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腎盂尿管移行部狭窄症/チームRとお食事会

標題の疾患を持つ患者さんを診たことがあり、後ほどお示しする文献を読んだので、本日のお題はこれです。まずは、『医学書院医学大辞典第2版』の解説↓。


腎盂尿管移行部狭窄症
ジンウニョウカンイコウブキョウサクショウ
[英]ureteropelvic junction stenosis;UPJ stenosis
[略語]UPJ stenosis

腎盂尿管移行部の通過障害によって水腎症を来す病態。ほとんどが先天性であり,両側性の場合もある。幼小児では腹部腫瘤,学童期では間欠的腹痛が特徴で,尿路感染症,血尿なども認める。また,出生前の超音波診断で発見されることもある。排泄性尿路造影で拡張した腎盂と正常な尿管が描出されれば診断は容易であるが,狭窄部が明らかでない場合には逆行性尿路造影,CT,超音波検査などを行う。機能の評価にはレノグラムが有用である。腎保存が原則で,狭窄部を切除し腎盂と尿管を吻合する腎盂形成術(アンダーソン-ハインズ法)が行われる。内視鏡的に狭窄部を切開する手術も行われている。

・で、↓のような文献がありました。


Ureteropelvic Junction Obstruction Underlying Pyelonephritis in an Adult


Intern Med 58: 615-616, 2019





・まあ、原因がはっきりしないこともある、腎機能低下に注意ということですね。


・上の文献では、stenosisではなくobstructionと書かれていますが、完全に詰まっているわけではないのでstenosisという言葉がよいような気がしますが...

・で、以前からの気になっているCOPDという横文字の疾患があります。以前は肺気腫+慢性気管支を合わせて慢性閉塞性肺疾患と言っていたものをなぜかアルファベットでCOPD(chronic obstructive pulmonary disease)と最近は言っています。この「閉塞」という言葉がどうしても引っかかってしまうんですよね。完全に気管・気管支が詰まっているわけではなく気流が障害される(気流制限)という意味なのですが...で、ちょっとobstructionという単語を改めて英語の辞書で引いてみると、閉塞という意味もありますが、阻止、妨害、遮断、遮断物というような意味があります。そう考えると英語でobstructionという言葉を尿管の狭窄やCOPDに使うのもまあ納得できます。ただ、それを日本語で閉塞と訳してしまうと誤解をうけそうな気がします。





以下日記

・昨日2/15(金)は午前外来。午後から産業医面談して、回診して、レントゲン読影して夕方水島へ。水島へ行ったのは仕事ではなく遊び。水島の某有名ホテルにチェックイン後18時半頃バー・タケモトへ。本来19時からみたいですが、あいていたので訪問。当然客は私一人。まだ、マスターもネクタイしておらず準備中。で、とりあえずジントニックと燻製枝豆を頼んで、マスターと1対1でお話。先週の日曜日岡山市民文化ホールで行われた柳家喬太郎独演会でたまたまお会いしており、落語のお話。その後お店を借り切ってイベントできないかとお聴きするとそれは可能と。少なくとも二つイベントをしたいと思っています。一つは真面目に、お酒を飲みながら、死に方を考える会。アルコールの入った「人生会議」ですね。もう一つは、60,70年代の主にフォークソングを聴いて、語る会。(別にフォークソングのみでなく、自分の一番好きな曲でもよいですが9参加者一人1曲持ち寄って音楽をかける前後でその思い出を語るというもの。うまくいくかしら...

・30分くらいお邪魔して、それを食前酒として、「いずみ」という居酒屋へ。そこでチームR(チームろくでなし)の女性4名とお食事会。このろくでなしたちは、タバコ吸って(電子タバコになってましたな)、パチンコして、酒飲んでくだ巻いて、どうしようもない奴らです。で、私もそういう輩とのむときは、ボケ、カス、アホ、最低、ろくでなしと日頃の紳士的な私の言動を忘れて、四文字熟語、じゃなかった、four-letter-wordのような(ちょっと、ちがうかーっ)ことを言ってしまいます。でも、話してて楽しいので時々飲み会をします。で、その時にお一人が下のような大漁旗を模した今治タオルをプレゼントしてくださいました。


大漁旗.jpg大漁旗風呂上がりモード.jpg



ウーン、どういうときに使うか、かざろうか...

