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肝嚢胞で失神、下肢の浮腫に注意/公衆衛生の本おもしろかった

失神のまれな原因として肝嚢胞もあるということだそうです。↓のようなレポートがありました。


Recurrent Syncope Due to a Giant Hepatic Cyst
Ryo Ueda, Clara So, Kohei Okafuji, Torahiko Jinta
Intern Med 64: 313-314, 2025
大きな嚢胞が下大静脈を圧迫していたと言うことです。この論文の引用文献1が↓
An unusual cause of syncope
Abhilash Koratala、Vikrampal Bhatti
Intern Emerg Med (2017) 12:717–719
引用文献2が↓
Giant Hepatic Cyst: A Rare Cause of Syncope
Evgeny Belyavskiy , Marijana Tadic2, Sabine Hassfeld , Burkert Pieske 
Can J Cardiol. 2018 Sep;34(9):1234.e1-1234.e2.
・引用文献の2つとも下肢の浮腫が見られていますが、最初紹介した元の論文は、そのことは書かれていませんが、どうだったのでしょう?
・肝嚢胞に限らず下大静脈もしくは右房を圧迫するような病変は失神をおこす可能性があると考えておけばよいですね。その場合下肢の浮腫が診断の参考になるかも。
以下日記
・しばらくブログをアップしていなかったので、過去を振る帰ります。
・1/21(火)は、寝過ごしてしまい慌てて病院へ。午前外来、午後回診、夜間診療。お二人入院伝票を書き忙しかったです。
・1/22(水)は午前外来、午後回診とカンファレンス。18時から1時間来年の体制の確認とスケジュール決め。なかなか楽になりそうではなく、憂鬱になりました。その後毎月勉強会をしている開業医さん達と飲み会。
・1/23(木)は月に1回ある午前中外来がない日。病棟の業務と書類の処理がそれなりにできました。午後倉敷市役所で公害認定審査会。早く終わったので帰りアリオ倉敷によりました。今来ているダウンジャケットが10年以上前のモノなので新しいのが欲しくて見に行きましたが、あまり良いモノがありませんでした。夜は"Causal Inference: What If"の勉強会。
・1/24(金)は午前外来、多いっ!でも、不思議なことに早めに終わりました。午後は回診と会議2つ。帰宅後は疲れており、早く寝ました。
・1/25(土)は午前中福山へ行って『妖星ゴラス』という映画を見ました。最近なんかよく分かりませんが「午前10時の映画祭」というもので昔の映画を上映しています。これは1962年の映画。円谷英二さんが特撮で参加。出てきたVOLTジェット機というのが、「おお、これはウルトラマンの科学特捜隊のビートルといっしょじゃん」となんか懐かしく思いました。ちなみにウルトラマン放送は1966年。
・映画を観たあとは、近くのお店で牡蠣フライ定食をてたべて広島へ。14時~18時ウドエルゴ研究所ということろで「新経絡治療セミナー」に参加。これについては、月1回の5回あるので、修了したら、どのようなものだったかご報告します。(覚えていたら)
・帰り、JRの事故があり福山で足止めを食い、夕食を駅近くのお店でラーメンと餃子食べました。で、帰宅は21時すぎ。(予定では20時前にかえったはず)疲れてダラダラSNSを見ておりました。
・本日1/26(日)は、1日公衆衛生と"Causal Inference:What If"の勉強と事務的なことやかたづけ。夕方今年初の焼き肉屋で夕食。で、現在一服中。これからお風呂入って早めに寝ます。
・今日やっと↓が読み終えられました。結構面白かったです。ただ、ちょこっと間違ったところがあったり、記載が不十分だと思うところがありました。医学書院さんにメールを出そうか、どうか考え中。(とっくの昔に気がつかれてていると思われるので)

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FYMI:甲状腺癌気管浸潤例への対応/最近、また落語をききだす

胸部単純レントゲンをたくさん見ていると気管の偏位で甲状腺の腫大を見つけることが時々あります。昨年末そういう方を大学病院に紹介しました。無事手術が終わるか心配でしたが、元気に帰ってこられました。

