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SSP: GINA 2022がでてました/留学セミナー視聴

この7,8月は学位審査の準備で必死になっており気がつかなかったのですが、世界的な気管支喘息の診療のガイドラインのGINAの一番新しい版が7月に出ておりました.まだ、気づかれていない方のためにお知らせいたします↓


2022 GINA MAIN REPORT




・私は、当然(?)まだ全てを読んでおりませんが、47ページに3-1. Communication strategies for health care providers というBox(囲み記事のことですね)がありました.その中の第一にA congenial demeanor (friendliness, humor and attentiveness) ・・・Deeplで訳していただくと「和やかな雰囲気(親しみやすさ、ユーモア、気配り)」・・・とありました.何を言いたいかというとユーモアとあります.オヤジギャグを連発している私は、「親しみやすさ」「ユーモア」を意識して患者さん、ご家族と話をしているのです.そこんとこ、よろしくご認識を.(ただ、若い人には「親しみやすさ」ではなく、退かれるかも)



以下日記

・本日8/31(水)は、5時50分に起きて↓の本で朝勉.実践的で良い本です.(まだ、全部読んでないけど)



・そして出勤(当然朝ごはん食べて).病棟よって、午前外来、午後回診とカンファレンス、夜間診、ご家族と面談.19時前帰宅.夕食摂ってネコたちに餌やりに行って、20時から20時40分くらいまでZOOMでIUHW留学セミナーというものを視聴.別に留学したいわけではなく、「なぜ医療の質・安全留学が必要か? 我が国の課題と希望」というお題だったから.医療安全については研修医、その他職員さんに講義することがあるので、知識をUpdateしておかないといけないからと思ったからです.短い時間でなかなかおもしろかった.key word(と、私が思ったもの)は、change managementかな.

・その後お風呂入って、金曜日にする喘息の講義の準備をしておりました.当然『喘息予防・管理ガイドライン2021』も参考にしているわけですが、この中にかかれているパートナーシップについては、何か「弱い」感じがしました.

・で、これからYouTube視聴しながら歯磨きして、寝ます.






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光を当てて瞳孔が開いたら/リベンジ・オン・名古屋

普通目に光が当たったら瞳孔が小さくなりますね.しかし、光を当てると開く場合があるんですね.NEJMに下のようなレポートがありました.(動画をご覧ください)


Relative Afferent Pupillary Defect
Sujatha Manjunathan, Lokesh Saini
N Engl J Med 2022; 387:e15
・↑にでてくるMarcus Gunn pupil とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓
マーカス・ガン瞳孔
Marcus Gunn pupil
[同義語]ガン瞳孔 Gunn pupil
一側性の視神経障害がある場合,刺激光が健眼にあたると両眼縮瞳し患眼にあたると両眼散瞳することが観察される。このとき散瞳が起こる患眼をマーカス・ガン瞳孔という。これは患眼対光反射の求心性瞳孔障害(afferent pupillary defect)によるもので強い光刺激を左右の眼に交互にあてる交互対光反射試験により対光反応の直接間接反応の差として鋭敏に捉えられ交互対光反射試験陽性と判定される。現在は求心性視覚入力の相対的左右差として相対性求心性瞳孔障害(relative afferent pupillary defect;RAPD)陽性と表現されることが多い。
・こんなん、医学部で習ったかしら.(多分、ただ忘れているだけ)
以下日記
・8/27(土)8/28(日)は名古屋の鶴舞の名大医学部で社会医学会総会.そのことは、また後日(覚えていた8ら)書きます.ただひとつ言えることは、全然名古屋飯を楽しめなかった.リベンジ名古屋のため、いつか近鉄乗って名古屋にまた行きたい.
・昨日8/29(月)は、出張疲れで6時半起床.朝食と燃えるゴミ出しを挟んで"causal inference: What If"を勉強.午前中はZOOMでそれの勉強会.午後から出勤.病棟回診後夜間診療.これが本当に疲れました.実際の診察のみでなく、発熱した人からの問い合わせが、複数.うーーん、来てもらって入院させるべきか、一晩様子を診てもらうべきか.うちお一人は一人暮らしであり、夜間診療が終わったら訪問した方がよいかなとGoogle Mapで家の位置を確認までしていました.訪問看護師さんが連絡摂ってくれて大丈夫そうとのことで、安心.その他開業医さんからの紹介でお一人診察して入院.外来看護師さんは一人しかおらずテンテコマイでした.ほんとうにお疲れ様でした.帰宅は20時48分.まう、ネコたちに餌やって、お風呂入って夕食.で、勉強しようと思いましたが睡魔に負けて寝てしまいました.
・本日8/30(月)は5時50分起床.朝勉(皮下投与について)して、出勤.病棟よって午前外来.それからダッシュで回診して15時17分帰宅.一服後気管支喘息のレクチャー準備.17時前に家を出てJRで倉敷へ.そこへ配偶者とおちあって美観地区近くの「八間倉」というレストランで、配偶者とディナー.配偶者はワインを飲んで良い気持ち.私はノンアルのワイン.で、20時前に帰宅.ネコたちに餌やって事務作業して、このブログを書いております.これから風呂入ってワインを飲もうと思います.
・最近YouTubeを視聴することが多くなっているのですが、DAISHI DANCEというミュージシャンがいるんですね.吉田兄弟とのコラボの動画を最初観たときはナンジャこりゃと思いましたが、なかなか面白くて、お気に入りになっています.そのうちのひとつが↓

