SSブログ

眼窩先端部症候群/肺がん治療は浦島太郎

表題の眼窩先端部症候群とは、『医学書院医学大辞典第2版』の説明では↓


眼窩先端部症候群


片側性の第2,第3,第4,第5(第1枝)脳神経が障害される症候群。前部海綿静脈洞の病変では視神経障害は回避される。眼窩先端部,上眼窩裂,前部海綿静脈洞の間には明確な境界が存在せず,そこには眼窩から海綿静脈洞へ流出する静脈排出路としての血管叢が豊富に存在する。そのため,特発性の炎症性変化による病変(眼球突出,眼瞼浮腫,有痛性眼筋麻痺など)がみられ,副腎皮質ステロイド薬に著明に反応することが多い。また,占拠性病変の可能性もある。


・NEJMに↓のようなレポートがありました。


Orbital Apex Syndrome




上記レポートの本文にOrbital apex syndrome can result from multiple causes, including neoplasia, trauma, inflammation, and infection. The syndrome manifests as visual impairment from optic nerve dysfunction combined with extraocular muscle palsy.とかかれていますが、果たして、患者さんが来られた場合、このような病名が浮かぶでしょうか?自信が全くありません。精進、精進。


以下日記

・4/25(水)にブログをアップして以来久々です。すでに、記憶が薄らいでいますが、いつものように過去を振り返ります。

・4/26(木)は、午前中水島で産業医学科外来。長時間労働の産業医面接が2件ありました。以前何回も書きましたが、私が研修医~青年医師の頃は、水島コンビナートの会社から水島協同病院に患者さんが来ること、当時はなかったけど、このような労働衛生の問題で来ることはありえないことでした。今回来られた面接者に訊いてみたら、会社が行けと言ったと。たった、これだけのことですが、自分がまじめに、地道に、誠実にやってきたこと(正確には、自分だけではなく、私の所属する組織が、ですが、)が、認められたなといううれしい気持ち。で、面接に来られた人は、現段階では健康上問題なさそうでしたが、メンタルヘルス不全、過労の徴候の話と、何せ困ったら誰でもいいからSOSを発信してくださいというお話をしました。(いつも、これですけどね)午後からは、公害健康被害認定審査会。その後、某モータースへいって、プリウスとアクアを交換(正確にはプリウスを廃車、アクアを購入)しました。アクアは以前レンタカーで乗ったことがありますが、やぱり慣れていないので運転が怖かったです。

・4/27(土)は朝5時に起きて大阪の国際会議場で開かれる呼吸器学会へ。この学会何年ぶりでしょうかね?私は、別に学会の認定医の資格をもっているわけではないので、点数稼ぎではなく、自分の知識の遅れているところを認識するために久々の参加です。8時半開始にちょっとだけ遅れて参加。この日は主に結核、間質性肺炎、肺癌のセッションに参加。結核は、一応ついていけている、間質性肺炎もちょっとおくれながらもついていっている、しかし肺癌の治療は全く遅れており、まったくの浦島太郎。(私、一応国立がんセンターで研修したことあり、当時最先端の小細胞肺癌の化学療法と同時放射線療法にかかわっておりました)本当に肺がん治療の様変わりに驚きました。

・4/28(土)は、8時30分から17時半頃まで疫学の集中講義。さすがに4回目の講義ですので、大体は理解できるのですが、細部はまだまだ勉強不測。本当は、勉強だけに集中したいと思うのでした。講義のあとダッシュで大阪へ。ホテルにチェックインして、遅れて呼吸器学会に参加している、民医連呼吸器疾患研究会の世話人会・懇親会に参加。なかなか、会場がわからず迷いましたが、前方にやはり迷っている大阪のDr.をみつけて、一緒に会場を探して何とか到着。楽しく会議と懇親しました。その後有志で2次会へ。大阪の世話人のDr.の知っているお店がみんな満員。ジプシー状態となりましたが、なんとか高級そうなバーへ。お店の中は水槽がいっぱい。テーブルチャージが1100円でしたので、生きて帰れるかと心配しましたが、ボトルをいれて少しおつまみ頼んで、ひとりあたり4000円で済んだのでホッとしました。その後無事ホテルにたどりついて入浴後睡眠。