・そもそも甲状腺癌が気管に浸潤した場合どういう手術をするのかなと思っていましたが、たまたま↓の様な論文を見つけました。


 

甲状腺癌気管浸潤例への対応


鳥居 淳一, 戸田 和寿, 三谷 浩樹


耳鼻と臨床/69 巻 (2023) 5 号




・この論文でシェービングと言う言葉がでてきましたが、髭を剃るわけではないだろうに、なんだろうと調べると↓の様な論文がありました。


気道・食道浸潤に対する手術の適応と限界
筒井 英光, 小原 亮爾, 田村 温美, 矢野 由希子, 星 雅恵, 久保田 光博, 池田 徳彦
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌/35 巻 (2018) 1 号
【抄録】 気道・食道浸潤甲状腺癌は無症状のこともあるが,腫瘍浸潤が粘膜面に到達すると,血痰や呼吸困難,嚥下困難などの症状を引き起こす。治療方針は,浸潤の部位と深さ,範囲で決定される。粘膜発生の腫瘍と異なり,浸潤は気道・食道の外から始まり内腔へ向かうため,内視鏡検査でも浸潤範囲の正確な診断は難しい。このため,外科医は切除範囲の決定を術中に迫られることになる。気管粘膜に到達する浸潤では全層切除が必要であり,近年は術後管理が容易な気管窓状切除+気管皮膚瘻,二期的再建を採用する施設が増えている。
TKIの登場は再発性気道浸潤甲状腺癌の手術適応に影響を与えている。放射性ヨウ素治療抵抗性の遠隔転移にTKIを使用するとき,局所浸潤腫瘍が併存すると,病変の急速な縮小に伴い致死的瘻孔を形成する可能性がある。TKI治療を安全に実施するには,予め浸潤腫瘍を切除しておく必要がある。
われわれは気管壁深層浸潤においては,初回手術での全層切除こそが患者の予後とQOLを改善すると考えている。
・この論文でシェービングとは「気管の内腔を開かずに気管の接線方向に浸潤部の気管壁をメスで削り取る方法」と書かれていました。
・上の2つの論文で、今さらですが、甲状腺の手術のイメージがすこしわきました。
・しかし、余談ですが、最初の論文の中で「ICする」と言うような表現が複数回出てきました。もう何回もこのブログで書いていますが、IC(Informed Consent)は医療者がするものではなく、「もらう」ものです。著者らもさることながら、査読者もスルーですかね?
以下日記
・本日1/20(月)は、5時45分起床。朝勉でフェミニズムの本読みました。その中で、始めてnannyと言う言葉を知りました。調べていてガヴァネスgovernessという言葉も知りました。で、欧米の文学や映画で、ああ、そういう人だったのねというのが、納得できました(ex.メリー・ポピンズ、サウンド・オブ・ミュージック、サリヴァン先生)
・午前訪問診療、午後回診、夜間診療でした。19時前に帰宅。お風呂入ろうとおもったら、何故かお湯が減っていて先に夕食。お腹が落ち着くまで"Causal Inference: What If"を訳しながら読みました。そして、入浴し、このブログを書いております。
・これから寝ます。最近、通販で『決定版落語名人芸』というCDのセットを最近購入して、ここ数日寝るとき、車運転している時聴いております。今日も聞くでしょう。

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スタチンの恐ろしい副作用:脱毛/(土)(日)酒飲まず

そういえば、昔スタチンにそんな副作用があるななと読んだ記憶がうっすらと...

