SSブログ

腹腔内腫瘤の鑑別診断に腹膜中皮腫も/

中皮腫は私が医者になった頃(40年弱前)は、非常に希な疾患と言われていましたが、アスベストの関連で近年増加してきています。アスベストの使用量と潜伏期間を考えると今後も増加していくと予想されています。なので、色んな疾患の鑑別診断を考える場合中皮腫も頭の中に入れるべき事が多いのではないかと思います。で、↓のようなレポートがありました。(手術中の写真が出てくるので、気の弱い方は閲覧注意)



審査腹腔鏡により確定診断した腹膜中皮腫の1例


柴本 峰彩子,他。


日本臨床外科学会雑誌 81巻(2020)12号




【抄録】


症例は57歳,男性.健診の超音波検査で腹腔内腫瘤を指摘され,当院へ紹介された.上部・下部消化管内視鏡検査では異常を認めず.造影CTで,右下腹部腸間膜領域に,造影早期から濃染される5cm大の不整形腫瘤と,肝表面,両側腸骨動脈近傍および直腸周囲に,淡く造影される肥厚した腹膜を認めた.PET-CTでは同領域にFDGの異常集積を認めた.原発不明癌の腹膜播種や腹膜中皮腫を疑い,確定診断を得るために審査腹腔鏡および腫瘍生検を施行した.腹腔内全体を詳細に観察可能で,多数の約1mm-10mm大の白色腹膜結節が孤立性もしくは集簇性に広がっていた.右下腹部の腫瘤は淡赤白色,弾性硬で,大網から連続して存在した.同腫瘤を切除し病理組織学的検査を行い,上皮型悪性中皮腫と診断した.術後第2病日に合併症なく退院後,腫瘍内科医に紹介,術後第13病日に病理診断が確定し,術後第23病日よりpemetrexed sodium hydrate/platinum療法が開始されている.


・めちゃめちゃ単純に、悪性疾患を考える場合中皮腫も考えましょうというのではいかがでしょう?あと、中皮腫についての詳しい説明が↑の論文に出ていますので、お読みください。



以下日記

・本日9/1(水)は、6時2分起床。朝勉に↓の本読んで出勤。


緩和ケア・コミュニケーションのエビデンス ああいうとこういうはなぜ違うのか?

緩和ケア・コミュニケーションのエビデンス ああいうとこういうはなぜ違うのか?

  • 作者: 森田達也
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2021/06/21
  • メディア: 単行本

・病棟ちょっと寄って午前外来。午後病棟回診とカンファレンス、ショートの夜間診療。その後書類の処理と職員健診の胸部レントゲンの読影をして18時47分帰宅。猫たちに餌をやりに行って、夕食。何故か(よいことだけど)うな丼+南京炊いたの(正式な料理の名称しらず)。南京の方でお腹いっぱいで動けなかったためすぐお風呂には入らず今度の金曜日に研修医にする講義(DNARとACP)のパワーポイント作成。その後お風呂入ってちょっと勉強してこのブログを書いております。これから歯磨きして寝に行きます。

・明日は午前中水島で産業医学科外来、午後から玉島で仕事です。一つ産業医面談がキャンセルになったので時間的余裕あり。早く帰って18時からZOOMで臨床研究講習会の視聴です。その後通販でベルギービール頼んでいたのが届く予定です。このまえ「お届け日」に届かなかったのでヤマト運輸に問い合わせたら瓶が割れていて出荷元に戻して、新しい物を出荷し直すとのこと。いままで宅配頼んでいるけど、初めてでした。まあ、こういうこともあるのね。こういった場合責任の所在ってどうなるのでしょうね?現場労働者が責められなければ良いけど。

nice!(0)  コメント(49)