・4/29(日)も8時半から15時まで呼吸器学会。最初は睡眠時無呼吸症候群(SAS)のセッション、それから肺癌の講演、ランチョンセミナーで呼気NO測定、午後はCOPDのシンポジウム。SASは一緒に働いたことがあるDr.が演者になっていました。肺癌の講演は2年で治療がこんなに変わっている話で、わたしの「印象」がまちがっていなかったと「安心」。午後のCOPDは、私が以前から思っていた、そもそもCOPDという病名の妥当性に疑問を持っているDr.がいるということで「安心」、また、私がちょっと疑問に思っていた「炎症」というとらえかたも、すこし「ゆるく」なっており、自分の感覚がそうまちがっていなかったと一安心。その他のCOPDの経過も私の感じているいろんなタイプがあるこということが述べられており、自分の認識に間違いがないことに「自信」を持ちました。

・学会後は、梅田に行って阪急百貨店、ジュンク堂で文房具の買い出し。夕食は、チャオチャオの餃子、新大阪駅の新なにわ大食堂の本町製麺所で天ぷらの盛り合わせ。あとは551で豚まんのお土産買って帰宅です。

・本日4/30(月)は、8時前から13時前まで病院へいって、自分の研究活動。帰りクリーニングだしたりCOOPによったりして帰宅。昼食後お昼寝。その後事務作業。17時半頃になると疲れてきて、草抜き。気分転換にちょっとだけのつもりが、むきになって、1時間半。その後、入浴、夕食。夕食時録画した「孤独のグルメ」観ましたが、豚肉のすき焼きがでてきて、むしょーに肉が食べたくなりました。関連して、酒池肉林(これほど、誤解されている四字熟語があるだろうか)をしたくなりました。岡山熟女会というのをしたい。

・本日のブログは(じつは、かなりですが)酔っぱらってかいていますので、誤字脱字、内容に不適切なものがあると思いますが、ご容赦、ご指摘を。

・それでは、そろそろ寝ます。明日は、早くおきて、勉強、そして午前外来、午後から大学へ行きます。夜は、時間があえば、映画を観たいです。

・そうそう、本日は午後の事務作業からこのブログ作成まで、繰り返し「グレイテスト・ショーマン」のサウンドトラックを聴いております。ラ・ラ・ランドよりは、こっちのほう私は好きです。






nice!(0)  コメント(0) 

菊池病=組織球性壊死性リンパ節炎/やっぱり女性じゃなくて女声が好き

外来していると頸部のリンパ節腫脹でこられる患者さんが時々おられますが、結構診断に難渋します。その中に菊池病の患者さんがいないかなと思っているんですが、よう診断つけておりません。(遠い,昔同じような標題で、同じような「セリフ」を書いたようなかすかな記憶が・・・・政府高官よりは記憶がよいぞっ!


『医学書院医学大辞典第2版』に菊池病といれてもヒットしませんが、菊池症候群として載っていますが、メインタイトルは、亜急性壊死性リンパ節炎でした。↓のような説明があります。


亜急性壊死性リンパ節炎

[英]subacute necrotizing lymphadenitis

[同義語]菊池症候群 Kikuchi syndrome




1972年菊池昌弘がリンパ節の一部に巣状に細網細胞の密な増殖がみられ,核崩壊産物や,赤血球や核崩壊産物を貪食した組織球を伴い,好中球をはじめとする炎症細胞の浸潤を認めず,壊死傾向の乏しい病変を生検リンパ節に見出し,特異な組織像を呈するリンパ節として報告した。その病態から組織球性壊死性リンパ節(histiocytic necrotizing lymph node)とも呼ばれる。病因は不明である。10歳代から30歳代に主に発症し,男女比はほぼ1:2である。80%以上の症例では頸部リンパ節腫大で発症するが,約5%は全身の表在リンパ節の腫大をみる。発熱を来す例が多く,約20%に皮疹をみる。白血球数の減少,乳酸脱水素酵素(LDH)の上昇がみられる。副腎皮質ホルモンの投与の有無にかかわらず予後は良好であることが多い。



で、もって、標題に書いた「組織球性壊死性リンパ節炎」とも呼ばれているようです。

その疾患のイメージをもつのに役立つ↓の様な症例報告がありました。



菊池病の2例


耳鼻と臨床 62巻(2016)6号




【抄録】菊池病は、1972 年に菊池らにより報告された疾患で、組織球性壊死性リンパ節炎とも呼ばれている。数週間の頸部リンパ節腫脹と発熱を訴え、抗生剤が無効で、白血球数が低下し、LDH の上昇がみられれば、本疾患が強く疑われる。今回、われわれは、頸部腫瘤形成を主訴とした 27 歳女性と 17 歳男性の菊池病の 2 例を経験した。穿刺吸引細胞診にて確定診断後に、ステロイドを投与したところ、病変の速やかな改善を認め、現在のところ経過良好である。菊池病は約 4 %に再発がみられるものの発病後 1 − 2 カ月で治癒し、予後良好な病気とされている。しかしながら、高熱が持続し汎血球減少を呈し、不幸の転帰をとった症例などの重症例も存在することから、頸部リンパ節腫脹を来した症例に遭遇した際には、菊池病も念頭に置き、診療に携わる必要があるものと考えられた。