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舌の毛細血管拡張/数年ぶりに新幹線に乗る

SARS-CoV-2感染が流行しだして外来で患者さんのお口の中を診ることが非常に少なくなりました。以前は、非常によく見ていました。なぜなら気管支喘息の患者さんで吸入ステロイドを使っている人がいっぱいいたので、その副作用の口腔内カンジダ症を確認するためです。それはさておき、NEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICINEにベロの毛細血管拡張の写真がありました。口の中見て舌がこんな感じだったら、いろいろ病気を考えないといけませんね。NEJMは全身性硬化症でしたが↓



Tongue Telangiectasias in Systemic Sclerosis

Takeshi Zoshima, Mitsuhiro Kawano

N Engl J Med 2022; 387:737

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm2117718

・ちなみに、Teleangiectasiaの『医学書院 医学大辞典 第2版』の説明↓

毛細血管拡張

telangiectasia

[同義語]末梢血管拡張 

 

真皮上層での毛細血管の拡張をみるものであるが,非炎症性の持久性の血管拡張を指す。炎症性の伴う血管拡張は紅斑としてみられ,炎症の軽快とともに消退するので区別する。臨床症状から,斑状,分枝状,丘疹状,丘疹・分枝状血管拡張などに分類される。斑状の血管拡張は単純性血管腫でみられ,分枝状血管拡張は頬の潮紅,酒皶,紙幣状皮膚,毛細血管拡張性運動失調症,CRST症候群など,丘疹状血管拡張は老年性血管腫,被角血管腫,オスラー病など,丘疹・分枝状血管拡張はクモ状血管腫などでみられる。

・MedlinePlusというサイトには↓のような原因が列挙されていました。

https://medlineplus.gov/ency/article/003284.htm

・舌みて写真のような変化があれば、いろいろ思い浮かべないといけませんね。

以下日記

・一昨日8/24(水)は、午前外来、午後回診とカンファレンス、夜間診療。早めに病院出て、帰り道鴨方町のRossiという洋菓子屋でケーキを買って帰宅。配偶者の誕生日イブでした。

・昨日8/25(木)は、午前外来、午後から倉敷市役所で公害健康被害認定審査会。多分今までで一番早く終わったかもしれません。で、病院戻って仕事。帰宅は18時22分でした。かえって、おもにCOVID-19の勉強と出張の準備。

・本日8/26(金)は、午前外来。午後回診、会議にちょっとだけ出て16時15分病院出て帰宅。配偶者にJR鴨方駅まで送ってもらい名古屋へ向かいました。標題にあるように新幹線に久々に乗りました。あまりに久々でちゃんと乗れるのか心配でした。でも、ちゃんと乗れて名古屋の宿に20時前にチェックイン。新幹線の中では読みかけだった↓の本が読めました。

・本筋から外れますが、私が日ごろ思っている「安全・安心」ということと「スピード感」について書かれていて、やっぱりおんなじこと考えている人いるんだと「安心」。
・宿について一服後近くの中華料理屋さんで汁なしタンタンメンと餃子のセットと青島ビール飲みました。そして、宿に戻ってこのブログ書いております。これからお風呂入って、プチ一人酒盛りしようと考えています。
・そもそも今日名古屋に来たのは、明日、明後日と名古屋大学医学部である「社会医学会」参加のためです。ZOOMと現地のハイブリッドで最初ZOOMで参加しようと思っていたのですが、私は監事をしているので、現地に来てくださいと言われました。加えて分科会の座長も仰せつかったので、やってまいりました。名古屋に来たからといってお店を探し回ってエビフライやみそカツ、ひつまぶしは食べませんでした。明日は、食べたいな。