・実は、先週土曜日の同窓会で二日酔いどころか4日酔い位になっていたので、その日はお利口ちゃんで、22時半過ぎにろくでなしどもとわかれて一人某有名ホテルにもどって、おとなしく寝ました。


・本日2/16(土)は、某有名ホテルで6時前に起きて、朝風呂、朝食。チェックアウトして30分ほどウォーキングして水島協同病院へ。そこで、9時から13時まで外来。かなり忙しく、お二人様入院。その後、ニューリンデンという喫茶店(?)まで、いってスペシャルスパを食べてから帰宅、15時前。それから1時間くらい寝て、いろいろ事務作業、勉強開始。20時頃お風呂入って夕食。そしてこのブログを書いております。今日はやっと↓の本を読み上げることができました。先日東京の行き帰りで読んでしまおうと思っていましたが、昔に比べて集中力がなくなっており、読み切れませんでした。13年近く前の本ですが、今読んでも古くはないと思います。いまだ、「ICする」と言っている医療者にお勧めです。患者の権利の尊重、医療は患者と医療者の協同作業といろいろ大切なことが書かれています。また、私も知らなかった多くの医学界の暗黒面も書かれており、おすすめです。




インフォームド・コンセント―その誤解・曲解・正解

インフォームド・コンセント―その誤解・曲解・正解

  • 作者: 谷田 憲俊
  • 出版社/メーカー: 医薬ビジランスセンター
  • 発売日: 2006/05
  • メディア: 単行本
・さて、これからある研究会の抄録を書きます。それが終わったら寝たいと思います。

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味覚障害/TVつっこんで怒られた

(以前も味覚障害について書いたことがあると思いますが、↓のような文献をみつけたので、記憶強化のためログ。)

・一般内科の外来していると時々味覚障害の方がおられます。検査で亜鉛を測定して低ければ亜鉛を摂っていただく訳ですが、亜鉛が正常なときはどうしようかと悩みます。大抵、耳鼻科に紹介しているのですが...下のような解説記事がありました。


味覚障害について

 日大医学雑誌 76巻(2017)3号




上の論文の中で紹介されている『重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬物性味覚障害』↓




・最初に紹介した文献の「表3 亜鉛を多く含む食品」というのが実践的には役に立ちますね。この季節は、牡蠣をしっかり食べればよいですね。(ノロウイルスに気をつけながら)



以下日記

・本日2/14(火)は、疲れていて6時25分起床。身支度、朝食摂ってからほんのちょっとだけ勉強して水島へ。午前中産業医学科外来でした。前回がめっちゃ予約少なかった分、今回予約がおおくてちょっとしんどかったです。問題は次がまた予約が少ないこと。年末、年始で予約の均衡が崩れてこうなってしまいました。均等になるように徐々に立て直していかないと...午後からは玉島へ戻って、回診、事務作業、レントゲン読影。どうも、座っている時間が長くなって腰が痛くなってきました。で、早く病院を出て18時45分帰宅。お風呂入って、夕食。録画の「激レアさんを連れてきた」を観ておりました。その後配偶者が、正式な番組名しらないけど「ハナタカ」みたいなクイズ番組をながしていて、たまたま観ていたら3人のDr.がでてきてインフルエンザについて話していました。インフルエンザA,B,C型の臨床症状の違いを述べられていましたが、これはミスリードをするのではないかなと思いました。診断がついた人たちを集めて、過去を振り返ったらこういう特徴があるという研究とまさに熱を出して受診をしてきた人を診断する状況はちがうのに...

一応UpToDateの記述↓


The spectrum of clinical findings and the severity of infection may vary with the type or subtype of influenza. As examples, influenza B infection is more typically associated with musculoskeletal findings than influenza A; 2009 pandemic H1N1 influenza (influenza A[H1N1]pdm09) and influenza A (H3N2) have been associated with more severe illness than other subtypes . However, these observations are inconsistent, with some studies reporting no difference in clinical findings associated with influenza types and subtypes, particularly in children <13 years



まあ、そういう細かいことは置いておいて、出てきたDr.3名が腕時計か指輪をしていました。私はそれをみただけで、感染対策についてヨーユーワーと思ってしまいました。その他TVみながらブツブツ言っていたら配偶者に久々にウルサいと言われてしまいました。(まだ子供たちと同居していた頃、医療系のTVドラマに突っ込みをいっぱい入れていたらみんなに黙っとけといわれて久しぶり)