・とりあえず、リンパ節腫大の鑑別のためには、少なくともCBC、CRP、LDH、フェリチンは測らないといけないようですね。(私、単純に炎症反応は調べるものの、LDH、況んやフェリチンを調べるという発想が身についておりません)



以下日記

・日曜日からブログを書いていなかったので、アップします。

・4/22(日)は、8時過ぎに起床。夕方まで,大学院の「宿題」と自分の研究を行っていました。18時より地域の集会。2017年度の総括と2018年の方針、予算決定でした。それで終わるのかと思ったら、缶ビールがでてきて懇親会となりました。日曜日は飲むまいと思っていたのですが、ついつい飲んでしまいました。で、もって帰宅したら、配偶者が夕食時にジムビームのハイボールのませるものでヘロヘロになって風呂にもはいらずねてしまいました。

・4/23(月)は、5時45分におきて、ちょっと庭の草抜きしてから、朝風呂。そして午前は大学へ:生存時間データ解析の勉強。午後から病院へ行って午後・夜間診療。18時30分で終わる予定が、20時までかかってしまいました。20時40分頃帰宅して、入浴、夕食。そして、何もせずに寝ました。

・本日4/24(火)は、早く寝たおかげか4時55分起床。朝勉して、朝食取って出勤です。午前中外来、それから大学へ。先週と同様、昼食は鴨方駅前の木村屋のパンでサンドイッチとスヌージー買って、駅のホームで真っ昼間から「たそがれて」昼食摂りました。(そういえば、『たそがれ清兵衛』という映画があったなぁ。)

大学では、エピ・トレという疫学の「演習」、その後critical appraisalで、今回の指導教官は、現在ハーバード大学の公衆衛生大学院に留学され、一時帰国されている助教の先生。お話聞いていてい、頭の構造がちがうと改めて思いました。で、やっぱり自分は研究者よりもpractitionerがむいているなと思った次第。

・18時で本日の講義は終了、「ダッシュ」でイオン岡山へ。『グレイテスト・ショーマン』という映画を観ました。後悔されたときから観ようか観まいか迷っていましたが、facebookで知り合いの先生が良かったと書いていたので、観ることに。(すぐ、人に影響される私)で、結果は音楽が良かった。ストリーは、型通りですが。歌は、キアラ・セトルというひとが歌うThis is Meというのが話題みたいですあ、私は、オペラ歌手に扮したレベッカ・ファガーソンという女優さんの吹き替え(と言うのかな?)のローレン・オルレッドという歌手の声がよかった。久々に女声をきいて、ああ、やっぱり自分は女性、じゃなかった、女声が好きなんだなぁと思いました。(ヴァネッサ・ウィリアムス、サラ・ブライトマン、ヘイリー・ウェステンラなど)

・映画の後はちょっと東急ハンズで買い物して22時過ぎ帰宅。お風呂入って、遅い夕食を摂って、このブログを書いております。これから、歯磨きして寝ます。明日は午前外来、午後カンファレンス、夜間診療で19時半までは仕事です。夜間診療は、週3回から2回にへったものの、やっぱりしんどいぞ。


nice!(0)  コメント(0) 

FYI: 平成30年度版死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル/私はオタイコイド

仕事柄というか、役職柄と言っていいのでしょうか、公的な会議の場で他院所の医師の死亡診断書を見る機会が結構あります。それみて、これはどうよ?というものがあります。残念ながら死亡診断書の書き方の質の担保って難しそうです。本日大学院の疫学の集中講義のなかで、死亡診断書をサーベイランスのデータとして取り扱うときの注意点、問題点をまなびました。(教科書はMEDICAL EPIDEMIOLOGYというアメリカの教科書ですが、日本と同様死亡診断書にはいろいろ問題があるみたいです)ということで、↓のようなマニュアルがありますので、ご参考に。


平成30年度版死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル




・本日の医学記事は、たったこれだけでごじゃります。



あっという間に以下日記

・昨日4/20(金)は、午前外来、午後産業医面談、胸部レントゲン読影で、18時前に帰宅。まだ、あかるかったので懸案の庭の草刈り・草抜きを1時間強。そして、入浴、夕食。アルコールもいただきましたが、コップにビールを継ぐとき手が震えておりました。俗にいうアル中ではありません。刈り払い機を長時間使ったからでした。食事しながら録画していた「孤独のグルメ」をみておりました。私も、結構出張で一人でお店はいることがおおいので、これからは井之頭五郎をみならって、心の中で味を表現しながら食べてみたいと思います。

