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COVID19による遅発性血球貪食症候群/営業日間違える大ボケ

COVID19の後遺症はいろいろ報告されてますが、血球貪食症候群もあるのですね。↓のようなレポートがありました。


Late-onset COVID-19-induced Hemophagocytic Syndrome
Eisuke Kanematsu, Takahiro Nunokawa, Naofumi Chinen, Akio Komatsu
・COVID19が治ったと思っていたら、また熱が出た場合こういう疾患も考えないといけないということですね。
・そもそも血球貪食症候群とは『医学書院 医学大辞典 第2版 2009/02/15』によると↓
血球貪食症候群
ケッキュウドンショクショウコウグン
[英]hemophagocytic syndrome
活性化された組織球が骨髄やリンパ節,脾臓,肝臓などで増殖し,自らの赤血球や血小板を貪食するようになる疾患。ウイルスや細菌などの感染や悪性腫瘍などがその原因になる場合が多く,組織球がこれらの病態のもとで異常刺激を受けた結果起こると考えられており,サイトカインなどの関与が示唆されるものの,機序の詳細はまだ不明な点が多い。発熱や黄疸,汎血球減少および高LDH血症などを認め,骨髄塗抹標本などで特徴的な血球貪食細胞が観察される。ウイルス感染に伴って本疾患を発症した場合,ウイルス性血球貪食症候群(virus-associated hemophagocytic syndrome;VAHS)と呼ばれるが,このほか原因別にさまざまな類似疾患が提唱されている。治療は基礎疾患に対する治療に加え,副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬,免疫グロブリンおよび血漿交換などが用いられるが,一般的に予後は不良である。
・もう少し詳しく、総説↓(ただしCOVID19が流行する前の2018年の論文)
血球貪食症候群
熊倉 俊一
臨床リウマチ 30:241~251、2018
【抄録】血球貪食症候群(HPS)は,網内系におけるマクロファージの血球貪食を病理学的特徴とする難治性疾患である.臨床症状として持続する発熱,肝・脾腫大,リンパ節腫脹,血球減少,凝固異常,肝機能障害,高フェリチン血症などが見られる.HPSは,一次性(遺伝性)と二次性(反応性)に分類され,自己免疫疾患に関連して生じる二次性HPSは,自己免疫関連血球貪食症候群(autoimmune-associated hemophagocytic syndrome, AAHS)と言われる.

 HPSの診断は,臨床所見と検査所見により総合的に行われるが,自己免疫疾患を基礎疾患とする場合は,自己免疫疾患自体の症状とHPSとしての症状が同一であることがあり,診断の妥当性や信頼性が問題となっている.今後,HPSに特異的な所見による診断基準の策定が求められる.

 HPSは,しばしば致死的な経過を辿るため,速やかな治療の開始が必要である.AAHSの治療は,ステロイド療法が一般的であり,58%の症例が同療法にて改善する.ステロイド療法無効例には,シクロスポリン療法,シクロホスファミド・パルス療法または免疫グロブリン療法などが実施され,それらの中では,シクロホスファミド・パルス療法の有効性が高い.近年では,TNFまたはIL-6阻害薬などの生物学的製剤の有効例が報告されている.生物学的製剤は,低分子シグナル阻害薬とともに,今後AAHSの治療選択に重要な位置を占めるものと考えられる.

 

↑の論文中の診断基準は、(少なくとも私には)なんかわかりにくいです。『今日の診断指針』第8版が参考になりました↓

 

診断のポイント

【1】抗菌薬に反応しない原因不明の発熱の継続。

【2】血球減少。

【3】脾腫。

 

【4】特に15歳以上では続発性を考慮し基礎疾患を検索。

 

症候の診かた

【1】発熱:95%以上の例でみられる。細菌感染症(結核を含む)を除外する。

【2】脾腫:89%以上の例でみられる。CTなど,画像診断で確認する。リンパ腫の検索にも役立つ。

【3】出血傾向:37%にDICを合併する。致死的となりうるため合併が判明したらHLHに対する治療に加えて輸血と凝固因子の補充療法を行う。

 

【4】意識障害:CT,MRIなど画像で,器質的疾患を除外する。腰椎穿刺を施行する場合は出血傾向に注意する。DIC合併の場合,腰椎穿刺は禁忌である。

 

 

以下日記

・本日11/13(土)は、6時2分起床。いつもの朝勉はせず、私的なことで検索に時間をとられました。朝食後social epidemiologyを読んでおりました。それから、来週病棟でするDNARとACPの学習会のレジュメ作り。11時半頃金光町大谷地区へ。先週知人が開いたカフェへ行きましたが、超大ボケ、日曜日しかしておりません。たまたまマスターとそのお友達がいたのでちょっとしゃべってから帰宅。家でレンチンでカルボナーラを食べました。その後ちょっとお昼寝を挟んで事務作業。そして17時30分より、宿直で今に至ります。幸いなことに今のところ大きなことは起こっておりません。このまま無事朝を迎えて9時には病院をでられますように、インシャラーメンダブツ。

 

 


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