添付文書には載っていないけど、ロスバスタチンにも脱毛の副作用があるみたいです。↓のような、レポートがありました。


Rosuvastatin-associated Alopecia
Yuki Ohnishi, Hiroaki Hayashi, Reiko Sakama, Hiroyuki Otsuka
Intern Med 64: 323, 2025
・スタチンに限らず、新しく薬飲み出したら毛が減ってきたということがあれば、薬の副作用も考えましょう。
あっという間に以下日記
・昨日1/18(土)は、休みたかったのですが、気になる患者さんが複数名いて、午前中「出勤」。午後から講習生性のテキストや"Causal Inference: What If"を読んでおりました。夕方市役所のストックヤードに資源ゴミもっていった帰りに天草公園(熊本県ではない)で、2kmウォーキング。夜は飲酒せず。
・本日1/19(日)は、病院に行きたい気もありましたが、昨日比較的落ち着かれていたので、休むのも大事だと1日家に引きこもっていました。やったことは、公衆衛生のテキストや『挑戦するフェミニズム』を読むこと、たまっている資料を読んで整理、掃除等しておりました。それにしても時間が足りない。やっぱ、週休3日にしないと。
・今日も飲酒せずに済みました。あと、(月)(火)もアルコールは我慢します。

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診断関連エラー/疲労蓄積

・1/11のブログで「誤診とは」というテーマで書きました。熱心な読者なら覚えておいででしょうが(←おらん)、最後に「最初に引用した通常の辞書では医者が誤るという説明ですが、そう狭くとらえてはいけませんという考えかたになってきているようです。続きは、後日。」 とと

と書きました。その続きが↓(私の意見ではなくて、論文の紹介ですが)

 

 

相馬 孝博

日本内科学会雑誌 112 巻 10 号 1979~1990,2023

 


【要旨】

 “Diagnostic Error”は古くから知られており,21世紀に入ってから多くの研究報告がなされるようになった.並行して社会的認知理論の発展により,診断という行為は,人間の頭の中で考えるモデルから,チーム・組織・社会までを含めた広いモデルが提案されている.2015年に全米医学アカデミーは「医療における診断を改善する」報告書を公にして,「a)患者の健康問題について,正確かつ適時な説明ができなかった,またはb)その説明が患者に伝わらなかったこと」と再定義し,将来にわたる各種の政策提言を行った.2020年に医療の質研究庁はメタアナリシス報告書「医療をより安全に」第3版で,エビデンスのある医療安全方策として,臨床判断支援システム,結果通知システム,教育と訓練,ピアレビューを特定した.2022年には非営利団体のリープフロッグが,研修教材などとも連携した,医療現場で利用しやすい29の推奨策を作成した.“Diagnostic Error”は,医師の認知やヒューリスティックな問題にとどまることなく,非常に広範な概念を持ち,個人やチームのみならず,最終的には国家戦略として対応しなければならない重要課題である


・上に書かれているように診断関連エラーはかなり広い考え方ですね。私も「医師の認知やヒューリスティックな問題」と思っておりました。ちょっと、深めていかないといけませんね。


以下日記

・昨日1/16(木)は、朝勉で公衆衛生のテキスト読んで出勤。午前外来、午後回診でした。認知症ケアチーム会議が予定されていて、私が学習会のチューターするはずでしたが、急遽中止。その分回診や事務作業ができました。帰宅後は"Causal Inference: What If"の勉強会でした。

・本日1/17(金)は朝勉で↓の本の「はじめに」だけ読みました。2/16に上野千鶴子氏の講演を聴きに行く予定なのでそれまでに読み上げるつもりです。


挑戦するフェミニズム

挑戦するフェミニズム

  • 出版社 有斐閣
  • 発売日: 2024/8/20

・午前中外来、午後回診、会議でした。帰宅は18時10分と早かったのですが、何かメッチャ疲れております。本当に来年度から働き方をかえたい。

・帰宅後ちょっと公衆衛生のテキスト読んでこのブログを書いております。で、YouTubeで音楽聴いておりますが、↓のようなものです。









・明日、あさっては病院に行かずにゆっくりしようと思っていましたが、どうもそうはいかないようです。なので、早く寝ます。今日は飲んでません、「ノンでないですよ」。

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FYI: 「ハンセン病治療指針 第3版」、その他ハンセン病について

私の勤める病院は月に1回水曜日の午後、全職員を対象にいろんな学習会をしています。感染対策、労働安全衛生、医療安全、医療倫理、学術発表etc. 労働安全衛生や医療安全は、私が講師となることが多いのですが、今日は「生徒」になりました。長島愛生園歴史館学芸課長の田村朋久さんのハンセン病についての講義をきかせていただきました。1時間弱のお話でとても簡潔に分かりやすく、とても大事なことをお話いただき、非常に良かったです。

・私は、オヤジギャクを連発するオッサンですが、根が真面目なので、この学習会に先立ちハンセン病の復習をしておりました(40年ぶり)。で、↓のような資料を見つけましたのでshare.