・本日4/21(土)は、5時半前に起床。1時間ばかり久々にちゃんとした朝勉。そして大学院へ8時40分から集中講義。お昼は学食で昼食。チーズ入りミンチカツをたべましたが、チーズの主張がそんなに強くなく肉の味をひきだす女房役(井之頭五郎の真似)。講義は予定より早く終わったので、モモチャリこいでシンフォニーホールへ。5月13日にある小川園加さんのチェンバロコンサートのチケット購入。それから丸善で本と文具購入。そして、シネマクレールで、『プラハのモーツァルト』という映画を観ました。『アマデウス』ほどのインパクトはありませんでしたが、音楽はよかった。特に私の好きなチェンバロの曲が結構?あってうれしかった。映画館の音響もよかったと思います。

・映画ののちは、一風堂でラーメンと餃子ハーフ食べて、20時45分帰宅。一服してこのブログを書いております。帰った来た時に配偶者が背の高いコップを割ったということをきいて、フーンと思っておりましたが、先ほどそれが、私が秋葉原で購入した(と思うが、記憶がまちがっているかもしれません)綾波レイのコップ。土下座してあやまらんかいっ!とは、心で思ってもけっして口には出しておりませんが、俺の買ったコップやろ、あやまれよと言ったら、ずっと家にあるコップと思っていたという返事。まあ、それは仕方ないでしょう、ビールをついだ時だけはっきりと綾波レイの姿が見えるので・・・断っておきますが、私は、オタクではありません。オタコイドです。よくオタクとまちがえられますが、オタクほど知識が深くありません。私をオタクといったら、オタクの人に失礼ですかあらおやめください。

・さて、これからちょっと勉強して、お風呂入ってアルコールを摂取いたします。

nice!(0)  コメント(0) 

青い白目/会議多い

・私は観ておりませんが、『白いカラス』という映画が15年前にありましたが、「青い白目」と自分が標題を付けた時点で、それを思い出しました。

・それはさておき、今週のNEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICINEで↓のようなレポートがありました。


Scleral Discoloration from Minocycline Treatment


N Engl J Med 2018; 378:1537 April 19, 2018




・ワタシャ、ミノサイクリンで白目が青っぽくなったことより、ミノサイクリンを15年以上飲み続けていた=医師が処方していたことに驚きを禁じえません。DPBに対するEMみたいなものなんでしょうか???


あっという間に以下日記

・昨日4/18(水)は、午前外来、午後診療報酬改定の学習会、カンファレンス、夜間診療、玉南医懇といって開業医さんとの勉強会:下肢の血管内治療と溶連菌感染のお題でした。帰宅は22時までした。入浴、夕食、事務作業等で就寝は0時ちかくとなりました。

・本日4/19(木)は、午前外来、午後診療科会議(医局の会議)、通所リハビリテーションの会議、労働安全衛生委員会、胸部レントゲン読影、再び通所リハビリの会議と、会議が四つもありました。でも、帰宅は久々に日が沈む前の18時15分。で、日があるうちにずっと懸案になっていた、庭の草抜きを30分のみ。その後入浴、夕食。夕食時より飲酒。でも、少し英語の論文読んで、このブログを書いております。22時過ぎにはサッサと寝たいと思います。

・明日は、午前外来、午後産業医面談、レントゲンの読影となっております。

・そうそう、本日は(木)(金)と働いてくださるパートタイムのDr.がこらえました。わたしのfirst impressionはナイス・ガイでした。詳しくは知りませんが、今まで救急医療をしていて、これから在宅医療にシフトされていくようです。↓のような本を紹介してくれました。(正確にはうちの部長に紹介しており、私は傍でそれをきいておりました)


在宅医療をはじめよう! 医療を変える,地域を変える,文化を変える

在宅医療をはじめよう! 医療を変える,地域を変える,文化を変える

  • 作者: 永井 康徳
  • 出版社/メーカー: 南山堂
  • 発売日: 2017/04/14
  • メディア: 単行本

・当然、私も買って読みます。何故なら、在宅医療は大事ですが、その質を担保するにはどうしたらよいか学ぶために。(逆に言えば、非常に残念ながら、ナンチャッテ在宅医がいるという認識だからです9

・それでは、皆様、一応おやすみなさいマサチューセッツ。

nice!(0)  コメント(0) 

