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医者で一番大事な資質、それは誠実

・今日は、日記/所感です。思うままに書いております。

・本日2/3(日)は、東京からの帰りもあり疲れていて7時半前に起床。朝食とって病院へ。重症の患者さんを診にいきました。ひょっとして東京行っている間に・・・と恐れていましたが、幸いそういうことはありませんでした。本日は私の呼びかけを視認してくれたと思います。で、自分なりに安心して帰宅。11時くらいからずーーっとある労災関係の裁判の意見書をかいておりました。

・裁判というのは、原告の主張、被告の主張を戦わすわけです。で、医療関係の裁判は原告側の医師と被告側の医師が意見書を提出するわけです。わたしは、今までずっと原告側の医師意見書をかいてきました。別に私が裁判がすきでも、裁判するように勧めているのではなありません。患者さんが、私に断りもなく(ジョークよ)裁判を始めたり、弁護士さんが事例を持ち込んできて、それから意見書を書いてくれというのがほとんど。で、Noといえない私はーそもそも患者さんのためですしー誠実に意見書を書いてきました。誠実というのは、事実を曲げたり、詭弁を弄したりせずということです。ところが、残念なことに被告側の医師の意見書ってひどいねというのがほとんどでした。中には、被告側でもきちんとした意見書をかかれていて、このドクターは誠実で信頼できるなと思われる方もおられました。こういう場合気持ちよいですね。でも、大半は、「なんじゃこりゃー」でした。

・「何じゃこりゃー」というのは、(腹をさされて血を流しているわけではなく・・・このフレーズがわかる人はえらい)この人全然わかってないわ、論理が間違い・すり替えている、概念がわかっていない、嘘もしくは一歩譲って誤解・間違いをかいているわーというようなことひっくるめての私の反応です。特に教授や国立病院の部長、院長という肩書きを持っておられる方々。

・裁判でも医療でも、すくなくとも二つの物差しが大切。一つは、患者の立場、患者さんのためという立場。もう一つは社会的な公正、社会正義を考えるというもの。職業性疾患でないものを労災申請してはいけません。また、患者のためだから(最終的には患者さんのためにはなりませんが)といって嘘をついてはいけません。

・また、意見書を書くときは、必ず裏をとる、根拠を示せること。自分が経験豊富でも、現時点での医学の到達点はどのようなものか確認すること。私は、意見書の一行を書くのに、その裏をとるためにかなり時間をかけることもあります。結局は誠実に書くということです。ところが、上記の肩書きのある人たちは、自分の経験のみでものをいっているような感じを受けることが多々あります。

・当然日常診療も誠実が大切。私は、時々患者さんへの対応で、「今の対応は誠実だったか?」と反省しております。この誠実ということは、私一人いっているのではありません。以前ブログ友達の脳外科の先生から聞いたことですが、アメリカだったかカナダだったか、脳外科の学会で医師の資質で一番大切なものは何かというアンケートをとったところ一位が誠実ということでした。(でも、この話裏はとっていないのですが・・・いっていることと矛盾するね。)そのブログ友達がいわれていたものかどうかはわかりませんが、↓の文献にhonestyという言葉は出てきます。


Can J Neurol Sci. 2003 Feb;30(1):26-30.

Selection of neurosurgical trainees.

J Neurosurg. 2003 Oct;99(4):623-9.

Neurosurgical education: the "other" competencies. The 2003 presidential address.





あと、医師ではありませんが、ドラッカーもマネージャーの資質として誠実が大切だといっています。

・裁判で意見書を戦わせても、事実と医学的な知識でもって議論ができればよいと思うものであります。

・今日は(も?)、脈絡もない文章を書いてしまいましたが、意見書作成でつかれたので、そのストレス発散(になるのかな?)にこんな文書を書いてみました。最後まで読んでくださりありがとうございます。

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