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徒歩旅行者の足/ボーズで満足

臨床医学では、何ちゃら徴候とか何ちゃらサインという言葉がいっぱい出てきます.で、internal medicineみていたらなじみのない徴候がでておりました↓


Hiker's Feet: Hidden Warning Skin Sign
Takeshi Saraya, Keisuke Kasuga, Mitsumasa Kishimoto, Haruyuki Ishii
Intern Med 61: 2551-2552, 2022
・↑の引用文献が↓


 Clin Rheumatol. 2017 Jul;36(7):1683-1686. doi: 10.1007/s10067-017-3598-5. 
"Hiker's feet": a novel cutaneous finding in the inflammatory myopathies
Jacob T Cox, et al. 
【Abstract】
Mechanic’s hands is a well-characterized manifestation of select idiopathic inflammatory myopathy (IIM) syndromes. Less well characterized is the hyperkeratosis of the toes and plantar surface of the feet that can also accompany these disorders. We aim to describe common pedal signs in the context of IIM, and suggest that it may be another key feature in the presentation of these syndromes. A cohort of 2145 myositis patient charts gathered since 2003 were retrospectively reviewed using the key search terms “mechanic’s feet” and/or “mechanic’s foot.” Charts that included either phrase were further reviewed for clinical characteristics. Nine patients were identified with documentation describing “mechanic’s feet” or “mechanic’s foot.” All nine affected individuals carried a diagnosis of DM, seven of whom also met criteria for antisynthetase syndrome. In eight patients (89%), it presented in conjunction with mechanic’s hands. Six (67%) presented with anti-Jo-1 antibodies, and three (33%) were seronegative. Although the term “mechanic’s feet” has been used to describe this clinical finding in patients in our myositis cohort, we propose the term “hiker’s feet,” given that the presentation resembles a callousing pattern more typical of avid hikers or long-distance walkers. Prevalence data are not yet known but should be considered for further study. If the presenting signs of IIM are expanded to include hiker’s feet, it could aid in not only diagnosis and management but also provide insights into the pathophysiology of these diseases.
・最初の論文で足だけの徴候なら(患者さんには申し訳無いのですが)面白いのですが、手、肘にも色んな徴候が出ていたから、このhiker's feetが決め手になったわけではないですね.引用文献の方をみるとTable 1に9例まとめられていますが、8例はMechanic's Handsと合併しているわけで、hiker's feetだけの患者さんは一人だけ立ったんですね.残念.(←何がや)それにしても、わたしゃ、↑ふたつの文献の写真見たら、ひどい水虫やなとおもってしまいます.(修行が足りません)
あっさり以下日記
・昨日8/22(月)は、午前中はZOOMで因果推論の勉強会。午後から出勤して回診、産業医面談、夜間診療でした.帰宅は19時47分.夕食はカレーでしたが、めちゃうまかった.普通1杯目はそのまま、2杯目は生卵を混ぜて、3杯目はウスターソースをかけて食べるのが私の定番なのですが、3杯ともそのまま「ストレート」で食べてしまいました.その後COVID-19の勉強して22時に激しい睡魔に襲われ寝てしまいました.
・本日8/23(火)は、5時50分起床.朝勉(COVID-19)して出勤.病棟よって午前外来.患者さんが少なかったので、書類がかけました.お一人お風呂場の中で大きな蜘蛛がいたので殺虫剤を1杯噴霧したら気分が悪くなったということで来られました.その会社の窓口に電話して「毒性」を確認.大きな問題はなさそうで安心しました.午後は回診と書類.早く病院出たかったのですが、16時前になってしまし、かえり郵便局によって16時36分帰宅です.あとはCOVID-19の勉強と気管支喘息の講義の準備.夕食はナポリタンでした.
・本日PC用のスピーカーが届きました.BoseのCompanion 2 Series Ⅲというものです.実はYouTubeの音楽をそんなにお高くないスピーカーで聴いていたのですが、たまたまヘッドホンできいていたら、全然スピーカーで聞こえなかった音がきこえるじゃあーりませんか.こりゃー良いスピーカーなら、エエ音きけるぞ、学位審査の発表もおわったので自分にご褒美するか、ということでAmazonでポチりました.(Rakutenもみたけど、高かった)で、本日それがとどいて音楽を聴いたわけですが、(いまもBGMでながしていますが)なかなかよろしおます.これで、当分アルコールをいただきながらYouTubeをたのしめますわ.ちなみに私の現時点ですきなYouTubeのmusic video(と言うのですか?)が、↓.
won't be long
・なんで、東京で阿波踊り?きっと歴史があるのでしょうが、それを調べるのは後日.このビデオにでてくる人達の表情がみんな素敵.
あと、邦楽(で、現代の音楽の演奏)もお気に入り
打上花火
戦場のメリークリスマス
今日は、これくらいにしましょう.

