中心静脈穿刺3日後に出血性ショック/久々に2時間草抜き
症例は78歳の女性で,嘔吐を主訴に受診し,進行胃癌と診断し,胃全摘術を施行する方針とした.バイアスピリン,ワルファリン,クロピドグレルを内服しており,休薬の上でヘパリン持続投与を開始した.術前に超音波ガイド法を用いて右鎖骨下静脈を穿刺し中心静脈カテーテル(central venous catheter;以下,CVCと略記)を挿入した.3日後に急激に出血性ショックを来した.造影CTで右胸壁に巨大血腫を認め,圧迫止血を試みたが出血の持続が懸念された.血管造影を行い,胸肩峰動脈の鎖骨枝の損傷による出血性ショックと診断し,CVCを抜去し,経動脈塞栓術を行った.これにより全身状態は安定化し,塞栓術から8日後に胃全摘術を施行した.鎖骨下静脈穿刺によるCVC挿入において動脈損傷は約8%に生じるとされる.血管造影は動脈損傷の確定診断と治療に際して非常に有用である.抗凝固療法など易出血性の素因がある症例においては遅発性に出血が顕在化する場合もあり,特に注意が必要である.
・引用文献の(1)が↓で、freeでみることができます。
Hodzic S, Golic D, Smajic J, Sijercic S, Umihanic S, Umihanic S. Complications related to insertion and use of central venous catheters (CVC). Med Arch. 2014 Oct;68(5):300–303.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4276017/
・私が、以外だなとおもったのは、合併症で一番多いのが不整脈ということでした。ヘーッ、でしたが、常識だったんでしょうか?それはさておき、特に抗凝固剤を飲まれている患者さんは、CVC穿刺後何日間は要注意ですね。
以下日記
・昨日2/26(土)は、7時前に病院かららの電話で起こされました。誰か急変したのかなと朝一でドキッとしましたが、そういうことではなかったので、ちょっと安心。午前中は、↓を日本語訳をしながら読んでおりました。
CAUSAL INFERENCE: What If
https://cdn1.sph.harvard.edu/wp-content/uploads/sites/1268/2021/03/ciwhatif_hernanrobins_30mar21.pdf
・午後は内科学会雑誌の心不全の記事を読み、Amazon Prime Videoで『鬼滅の刃』を観てちょっとお昼寝。その後は事務作業して17時30分より宿直でした。腹痛の救急搬入あり、かなりお腹を痛がられており大変でした。(患者さんが一番大変でしたが)幸い病棟は落ち着いておりました。
・本日2/27(日)は、6時半起床。シャワー浴びて、朝食摂って病棟へ。昨日入院された患者さんはウソのように腹痛が改善しておりよかったです。ただ、患者さんが苦しんでいたとき診断の方に頭がいっていて患者さんに優しい言葉がかけられず、自己嫌悪です。何年、医者やってんねんっ!です。
・日直の先生に申し送りして帰宅。午前中は↑のWhat ifを読んでおりました。午後からは心不全の勉強。15時から17時過ぎまで久々に庭の草抜きをしておりました。現在、腰と腕、肩が痛くなっております。草抜き後ネコたちに餌やりに言って入浴、夕食。そして「ちょんまげビール」を飲みました。で、1本で酔っ払い状態。これから鬼滅の刃を観たらサッサと寝ることにしましょう。