・さて、もうそろそろ布団に入ります。今日はちょっとチェスタトンの「ポンド氏の逆説」を読みながら寝たいと思います。


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抑うつを起こす物質/チョコ、ちょっともらう

過重労働が精神障害・自殺を起こすということは、大分世の中に知られてきたと思います。例えば↓


長時間労働者の健康ガイド




・ところが、ある種の化学物質が抑うつ状態をひきおこすということは、あまり知られていないのではないでしょうか?↓の本の中にDSM-5が引用されて書かれています。


うつ病治療ガイドライン 第2版

うつ病治療ガイドライン 第2版

  • 作者: 日本うつ病学会
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2017/06/19
  • メディア: 単行本


上の本の4ページにDSM-5からの引用として「抑うつ状態を生じやすい一般身体疾患と薬剤・物質」という表が載せられていて、その中で「中毒・離脱」として次のようなものが書かれています。


 アルコール カフェイン 幻覚剤(フェンシクリジン、他)、揮発性物質、オピオイド、鎮静・催眠/抗不安薬、刺激剤(アンフェタミン、コカイン、他)タバコ


 労働現場では「揮発性物質」というものが使われていることがあるわけで、労働者の抑うつ状態を診る場合、長時間労働のみに注目していてはいけないと思います。



以下ちょっとだけ日記

・本日2/13(水)は、5時38分起床。朝勉はせず、労災の意見書を書きました。そして出勤し午前外来、午後回診とカンファレンス、夜間診療。今日は珍しく18時30分に終わることができましたが、外来後書類書きと病棟の患者さんを診て、帰宅は20時前でした。お風呂入って夕食、録画の「マツコの知らない世界」を観ました。その後このブログを書いております。これから歯磨きして寝ます。

・明日は、午前中は水島で産業医学科外来。午後から玉島に戻って回診と書類書きがまっておりますが、きっと早く帰宅できるでしょう。(願望)

・明日は「それ」をなくせというデモが一部地方で起こる日。それとは、バレンタインデー。明日会えない方たちからいくつかチョコをいただきました。ありがたいことです。病院によっては、「義理チョコ」禁止というとこもあると昨年のSNSでみましたが、ことしもそのようなキリシタン禁止令のようなものがでているのでしょうか?



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足関節上腕血圧比(ABI)の総説/消える打球

最近結構高血圧の人にABIを勧めています。昨年は、気管支喘息で主に診ていたのですが血圧も高かったので、血圧脈波を勧めてみたらそれをきっかけに下肢のASO、冠動脈疾患が見つかった方がおられ、専門医に紹介して治療してもらってエロー感謝されたことがあります。また、基本を勉強するために↓の論文をログ。


末梢閉塞性動脈疾患の診断窓口としてのABI

脈管学vol.58(2018) 4号




【抄録】

末梢閉塞性動脈疾患の早期診断には足関節上腕血圧比を用いた非侵襲的スクリーニングが重要である。また臨床において早期診断の手がかりを得るためには脈波伝播速度,upstroke time, %mean arterial pressureおよび足趾上腕血圧比を用いることで診断精度を上げることができる。本稿では実際の症例を提示して,これらの指標をいかに用いて診断,病変部,重症度を推測していくかを解説する。

・ここに書かれているように、もうちょっとよくデータをみてみたいと思います。

 

あっという間に以下日記。

・昨日2/11(月)の17時半より当直でした。確か0時すぎと4時前におこされたような。

・本日2/12(火)は、7時前に外来からの看護師さんの電話で完全に起床です。起きてからシャワー浴びてご飯食べて、外来です。なんと、今までになく12時半頃には診療が終わりました。こんなの初めてではないでしょうか、ビックリポン。ただ、その後事務的なこともあり13時ころ病院を出たでしょうか?今日は家にいったん帰宅して自分で辛ラーメン作ってたべてから大学へ。(ちょっとその前に高島屋へよって買い物)因果推論の講義の途中から参加しました。テキスト的なものが↓

 

Errors in causal inference: an organizational schema for systematic error and random error

