SSブログ

硬化性腸骨骨炎/イチロー・カワチのクイズ

本日の標題の疾患は『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


硬化性腸骨骨炎
コウカセイチョウコツコツエン
[英]condensing iliac osteitis
[ラ]osteitis condensans ilii

腸骨とその周辺にX線上硬化像がみられて,炎症症状を呈する状態をいう。妊娠や分娩に関連して婦人に発病する。下肢に放散する激しい疼痛と腰仙痛を特徴とする。仙腸関節を中心に腸骨の骨硬化を認める。骨硬化は仙骨,第5腰椎に及ぶこともある。


・『南山堂医学大辞典第19版』では、もうちょっと詳しく↓


女性に多くみられる。経産婦では分娩後2~3ヶ月から1年で発症する。そのほか妊娠中の女性、あるいは未産婦の報告もある。腰部から仙腸関節部に疼痛を訴える。病因としては、物理的な外力による捻挫と考えられる。X線像では仙腸関節部周囲の腸骨に著明な骨硬化像を呈する。X線上強直性脊椎炎やパジェット病との鑑別が必要。治療は安静(臥床やコルセットの装着など)と消炎鎮痛剤などの対症療法でよい。



・で、↓のようなレポートがありました。


Osteitis Condensans Ilii


Intern Med 58: 899-900, 2019




・出産後の女性で腰痛・臀部痛を訴える人が受診したらこの疾患を思い浮かべないといけませんね。ただ、出産していない女性にも起こりえるし、男性でもありえるから、そんな場合なかなか診断は難しいですね。



以下日記

・本日3/18(月)は、5時半起床。朝勉ちょっとして7時過ぎに家を出ました。今日から3日間ハーバード大学公衆衛生大学院のイチロー・カワチ教授の集中講義。行動経済学について。本日午前は8時40分から、私の所属する教室の助教の先生の因果推論のお話。なかなか難しい。お昼からイチロー先生の講義。本日のお題は、Expectations。で、その初っぱなにPop Quizということで↓のような問題が。


According to the Bible, how many animals of each kind did Moses take into the Ark?という問題が、箱船に乗り込む動物たちの絵がかかれているスライドにかかれていました。each kindというところには下線が。


自慢しますが、私は正解しました。皆様、答えがわかりますか?当然?意地悪問題です。


・イチロー先生の講義は、とっても楽しい。皆様も機会があれば、聴かれたらよいと思います。


・で、18時過ぎに帰宅。入浴して、夕食摂ろうと思ったら、配偶者が、今日はオカンキだったと。お父さんいける?と。そう問われたら、行かざるを得ないので、19時から20時「株内」のオカンキに行ってきました。帰宅してから、録画の「マツコの知らない世界」(今回、化石のはなし)をみながらラーメン鍋を食べました。で、苦しい。これから、歯磨きしてさっさと寝ます。と、言いつつ寝床で↓を読みます。


いつもひとりで 文春文庫

いつもひとりで 文春文庫

  • 作者: 阿川 佐和子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2003/11/08
  • メディア: 文庫


・阿川佐和子のエッセイは、とっても私好みです。(おばさま、熟女が好きな私)



nice!(0)  コメント(18) 

肝疾患はなくてもアンモニアは上がる/不健康祭りで男も良いと思う

・肝疾患がある人が意識障害で受診(搬入)されたら、まず高アンモニア血症を鑑別診断の上位にあげるでしょうが、肝疾患がない人が意識障害で来た時、果たして高アンモニア血症を鑑別にあげるでしょうか?私は、まず思いつきません。ということで、自分の記憶力強化のためログ↓



閉塞性尿路感染症にて高アンモニア血症を呈した1例


日内会誌 102:976~978,2013





症例は88歳,女性.基礎疾患として肝機能障害はなく,神経因性膀胱とAlzheimer型認知症がある.高 アンモニア血症による意識障害で当院に入院した.尿閉があり導尿したところ,速やかに意識障害は消失 し高アンモニア血症も改善した.尿培養からウレアーゼ試験陽性のCorynebacterium urealyticumが検出され, ウレアーゼ産生菌が原因の閉塞性尿路感染症による高アンモニア血症と診断した.高齢者の高アンモニア 血症の鑑別疾患として,排尿障害,特にウレアーゼ産生菌による尿路感染症を考える必要がある