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目薬でも喘息発作/土曜日同門会でした

解熱鎮痛剤で大きな発作を起こすタイプの気管支喘息があって、アスピリン喘息とかNSAIDs過敏喘息とかN-RED: NSAIDs-exacerbated respiratory diseseとかARED: aspirin-exacerbated diseaseとか言われています。↓をご参考にしてください。


アスピリンぜん息(解熱鎮痛薬ぜん息)





事例で学ぶくすりの落とし穴
[第3回] NSAIDsに起因するアスピリン喘息



『重篤副作用疾患別対応マニュアル 非ステロイド性抗炎症薬による喘息発作(アスピリン喘息、解熱鎮痛薬喘息、アスピリン不耐喘息、NSAIDs 過敏喘息)』
平成18年11月(令和4年2月改定)厚生労働省




・ドラッグストアで湿布を買った人はご存知でしょうが、注意書きに「次の人は使用前に医師、薬剤師または登録販売者に相談してください」というのがあってその中に「気管支喘息の診断を受けた人」とか「気管支喘息のひとは使用しないでください」とか書かれています。最近患者さんもそれをみておられて、質問されることが時々あります。

・ところが、ある種の目薬でも喘息発作を起こすことがあります。ベータ遮断剤という薬がはいった目薬が「その筋」で有名です。この目薬で喘息の大発作を起こすことがあります。↓のようなレビューがありました。(本文読んでないのですが...)


Br J Clin Pharmacol. 2016 Sep;82(3):814-22. doi: 10.1111/bcp.13006. 
Respiratory effect of beta-blocker eye drops in asthma: population-based study and meta-analysis of clinical trials
Daniel R Morales, et al.
・それ以外に非ステロイド性抗炎症薬の点眼もあります。これも喘息発作をおこしえます。ただ、かなり稀なのでしょう、簡単な検索ではあまり論文が引っかかってきませんでしたが、↓のような論文もありました。(有料なので本文は読めていません)
Exacerbation of Asthma by Topical Diclofenac
Mordechai SharirArch 
Ophthalmol. 1997;115(2):294-295. doi:10.1001/archopht.1997.01100150296037
・ということで、目薬にも気を付けましょうね。内科外来していると点眼をしているなんておっしゃられない患者さんもおられますから。
以下日記
・昨日8/20(土)は、午前中はいろいろ事務作業.その後岡山(市)へ.13時から15時産業医研修会.15時半から17時半まで疫学・衛生学教室の同門会.「岡山県内の新型コロナウイルス感染症を振り返り、今後を考える」というタイトルの「シンポジウム」.各地の保健所の所長さん達から報告がありました.聴いていて本当大変でした.そんな中で徐々にシステムを構築していったことが分かりました.現場だけにいたら「行政、何しとんねん」としか言わないでしょうけど...それにしても保健所レベルでいかに頑張っても大元の国がしっかりした方針ださんと保健所の職員さんも疲弊しますわな.お話聴いていたら、ほんまに何も行動制限せんでええんかいな?と思ってしまいます.「シンポジウム」の後は、ペットボトルのお茶のみの懇親会をして21時まえ帰宅です.当然(?)家ではアルコールはいただきました.
・本日8/21(日)は、事務作業と気管支喘息の講義の準備と"causal inference: What If"を読んでおりました.夕方倉敷アリオへ.そこで配偶者と落ち合って買い物、夕食.20時前に帰ってきて、シャワー浴びて、アルコールを飲んでこれを書いております.あと、ちょっと事務的なことして、読書して、22時までには寝ます.
・ちなみに色んなクラフト・コーラ、クラフト・ジンジャーとアルコールをどのように混ぜたかおいしくなるか実験中・・・なかなか「これだっ!」というのはできませんね.まあ、エジソンを見習って何回でも実験しましょう←ただ、飲み続けるということじゃん.