ハンセン病治療指針(第 3 版)

後藤正道、野上玲子、岡野美子、儀同政一、四津里英、石田 裕
北島信一、甲斐雅規、石井則久、尾崎元昭、畑野研太郎
(日本ハンセン病学会・医療問題委員会・治療指針と治癒判定基準に関する小委員会)
 Jpn J Lepr 82, 141-182(2013)
日本財団の解説
ハンセン病とは
WHOのwebsite
Leprosy (Hansen disease)
・医学的なことの全体像ははハリソンの内科学書23版のLeprosyのところを読みました。(新臨床内科学や朝倉書店の内科学のハンセン病のところも読みましたが、圧倒的に情報量が少なおい。)病気自体のこともさることながら、書いている中で、The lepromin(Mitsuda) skin testという言葉が出てきたり、↑で引用している日本財団関連のSasakawa Health Foundationということばがでてきたり。「やっぱ、ハリソンや読まんと」と思いました。
・ところで、ハンセン病は、じつはこのブログを書く動機の一部となったものです。(多分今まで書いたことなかったかな、知らんけど)私は医学生時代看護学生さんと一緒に医療問題を勉強するサークルに所属していました。もう、医師の国家試験が迫っている医学部6年の時にそのサークルで長島愛生園に見学に行こうということになりました。まだ、1988年に橋が架かる前、今から40年以上前の話です。根が真面目な私ですから、見学前にハンセン病についての教科書を読みました。ハリソンの内科学書の訳本です。当時「安い医学書」をということで、ハリソンの内科学書の日本語訳の本を普及する医学生の運動がありました。私もその末席で普及(同級生に売るということですね)しておりました。で、それを読んだわけです。その中でハンセン病は、感染力が低く、隔離する必要は無いとかかれていました。で、馬鹿な私は、「へーっ、そうなんだ」と感心しておりました。しかーーーしっ!長島愛生園に見学に行くとまだ、隔離が続いているではないですか。なんで、その時におかしいっ!と声をあげなかったのか。(国試で頭がいっぱいだったのでしょう)もし、自分が声を上げて周りに広めていたら、もうちょっと早く隔離政策がなくなったのではないかと、後日猛省したのです。(誇大妄想かもしれませんが)で、これがこのブログのポリシー=SSP(知ったら知らせるポリシー)となったのです。(過去の説明では主にアスベストのことが動機になったと書いていたのですが、ハンセン病もきっかけだったのです)
・ハンセン病と私の関わりがあとほんのちょっとあります。私が院長時代ハンセン病の国家賠償請求訴訟が行われていました。弁護団がいろんな団体にこの訴訟について知ってほしくて話をさせてほしいと運動されていたようです。私の勤める病院にも話があり、全体学習で弁護士さんにきてお話をしてもらいました。後日そのご縁で裁判にかった祝賀会(?)に参加させてもらいました。そこで、元患者さんとお話しし握手もできました。
この裁判については↓(熊本県のホームページに載っている文書)
・そういえばこの文章書いていて思い出しましたが、邑久光明園の園長先生の講義もお聞きして、そのご一緒にお茶飲んだこともありましたわ。机の中引っかき回したらその時いただいた名刺があるはず。
 
以下日記
・昨日1/14(火)は、午前外来、午後病棟回診、夜間診療ですが、なんせ外来が忙しい。ダブルヘッダーの外来は、何回も何回もかいていますが 本当にこたえます。それでも帰宅して上記ハリソンの内科学書を読みました。
・本日1/15(水)は5時半起床。ハリソンの内科書のLeprosyのところを読み切りました。で、いつもより早く7時10分に家を出て病院へ。病棟の患者さん診て、午前外来。午後上記ハンセン病の講義を聴いて、その後カンファレンス、その後病棟回診と事務作業。帰宅は19時19分。ネコたちに餌やったあと、夕食。で、このブログを書いております。これからお風呂入って公衆衛生の教科書読んで早めに寝たいと思います。
 