甲状腺疾患による気管偏位/21時までの「演習」は疲れる

・胸部レントゲンを読影していると、たまーに気管の偏位を見ることがあります。遠い昔私に胸部読影をおしえてくださったお師匠さんが、(はっきりは覚えていませんが)何万枚かレントゲン読んで、甲状腺腫が数例(1例だったかな)あったと仰っていたことをうろ覚えしています。その割合がやっぱりそうだったのねと言う論文↓


甲状腺疾患による気管偏位に関する検討


総合健診 2016年43巻5号




【抄録】 2012年 1 月から2015年 3 月までの 3 年 3 カ月間に、健康ライフプラザを受診し、胸部 X 線検査を受けたのべ52,516名(男性;28,052名、女性;24,464名)を対象として、胸部正面像の読影により、気管偏位につき後ろ向き検討を行った。甲状腺疾患に起因する気管偏位が49例(0.1%)に認められた。49例中13例の気管偏 位例は、受診時に甲状腺超音波検査(US)により長径が 10mm 以上の結節・のう胞と診断された220例のグ ループから検出された。 気管偏位の程度を偏位 I-IV に分類し判定した。気管偏位の原因の追究は診療録における現症、既往歴、家族 歴、甲状腺機能検査および診療情報提供書などを詳細に調査し、判定した。49例における気管偏位の割合は偏位 I;14例(28.6%)、偏位 II;11例(22.4%)、偏位 III;12例(24.5%) および偏位 IV;12例(24.5%)であった。気管偏位の原因疾患の割合は、良性結節が26例(53%)、良性結 節・橋本病 4 例( 8 %)、橋本病 7 例(15%)、バセドウ病と甲状腺腫は各 3 例( 6 %)であった。乳頭癌、濾 胞性腫瘍、従隔内甲状腺腫、プランマー病および多発性甲状腺のう胞はいずれも各 1 例( 2 %)であった。以上の研究結果から、胸部 X 線検査による気管偏位の検出においては、甲状腺疾患を念頭におき精査を行うことが重要であると思われる。

(総合健診.2016;43:567-575.)


・めっちゃ大雑把に言って、1万枚レントゲン読んだら1例くらい甲状腺の疾患が見つかるということですね。一体、私は今までに何枚レントゲンをみたのでしょうか?1日10枚×30年×300日として、9万枚くらいみているのかしら?で、数件見つけているはずだから、やっぱりこれくらいの割合かしら。


・最後に、気管偏位は撮影条件で正面性が保たれていないといけませんので、まずは、読影前に体位のチェックを。



以下日記

・本日4月17日(火)は5時45分起床。朝勉して出勤。予約患者さんが11時までだったので、今日は早く大学へいけるとラッキーと思っていましたが、ジェンジェンそんなことなし。13時ころに病院出て鴨方駅へ。駅前の木村屋でサンドイッチとスムージー買って、駅のホームのベンチに座って昼食。お昼だけど、オヤジが黄昏ている感じ。この哀愁が、なかなか良いぞとおもったりした。・・・14時半頃大学へ。16時までは自習、それからエピ・トレという疫学講義、その後critical appraisal。18時過ぎに終わって、久々に学食で夕食。19時から21時まで地域包括ケア演習・・・岡山市北区の地域包括ケアにかかわる行政担当者、訪看、医師、事務、MSW等々があつまってのカンファレンス。本日は某訪問看護ステーションから出された、「困難事例」の相談。私がその患者さんを「困難」と思ったのは、その患者さん自身の問題(暴言、こだわり、セクハラ?)もさることながら、往診をしている医師の問題。全然チームが作れていないのではないかと思いました。以前、SNSである知り合いのDr.がやはり困難事例の検討会に出て困難にしているのは医師のせいと書いているのをみたことがありましたが、本日それを実感いたしました。つい最近↓のような本をアマゾン・マーケットプレイスで購入(驚くことに著者のサインいり)。まだ前書きした読んでないので何が「痛い」のか実のところ分かりませんが...私の想像では、訪問診療・往診の医師の質がバラバラであるということ。「残念な」往診医もいるということです。


痛い在宅医

痛い在宅医

  • 作者: 長尾 和宏
  • 出版社/メーカー: ブックマン社
  • 発売日: 2017/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
・この本に何が書かれているかわかりませんが、問題は、訪問診療の質の担保にあると本日の会議で思った次第。
・シラバスでは、この会議(大学院のシラバスでは、「地域包括ケア演習」)は、20時30分までとなっていましたが、終了は21時。当然駅までのバスはなく、小雨の中歩いて駅へ。帰宅は22時半過ぎでした。で、お風呂入って、ノンアルコールビール飲みながらこのブログを書いております。明日も夜間診療後開業医さんとのカンファレンスなので帰宅は22時近くになるでしょう。何回も書いておりますが、年取ると夜遅くなるとつらいですよ。

nice!(0)  コメント(0) 

