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労働関連疾患でもある温熱性紅斑/お一人様の1日

温熱性紅斑とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


温熱性紅斑
[ラ]erythema ab igne
[同義語]火ダコ
長時間の熱線(赤外線)照射を頻回に繰り返し受けることにより生じる,紅褐色~褐色の粗大網状皮斑で,冬の間中下腿伸側をストーブにあてていて生じる例が多い。病理組織学的に真皮浅層の静脈の蛇行,壁の肥厚,赤血球の漏出がみられる。
・NEJMに↓のようなレポートがありました
Erythema Ab Igne
Binod K. Khaitan, Rhea Ahuja
・最初写真だけ見たとき膠原病(かなと思ったのですが、あたらずとも遠からず.↑の疾患も網状皮斑のひとつなのでした.『今日の皮膚科疾患治療指針 第5版』の網状皮斑の説明が↓
 【網状皮斑とは】循環障害により生じる網目状の紫紅色~暗赤色斑であり,四肢にみられることが多い.網状皮斑は,一過性に消褪する大理石様皮膚(cutis marmorata),何らかの基礎疾患を背景に生じる分枝状皮斑(livedo racemosa)と,その中間的な細網状皮斑(livedo reticularis)とに分類され,デルマドロームとして重要である.大理石様皮膚は寒冷刺激などにより一過性の循環障害を生じ,網目の閉じた皮疹を呈するが,組織学的変化はない.生下時より同様の皮疹を認めた場合,先天性血管拡張性大理石様皮斑を疑う.細網状皮斑は大理石様皮膚よりも持続する網目が閉じた網状皮斑を特徴とし,組織学的変化を伴うこともある.皮膚細動脈のびまん性の血流低下と細静脈の酸素分圧低下,血管拡張などに伴い,均一な網目状の皮疹を呈する.分枝状皮斑は,不規則な網目の輪が閉じない持続的な網状皮斑で,真皮・皮下脂肪組織境界部の動脈障害により生じる.血栓,血管炎などにより一部の皮膚細動脈が閉塞すると,血流が正常な部分には生じないため,不均一な網状皮斑を呈する.血管炎では,皮下に血管閉塞部位を反映する小結節を触れることもある.実際には細網状皮斑と分枝状皮斑が混在していたり,互いに移行することもあり,厳密に区別できないことも多いが,輪が閉じない分枝状皮斑をみた場合,血管炎,血栓,凝固異常などの基礎疾患を検索する必要がある
・↑にあるように、よーっく網目がつながっているかつながっていないか観察しないといけないみたいです.
・『ステッドマン医学大辞典改定第6版』には、『熱性紅斑(網状色素性斑状発疹.むこうずねに好発し、パン屋、火夫、その他放射熱を受ける人にみられる)』とありました.(熱性紅斑でググると、ほとんど日本紅斑熱がひっとするので、ここは温熱性紅斑の訳の方がよさそうです)手元のCURRENT Diasnosis & Treatment Occuaptional & Environmental Medicine』をみてみるとSkin Disorders Caused by Heatという項に載っておりました.暖房器具でもおこるけど、仕事でもおこるので要注意.
・それにしても ab igneってだれが命名したのよ.ラテン語でab = from, igne = fireだそうです.いつも書きますが、病名は初学者でもわかりやすくしてほしいものです.
・これから、冬になって暖房器具を使うようになるので、皆様お気をつけあそばせ(と言っている自分がなったりして)
以下日記
・本日10/10(月)は7時前起床.朝食摂ってゆっくりしておりました.8時に配偶者が犬を連れて家出をしたので、今日は1日一人でした.午前中は、kindleで読書(『チームが機能するとはどういうことか』エイミー・C・エドモンドソン)と掃除.昼食はレトルトのカレーで録画の「ドクターハウス」の途中まで観ていた第一話と第二話を観ておりました.なかなか面白いけど、医学的に変だなと言うところがいくつかありましたが、まあ、最近は心が広くなったので、全体的には面白いから許す.その後ちょっとお昼寝後「令和4年度 岡山県認知症サポート医の集い(フォローアップ研修)」にZOOMで参加.その後は、町内会の何年か前からの資料に目を通し、掃除、洗い物.ちょっと勉強して、このブログを書いております.これからお風呂入ってアルコールをいただいて、Amaon Primeでなにか映画観ます.

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