Staphylococcus intermediusによる尿路感染症により 高アンモニア血症を来した1例


日救急医会誌. 2012; 23: 205-10




要旨 症例は80歳の女性。自宅内で意識障害を認めたため家人が救急要請した。1週間前の転倒 で骨盤骨折を受傷し寝たきりの状態であった。来院時,意識レベルJCS 200であったが,呼吸循 環動態は安定していた。頭部CTおよびMRIでは異常所見を認めなかったが,検査所見で血中ア ンモニア値が500µg/dl以上と異常高値であった。尿道バルーン挿入により大量の血尿を認めた。 尿のグラム染色で赤血球とともに無数のグラム陽性球菌とグラム陰性桿菌を認めたことから尿路 感染症による敗血症ならびに高アンモニア血症と診断しICUへ入院となった。ICU入室後は,気 道閉塞の危険性があったため人工呼吸を行った。来院後6時間経過した段階で血中アンモニア値 は91µg/dlまで低下した。この時点で十分な輸液負荷にもかかわらず無尿状態は継続していたこ とから,持続血液濾過透析(以下,CHDF)を開始した。20時間後,尿量が十分得られるように なり,CHDFを中止した。意識状態は徐々に改善し,第5病日に人工呼吸器から離脱抜管した。 尿培養検査でウレアーゼ産生菌のStaphylococcus intermediusが検出され,血中アンモニア高値の 原因と考えられた。意識障害を呈する尿路感染症では,起因菌により高アンモニア血症を認める ことがあり注意しなければならない。




尿路感染症により意識障害を呈した一症例


日集中医誌 2010;17:315~320




要約:症例は69歳,男性。Ⅱ型糖尿病等のため他院で入院加療中に意識障害を認め,紹介転 院となった。重篤な肝障害の既往はなかった。来院時,意識レベルはGlasgow coma scale(GCS) 6,頭部CTで陳旧性脳梗塞を認めた。腹部CTで左尿管結石による左腎盂の拡張を伴う腎盂腎 炎を認めた。第2病日も意識レベルはGCS 6のままで,血中アンモニア値が241μg・dl-1と 高値だった。頭部MRIでは,両側視床・両側島に左右対称性の浮腫状の変化を認め,高アン モニア血症の所見と矛盾しなかった。左尿管にステント留置後より十分な尿量が確保でき, 徐々に血中アンモニア値は正常化し,意識レベルも改善した。なお,血液培養・左腎盂尿培 養よりProteus mirabilisを検出した。本症例の意識障害の原因は,尿路感染症による高アン モニア血症と考えられ,その機序はurea-splitting organismであるProteus mirabilisが尿中尿 素を分解し,生成したアンモニアが周囲の静脈へ移行したためと推測された。



・上記は、『総合病院 鹿児島今日病院 医局宇術詩 医報 voi. 18 2018.10』に載っていた「肝疾患が無く腸管由来の高アンモニア血症で意識障害を来した一例」で引用されていた文献です。


・おまけ:呼吸器疾患でも同様なことがおこるのですね↓(かなり稀みたいですけど)


肝疾患が無く腸管由来の高アンモニア血症で意識障害を来した一例


日呼吸会誌 38(2),2000




要旨:症例は 50 歳男性.意識障害のため当院に救急搬送された.胸部単純 X 線写真及び胸部 CT で,ニボー を伴う右側の大量胸水及び縦隔の左方偏位を認めた.著明な高アンモニア血症を認めたが,頭蓋内病変や他 の代謝性異常などは認めなかった.胸水は膿性を呈し培養にて複数の嫌気性菌が検出され膿胸と診断した. 胸腔ドレナージと抗菌剤投与によって高アンモニア血症が改善するとともに意識障害も消失したため,高ア ンモニア血症が意識障害の原因と考えられた.高アンモニア血症の原因となりうる肝疾患,先天性の酵素欠 損症などは認められず,膿胸の起炎菌によるアンモニア産生が原因となった可能性が示唆された.このよう な機序による意識障害を伴う高アンモニア血症の報告は尿路感染症においては散見されるものの,呼吸器感 染症においてはこれまで殆どみられない.