Annals of Epidemiology Volume 26, Issue 11, November 2016, Pages 788-793.e1
・皆さん、ようこの抽象的な話について行かれておりました。私は、どうしても抽象的な議論は苦手で...
・18時前に終了しダッシュで帰宅。19時13分着でした。お風呂入って、録画の「月曜から夜ふかし」みながら夕食。そして、このブログを書いております。書き終わったら歯磨きしてさっさと寝ます。
・ところで、昨日のブログで2/9(土)が高校の還暦同窓会と書きました。そのエピソードのひとつ:私は人生で、このキャラ本当にスッキャナーというひとが何人かいました。で、高校時代の同級生のY君がその一人。脳天気、ちょっとタリンのか?(失礼)というくらい明るい。そしてスポーツマン。高校時代からソフトボールをしていて、55歳までやっていたそうです。で、55歳でついにプレーを諦めたとのこと。その原因が「消える打球」。星飛雄馬の消える魔球のように、永遠のライバルがそのような消える打球を打ってきて、そのショックでやめたと思いきや、セカンドを守ってきてゴロが来ても手元で消えてエラーしてしまうとのこと。年取って目が見えなくなって手元で球が見えなくなる、それを「消える打球」と表現しておりました。やっぱ、おもしろいやつ。
・面白いと言えば、患者さんにも面白い人がいて、今日「空気も乾燥、肌も乾燥」とか言っている人がおりました。ということで、そろそろ寝たいとおもいます。明日は、気持ちは楽になったけど肉体的にしんどい水曜日でございます。もう、できるところまでやるしかないですな。

 


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FYIというか自分のための記録:経カテーテル的大動脈弁植込み術の現状と展望/還暦同窓会

最近の外科的な治療法やカテーテル治療の進歩にはついて行けません。でも、ついて行けないと言って勉強しなければ、自分の患者さんにその治療の適応があるかないか判断することができず専門医への紹介もできません。それよりも、そもそもその治療法を知らないと話になりません。ということで、循環器専門医ではない私も勉強しとこうと読んだ総説↓


経カテーテル的大動脈弁植込み術の現状と展望
脈管学 59巻(2019)2号



【抄録】経カテーテル的大動脈弁置換術(Transcatheter aortic valve replacement: TAVR)は大動脈弁狭窄症(Aortic Stenosis: AS)に対する大動脈弁置換術(Aortic valve replacement: AVR)がハイリスクとされる患者に対する低侵襲治療として2013年10月に本邦で承認され,現在まで爆発的に普及してきた。欧米ではさまざまなrandomized trialの結果から中リスクさらには昨今開始された試験の結果次第では低リスク群の患者への適応が拡大されつつあるが,長期成績などが不明な現在,より一層ハートチームでの適応評価が重要となると考える。

・あと、費用のことを書いてくれているとよかったんですけどね。これだけお金かかるけど、これこれの社会制度で患者さんの負担はこれくらいとか。違う観点で、コストパフォーマンスはどうかとか。

 

あっという間に以下日記

・2/8(金)よりブログをアップしておりませんでしたが、ちゃんと生存しております。

・2/8(金)は、午前中外来。午後から有給休暇を取って。明石へ。2年前に亡くなった母親の家の相続の手続きに神戸地方法務局明石支店へ。ここに行ったのは、3回目。これでやっと相続の手続きができました。その後長女と三女と合流して「嵜」(さき)という明石の魚をだしている料理屋さんへ。もうここは、7,8回目でしょうか。魚がおいしいのに加え禁煙で快適に食事ができます。おいしくいっぱい食べて、ちょっと日本酒飲んで明石市西二見の実家(もう、母親がいなくて自分の娘が住んでいるところを実家というのか?)へもどって、一服後お風呂入って入眠。

・2/9(土)は、わが母校の明石高校の同窓会でした。9時前に家を出て山陽電車で東二見から明石へ。明石駅から歩いて明石高校へ。(明高=メイコウと略されています)高校まで、google mapによると歩いて30分弱、坂の上にあるので、息切れや下肢の痛みを感じずに登れるか不安でしたが、無事たどりつきました。1977年に卒業したから42年ぶりでしょうか。10時から希望者による明高ツアーで母校の主に外観を見学。自分が青春していた(というような日本語はないか)ハンドボール部のコートと部室がのこっていて、ちょっと嬉しかったですね。(部室はペンキが塗られ昔は木のドアだったのが金属になっていましたが)体育館、講堂、私たちがそして卒業してからできた美術科の建物のなかも見せてもらいました。1時間ちょっと見学後、同窓会の会場へ。早く会場に着いたので、受付の準備を手伝い13時から同窓会が始まりました。結構みんなはげてるやろなと思って参加しましたが、割とみんな毛がありました。で、同窓会でいつも言われるセリフ「かわってないな」。嬉しいような、悲しいような。で、楽しい時間をすごしました。