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FYI: 認知症基本法と認知症施策推進基本計画/今日は午前中はお仕事でした

まだ、ご存知のない方も多いと思いますので、お知らせです。認知症に対する最近の政府/行政の動きですが、

2023年6月14日「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」成立、2024年6月1日「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」施行、2024年12月3日認知床施策推進基本計画となっています。

それぞれその全部と概要をネットでみられます。



「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」

令和五年法律第六十五号 令和611日 施行

https://laws.e-gov.go.jp/law/505AC1000000065


「共生社会の実現を推進するための認知症基本法 概要」

https://www.mhlw.go.jp/content/001212852.pdf


「認知症施策推進基本計画」

令和6年 12 3

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ninchisho_suishinhonbu/pdf/kihon_keikaku.pdf

 「認知症施策推進基本計画の概要」

https://www.mhlw.go.jp/content/001344088.pdf

・「認知症施策推進基本計画」は31ページあってちょっと読むのはしんどかったですが、「概要」は2,3ページです。ただ、ちまちま字がちっちゃいです。

・いろんな事が書かれていますが、Key wordの1つは「新しい認知症観」のようです。

あと、基本法の直前にでていた「まとめ」

認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議 とりまとめ 令和5年 1 2 月 2 5 日 認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/ninchisho/pdf/torimatome.pdf

この文書の中にはヤングケアラーという言葉も出てきますね。

 

 

それに対比して「古い認知症観」ってどのようなものなのでしょう?まあ、簡単にいってしまえば「認知症になってしまったら人生終わりだっ!」というような考え方でしょうか。皆様もネットで検索してみてください。

以上、ご参考までに

以下日記

・本日1/13(月)は午前中お仕事。主に訪問診療。その後病棟で気になる患者さん診て帰宅は13時19分。昼食後、昼寝はせず、認知症の勉強と公衆衛生の勉強。現在は、お酒飲みながらこのブログを書いております。

・これから読みかけのハリソン内科学書のハンセン病のところ読みます。日本の教科書は1ページの記載があるかないかですが、これは10ページ位ありました。それでは、私にとっては英語が睡眠薬なので、読んでいて眠くなったら寝ます。

 

 

 





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マイ手帳大賞:人は必要とされることが必要な存在

本日1/12(日)は、午前中は福山のシネマモードという映画館に行って「午前10時の映画祭」という企画で上映された『海底軍艦』を観ました。↓




子どもの頃に観た記憶がうっすらとあり、どんな映画だったか確認したいのと、映画も社会の「鏡」であり、その当時の状況を知りたかったから。まあ、今から観ると話がメチャクチャですな。結構自分は映画や小説、マンガのdetailにこだわるので、なんか整合性のないストリーは興ざめしてしまいます。ただ、それ以外に優れたところがあれば、全否定はしませんが。この映画、detailからすると、先に言ったようにメッチャクチャ。ツッコミどころ満載です。でも、さすが円谷英二技術監督(だったと思う)、なかなか特撮は(当時としては)よろしかった。しかし、「結末」は、三度言いますが、メッチャククチャや。(ケビンコスナー主演のウォーターワールドのsmoker絶滅よりひどい。)

・全く余談ですが、マンガ『静かなるドン』で有名な新田たつおさんのマンガで「最低軍艦」というこの映画のパロディーと思われるものがありましした。これ読んで、出演者や監督怒ったろうか?