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肝・胆道系酵素があがらない胆嚢腫大は胆嚢捻転を思い浮かべるべきか?/今日はほぼ平穏でした

胆嚢捻転とは、『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


胆嚢捻転
gallbladder volvulus
胆嚢は通常肝床に一部固定されているが,この固定が不十分な時に,胆嚢が動いて捻転を起こし急性腹症の原因となる。捻転が解消しない場合は手術が必要である。
・これは、まれな病気みたいで私の手元にある『南山堂医学大辞典第20版』や『ステッドマン医学大辞典改定第6版』には載っておりませんでしたしたし、UpToDateにも載っていませんでした。なので、多分かなり希な疾患なのでしょう。で、NEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICNEに↓のようなレポートがありました。
Gallbladder Volvulus
Tina Tian, Horacio Hojman
N Engl J Med 2022; 387:640
DOI: 10.1056/NEJMicm2118625
・本文読んでいて気になったのは、血液検査は正常だったということ。胆石、胆嚢炎なら肝・胆道系の酵素があがるので、ひょっとしてこれば鑑別診断に役に立つのでしょうか?で、↓のような日本語論文もみてみました。
胆嚢捻転の5例
水戸 正人, 田中 亮, 小柳 英人, 畠山 悟, 田中 典生
日本臨床外科学会雑誌 77 巻 (2016) 8 号
【抄録】

胆嚢捻転の臨床的特徴を明らかにするため,2006年1月より2015年5月までに当院で手術を施行した胆嚢捻転5例を後ろ向きに検討した.男性1例・女性4例で,年齢中央値は85歳(83~92歳)だった.2例はCTで術前診断が可能で,3例は経皮的胆嚢ドレナージが行われたのちに血性胆汁排液を認めたため手術の方針となった.経皮経肝的胆嚢ドレナージは遊離腹腔を介して挿入された2例を含んでいたが,術中所見で腹腔内への胆汁漏出は認めなかった.CT所見では,全例で結石嵌頓を伴わない胆嚢腫大と単純CTにおける胆嚢粘膜の高濃度化を認めた.胆嚢管の偏位を3例で認め,胆嚢管の捻じれによる頸部の高吸収腫瘤像は1例で認めた.4例に開腹胆摘を,1例に腹腔鏡下胆嚢摘出術が施行された.胆嚢捻転の診断にはCT画像診断が有用である.また,胆嚢ドレナージによる胆汁性状も有力な所見であり,診断の一助となる.

・↑の論文では、血液検査に関してCRPしか言及していません。肝・胆道系酵素が上昇しているのかどうか分かりません。

・↓の論文は、肝胆道系酵素が上昇していなかった例。

胆道/23 巻 (2009) 2 号

胆嚢捻転症の1例

北島 知夫, 赤司 有史, 山口 泉, 北島 正親, 大久保 仁, 井上 啓爾, 小原 則博, 前田 潤平

【抄録】胆嚢捻転症の1例を経験した.胆嚢捻転症は,特異的な症状に乏しく比較的希な疾患であるが,画像診断の進歩により術前診断例も増えてきている.一方で,捻転により血行障害を来し,壊死性変化が急速に進むこともあり治療は緊急を要する.症例は高齢の女性で,急性胆嚢炎症状で発症し,手術時の所見で胆嚢捻転症と診断した.360°の捻転を呈する完全型の胆嚢捻転症で壊疽性胆嚢炎に陥っていた.胆嚢捻転症においては,高齢の痩せた女性に多いなどの特徴的な疾患背景や画像所見上,著明な胆嚢腫大に胆嚢管の先細り様の途絶や渦巻き像の描出などがないかを念頭におき診療にあたることが重要であると考えられた.また,胆嚢捻転症の根本は遊走胆嚢であることから,治療に際しては胆嚢穿刺は控え,緊急での手術,特に腹腔鏡下胆嚢摘出術の良い適応になると考えられた.

・↑の本文中に「急激な右季肋部痛, 腹部腫瘤の触知に対し,黄疸・肝機能障害の欠如した炎症反応陽性,保存的治療で改善しないなどの特徴がある」とかかれています。こういった場合胆嚢捻転を頭に思い浮かべないといけませんね。一応、『急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン 2018』の中の「表9 急性胆嚢炎の鑑別診断」に、この病名は入っていますが...

 

 

以下日記

・本日8/19(金)は、6時起床。朝勉というか、ブルーバックスの筋肉トレーニングの本を読みました。で、出勤。午前外来、午後回診の合間に産業医面談。17時になったら即病院をでようと思っていましたが、夕方私の患者さんが入院希望で臨時に来院され対応。でも、18時9分と早めに帰宅できました。例によってネコたちに餌やって入浴、夕食。アルコールを飲みました。で、ちょっと勉強してこのブログを書いております。もう、(と言っても22時近い)寝ます。明日は、久々に岡大(鹿田)へ行きます。


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論文が雑誌に載りました/海老(マスク)で鯛(葡萄)をつったが、スライド、過ぎたるは猶及ばざるが如し

・今朝目が覚めたら、幸い蠹にはなっていませんでした。嬉しいことに↓のようなe-mailがOxford University Pressから届いておりました。("on line first"ということでインターネット上ではサマリーまでは公開されておりましたが)