・同窓会は15時過ぎまであったでしょうか?その後6,7人と2次会(お昼からのめるスタンドのようなところ。スタンドという言葉今も使うのか?)、それから男3人で3次会で、スナック。久々に恥を捨てスナックでカラオケを歌いました。3次会まで行っても、帰宅は22時頃だったでしょうか。(記憶にない)

*同窓会については、またくわしく書きますね。(覚えていたら)

・2/10(日)は、久々のhangover。朝食は摂らずというか摂れずに明石の「実家」をでて、ひたすら岡山へ。11時過ぎに帰宅。一服後12時過ぎに配偶者と家を出て岡山市へ。サンステで軽い昼食後岡山市民文化ホールへ。14時から16時過ぎまで、柳家喬太郎独演会。笑わせていただきました。その後、ちょっと高島屋へよって帰宅。

・本日2/11(月)は、6時前起床。労災関係の書類かき。7時半前に燃えるゴミ出そうとドアを開けると一面雪景色。オデレータッ!!岡山県南部で積雪って何年にか1ぺんなのよね。夕方仕事に行けるか不安になりました。で、歩いて燃えるごみを捨てに行って朝食後、ひたすら書類かき。9時過ぎに一応書き終わって、一服後は掃除と違う事務作業。昼食後はちょっとお昼寝して、事務作業と掃除。幸いなことに雪は夕方には解けていておりました。で、資源ごみを市役所にだしてから、病院へ。17時30分より当直しております。今のところ大きなことなく、このブログを書いております。明日の朝まで何事もありませんように。

・明日は、当直「あけ」で午前外来。午後から大学へいって勉強いたします。


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インフルエンザの神経合併症/墓碑に刻まれることのある「倶会一処」

・インフルエンザが猛威を振るっているという報道ですが、幸いなことに先週、今週の私の外来には、そう多くのインフルエンザの患者さんは受診されませんでした。受診された患者さんには、インフルエンザは家で寝ていたらもともと元気な人は治るけど、逆に肺炎や脳炎を起こすこともまれにはありますというような話をしています。で、脳炎はほとんど子供ですが、大人もなる場合もあります、なんて話しながら、「あれっ、そういえばその頻度は?」と自分で思ってしまいました。ちょっと調べてその統計が↓


IASR

インフルエンザ脳症について

(IASR Vol. 36 p. 212-213: 2015年11月号)

https://www.niid.go.jp/niid/ja/allarticles/surveillance/2319-iasr/related-articles/related-articles-429/6068-dj4295.html

上のページをみていただくと、結構大人の脳症の割合も多いじゃんと思ってしまいました。曰く「20歳以上の成人例の報告も各シーズンで変動はあるものの、10~35%で認められることにも注意が必要である。」と。

・あと、↓のような動眼神経麻痺の合併症の報告がありました。


Acute Unilateral Isolated Oculomotor Nerve Palsy in an Adult Patient with Influenza A