・午後からはZOOMで地域包括ケア学会に「参加」。最初の基調講演って、「畏れ多くも、もったいなくも」先日社会的処方で自分が言ったことと同じようなことを言われていました。で、まあ、民生委員さん達に、そう的外れなことを言っていなかったと安心。

・標題の言葉は、正確だったかどうか分かりませんが、シンポジストのお一人が言っていた言葉。誰かの言葉の引用では無さそうですが、はたしてどうでしょう。最近よく言いますよね、その人の「居場所と出番」って。主観的に自分が必要とされていると感じることって、大切ですね。私自身、仕事やめたらどうなるのだろうか。ちょっと不安です。

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誤診とは・・・/1月10日今年初めての飲酒

ちょっと前に診断とは何かについて書きました。今回「誤診」はどのように述べられているか、まず一般の辞書を調べてみました。


広辞苑第7版

 診断をあやまること。また、その診断。「肺炎とーされる」


明鏡国語辞典

 医師が診断をまちがえること。また、その間違った診断。


デジタル大辞泉:

 医師が診断を誤ること。また、その診断。「ーして手当が遅れる」


では、医学辞書はどうか?


『医学書院 医学大辞典 第2版』

  診断を誤ること,またその診断。無知によるものと実行上のものがある。前者は,正しい診断に必要な知識を欠くことによる。後者は,知識を応用する際の不手際から生じる。1963年の東京大学医学部内科退官講義での冲中重雄教授の「14.2%」の告白は,史上名高い。


『ステッドマン医学大辞典改定第6版』は、「misdiagnosis 誤診」としか載っていなくて内容の説明がありませんでした。『南山堂医学大辞典第20版』には、その項目がありませんでした。


では、内科の教科書はというと


『内科診断学 第4版』、『新臨床内科学 第10版』『朝倉書店の内科学 第12版』には、明確な言葉の定義はないようでした。(誤診に関連するような項目はありましたが)


・最近は、診断エラーという言葉が使われ出しているようです。以前も紹介した(と思う)↓のような本も出版されています。


診断エラー学のすすめ

診断エラー学のすすめ

  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2021/04/16
  • メディア: 単行本

UpToDateでは、Diagnostic Errorという項目があり、↓のように定義されています。


 Diagnostic error is defined by the National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine (NASEM) as the failure to either establish an accurate and timely explanation of the patient’s health problem(s) or communicate that explanation to the patient [1]. 


上の[1]の引用文献が↓(もう10年近く前のものなんですね)


Improving Diagnosis in Health Care, Committee on Diagnostic Error in Health Care, Board on Health Care Services, Institute of Medicine (Eds), National Academies Press (US), 2015.


これは↓で無料でみれますがpdfで473ページありました。誰か訳してないのかな?summary が18ページなので読めんこともないし、訳せんこともありませんが、時間があったらトライしようかしら。


・最初に引用した通常の辞書では医者が誤るという説明ですが、そう狭くとらえてはいけませんという考えかたになってきているようです。続きは、後日。


以下日記

・昨日1/10(金)は、午前外来、午後回診と産業医面談。帰宅して、夕食時今年初めて缶麦酒1本と日本酒(多分)半合飲みました。で、ほろ酔い気分で公衆衛生学のテキストをちょっと読んで寝ました。

・本日1/11(土)はゆっくり8時前起床。朝、浅口市の部長さんが先日木曜日に行った民生員児童相談員協議会での私の社会的処方の講演の感想文を持ってきてくださいました。読んでみると、そんなに否定的な感想はありませんでしたが、もっとしっかり話を分かりやすくしていないといけないと思いました。特に反省したのは「社会的処方」という難しい言葉を使っているが、実際は今までもやられていたこと、皆さんがやられていることですよと強調すれば良かったと思いました。

・午前中2時間病院へ行って気になる患者さんを診て、たまっている書類の処理。帰宅して少しだけ認知症の学習会の準備をしてお昼寝。15時過ぎに家を出て玉島文化センターへ『グレイクリスマス』という演劇を観に行きました。最後の方で日本で言う「蛍の光」が韓国語で歌われたのですが、意味が分からなかったので、後ほど調べようと思いました。

・帰宅途中金光町の「すし丸」で夕食。お腹いっぱいでなかなかお風呂に入れず、診断関連エラーの勉強をしてこのブログを書いております。これからお風呂入って、飲酒をしたいと思います。