Congratulations! Your article has been published in Occupational Medicine.
Share and promote your article:
Standard link (you may share this link anywhere):
・ということで、ご興味ある方は上記リンク先に行ってみたください。また、上のサイトでは、サマリーしかみられませんので、全文お読みになりたい方は私までご連絡ください。
以下日記
・8/17(水)は5時50分起床。明日発表用のスライド確認して出勤。午前外来、午後回診とカンファレンス、夜間診療でした。帰宅は18時12分。お風呂入ってからネコたちに餌をやりに行って夕食。学位審査の準備をして、22時過ぎに寝にいきました。
・本日8/18(木)は、遠隔で学位審査(予備)でしたので有給休暇を取っておりました。6時起床。ごはん食べて机の上を片付けていたら、ご近所さんが葡萄を持ってきてくださいました。先日地域の草苅りの時その方がマスクをしてくるの忘れたので私の予備のマスクをさしあげたからです。まさに、海老で鯛を釣りました。その後10時半まで学位審査最後の準備。10時30分にmicrosft Teamsを起動し会議にアクセスしたのですが、なかなか参加のお呼びがかからない。15分して、もしかしてとおもって画面をスクロールしたら下の方に会議のお誘いが来ていました。で、無事参加。皆さん、早めにそろったので5分早く学位審査開始。20分弱私のパワーポイントでのプレゼン。その後質疑。発表だけは、まずまずのできでしたが、その後の質疑がいけませんでした。色んな質問を想定してそのためのスライドを284枚用意していた(発表は35枚)のですが、チームスのうえでは、それがサクサク動いてくれず、ここぞというときにスライドが出せず、「クーッ((T-T)」。まあ、でもなんとか無事に終わりました。自分の採点は70点。あとは、教授会の審査を待つのみです。この時思ったのは、論語の「過ぎたるは猶及ばざるが如し」(参考↓)でした。スライド多ければ良いという者ではありません。
・審査後、「うどーーんっ!」とは叫びませんでしたが、何か奇声を発したと思います。午後も落ち込んだ時用に休みを取っていたのですが、何をするか予定は立てていませんでした。ネットで調べるとイオン倉敷のMovixで『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』をしていたので、ダッシュで家を出てなんとか間に合いました。慌てていたので上演時間(長さ)を確認していなかったのですが何と147分。私の尿意を我慢する限界を超えておりました。ただ、学位審査からほとんど水分をとっていなかったので、なんとか最後の方まで持ちましたが、残念ながらエンドロールの途中で席を立ちました。その後15時くらいから遅い昼食をイオンのなかの『カプリチョーザ』で、「夏辛パスタ”ホットトマトソース”海老とアボカド”添え」というのをいただきました。(多分簡単に言えばナポリタン、と思う)ハーブティーが食後についていておいしかったです。その後私の禁断の本屋によって、酒屋によって惣菜かって18時頃帰宅です。それからネコたちに餌をやって、当然まだお腹がへっていないので、このブログを書き始めたのですが、メッチャ疲労感があって、集中できませんでした。で、途中でやめて入浴。するとわりと元気が出てブログがまたかけ出しました。これをアップしたらこれから飲酒三昧、酒池肉林。(後者はウソ、前者も三昧と言うほどではなし。白髪三千丈と同じく大げさな表現)で、ほどほどに酔っ払った早めに寝ます。
・これで、もう「自由だーっ!!!」と叫びたいところですが、8月末に学会があって座長をおおせつかっているので、8月いっぱいは座長のためのお勉強をしないといけません。9月になったら、何もしない月間としたいと思います。

 

 

 


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咽の痛みにイーグル症候群も考える/ひたすら学位審査の準備

・以前もこのブログで書きましたが、咽の痛みを訴えるイーグル症候群というものがあります。これは、killer sore throatとはまた、「趣」が違って↓の様なものです。(『医学書院医学大辞典第2版』の説明)