SSP:地方公共団体による精神障害者の退院後支援に関するガイドライン/今日の仕事もつらかった

・私は、民間の病院につとめる嘱託勤務医なので、直接の関係はないのですが、「社会的処方」(これに関しましては、後日ブログに書く予定・・・覚えていたら)をするためには、行政の動きも知っておかないといけないと思います。で、SSP(知ったら知らせるポリシー)で、標記ガイドラインをシェア↓


概要



地方公共団体による精神障害者の退院後支援に関するガイドライン



・今度行政の人もしくは精神科医にあったら、具体的にどのように運用されているの訊いてみたいものです。(覚えていたら)



あっという間に以下日記

・本日4/16(月)は、5時半過ぎに起床。朝勉して、朝食摂って大学へ。午前中は、生存時間データ解析の勉強会。テキストは↓


医薬統計のための生存時間データ解析 原著第2版

医薬統計のための生存時間データ解析 原著第2版

  • 作者: David Collett
  • 出版社/メーカー: 共立出版
  • 発売日: 2013/05/24
  • メディア: 単行本

・学習会後、鴨方へ。市役所寄って印鑑証明もらって病院へ。(市役所で証明もらうのメッチャ早かった。多分5分も立っていなかったと思います。)午後から外来。今日は予約患者さんが多いものの17時半からはおひとりしか入っていなかったので、18時過ぎには終わるとたかをくくっていましたが、ジェンジェンそんなことなし。19時半近くまで外来しておりました。で、帰宅は20時まえ。お風呂入って夕食。疲れており、今日も誘惑に負けて缶ビール1本飲んでしまいました。で、このブログを書いております。あと、ほんのちょっとだけ勉強して寝ます。

・明日は午前外来、午後から大学へ。19時から症例検討会があり、多分帰宅は22時近くになるでしょう。・・・なので、今日は早く寝るつもりだったのに、すでに22時過ぎ。あと、ひとがんばり。





nice!(0)  コメント(0) 

巨大なブラも自然に治ることがある/AIはメタ認知できない?

・標題の通り、大きなブラも自然に治ることがあるみたいです。↓のようなレポートがありました。


Autobullectomy in a Patient with COPD

Intern Med 57: 1179, 2018



・外来していて、時々何年か前にあった胃や大腸のポリープが消えていることを経験します。患者さんから、「ポリープって、自然になくなることあるんですか?」という質問には、癌だってまれだけど消えることがあるんですから、況やポリープをや、と言っています。(最後の況や・・・はウソ)でも、巨大なブラがこんなにきれいになくなることは、知りませんでした。



以下日記

・本日4/15(日)は新大阪のホテルで、6時半起床。7時過ぎにチェックアウトして、ちかくのこめだ珈琲店でモーニング・・・当の然、餡トーストです。それから、京都へ。9時~15時半近くまで、内科学会へ参加。ホンマに、医学って進歩してるのねと思うところと、あまり進んでないなと思うところあり。最後の学会長の挨拶で、昨年の内科学会にこられたA.I開発の新井紀子教授が、「AIは、自分が何をやっているのかわからないんですよ」と言われたということを紹介されました。つまり、AIはメタ認知ができないということかなと自分なりに「翻訳」しました。やっぱ、人間すごいぞと思ったりして。そもそも、メタ認知という言葉を知ったとき、何かすごいなと思ったことがありますが、改めて、すごい。もうちょっと、まじめにメタ認知勉強しないと。(まずは、読みかけの本を読了しないと)その、新井教授の本が↓(これから、アマゾンで注文します)


AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

  • 作者: 新井 紀子
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2018/02/02
  • メディア: 単行本

・内科学会後、京都文化博物館で行われているターナー展へ。今日が最終日でした。それなりに人が来ていました。今回すごいなと思ったのは、「岩」。図録ではそうでもないのですが、実際の絵は、とても岩がリアルに見えました。残念だったのは、私あまり目がよくないので、小さい絵、版画がよく見えなかったこと。あと、水彩画って色があせるのねということ。(油彩もそうでしょうが)他に、感心したのは、エッチングの細かさ、ようこんなに細かくかけるわとビックリ。

・帰宅は、19時40分頃。お風呂入って、夕食摂って、現在アルコール飲みながらこのブログを書いております。22時になったら、ベッドにいって、さっさと寝たいとおもいます。