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SSPの実行:民生委員児童委員協議会で社会的処方のお話

今日はほぼ日記

・昨日1/8(水)は、いつもの仕事をして帰宅。夜は、本日の「講演」の準備をしておりました。

・本日1/9(木)はいつもより早めに出勤して入院中の気になる患者さんを診た後外来。そして12時半になったら病院を出て、浅口市健康福祉センターへ。13時30分から浅口市民生委員児童委員協議会で社会的処方についてのお話をさせていただきました。目的は、社会的処方という言葉を知っていただくこととその概念、できれば民生委員さんたちにリンクワーカー的な役割を担ってほしいなということですが、はたして伝わったかしら。

・そもそもこの話をさせてもらったのは、自分が社会的処方というものを学んで、こういう取り組みはいろんな人に知ってほしいなという思い「知ったら知らせるポリシー(SSP)」という自分の生き方のポリシー(ちょっと大げさ)からです。

・これでまず今年にはいって最初の大きな課題は達成。次は認知症ケアチームの勉強会の準備です。あと、公衆衛生学のテキストを1/31までに読むという課題があります。そうそう、新経絡治療セミナーというものにも参加する予定です。


*社会的処方についての参考文献(ネットですぐ手に入るもの)

社会的処方白書


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空洞の鑑別診断に肺梗塞も/夜間診はつらいよ

本日の標題にあるように、肺梗塞で空洞をおこした症例報告↓


A Large Cavity Associated with Pulmonary Infarction

Yu Kurahara, Hitomi Okamori, Kazunari Tsuyuguchi

Intern Med 63: 2867-2868, 2024



似たような(?)論文↓


Cavitary Consolidation in Pulmonary Infarct Secondary to Embolism: A Rare Presentation

Mithun Nilgiri K., Rishi G. Orakkan, Shailesh B. Meshram

 Cureus. 2024 Jul 2;16(7):e63644.



Abstract

Obstruction of the pulmonary artery or one of its branches, often due to thrombi from the deep veins of the lower extremities can result in a life-threatening condition known as pulmonary embolism. Pulmonary infarction, an unusual complication of pulmonary embolism occurs when the blood supply to lung tissue is obstructed, leading to tissue necrosis.


An 80-year-old man presented with a cough, breathlessness, and generalized weakness. He was vitally stable with no oxygen requirement, which could have suggested an infective etiology like pneumonia or tuberculosis. However, the presence of calf tenderness prompted us to perform a venous Doppler ultrasonography, which revealed deep venous thrombosis. This, combined with right atrial and ventricular dilation and moderate pulmonary artery hypertension observed on transthoracic echocardiography (2D ECHO), led us to recommend a CT pulmonary angiography. The angiography revealed an uncommon presentation of pulmonary embolism with multiple pulmonary infarcts.


Here, we chronicle an unusual case of pulmonary infarction secondary to pulmonary embolism, which presented radiologically as consolidation with an aseptic cavity, a rare and atypical triple occurrence.


・ということで、空洞をみたら、肺梗塞も鑑別診断に入れましょうということでした。


以下日記

・本日1/7(火)は6時15分起床。朝勉せず、出勤。午前外来、午後病棟回診、午前診療でした。昨日の夜間診療でいっぱい発熱の患者さんが来ていたようなので、本日の夜間診療恐怖しておりましたが、それほどではありませんでした。本日午前と夜間にそれぞれ初診の患者さんが来られました。呼吸器科は標榜していないのに、ちょこちょこ呼吸器疾患の患者さんが来られるようになっております。今日来たお二人、次回来るときどれくらい良くなっているのか?ドキドキですね。

・帰宅は、19時40分。しばしば書いておりますが、年を取ってからの夜の仕事は辛い。来年度からは、夜間診療をしない契約をするぞーっ!おーっ!

・帰って、ネコたちにエサやって、入浴、夕食:七草がゆ。つい食べ過ぎてしまいました。その後公衆衛生のテキストをよんで、このブログを書いております。そろそろ23時になるので、寝ます。


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