・おまけのおまけ:バルプロ酸の副作用でも高アンモニア血症になるのですね↓





確かに添付文書にもかかれておりました。(各自チェックしてね)




以下日記

・本日3/17(日)は当直明けで、7時22分起床。幸いなことに真夜中に起こされることはありませんでした。そして9時に日直のDr.と交代。30分くらい事務的なことをして9時半から13時前まで「健康祭り」です。これは医療生協の組合員さんと職員が共同で行うお祭り。中央ステージでの出し物と出店、健康チェック、医療講話等あります。毎年ここでは、いろんなものを購入して食べ過ぎになります。(なので、私にとっては「不健康祭り」)本日もまずは「良寛うどん」を食べ、牛串、焼き鳥、カレー等食べおなかいっぱい。中央舞台では、私の好きな太鼓や合唱がありました。合唱は5年前当院にできた「白衣の音楽隊」が出演ですが、以前は女性ばかりでしたが、今回は男性3名も参加。歌に広がりが出てきて男声もいいなと思いました。(基本的に私は女性、いや、女声が好きです:ヘイリー・ウエステンラ、サラ・ブライトマン、白鳥英美子、山本潤子、等々。)この音楽隊がさらなる発展を遂げる頃を期待いたします。

・14時前に帰宅。ビールのんで、お昼寝。16時過ぎに目が覚めて眠気覚ましにこのブログを書いております。これからお片付け。で、明日から大学院でイチロー・カワチの集中講義3日間。それに備えて早く寝ようと思いますが、お昼寝しすぎたので眠れるかな?

・余談ですが、社会疫学を勉強していると健康祭りのような、一見まり健康と関係なさそうな出店や中央舞台等そういう取り組みに参加すること自体が健康に良いという研究はいっぱいありますね。私が若かりし頃は、なんでこれが健康祭りや?!と思っていたけど...





nice!(0)  コメント(0) 

繰り返す腹痛は塞栓も考えよ/カミさんは偉かった

本日の標題は、自分へのメモです。そんなん当たり前やんというDr.も多々おられるでしょうが、腹痛というとどうしても消化器系の疾患を考えてしまいます。↓のようなレポートがありました


Repeated Left Upper Abdominal Pain

Intern Med 58: 893, 2019


↑でみられなければ↓



・プロテインS欠乏症って、本文中に PSD, which is reported to be seen in 1.12% of the Japanese populationとかかれており、結構多いのねと思いました。


cf 先天性プロテインS欠乏症



先天性プロテインS/プロテインC/アンチトロンビン欠損症(平成23年度)




あっという間に以下日記

・本日3/16(土)6時過ぎに起床し、朝勉少しだけして、水島協同病院へ。9時から13時まで一般外来です。前回もそうだったけど私が外来終わるの一番最後。なんか軽い違和感を感じるけど、それは私の人格の未熟なせいでしょう。帰り8番ラーメンで野菜ぴりから担々麺を食べて帰宅。お昼寝して、ちょっと事務作業をして今度は玉島協同病院へ。17時半から当直です。比較的落ち着いており、このブログは医局で書いています。落ち着いてはいるものの、お昼寝もしたのに非常に倦怠感があります。個人的な働き方改革を行いたいのですが、上司のDr.Jは鬼女のようにしっかり働けと言います。(脚色あり)思うに、最近モードの切り替えがなかなかできない。モードというのは、臨床医のモードと大学院生というモードです。仕事に追われて、十分勉強ができない、なかなか論文が書けない。仕事辞めて学生に専念したい感じです。いまさらながら、働きながら学ぶ大変さを実感しています。いまさらながら、カミさんは、准看護師→いわゆる正看護師と働きながら資格を取っており、偉かったと思います。(なぜか急にフォントが小さくなってしまいましたが、ソフトの問題だと思います。と書いたら急に良くなった、ナンデヤネン)

nice!(1)  コメント(0) 

食道カンジダ症と鑑別が必要な好酸球性食道炎/第二ボタンの思い出などないっ!!!