過長茎状突起症
カチョウケイジョウトッキショウ
[英]elongated styloid process
[同義語]イーグル症候群 Eagle syndrome
側頭骨下面から延びる茎状突起が異常に長く,口蓋扁桃付近にまで達するもの。茎状突起先端に付着する茎突舌骨靭帯が,化骨機転の異常により骨化して過長となる。舌咽神経,内・外頸動脈および周囲組織などを圧迫,刺激することで,咽頭痛,嚥下痛,耳痛,咽頭異物感,時に頸動脈症候群による側頭部痛などを引き起こす。触診により口蓋扁桃付近に骨様索状物が触れ,X線検査,特にオルソパントモグラフィで診断が確定する。経口的に扁桃窩の切開または扁桃摘出術を行い,茎状突起に達してから過長部分を切除する。米国の耳鼻咽喉科医イーグル(Eagle WW)が報告した(1949)。
で、↓のようなレポートがありました。
Eagle's Syndrome
Shun Miyagawa, Ryohei Ono, Ryoji Ito, Izumi Kitagawa
Intern Med 61: 2553, 2022
・続けて日本語の文献↓
過長茎状突起症(Eagle症候群)
Eagle 症候群(茎状突起過長症)の画像診断
茎状突起過長症の2例 ー 非定型的臨床病態
・上記症例報告を読んでいると多彩な症状ですね。なかなか一発で診断するのは難しいかな?
以下日記
・昨日8/15(月)は、午前中はひたすら勉強。午後から出勤して回診、夜間診療、その後事務作業でした。帰宅は19時41分。いつものようにネコたちに餌をやりに行って夕食、入浴。
・本日8/16(火)は、5時44分起床。朝勉等より調べ物をして出勤。午前外来、午後ささっと回診して15時前に帰宅。ひたすら学位審査の準備。夕食摂って入浴。で、このブログを書いております。これからちょっと事務作業をして寝ます。

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黒内障/予想通り多端

白内障という眼の病気は多くの日本国民は知っていると思います。緑内障も白内障ほどではないでしょうが、知られているでしょう。しかし黒内障というのは、余り知られていないのではないでしょう。(あくまで個人の予測です)


『医学書院医学大辞典第2版』の説明は↓


黒内障

コクナイショウ
amaurosis
[同義語]クロゾコヒ
元来は完全な失明状態を示していたが,現在では著しい眼科所見がなくて,著明な視覚障害を伴っている時に限って用いられる。レーバー先天性黒内障,尿毒症性黒内障,ヒステリー性黒内障,家族性黒内障性痴呆などがある。レーバー先天性黒内障の眼底所見はさまざまで,初期は正常で,後にびまん性の網膜色素性変化,小動脈狭小,乳頭蒼白がみられる。
『ステッドマン医学大辞典改定第6版』ではとてもシンプルに↓
amaurosis
黒内障(脳の病巣によるような、とくに眼そのものに明瞭な病変がない失明)
『南山堂医学大辞典第20版』では↓
通常、外見上は眼に異常がみられないのに盲である状態を黒内障と呼んだ。現在、黒内障と呼ばれているものは、一過性黒内障、レーベル先天黒内障、ヒステリー性黒内障などがある。
で、↑ででてきた一過性黒内障についての『医学書院医学大辞典第2版』の説明が↓
一過性黒内障
イッカセイコクナイショウ
[ラ]amaurosis fugax
一眼の視覚障害が5~30分持続し,その後改善する。自覚症状は眼前にカーテンが下りてきたり,視覚が真っ暗に喪失(blackout),灰色に喪失(grayout),単なる視覚のぼけなどである。一般的な原因は頸動脈や心臓からの塞栓,頸動脈狭窄による灌流低下,片頭痛である。その他,血管炎(高齢者の巨細胞性動脈炎,若年者のSLE),脳圧亢進,貧血,低血圧などでもみられるが,自覚症状は通常より短時間である。一過性に起こる後頭葉の虚血も原因となりうる。
・内科は黒内障をみたら↑のような疾患を頭に浮かべなければなりません。(と、エラソーに書いておりますが、私は全部は思い浮かびません)なぜ、今日黒内障をとりあげたかというと以下日記をご覧ください。
以下日記
・本日8/14(日)は、5時10分起床。6時半まで勉強しておりました。それから朝食摂って8時に病院着。病棟の患者さん診て、9時から日直。本日休日当番医で発熱の患者さんがいっぱい来られると予想し若いDr.と二人体制。相棒には発熱の患者さんをひたすら診てもらいました。私は、walk-inでこられる患者さんと病棟の患者さんを診ておりました。かなり忙しかったです。まったく新患さんもいっぱい来られますというか、ほとんどそういう方ばかり。かなり高梁川をわたってこちらまで来られる方もおられました。今日はなんとハチ刺されの人が7人(だったと思う)こられました。幸いどなたもアナフィラキシーをおこしていませんでしたが。その他いろいろ。熱中症、胃腸炎、膀胱炎、胸痛、腹痛、不全麻痺、便秘、コロナ感染後の咳、いろいろ来られました。
・不全麻痺(ごくごく軽度)の患者さんが上記一過性黒内障のようでした。近くの脳外科の病院に紹介していっていただきました。腹痛の方は胆石と尿管結石合併で水島の兄貴格の病院へ紹介しました。外来診ている間に、病棟の患者さんも診て、今日は久々にマルチタスクやなと思いました。実は、午後から若いDr.と発熱の患者さんを診るのを交替しようかと思っていましたが、若いDr.がそのまま発熱の外来診ますといわれたのですが、それが正解だったかも。もしかわっていて、今日のような病棟と外来の対応をするとなると若いDr.にはしんどかったでしょう。
・17時に宿直のDr.がきてくれて早めの交替。すぐ家に帰って、ちょっと一服後配偶者と「コテツ」という焼き肉屋さんに夕食食べに行きました。で、お腹が張って苦しい。今日はビールを家で飲むつもりでしたが、腹満のためビールは断念。現在焼酎とウイスキーを飲んでおります。で、そろそろ寝ます。
・本日の標題後半の「多端」は、明鏡国語辞典によると「仕事が多いこと、忙しいこと」ということです。実は『予想通りに不合理』と同じ韻の文を書きたかったのですが、思いつかなかったので文語調の文を書いてみました。
予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