・明日は午前大学で勉強。午後から外来です。かなり予約患者さんが多いのがツライところ。

nice!(0)  コメント(0) 

脊椎圧迫骨折でPlatypnea-orthodeoxia Syndrome /日本恐妻党甘党左派宣言

一般的に呼吸困難がある場合、仰向けになっているより座っていた方が楽ですが、まれに横になった方が楽になることがあります。それをPlatypnea(日本語では、「扁平呼吸」と訳されていますが、どうもよい訳とは私には思えません)といいます。これについては、昨年2月のブログでも書いております↓


扁平呼吸/机の上の掃除




・今回、脊椎骨折によってPlatypnea-orthodeoxia Syndromeをおこしたという症例報告がありました↓



Platypnea-orthodeoxia Syndrome Induced by Multiple Vertebral Compression Fractures and an Atrial Septal Defect




・これと似たような症例報告が↓


意識消失発作で来院し,platypnea-orthodeoxia syndrome と診断した高齢女性の 1 例




・いずれも、蛇行した大動脈が右心房を圧迫して右→左シャントを起こしたためと思われました。日本語の論文は食事の時に意識消失がおこっているので、食後低血圧かと思ってしまいますね。

・脊椎圧迫骨折で、このような病態が起こると言うことを認識していないといけませんね。


以下プチプチ日記

・本日4/14(土)は、8時40分から大学院の疫学の集中講義。4月から7月7月はじめまで月3回土曜日の集中講義が始まります。1年生はかなりキツイものがあると思います。私も1年の時は泣きました。さすがに4回目の聴講なので、肉体的なしんどさはありましたが、精神的なしんどさはありませんでした。

・講義の後新大阪へ。駅にある551蓬莱で早めの夕食とって、スーパーでお酒とおつまみ買ってホテルにチェックイン。その後おもに火曜日の大学院のcritical appraisalでつかう英語論文を読んでおりました。で、疲れたのでこのブログを書きはじめました。

・明日は京都の「みやこめっせ」で行われている内科学会へ参加。その後京都文化博物館でおこなわれているターナー展(なんとこの日が最終日)に行ってから帰宅するつもりです。

・では、これから入浴して、アルコール摂取をいたします。明日の朝は、近くのコメダ珈琲店で、おぐらあんトーストを食べるのを楽しみにしております。・・・お酒は好きですが弱いです。あんこは大好きです。そういう人を甘党左派と言います。(恐妻党というのは分かりますよね)

nice!(0)  コメント(0) 

下大静脈フィルターによる塞栓症/五芒星の書き方

・「エコノミークラス症候群」という言葉や災害時の車中泊の時の注意喚起等でちょっと知名度を上げている(?)下肢深部静脈血栓症とは↓





・その治療法の一つとして標題にあります、下大静脈フィルターというものがあります↓




・フィルターって言ったら、コーヒーのドリップに使うような濾紙のようなものをイメージしてしまいますが、その構造は針金を束ねたようなもの↓(実は、私、実物を見たことがありませんが)


(日本血栓止血学会のwebsiteの「用語集」のページ)




・上記サイト(「用語集」)の中にも書かれていますが、そのフィルターによる合併症がいくつかあります。今週のNEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICINEに↓のようなレポートがありました。


Embolization of Struts from an Inferior Vena Cava Filter


April 12, 2018
N Engl J Med 2018; 378:e21




・このレポートの教訓は、血栓症があってフィルターを入れた患者さんが、血栓症を疑わすような症状を再発した場合、血栓症とフィルターの塞栓を疑う必要があると言うことですね。

・ちょっと物足りないのは、この患者さん若くして血栓症となっておりますが、その原因がはっきり書かれていないことですね。



以下日記

・最近夜は疲れて、集中力がないし、眠気がすぐ来るので、なかなかブログがアップできません。で、過去を振り返ります。

・4/11(水)は午前外来、午後カンファレンス、夜間診療でした。かえって、ちょっとだけ勉強して早めに寝ました。

・4/12(木)は午前中産業医学科外来。本来職業性疾患を診る外来ですが、何か「総合診療」的になっていて、1か月前は緊急往診したり、この日は高齢者ふたり暮らしの方の「社会的処方」をしたり。(って、MSWに介入してもらっただけですが)午後は玉島に帰って事務的な仕事をして16時に早引き。車屋(人力車ではなく、**モータースというところ)さんに行って、新車購入の相談。なんせ私事務的なこと嫌いだし、細かいことをいろいろ比較検討するのも好きではないので、さっさと9割方車を決めました。(最終決定は配偶者の合意を得て)30分で話が終わって、いったん病院に戻ってちょっと事務作業して、その後歯科へ行って自分の歯のメインテナンス。そして、かえり市議会議員選挙・市長選挙の期日前投票に行って帰宅。車については配偶者の合意をとりつけました。今の車をプリちゃんといっていますが、新しい車はたぶん「アーちゃん」ということになるでしょう。ちょっとiPhoneのアイちゃんと紛らわしい。