私は喘息の患者さんを多く診ているので、当然吸入ステロイドホルモンを処方することが多く、食道カンジダ症の人も結構います。添付文書には、書かれていないようですが、食道カンジダ症は吸入ステロイドホルモンの副作用と言っていいのではないかと思っています。で、ただ内視鏡をして食道に白い斑点が多発しているからと言って単純にカンジダ症と言ってはいけないという症例↓


Eosinophilic Esophagitis Mimicking Candida Esophagitis

Intern Med 58: 887, 2019




・ということで、本日は標題通り。


以下あっという間以下日記

・本日3/15(金)は、6時起床。朝食摂って身支度して、朝勉して出勤。外来前に病棟へ寄って、9時から外来。午後は産業医面談、回診、紹介状等の書類書き。で、早く病院出て、18時25分帰宅。お風呂入って、夕食。録画の「チコちゃんに叱られる」を観ました。そこで衝撃の事実、中学や高校の卒業式で在校生の女の子が卒業生の先輩の第二ボタンをもらうという風習。私は中学、高校とそのようなボタンを請われた経験がなく、私の卒業以後そのような風習ができたと思っていましたが、実は違っていたみたいです。ネットで調べてみるといろいろなことが書かれていますが、一ついえることは、私はもてなかったっ!!!まあ、もてる人もいれば、もてない人もいる。それが人生、ケセラセラ。

・今日は、弘前から帰って1週間ぶりにアルコールを飲みました。で、支離滅裂なブログを書いてしましました。明日は水島で午前外来、「中休み」があって17時半から当直です。もう、オッチャンは寝ます。

nice!(1)  コメント(0) 

お臍の小結節/サポーター・サポーター

以前にも書きましたが、自分の記憶の強化のためにもご紹介。Sister Mary Joseph’s noduleの写真が今週のNEJMのImages in Clinical Medicineにありました↓

An Umbilical Nodule

N Engl J Med 2019; 380:1061 March 14, 2019
ジェネラリストのための内科診断リファレンスには、以下のような説明が載っております
臍部の硬結(Sister Mary Joseph’s node)
[>]悪性新生物の1-9%で皮膚転移,そのうち10%がSister Mary Joseph’s nodeである〔World J Surg Oncol. 2005; 3: 13〕.
[>]14-33%では悪性疾患の診断に先行して見つかる.また悪性疾患の診断がついている場合は40%で再発が発見される契機となっている〔Ann Intern Med. 1998 Mar 1; 128(5): 410〕.

あっという間に以下日記
・本日3/14(木)は、6時起床。身支度して、朝勉せず、7時前に家を出て玉島協同病院へ。昨日夜間診療で私が入院指示を出した患者さんの状態を診にいきました。落ち着いておられて安心。その他他の患者さんの退院の書類を書いてから水島協同病院へ。午前中産業医学科外来。13時前まで。それから近くの古狸庵でおろしぶっかけうどん。13時45分から岡山県の手話通訳者の方の頸肩腕障害健診、16時半くらいまで。それから書類を書いて17時20分くらいに玉島協同病院へ。重症の患者さん診て、指示を書いてから、19時過ぎ帰宅。何か疲れました。・・・昔は、こんな働き方をしていても、そんなにヘロヘロにならず帰宅しても勉強しておりましたが、今は無理・・・お風呂入って、夕食とりながら「チコちゃんに叱られる」を観ました。その後、このブログを書いております。
・私は、時々今日のように手話通訳者さんの健診、福祉施設の福祉・介護労働者の健診をたまーにしますが、皆さん真面目。で、その人たちと話していて心地よいのですが、その人たちのしんどさもお聴きするとこちらもかなりしんどくなる。全面的にそのしんどさをうけとめてしまうからでしょうね。もうちょっと、うまくできないかなと思いながら、サポーター・サポーターの自分をちょっとだけ誇りに思うのでした。(少しくらいプライドもってもよいでしょう)・・・昔「ターミネーター3」で「ターミネーター・ターミネター」が出てきましたな。
・明日は午前外来、午後産業医面談、その後事務的な作業。明日はもっと早くかえってきたい。

nice!(0)  コメント(0) 