Intern Med 58: 433-436, 2019




【Abstract】An otherwise healthy 44-year-old woman exhibited isolated unilateral oculomotor nerve palsy accompanied by an influenza A infection. An intra-orbital MRI scan revealed that her right third intracranial nerve was enlarged and enhanced. She recovered completely during the first month after treatment with oseltamivir phosphate. Although intracranial nerve disorders that result from influenza infections are most frequently reported in children, it is noteworthy that influenza can also cause focal intracranial nerve inflammation with ophthalmoparesis in adults. These disorders can be diagnosed using intra-orbital MRI scans with appropriate sequences and through immunological assays to detect the presence of antiganglioside antibodies.
・本文の抜粋:Intracranial nerve disorders caused by influenza infection, including oculomotor nerve and abducens (sixth) nerve palsies, are most frequently reported in children . Oculomotor nerve palsy after influenza infection or vaccination is rare in adults, and only a few cases have been reported .
・本文中に、動眼神経麻痺の鑑別診断として↓のようなものがあげられていました。
Some of the major causes of isolated third nerve palsy include aneurysms of the posterior communicating artery, microvascular ischemia, neoplasm, inflammation, and trauma . Microvascular ischemia, which is often associated with diabetes mellitus and hypertension, is believed to be the most common cause of isolated pupil-sparing third nerve palsies.
・インフルエンザは家でねていたら治るといっても、肺炎や脳症そのた神経障害のリスクも話しておかないといけませんね。でも、嵐のようにfluの患者さんが来られたら、十分な説明ができないのも現実...
以下日記
・本日2/7(木)は、6時5分起床。ちょっとだけ朝勉して出勤。昨日の22時半頃病棟の看護師さんから患者さんのことで電話があり、心配だったのですが、比較的おちついていて安心しました。で、午前外来。午後からは、産業医面談が延期されたので、回診と事務作業。で、ちょっと早引き。本来夜は地域の訪問看護の集いに出席の予定でしたが、「株内」(意味わかるかな?)の方のお通夜で配偶者と参列。お経の最後に阿弥陀経の中に「倶会一処」という言葉があり、云々、お墓にこの文字が刻まれることもあると。初めてこの四文字熟語を知りました。20時過ぎに帰宅し、入浴、夕食。そしてこのブログを書いております。
・明日は午前外来後明石へ行く予定としているのでこれからその準備をして、寝たいと思います。

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潰瘍性大腸炎の治療に青黛、そして副作用に肺高血圧/男はもろいよ

私は全然知りませんでしたが、潰瘍性大腸炎に青黛(せいたい)という漢方薬が経験的に使われており、その臨床試験が行われているようです。で、その青黛の副作用として肺高血圧が出現したというレポート↓


Development of Pulmonary Arterial Hypertension in a Patient Treated with Qing-Dai (Chinese Herbal Medicine)

Intern Med 58: 395-399, 2019




Abstract: Pulmonary arterial hypertension (PAH) is a rare, devastating disease, characterized by elevated pulmonary arterial pressure due to pulmonary microvascular obstruction, which can result in heart failure and death. PAH can be associated with exposure to certain drugs or toxins. We herein report a case in which PAH developed in a patient with refractory ulcerative colitis during treatment with “Qing-Dai,” a Chinese herbal medicine. The patient’s PAH improved after the discontinuation of Qing-Dai


で、厚労省が2016年の12月に↓のような注意喚起をおこなっていたのですね。しらなんだ。


植物由来製品による健康被害(疑い)について
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000147453.pdf


・医者で漢方薬に副作用がないと信じている人はいないと思いますが、一般の方はお気をつけくださいね。



以下日記

・本日2/6(水)は、5時半起床で、朝勉して出勤。午前外来。お昼どうも疲労がたまっているので久々に30分くらいお昼寝。そして、カンファレンス。16時より夜間診療。帰宅は20時10分頃でした。なんか、とっても疲労がたまっており、今日はしんどかった。で、お風呂入って夕食とったらあっというまに21時過ぎ。で、このブログを書いております。もう、しんどいので、これから歯磨きして寝ます。

・今日、ご近所さんが亡くなったことをしりました。奥さんの法事を1月中旬に済ませたばかりだったのに。奥さんの後を追うようになくなられたようです。医者として患者さんとそのご家族をみているとそういうことはよくある話と思うのですが、ご近所さんで最近法事で一緒にお酒飲んでお話したばかりなのに...ちょっとショック。男はもろいよ。明日夜、「悔やみ受け」というものがあります。






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ベイカー嚢胞も破れるのね(あたりまえか)/超頭使うと疲れる・・・当たり前田のクラッカー

・標題のベイカー嚢胞とは、膝窩嚢胞とも言います。『医学書院医学大辞典第2版』の解説が↓


膝窩嚢胞(シッカノウホウ) popliteal cyst
[同義語]ベイカー嚢胞 Baker cyst


膝窩部にある滑液包(半膜様筋滑液包と内側腓腹筋滑液包)に液が貯留し嚢胞状に腫大したものである。中年女性に多い。変形性関節症や関節リウマチなどの関節疾患に続発し膝関節腔と交通していることが多いが,嚢胞単独で発現することもある。初期には膝窩部の違和感・こわばりとして感じ,大きく腫大してくると同部の鈍痛や屈曲障害を訴える。診断には超音波やMRIによる嚢胞の確認が有効である。関節内に原疾患がある場合はその治療が必要で,原疾患が軽快すると嚢胞も消退することがある。貯留液の穿刺排液によって症状は消失するが,再貯留することが多く,滑液包の切除を行うことも多い。