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  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2014/04/30
  • メディア: Kindle版

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足だけのバチ状指/疲労困憊

バチ状指(ばち指)とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓



ばち指
clubbed finger
指先がばち状に膨れ爪が手掌側へ丸くなる所見。右左シャントを伴う先天性心疾患,低酸素血症を生じた肺疾患など中枢性のチアノーゼ例にみる。感染性心内膜炎発症から数週後にみることもあるが,一般的には中枢性チアノーゼ例で数年後に出現する。
医学書院の『内科診断学』では↓
 示指で,末節骨部分の厚みが遠位指節間関節部の厚さよりも大きい場合と定義される.健常者では爪と爪甲基部がつくる爪郭角が160゜以内であるが,ばち状指(clubbed finger)では爪甲基部が盛り上がるために爪郭角が拡大し,あたかも指趾が太鼓ばちのような状態になっている
『南山堂医学大辞典第20版』では↓
ばち状指[ばちじょうゆび]
[同]ヤモリ指、鼓桴(「こふ」とよみます。太鼓のバチのこと)状指、時計皿指
中枢性チアノーゼ(右-左短絡(逆短絡)を有する先天性心疾患や低酸素症を伴う肺疾患)や感染性心内膜炎における特徴的所見である。感染性心内膜炎発症後2~3週間で形成される場合もあるが、多くは中枢性チアノーゼが2~3年続いた後で発現する。ばち状指はまた多くの化膿性疾患、肺腫瘍や胆汁性肝硬変、局所性腸炎などの消化器系疾患においてもみられることがある。さらに意味のない家族性の発現もある。動脈中の酸素減少に伴って、毛細血管の数が増加し、広範な動静脈瘤を通る血流が増加する結果、指趾の末節端に結合組織の増殖がおこり、太鼓のばち状に腫大する。重症例になると骨の変化(肺性肥厚性骨関節症hypertrophic pulmonary osteoarthropathy)をきたす。これらの変化は末端指節にみられるのが普通であるが、まれに手根、肘、膝に及ぶこともある。一側の指のみの変化は、大動脈瘤が一側の腕の血流を障害するとき、まれではあるが起こり得る。
前置きが長くなりましたが、Lancetのそのばち状指が手にはなくて足にだけある症例の報告↓
No clubbing in the fingers, only in the toes: patent ductus arteriosus and reversed shunting
Vijayan Ganesan, Viswanantha Kartik, Ajay Alex
THE LANCET   VOLUME 400, ISSUE 10351, P522, AUGUST 13, 2022
  ・この報告のポイントは、Clubbing usually involves both the upper and lower limbs in congenital heart diseases. Differential clubbing, characterised by the involvement of the toes with sparing of the fingers, is a distinctive feature of PDA with reversed shunt from right to left: Eisenmenger syndrome. ということですね。
・しかし、私は通常の診察では手はみても足のばち状指を確認したことがありません。今度から確認いたしましょう。(覚えていたら)
以下日記
・本日8/12(金)は、5時30分起床。朝勉はアルコールと胃がんの論文を確認していました。早めに病院へ行って病棟よって朝礼出て午前外来でした。午後からは回診の間に講義2つ、Lewy小体型認知症とCOPDについて。その後入院患者さんの退院処理。もう何か頭が働かなくなり、集中力無し、何をしているか分からず、眼も疲れてきました。帰宅は169時5分でした。ネコたちに餌をやりに行って、入浴、夕食。アルコールを飲んでいます。今日はもう勉強はせず21時台に寝たいと思います。その分明日は早起きしたいと思います。

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