日本における一般人の肺内石綿小体濃度/私のNGOの宣伝に感じる違和感

全く石綿暴露をうけていないと思われている人たちの肺にどれだけ石綿が沈着しているのか、以前から疑問に思っていましたが、↓のような論文がありました。



日本における一般人の肺内石綿小体濃度 ―連続肺切除手術症例を対象とした検討―


日職災医誌,67:131─138,2019




file:///C:/Users/MICHIB~1/AppData/Local/Temp/067020131.pdf



要旨:[目的]本研究の目的は,特定の石綿ばく露歴がない日本在住の一般人の肺内石綿小体濃度 (pulmonaryasbestosbodyconcentration;以下PABC)を明らかにすることである. [対象・方法]著者らの所属する医療機関の連続肺切除手術136例(男性:88例,女性:48例) を対象とした.対象の切除肺を材料として,PABCを計測した.手術時に肉眼的に胸膜プラーク の有無を観察した.石綿ばく露歴を,自記式質問と医師のインタビューにより調査した.ばく露 の蓋然性をunlikely,possible,probable,definiteに分類した.Unlikelyと判定し,かつ,肉眼的 胸膜プラークを認めない症例を,特定の石綿ばく露歴がない症例とみなしてUnlikely Exposure Group,それ以外をPossibleExposureGroupに分類した. [結果]対象の手術時年齢は平均68.8歳で,殆どの症例が1930年代~1950年代に出生していた. UnlikelyExposureGroupは73例(男性:33例,女性:40例)で,そのPABCは中央値182本/ g乾燥肺,95パーセンタイル値862本/g乾燥肺であった.Unlikely Exposure GroupのPABC はPossibleExposureGroupのそれ(中央値:608本/g乾燥肺)との間に統計学的有意差を認めた (P=0.0002;Mann-WhitneyU-test) .UnlikelyExposureGroupでは,PABCと性別・年齢及び出 生年・喫煙指数との間にはそれぞれ明らかな関連を認めなかった. [結論]1930年代~1950年代に出生し,特定の石綿ばく露を受けていないと推定される日本在 住の一般人のPABCは,ほぼ1,000本/g乾燥肺未満の範囲に分布していると考えられた.


・対象の年代が近年になってくると肺内の濃度は減っているのでしょうか?そうあってほしいものです。


あっという間に以下日記

・本日3/13(水)は6時起床。朝食摂って身支度してから、ちょっとだけ朝勉して出勤。午前外来、午後面談、カンファレンス、夜間診療。夜間診療の流れはスムースで、18時半には終わってさっさと帰れるとおもったら、ちょっと重症な患者さんが18時過ぎに来られて、その対応。帰宅は20時過ぎ。年寄りの身によるの診療は答えます。

・ところで、SNSで恵まれない人、地域になんらかの援助をするNPO、NGOの宣伝をよく見ます。以前からあるNGOのキャンペーンに違和感を持っていました。曰く、「クリスマスまでに○○を」援助する国、人たちは必ずしもクリスチャンでないのに、なぜ、クリスマスまでになのか。キリスト教の価値観を押しつけているようで違和感を覚えます。

・昨晩夜に目が覚めて、たまたまfacebookみていたら、国境なき医師団=MSFの宣伝が。そこで、日本の女性医師にインタビューが載っていました。標題の中に「症例」という言葉、記事の内容にも日本ではまず出会わない症例、そして、一つのキャリアみたいなことが書かれていました。戦地で被災している人たちが「症例」と呼ばれる違和感・・・実は、本格的にきちんと論を展開しようと思ったのですが、今日facebookみてもその記事がみつからない。MSFの日本のwebsiteをみてもそれらしきものが見当たりません。(すべての記事を探したわけではないのですが)夢をみていたのか?ひょっとして、不適切とおもって削除したのか?謎です。・・・科学者としては、「症例」という言葉も使わないといけないときもあるでしょうが、何でもかんでも症例ではないでしょう。患者さん、○○さん、でしょう。

・本当は、さっさとブログかいて寝るつもりが、上記の記事の検索に偉い時間かかって遅くなりました。これから、歯磨きして寝ます。

nice!(0)  コメント(0) 

副甲状腺機能亢進症による全身の痛み/疲れた顔をしているようでした

現在外来で副甲状腺機能亢進症の患者さんを持っており、J-STAGEみていたら↓のような文献があったのでよんでみました。



副甲状腺機能亢進症によって慢性難治性全身痛を呈した1症例


日本ペインクリニック学会誌 24巻(2017)2号




抄録

診断未確定のままで長期間経過した,難治性全身痛を呈する患者の治療を経験した.症例は57歳の女性で,既往は高カルシウム血症を指摘されたことがあるのみで,30年前から誘因なく全身痛を自覚し複数の医療機関を受診したが,異常は指摘されなかった.うつ病と線維筋痛症として抗うつ薬,抗不安薬や鎮痛薬が処方されていたが,痛みが増強したために当院を受診した.患者からは痛みの他に気分障害,抑うつ,罪悪妄想,不眠,不安の訴えがあった.患者の既往歴を重視して血液検査を行った結果,血清カルシウム値などの上昇を認め,さらにCT検査や核医学検査を施行したところ,副甲状腺腫瘍による副甲状腺機能亢進症の確定診断に至った.副甲状腺摘出術を施行した結果,血液検査の異常値は基準範囲内となり,痛みはアセトアミノフェン800 mg/日の内服で自制内となるまで軽減した.診断未確定のまま,長期の経過をたどっている難治性疼痛は心因性疼痛と診断されることが多いが,高カルシウム血症も原因の一つとして考慮すべきであると結論した.

