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利尿薬で脚気ニューロパチー/野村拓先生の訃報

へーっ、こういうこともあるのねと思って読んだ文献↓中年男性注意.



利尿薬によって惹起された脚気ニューロパチーの1例
葛目 大輔, 井上 湧介, 森本 優子, 吉田 剛, 山﨑 正博, 細見 直永
臨床神経学 62 巻 8 号(2022:8)
【症例】56歳男性【主訴】両下肢脱力【現病歴】鶏肉を好む偏食あり.前医で両下腿浮腫を認め,心不全にて入院した.心不全に対し利尿薬による加療が行われたが両下肢脱力が出現し徐々に悪化したため,当院に転院した.【入院時現症】軽度の意識障害と両下肢の浮腫,筋力低下及び腱反射消失を認めた.【入院経過】脚気ニューロパチーを考えチアミン100 mg/日を開始した.これにより神経症状は改善した.その後,ビタミンB1 12 ng/ml(正常値24~66)と低値である事が判明した.【結論】心不全加療中に筋力低下を認めた際には脚気ニューロパチーの合併を考慮し,ビタミンB1補充に留意する必要がある.
・『医学書院医学大辞典第2版』によると脚気とは↓
脚気 beriberi
ビタミンB1欠乏によって起こる病気。明治,大正時代はわが国の国民病の1つといわれていたが,最近では少なくなった。しかし,偏食者やアルコール常用者,高カロリー輸液時に発症することがある。脚気は浮腫の有無により湿性脚気(wet b.)と乾性脚気(dry b.)に分けて記載されている。症状は初期には全体倦怠,食欲不振など不定愁訴を訴える。多発性神経障害が起こると感覚異常や運動障害を起こす。循環器障害を起こすと心臓の症状が現れ,浮腫などのある湿性脚気になることが多い。さらに,病状がショック状態になったものを脚気衝心という。治療にはビタミンB1を10~100mg/日投与する。
・あと、心エコーで過剰な壁運動(高心拍性心不全)、代謝性アシドーシスをみたら、脚気をかんがえないといけませんね.
・中年男性の皆さん、鶏肉弁当ばかり食べていたらいけませんよ.
・脚気と言えば慈恵会医科大学を連想するのは私だけ?(←んっなことないよね)
以下日記
・昨日10/31(月)は、5時47分起床.昨晩からiPhoneをデスクトップにつないで復元をしていましたが、まだ、続いておりました.もう、がっくり.午前中は因果推論の勉強.午後から出勤して、回診、産業医面談、夜間診療、その後の事務作業で、帰宅は20時40分でした.ネコたちに餌をやって、入浴、夕食.その後いろいろ雑務をして23時半頃ねたと思われます.
・本日11/1(火)は、お疲れモードでで6時20分起床.朝勉せず出勤.午前外来.午後事務長、専務と契約更新のお話.回診、15時10分から16時前まで宿直室にこもってZOOMでcritical appraisalに参加.その後1時間強病院内外のいろんな職種にあつまっていただいて私の担当患者さんの終末期に関する倫理カンファレンス.その後事務作業して帰宅は19時12分.ネコたちに餌やって入浴、夕食.ちょっと勉強してこのブログを書いております.これからちょっと事務作業して22時には寝たいと思っております.
・昼前知人からラインが来て野村拓先生が亡くなられたとのこと.年齢からすると仕方ないことですが、残念です.どれだけの医療者が野村先生のこと知っているのかな?

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