↑では、破れることは書いていませんが、『今日の整形外科治療指針 第7版』に書かれている臨床症状には「膝後方の鈍痛と皮下の緊満感を訴えることが多い.稀に破裂して腓腹部の急激な疼痛を生ずることもある.膝窩部内側皮下に腫瘤を触知する.」と書かれております。

・で、↓のようなレポートがありました。


Ruptured Baker's Cyst in Rheumatoid Arthritis


Intern Med 58: 455, 2019




この中で、 Ultrasonography can easily differentiate a ruptured Baker’s cyst from deep vein thrombosis, thrombophlebitis, or cellulitisとかかれています。そうかぁ、下腿が腫れて痛い場合、血栓症とか蜂窩織炎を考えていましたが、ベイカー嚢胞の破裂も考えないといけないのね。(こう、ブログには書くけど、すぐ忘れるやろな)



以下日記

・本日2/5(火)は、5時過ぎ起床。結構朝勉ができました。最近とみに朝はよく勉強できるなあと感じております。(まぁ、逆に夜は疲れて全然できないと言うことです)そして出勤。午前中外来。大きなことなく終わりました。午後からは通常大学へ行くのですが、インフルエンザの影響で講義がなかったので、帰宅。ホントはこんな空き時間は映画でも見に行きたいのですが、頼まれている労災の意見書をかかないといけないので、帰宅しひたすら意見書作成。まあ、9割5分できました。これで、すこし気が楽。(こういう意見書を抱えているだけで超ストレスで、私の頭頂部が禿げたのも意見書のせいだと思います。)で、あとはお部屋のかたづけ。ここで、石川啄木の心境:かたづけど かたづけど 猶我が部屋かたづかず じっと手をみる ナンチャッテ。(余談ですが、石川啄木、毛はえ薬使ってたんですよ・・・と、釧路の港文館の年表に書いていたと思う)

・で、片付けにもつかれてお風呂入って、夕食。本日はもんじゃ焼き。録画の月曜から夜更かしを観ながらです。笑えたけど、ある地方(複数)の正月の荒行みていると、健康面で大丈夫かなと思えてしまいました。大人がするのはまだしも、子供にさせるのはどんなかな?伝統を守るという言葉で許されるのかなと思ってしまいました。

・で、もう疲れたから寝床に入ります。頭使うととっても疲れます。(逆に日頃あまり頭使ってないね)001が爆睡したり、当麻 紗綾が爆食いするのもちょっとわかる気がする。(この文章の意味わかる人は、私とお友達になれます←なりたくないわ)

・明日は、魔の水曜日。夜間診療は2診で精神的にとっても楽になりましたが、どうも肉体的に夜間診療はマジ応えるようになってしまいました。無事、明日が終わりますように。インシャラーメンダブツ。

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次回に結節、その鑑別/夜診はつらいよ

・本日の標題は、ラップ調で読んでいただきたいと思います。

・それはさておき耳介に痛みを伴う結節ができたというレポート↓


Auricle Pain Due to Tophi
Internal Medicine 58巻(2019)3号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/58/3/58_1293-18/_article/-char/ja
この患者さんは、痛風結節だったわけですが、鑑別が本文にかかれています:
 Since auricular nodules are involved in various disorders, including skin neoplasms, rheumatoid arthritis and sarcoidosis
と言うことだそうです。多分まだまだ他の鑑別疾患もあるでしょう。一つ見つけたのが、一つだけダーウィン結節↓
http://plaza.umin.ac.jp/p-genet/atlas/06-2.html
(大分下にスクロールしないとみえません)
・まだまだ鑑別疾患があるでしょうが、それは機会があれば調べてみることにします。
以下日記
・本日2/4(月)は6時起床。身支度して、ちょっとだけ朝勉後大学へ。Epidemiology Beyond the Basicsの勉強会。information biasのところを勉強しております。午後からは病院へ戻って、回診、夜間診療。今日は予約が少なくて早く帰れると思ったけど、帰宅は20時でした。年取ると夜の営み、じゃなかった、夜の仕事は疲れるわ。
・帰宅して、お風呂入って、夕食(録画の「チコちゃんに叱られる」を観ながら):辛ラーメン鍋。いつものように食べ過ぎて苦しい。今日は(も?)勉強せず、さっさと寝ます。ベッドで↓の本を読みながら眠りにつきたいと思います。
ポンド氏の逆説【新訳版】 (創元推理文庫)