・読んだ感想は、こういう経過なら私もうつ病を考えるなと思う反面、自分ならまず電解質は調べているだろうな、ちょっとお粗末じゃないということです。まあ、後出しジャンケンですが。(昔読んだ教科書で血清カルシウムは一度は調べておくべきだと書かれており、私はそれを忠実に守っております。)

・そもそも高カルシウム血症の症状は、「非特異的」と教科書に書かれています。ということは、非特異的というか訳の分からない症状は一度はカルシウムを測定しておくべきでしょう。

あっという間に以下日記

・本日3/12(火)は、5時半起床。朝勉して出勤。午前外来。とてもスムースに進んでいたのに、外来終わったと思ったら新患さんが来られ、長引いてしまいました。外来終わってちょっと病棟よってなんとか14時前に病院を出ることができました。(本来なら、私の外来は11時半までなのにとちょっと恨み言をいってみる)鴨方駅前の木村屋のパン屋さんで昼食のパンを買い、プラットホームのベンチで黄昏れ気分で昼食。そして大学へ。幸いなことに二コマ授業に出ることができました。そして、授業は早めに終わったので、帰宅は19時前。お風呂入って、夕食。録画の月曜から夜更かしと、マツコの知らない世界を途中までみました。で、このブログを書いております。

・昨日配偶者から疲れた顔をしていると言われ、今日も看護師さんからそう言われたので、そうなのかなと思う自分。まあ、弘前出張(および観光)していたので、そりゃそうかも。移動だけで疲れるわ。なので、このブログを書き上げたらさっさと布団に入ります。なんせ、明日は労働が緩和されたと言っても魔の水曜日。帰宅は20時頃になるでしょうか?

 


nice!(0)  コメント(0) 

風が吹けば振動病が増える/アップルパイと餡トーストはうまい

この(土)(日)(3/16,17)弘前で振動病交流集会というものに参加してきました。私が、振動病について集中的に学ぶ唯一の機会(←産業衛生学会にも参加しろよ)として貴重なものですが、そこで学んだことのご紹介。(学んだと言っても、断片的に知っていたことなのですが)


・洞爺丸台風という1954年9月に日本を襲った台風があるのですが、(と書きますが、私はその4年後にうまれております)、青函連絡船である洞爺丸がその台風のせいで沈没した事故です。この台風のせいで、北海道の木がめちゃくちゃ倒れてその倒木の処理が大変だったとのこと。その時にチェンソーが使われ、その後チェンソーの利用が増えていったとのことです。で、台風のせいでチェンソーの利用が増えて、振動病患者さんもふえてしまったということ。

・洞爺丸の転覆をうけて、以前からあった青函トンネルの構想が一気に具体化して始まったとのこと。トンネル掘るのに削岩機等使われ、ここで振動障害、じん肺の患者さんがたくさん出たとのこと。この作業に出稼ぎ労働者(農閑期の農民のみでなく、漁民も)が携わったということです。そして、津軽海峡を挟んで青森、北海道に振動病(およびじん肺)患者さんが多いと言うこと。

・天災が社会に影響を与え、疾病を作るという構図を今回改めて実感しました。・・・本日は奇しくも3.11。その原発事故も被爆する労働者がいっぱい作ってしまったという構図を連想してしまいます。



以下日記

・3/10(日)は、午前中上記の研究会。午後から飛行機の時間がすこしあったので、友人のDr.と歩いて「三忠食堂」という所へ行って津軽そばをたべました。そばはフニャフニャ、腰がないのですがあ、出汁がおいしかった。その後、また歩いてアップルパイで有名な(?)パティスリーヴェルジェというところへいってお土産のアップルパイ購入。一つ食べてみましたが、確かにおいしい。その後歩いて駅のほうへ。そこで友達のDr.といったん分かれて私日はヒロロおよびアプリーズというショッピングモールへ。で、空港バスに乗って、飛行機乗って、伊丹空港へ・・・私が子供の頃は、伊丹空港と言っていましたが、いつまにか大阪国際空港に名前がかわっていました。ところが、国際と名前をつけているのに、国内線のみ。おまけに正式名称のあとに伊丹空港って括弧で書いてるし。なんちゅう、ややこしい空港や、と思うのは私だけ?。

