竿燈で血栓/長年探し求めていた曲に巡り会う
竿燈演技による外因性圧迫が原因と考えられた右鎖骨下静脈血栓症の1例
栗原 茉莉子, 阿部 起実, 岩谷 真人, 石田 秀明, 照井 元
日本内科学会雑誌111 巻 (2022) 3 号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/111/3/111_599/_article/-char/ja
【抄録】
症例は40歳,男性.右上腕腫脹と胸部苦悶感で当院を受診し,右鎖骨下静脈血栓症と多発性肺血栓塞栓症と診断し入院治療を行った.血栓性素因となる疾患はなく,原因として竿燈演技の竿の位置による外因性圧迫が疑われた.肩の圧迫部位を変えて検証実験を行ったところ,超音波検査で鎖骨下静脈の血流阻害の所見を認めた.竿燈演技において,竿を乗せる位置を誤ることで上肢深部静脈血栓症のリスクになり得ると考えられた.
・ところで、皆様、竿燈という漢字読めましたか?「かんとう」と読むんだそうですね。TVでこのお祭りチラリと見たことはあり、「すごいな」と思っていただけですが、プロは、こういう行為でこのような健康リスクが起こりうると発想しなければなりませんね。(←ホンマカーッ?)二次性上肢深部静脈血栓症の原因としては,カテーテル関連(中心静脈カテーテル,ペースメーカー等),悪性腫瘍関連(物理的な静脈圧迫,凝固異常)上肢や肩部の手術・外傷,妊娠,経口避妊薬,卵巣過剰刺激症候群等
ウーン、妊娠もこういうリスクがあるのね。1875年にPagetが原発性の鎖骨下静脈血栓症を初めて報告し,1884年にvon Schroetterが反復性上肢運動による胸郭出口部での静脈圧迫から生じた鎖骨下・腋窩静脈血栓症を報告した3.以降,上肢の激しい運動・反復性の運動による鎖骨下・腋窩静脈の内膜損傷が原因となって血栓症をきたす疾患は,Paget-Schroetter症候群あるいは労作性血栓症(effort thrombosis)と呼ばれている.この労作性の病態では胸郭出口で圧迫を受けることが多いため,文献によってはPaget-Schroetter症候群を主に静脈性胸郭出口症候群に伴った血栓症として用いている.一方で,Pagetの報告に基づいて,Paget-Schroetter症候群を原発性UE-DVTと同義的に用いている報告がある.しかし,原発性UE-DVTには,運動に伴う病態以外に,運動とは無関係で原因が不明な特発性血栓症も含まれる.本報告においては混乱を避けるため,Paget-Schroetter症候群の用語は使わずに,労作性症例という用語を用いた.
*余談ですが、上記のように○○症候群という言葉は結構多義的に使われていることが多く、初学者が混乱しますよね。
・竿燈に限らず肩に重い物を載せる職業や趣味?は、このようなリスクがあると考えておかないといけませんね。
以下日記
・これまた、久々のブログです。また、簡単に過去を振り返ろうと思いますが、既にいろいろ忘れている...
・5/8(月)は午前訪問診療、午後回診、夜間診療でした。
・5/9(火)は午前外来、午後回診、途中1時間ZOOMで大学院のCritical Appraisalに参加。帰宅後は20時~22時までZOOMで"Causal Inference: What If"の勉強会。新しい人が参加してくれて孔子のように嬉しかった。(突然孔子が出てきたのは、「学而」を思い出したから)
・5/10(水)は午前外来、午後回診とカンファレンス、夜間診療。
・5/11(木)は午前水島で産業医学科外来.午後玉島で回診、医療安全員会、総括会議。
・5/12(金)は午前外来、午後回診、18時から1時間強ZOOMで会議。その後帰宅。勉強ちょっとしてから、アルコール飲みながらYouTubeの音楽を0時過ぎまで聴いておりました。
・本日5/13(土)は6時26分起床。朝1時間半弱"Causal Inference: What If"を読んで、それから1時間弱家の周辺の草刈り。それから配偶者と遙照山温泉へ。久しぶりに長々と湯船につかりました。帰宅後朝食摂って内科学会のアーカイブ視聴。それから遅めのお昼寝。起きてから片づけ。夕食は金光のすし丸へ。それからちょこっと論文書いて、現在アルコール飲みながらこのブログ書いております。
・最近はYouTubeで結構音楽を聴いております。で、最近良かったことは人造人間キカイダーのジローの登場の時にギターの曲が聴けたこと↓ ずーーーーっと、この曲って何だろうと思っていたのですが、渡辺宙明というひとのオリジナル曲なのですね。思いっきりクラッシックの曲みたい↓
https://www.youtube.com/watch?v=KTH4lvauP3U
・さて、これからもアルコール飲みながらYouTubeを視聴しましょう。