこれまで自分たちが開発してきた高齢者の嚥下機能回復法、咳反射回復法を集結した重症誤嚥性肺炎絶食患者の食事開始プロトコールを立案した。このプロトコールを使用することにより、食事再開後の一ヵ月以内の再誤嚥性肺炎の発症を以前の3分の1に抑えることができた。さらに少しずつの誤嚥を繰り返す慢性的な誤嚥性肺炎においては、慢性炎症により肺にリンパ管新生が起きていることを見出した。リンパ管新生を誘導するVEGFR3の阻害薬により、誤嚥性肺炎慢性炎症の病態が改善した。以上、誤嚥性肺炎における分子標的治療には、咽頭温度感受性TRP受容体や嗅覚受容体に対する分子標的治療とリンパ管新生誘導因子に対する分子標的治療の2種類が考えられる。前者は主として誤嚥性慢性肺炎の発症機序の前半部分に、後者は後半部分に作用していると考えられる。誤嚥性肺炎の患者に対して、単に抗生物質による治療のみではなく、これらの発症機序に基づく分子標的治療を組み合わせることにより、飛躍的な治療効果があげられると考えられ、今後の創薬のターゲットとなっていくだろう。


・上の本文中に出てくる商品「むせにご縁なし」↓




・柚子胡椒は誤嚥予防に効くだろうかと思ったが、トウガラシと柚子だから当然効くよね。



以下日記

・本日2/25(日)は午前中水島へ行って、労災関係の書類作成。午後は福山へ行って天満屋へ。田淵敏夫展(明日香心象)に行ってきました。私、全然この方知りませんでしたが、たまたまTVのニュースで個展をやっているのを知って、見てみたいとおもっていってまいりました。ちょうど、階はちがいましたが、「決算美術大蔵ざらえ」というのをしていて、他の画家(平山郁夫や千住博)の絵も展示されていて見ることができました。田淵俊夫さんの絵は、色がきれいで、見ていて癒される感じがしましたが、その価格をみて、癒された気持ちがブットビました。絵を見る時間より価格を見る時間(0を数えるのに時間がかかる)がながかったりして。お安いので6号6480000円、お高いので50号32400000円。(桁はまちがっておりません)誰が買うのか?買う人がいるんですよねぇ...まあ、値段はおいておいて、とてもきれいな絵で癒されました。図録も買いましたが、うけるインパクトが実物と全然違ってちょっと残念。(当たり前だけど)で、余談ですが、図録かったのは、少なくともその日、ひょっとしたら全日程で、私が最初かも。何故なら、図録を入れる袋の大きさが図録より小さくて職員さんが別の場所に袋を取りに行きましたから。)

・絵を見る前にロフトで買い物していましたが、帰り福山のサンステのキャン★ドゥでも買い物。で、帰宅。夕方ちょっとだけねて17時半から19時前まで地域の集まり。本日は市長と地元選出の県会議員さんが来て市政、県政報告。その後定例会、その後近々市議選があるので立候補予定者3名が来てお話。

・帰宅してお風呂入って、夕食摂りながら「マツコの知らない世界」の録画をみておりました。(チャンポン麺がテーマ)無性に麺が食べたくなりましたが、それは我慢です。その後、労災関係の書類をチェックして、このブログを書いております。

・これから、歯磨きして寝ます。明日は午前大学、午後外来です。早く家に帰れるかな?



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