・大阪着で、ホテルにチェックイン。ちょうど京都の研究会から帰ってくる友達と時間があったので、夕食。その後大阪のホテルに泊まりました。

・本日3/11(月)は5時33分起床。朝勉して7時過ぎホテルをチェックアウト。近くのコメダ珈琲店でモーニングサービス=当然、餡トースト。そして、新幹線で岡山へ。9時から大学院の疫学勉強会。その後いったん帰宅して、病院へ。回診して、夜間診療して、19時過ぎに帰宅です。お風呂入って、夕食。録画の「激レアさんをつれてきた」をみました。今回トライアングルの話。すごい音色のトライアングルですが、何か法事の時やお寺に行ったときにきく鐘のようなおとでした。その素材は絶対秘密と言うことですが、一個購入して分析すれば分かるんじゃないかな。

・で、さっさと寝ようと思っていましたが、このブログをかいてしまいました。結構ブログって書くのに時間かかるのよね。(根が真面目だから、単に記憶に頼らず事実を確認しながら書きますので)

・それでは、お休みなさいませ。明日は午前外来、午後から大学ですが、何時なったら大学へ行けるな?


nice!(0)  コメント(0) 

弘前にて

・今日は日記だけです。

・昨日3/8(金)は、弘前へ研究会参加の出張(移動日)。実際の研究会は土曜日午後からでしたが、土曜日当日の出発は交通の事情でリスクがあるし、夜遊びしたかったので、前日出発です。夜遊びたいと言っていますが、根が真面目な私は金曜日の午前外来をやってから行くことも考えましたが、電車・飛行機が時間的に難しいので、外来は休診。で、中途半端に時間ができました。なので、ちょっとしておきたことをしながら弘前へ。

・まずは、岡山から新神戸まで行って、それから神戸市役所へ。『成田一徹切り絵展』へ。この作家さんは、過去バーに行くと、この方の切り紙が飾ってあることが何回かあったので知っていました。基本的にそこで観たのはバーの切り紙のみなので、他にどのような物があるか観に行きました。感想は、一言「すごいっ」です。そして、「懐かしい」です。(神戸の風景が結構ありましたから・・・私神戸市生まれですので)実は私、老後の趣味に切り絵をしようかなと思っているのですが、成田さんの切り絵をみると、やる気が失せてきます。展示会場の留守番?のおじさんと二三言言葉をかわしたのですが、彼曰く「天才ですね。」、私もそのように感じましたが、展示されている切り絵の裏には、山のようにボツになった作品があったのではないかと想像するものであります。

・その後大阪城公園へ。梅林にいきました。残念ながら、真っ盛りではありませんでしたが、一定程度観ることができました。ここでビールを一杯といきたかったのですが、良いビールがなので我慢→梅田に戻って地下街にあるフランダース・テイルへ。このお店はベルギービールの品揃えがよろしい。かつ、キムタクに似たお兄さんがいて、そのお兄さんの笑顔と接遇が良くて、お気に入りのお店です。(残念ながら、今回は「キムタク」はいませんでしたが)ここで、遅めの昼食(オムライス)とグラスのビールを二杯。(チャールズ・クイン・ルビーレッドとチャールズ・クイン・ゴールデンブロンド)会計の時お姉さんが、「ビールの提供が遅くて申し訳ありませんでした」と。そんなに遅いと感じなかったのに、そう言われると気持ちよいですね。(私も、患者さんに、今日はお待たせして申し訳ありませでしたと診察の最後に言おう・・・って、結構言っている気がするけど)その後、バスで大阪空港(伊丹空港)へ。私は、飛行機に乗るときの荷物と体のチェックが嫌いで、これがあるから、あまり飛行機に乗りたくないなと思うのです。(あの、金属探知機がピーッとなるのがイヤ)今回は、特に問題なかったのですが。で、小さい飛行機で青森空港へ。そこからバスで弘前駅へ。ホテルのチェックインが19時。それから、地元の今回の研究会の実行委員長のDr.がホテルに来てくださり、私を津軽三味線のライブが聴けるお店(津軽三味線ライブハウス杏)に連れて行ってくれました。そこで、おいしいお酒(豊杯、華一風)と三味線を聴き、演奏者さんと記念撮影も。その後地元Dr.に待庵というバー(和風テイスト)に連れて行っていただき、そこでお別れ。私一人飲んでおりました。そこは半年前から禁煙にしたということで、良きかな。3杯カクテル飲んで、歩いてホテルまで帰りましたが、途中ラーメン屋を見つけてしまい、そこで久々に〆のラーメンを食べて、ホテルに帰って即寝。

