アモキシシリン+伝染性単核球症=皮疹/転院の段取り大変
・遠い昔遠い昔、大阪万博の頃、X+Y=LOVEという歌を私が住んでいる鴨方町にちょっとご縁のある、ちあきなおみが歌っていたことをご存知か?それはさておき伝染性単核球症(IMと略)にはアンピシリンを投与すると皮疹が出るというのは有名な話。ただし有名なことと頻度が高いことはイコールではありません。最近そんなに高率には皮疹は出ないというお話もあるようで...それはさておき、そもそも伝染性単核球症とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓
伝染性単核球症
デンセンセイタンカクキュウショウ
[英]infectious mononucleosis
発熱,咽頭炎,リンパ節腫脹,脾腫を主徴とし,末梢血に異型リンパ球が出現する急性ウイルス疾患。病原体はEBウイルスである。本ウイルスは世界中に分布し唾液で感染する。多くは幼児期に初感染し無症状か軽症である。本症患者は14~18歳に多く,稀に成人になって初感染後に本症が出現する。一般に予後は良好である。頻度は少ないがサイトメガロウイルスの初感染症状と類似する。特異的治療法はない。
デンセンセイタンカクキュウショウ
[英]infectious mononucleosis
発熱,咽頭炎,リンパ節腫脹,脾腫を主徴とし,末梢血に異型リンパ球が出現する急性ウイルス疾患。病原体はEBウイルスである。本ウイルスは世界中に分布し唾液で感染する。多くは幼児期に初感染し無症状か軽症である。本症患者は14~18歳に多く,稀に成人になって初感染後に本症が出現する。一般に予後は良好である。頻度は少ないがサイトメガロウイルスの初感染症状と類似する。特異的治療法はない。
・ホンでもってIMにアモキシシリンを投与したら発疹がでたというレポート↓
Amoxicillin Rash in Infectious Mononucleosis
Anaas Moncef Mergoum
N Engl J Med 2021; 385:1033 September 9, 2021
・↑のレポートの最後に回復まで3週間みたいにかかれていましたが、結構時間がかかるのねと思ってしまいました。
・『レジデントとのための感染症診療マニュアル 第4版』のEBV感染症の所のP476に、「咽頭炎、扁桃腺炎が激しい場合には、溶連菌による咽頭炎との鑑別が難しく、実際に両者が合併することもあり、そのような場合には記述の抗菌薬を使用する」とあります。ずーーーと、以前から疑問に思っていたことがかかれていてすっとしました。(第3版にも書かれていたのかも知れませんが、見落としていたか、読んだのを忘れていたのか...)
・まあ、皮疹の頻度が高くないと言ってもペニシリン系は投与しない方が良いでしょうね。
以下日記
本日9/9(木)は6時起床。朝勉ちょっとして出勤。病棟よって、午前外来。お昼地域のお店にお金を落とすべく地元の中華料理屋さんのお弁当を医局で食べました。その後病棟カンファレンス。そして回診の合間に患者さんの転院の相談やご家族への電話連絡等。かなり転院の手続きは大変です。それでも、昔に比べたら「連携室」というところが、手続きをしてくれるようになったので大分楽にはなりましたが。で、18時16分帰宅。猫たちに餌をやりに行って入浴、夕食。録画の『サラメシ』と『マツコの知らない世界』の半分をみて、明日の研修医への講義のレジュメ作りと、ちょっと勉強してこのブログを書いています。夕食時ステラアルトアを1本飲んだだけなのに、すでに眠たい。そろそろ寝にいきます。