・本日4/13(金)は、午前外来。午後は胸部レントゲンの読影とデータ整理。そして夜間診療。患者さんはとっても少なくこの時も読影ができました。で、帰宅は19時ころ。お風呂入って、夕食。夕食時「月曜から夜ふかし」を配偶者とみておりましたが、心理テストで五芒星の書き方によって性格がわかるというものがありました。そこでびっくりしたのは、五芒星の在り方がいろいろあるということ。私は左横の頂点から右行って左斜め下、頂点、右斜め下、左に戻るという書き方が唯一無二と思っていましたが、配偶者は頂点から左下右横事行った書き方をすると。私は、そんな書き方滅茶苦茶脳に負担がかかります。配偶者は、左から書き始めたらZになってしまうと、主張。結構、盛り上がっておりました。その後は、明日(大学院の集中講義とその後よる出張)の準備して、このブログ書いております。これから、ほんのちょっとだけ勉強して早めに寝ます。明日は、雨がふるのかな?ちょといやだえで、紫陽花がそだちますよね。


nice!(0)  コメント(0) 

FYI:計算機を使用した再現可能な研究のための10個の簡単な規則/割と早く帰宅

本日は、大学院で、三橋利晴先生↓より標記のことを教えていただきました。




元の論文が↓で、それをもとに簡単に説明していただきました。


Ten Simple Rules for Reproducible Computational Research





・三橋先生の「超訳」をのせておきます。


ルール1:すてべの結果がどのように計算されたかを把握する。

ルール2:手で作業するステップを避ける。

ルール3:使用されたすべての外部プログラムの正確なバージョンを補完する。

ルール4:すべてのカスタムスクリプトをバージョン管理する。

ルール5:すべての中間結果を標準化された形式で記録する。

ルール6:ランダム性を伴う解析におけるランダムシードを記録する。

ルール7:図形のプロットなどの元になる生データを保存する。

ルール8:分析結果の出力を階層的に作り、詳細化した各段階を検査できるようにする。

ルール9:結果と解釈を結びつける。

ルール10:スクリプト、実行、および結果へのパブリックアクセスを提供する。


・お話聞いていて、エクセルでは統計処理できないなと思いました。

・余談ですが、ランダムシードをきいて、ガンダムシードを連想するのは私だけ?


・何のことかわからない方(多分ほとんどの方)は原文をお読みください。


・その後毎週行っているcritical appraisalでは、↓の論文を読みました。色んな意味で面白かったです。


Antipyretic effect of Mao-to, a Japanese herbal medicine, for treatment of type A influenza infection in children


Phytomedicine 14 (2007) 96–101 

 

file:///C:/Users/michibata/Downloads/Antipyretic%20effect%20of%20Mao-to%252C%20a%20Japanese%20herbal%20medicine%252C%20for%20treatment%20of%20type%20A%20influenza%20infection%20in%20children%20(1).pdf




・一応この論文の「主張」は、麻黄がA型インフルエンザの熱に効果があると言うことですが、内容読んでみると臨床的に本当に意味があるのかどうか、疑ってしまいます。


・余談ですが、小さい子供に麻黄をつかっているのでちょっとびっくり・・・私、漢方薬は素人なので良くわかりませんが、ネットでみてみると子供にも使っているのですね。でも、添付文書みたらこんな記載が↓


「小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]」
・まあ、慣れているDr.がお使いになるのは、いいんでしょうかね?
以下ちょっとだけ日記

・今日は5時44分起床。朝勉して出勤です。(もっと早く起きられたら庭の草抜きもできるのに。)午前中外来でしたが、スムースに終えることができ鴨方駅へ。駅前の木村屋のパン屋でサンドイッチとスムージー買って駅で昼食。(この孤独なオッサンの雰囲気がたまらん)岡山駅について途中イオンによって買い物して大学へ。で、上記勉強して19時45分頃帰宅でした。

・お風呂入って、夕食食べて、現在一服中。これから一踏ん張り勉強してから寝ます。なんせ明日は、チョウチョウジョウですから。


nice!(0)  コメント(0)