・本日3/9(土)は6時過ぎ起床。朝風呂入って朝食摂って、8時過ぎにホテルを出て、歩いて「津軽藩ねぷた村」へ。そこで、入ったらすぐお兄さんが、ねぷたの説明をしてくれ、笛と太鼓の演奏を。数十年前の学生時代弘前に来たことあるのですが、そのときに聞いた音だと急に懐かしさがこみ上げてきました。最後、私に笛に合わせて太鼓をたたかせてもらえました。その後展示を見て最後に津軽三味線の生演奏をききました。お客さんがいなくて、私一人かなと思っていたら、奇遇にも知り合いのDr.夫妻にお会いして、観客は3名に。その後、お別れして、私はちょっと買い物。買い物するショップの手前にコマを展示・実演してくれるところがあったのですが、なかなか良かった。ひょうたん型のコマがあったのですが、それを回すと途中で割れて、中から小さなコマがでてくるのです。思いっきりヒョウタンからコマ。遠い昔からオヤジギャグテイストはあるのだと意を強くしました。

・その後歩いて、旧弘前市立図書館、ミニチュア建造物群、旧第五十九銀行本店本館等観て、お昼は、レストラン山崎へ。昨日接待してくださったDr.の一押し、リンゴの冷製スープのあるランチをいただきました。美味かな。お店のオーナー???の女性が私のスーツの襟のフクロウにピンバッジをみて、すてきですね。それで、幸せな気分になりますねと言ったくださった。ああ心地よし。これでアルコールがはいれば最高ですが、さすがにそれは無し

。その後100円の巡回バスに乗って、ホテルまで、もどり。ちょっとして研究会の会場へ。

・14時から第34回振動病交流集会に参加。真面目にお勉強して、夜は懇親会。2次会まで参加。その後ホテルにもどってこのブログを書いております。

・明日は9時から研究会。私は前半の座長と後半に自分の発表。最近少なくとも5回は座長していると思うので、万年座長になっており、座長自体は緊張しません。発表も今日の議論で私の発表の内容がちょっと出たので、そう問題ではないでしょう。「問題は今日の雨」ではなく、明日の昼食をどうするか?です。


・余談ですが、今日の標題をいて志賀直哉を思い出した人はエライ。


nice!(0)  コメント(0) 

A型溶連菌のドーナツ病変/昔は、弘前を「ひろまえ」とよんでいたなぁ

・何年か前にインフルエンザに特徴的な咽頭粘膜の変化(「インフルエンザ濾胞」)というのを認識して、最近気をつけてみるようになしましたが、溶連菌感染でドーナツ病変というのがあるみたいで、今後これも気をつけて見たいと思います。NEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICINEに↓のようなレポートがありました。

“Doughnut” Lesions

March 7, 2019 N Engl J Med 2019; 380:e11
・今後咽頭を診るときは、「イクラかドーナツか?」と訳のなからない独り言をつぶやきながら診療しているかもしれません。
以下日記
・本日3/7(木)は、6時過ぎに起きて朝食摂って身支度して、ちょっと朝勉。そして出勤。午前中外来、ちょっと予約患者数が多くてしんどかったですが、無事に終了。午後から会議、その後ご家族と面談、そして、書類/読影。今日はさっさと病院を出て18時過ぎ帰宅。配偶者がソファーに座ってまだ、夕食も作っていなかったので、「寿司たべにでもいく?」と聴いたら、行くという返事なので金光町の寿司丸へ。結構食べて、19時過ぎ帰宅。おなか苦しくてすぐお風呂は入れないので、明日の出張の準備をして、このブログを書いております。これからお風呂入って、出張準備の詰めをして早めに寝ます。明日は、弘前です。

nice!(1)  コメント(0)