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オピオイドによる痒み/早く帰れたので早く寝たい

・私、若かりし頃は肺がん、転移性肺腫瘍の患者さんを多く診ていましたし、現在は大きな病院から紹介のあった進行癌の患者さんをちょくちょく診ております。なのでオピオイドもそれなりに使っております。そもそもオピオイドどは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓



オピオイド
[英]opioid
[同義語]麻薬様物質

[1]ケシの未成熟果実から抽出されるアヘンの主要薬理成分モルヒネに類似した鎮痛作用と麻薬性を有する物質の総称。アヘン誘導体を示すオピエートより広い概念として内因性物質を含めて使われる。脳内に存在するエンドルフィン,エンケファリンなどのモルヒネ様ペプチドはオピオイドペプチドと呼ばれ,それらが結合して生理作用を発揮する受容体をオピオイド受容体と呼ぶ。 [2]モルヒネは優れた鎮痛薬であるが依存性(麻薬性)をもつため,依存性のないモルヒネ様作用をもつ麻薬性鎮痛薬として合成された。それらの作用は結合するオピオイド受容体のサブタイプによって決まる。全身麻酔で使用されるフェンタニルはモルヒネの100倍の力価がある。


・結構よく使うMSコンチンの添付文書が↓




上の中に副作用として掻痒が書かれているのです、ほとんど私は経験したことがありません。それは多分ほとんど経口で使用しているからか、かなり終末期で意識がはっきりしない患者さんに使っているからでしょうか?麻酔科領域(非癌疾患)では結構あるみたいですね。↓のような論文がありました。



オピオイドによる痒み


今町 憲貴


日本臨床麻酔学会誌41 巻 (2021) 3 号




【抄録】

 

オピオイドによる副作用で最も多いものの一つが痒みである.オピオイドによる痒みは,脊髄くも膜下麻酔を用いた帝王切開術を受けた患者で最も発生率が高く,抗ヒスタミン薬では改善しない.オピオイドによる痒みは,脊髄後角でのガストリン放出ペプチド受容体(GRPR)シグナル伝達の活性化を介して生じることが報告されている.最近の基礎研究では,κオピオイド受容体(KOR)の活性化により,GRPRを介した痒みが軽減されることが示唆されている.臨床でもKOR作動薬は,オピオイドによる痒みの対策として有用であることが明らかとなってきた.痒みの機序に基づいたオピオイドによる痒みの予防と治療については,さらなる研究が必要である.

・↑で引用されている皮膚瘙痒症診療ガイドライン2020はfreeでみることができます↓

https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/souyouGL2020.pdf

 

あっという間に以下超短小日記

・本日8/27(金)は、6時20分起床。朝勉せず出勤。病棟よって午前外来、午後回診と会議と書類作成。17時15分に病院出て帰宅。猫たちに餌やって入浴して夕食。アルコールをいただきました。ちょっと勉強してこのブログを書いております。これからちょっとだけ勉強して、今日こそは22時までには寝たいと思います。で、明日は早起きして朝勉後ネコを獣医さんのところに連れて行く予定です。

 




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