ポンド氏の逆説【新訳版】 (創元推理文庫)

  • 作者: G・K・チェスタトン
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2017/10/29
  • メディア: 文庫

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医者で一番大事な資質、それは誠実

・今日は、日記/所感です。思うままに書いております。

・本日2/3(日)は、東京からの帰りもあり疲れていて7時半前に起床。朝食とって病院へ。重症の患者さんを診にいきました。ひょっとして東京行っている間に・・・と恐れていましたが、幸いそういうことはありませんでした。本日は私の呼びかけを視認してくれたと思います。で、自分なりに安心して帰宅。11時くらいからずーーっとある労災関係の裁判の意見書をかいておりました。

・裁判というのは、原告の主張、被告の主張を戦わすわけです。で、医療関係の裁判は原告側の医師と被告側の医師が意見書を提出するわけです。わたしは、今までずっと原告側の医師意見書をかいてきました。別に私が裁判がすきでも、裁判するように勧めているのではなありません。患者さんが、私に断りもなく(ジョークよ)裁判を始めたり、弁護士さんが事例を持ち込んできて、それから意見書を書いてくれというのがほとんど。で、Noといえない私はーそもそも患者さんのためですしー誠実に意見書を書いてきました。誠実というのは、事実を曲げたり、詭弁を弄したりせずということです。ところが、残念なことに被告側の医師の意見書ってひどいねというのがほとんどでした。中には、被告側でもきちんとした意見書をかかれていて、このドクターは誠実で信頼できるなと思われる方もおられました。こういう場合気持ちよいですね。でも、大半は、「なんじゃこりゃー」でした。

・「何じゃこりゃー」というのは、(腹をさされて血を流しているわけではなく・・・このフレーズがわかる人はえらい)この人全然わかってないわ、論理が間違い・すり替えている、概念がわかっていない、嘘もしくは一歩譲って誤解・間違いをかいているわーというようなことひっくるめての私の反応です。特に教授や国立病院の部長、院長という肩書きを持っておられる方々。

・裁判でも医療でも、すくなくとも二つの物差しが大切。一つは、患者の立場、患者さんのためという立場。もう一つは社会的な公正、社会正義を考えるというもの。職業性疾患でないものを労災申請してはいけません。また、患者のためだから(最終的には患者さんのためにはなりませんが)といって嘘をついてはいけません。

・また、意見書を書くときは、必ず裏をとる、根拠を示せること。自分が経験豊富でも、現時点での医学の到達点はどのようなものか確認すること。私は、意見書の一行を書くのに、その裏をとるためにかなり時間をかけることもあります。結局は誠実に書くということです。ところが、上記の肩書きのある人たちは、自分の経験のみでものをいっているような感じを受けることが多々あります。

・当然日常診療も誠実が大切。私は、時々患者さんへの対応で、「今の対応は誠実だったか?」と反省しております。この誠実ということは、私一人いっているのではありません。以前ブログ友達の脳外科の先生から聞いたことですが、アメリカだったかカナダだったか、脳外科の学会で医師の資質で一番大切なものは何かというアンケートをとったところ一位が誠実ということでした。(でも、この話裏はとっていないのですが・・・いっていることと矛盾するね。)そのブログ友達がいわれていたものかどうかはわかりませんが、↓の文献にhonestyという言葉は出てきます。


Can J Neurol Sci. 2003 Feb;30(1):26-30.

Selection of neurosurgical trainees.

J Neurosurg. 2003 Oct;99(4):623-9.

Neurosurgical education: the "other" competencies. The 2003 presidential address.





あと、医師ではありませんが、ドラッカーもマネージャーの資質として誠実が大切だといっています。

・裁判で意見書を戦わせても、事実と医学的な知識でもって議論ができればよいと思うものであります。

・今日は(も?)、脈絡もない文章を書いてしまいましたが、意見書作成でつかれたので、そのストレス発散(になるのかな?)にこんな文書を書いてみました。最後まで読んでくださりありがとうございます。

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