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異物は動く:VPシャントが心臓へ/まだ、ちょっとつらい

治療目的で体の中に留置されたものが、時に変なところに移動することがあります.標題のVPシャントとは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


脳室腹腔シャント
ノウシツフククウシャント
[英]ventriculoperitoneal shunt
[同義語]V-Pシャント V-P shunt
水頭症の治療法として最も頻繁に用いられている髄液短絡術の一方法。側脳室内に過剰に貯留した脳脊髄液を短絡管を介して腹腔内に導き,腹膜で吸収することにより頭蓋内圧亢進を治療する方法。1960年代に主流であった脳室心房短絡術より手技が簡単で再建も容易であること,重篤な合併症が少ないことから1967年以後水頭症治療の主流となっている。水頭症であれば交通性,非交通性のいずれにも適応される。髄液圧の調節は短絡管の途中に設けられたシャントバルブと腹腔管先端で行われる。合併症として,短絡管閉塞や髄膜炎,過剰排液によるスリット脳室(細隙状脳室)や硬膜下液貯留などのほかに腸穿孔,外鼠径ヘルニア,過剰腹水,腹膜炎,イレウスが挙げられる。
・で、そのVPシャントの腹腔内にあるべき遠位端が、心臓を通って肺動脈内に移動してしまったという報告↓
Intracardial migration of a ventriculoperitoneal shunt 
Hack F, et al. BMJ Case Rep 2022;15:e253118. doi:10.1136/bcr-2022-253118
・ホンマ、いろんな事がおこるのね.上の論文のLearning pointが↓.(なんか、どれも当たり前すぎるような気がするのは私だけ)
Learning points
・Lack of clinical improvement after hydrocephalus can occur due to migration of the shunt.
・Chest X-ray and chest-CT are useful in detection of a possible shunt migration.
・Early diagnosis of shunt complications is important.
以下日記
・本日12/5(月)は、6時半起床.朝食後、燃えるゴミ出した後9時過ぎまで"Causal Inference: What If"を読んでおりました.(本来12月から通常の仕事をする契約に替えたのですが、脚のため有給休暇をとりました)その後、町内会の通帳の更新に玉島信用金庫へいって、資源ゴミを市役所にもっていってきました.後は内科学会の「生涯教育講演会」のアーカイブを観ておりました.(臨床疫学と院内感染の二つのお題)午後から出勤して回診、夜間診療.療養病棟に入院されていた患者さんが一時状態が悪くなり対応、改善されてホッ.帰宅は19時44分.ネコたちに餌やって入浴、夕食.配偶者がYouTubeの台湾料理の作る過程を見ていたのですが、つい面白くて見入ってしまいました.これからちょっと英語の文献読んでねます.
・左下肢ですが、徐々に改善してきているようで、膝を曲げると痛くて曲げられなかったのですが、ある程度曲がるようになりました.しかし、やはり長距離あるいたり、ずっと脚を垂らしていると痛いです.今も左脚あげてkeyboardうっていますが、変な姿勢なので腰が痛くなります.ああ、はやく普通に歩けるようになりたい.





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SIRVA(シルバ)=ワクチン接種に関連した肩関節障害/深部静脈血栓症は改善傾向とは思うのですが...

Long long ago, 私が若かりし頃インフルエンザの皮下注射をどこに打つべきか色々調べました.最近は新型コロナウイルスワクチンを筋注するのに適切な部位はどこか、かなり性根入れて調べました.今はどうか知りませんが、あまり望ましくない部位を勧めているインターネットのサイトがありました.で、残念ながら、未だ???望ましくない部位への筋注があるみたいです.↓のようなレポートがありました.


Shoulder Injury Related to Zoster Vaccine Administration
Intern Med 61: 3631-3632, 2022




・写真入りで望ましい注射部位が書かれていますので、ご参考に.


・SIRVAについて説明してくれているサイトふたつ↓


ワクチン接種後の肩の痛み(SIRVA)




新型コロナワクチン接種による合併症「SIRVA」






あっという間に以下日記

・12/1(木)は、6時前に起床し朝勉して出勤.午前外来、午後回診と産業医面談.30分早引きして帰宅.ネコたちに餌やって.18時から19時まで、慶応大学医学部の臨床研究推進啓発セミナーの「臨床研究を成功させるチーム作り~チームビルディングの視点~」というのを視聴しました.私が管理職をしていた時代から今までいろいろ勉強したり、考えたりしたことの大枠が間違ってないことが確認できてよろしかったです.

・12/2(金)は午前外来、午後回診.自分の新型コロナウイルスワクチンの5回目接種を受けました.早引きしたかったけど結局17時半過ぎまで仕事をしておりました.で、帰宅したらいつもの表にネコたちに餌やって、入浴、食事.

.12/3(土)はお休み.健康なら大体病院行っていたでしょうが、自重し家に引きこもっていました.午前中は、おもに"Causal Inference: What If”というテキストを読んでいました.午後から医療福祉政策学会のシンポジウムをZOOMで視聴つもりが、大失敗というのは大げさで小失敗.申し込んでいたつもりが、どうも申し込んでいなかったみたいで資料もアドレスも送られきていませんでした.(あたりまえ)で、午後からたまって入り資料の整理と掃除.市の配布物が届けられていたので自分の担当地域を配布.本来歩いて配りますが、今回は車を使って配布.

・本日12/4(日)も自重し病院へは行かず.8時過ぎ起床です.やはり午前中は上記因果推論のテキスト読んで、午後から資料の整理や掃除、洗濯、洗い物です.(配偶者は土曜日から「家出」していますので)大分脚の痛みがよいなと思っていましたが、ネコたちに餌やりに歩いたら50mくらいで脚が痛くなりました.本日深部静脈血栓症発症して11日目ですが、改善までもうちょいですかね.さて、これから夕食(「家出」した配偶者がつくってきれたハヤシライス)です.

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エーラス・ランドス症候群とベイトン・スコア管理職としてそうまちがってなかったみたい

・熱心な読者なら覚えておいででしょうが、過去何回かエーラス・ランドス症候群についての記事を書いております.希な遺伝性疾患ですが、私がこだわる理由の一つが若い人の大動脈乖離や破裂が起こりえるからと、気胸の原因となるからです.『医学書院医学大辞典第2版』の説明は↓


エーラス-ダンロス症候群
Ehlers-Danlos syndrome;EDS
[同義語]過剰弾力性皮膚 cutis hyperelastica
[略語]EDS
遺伝性結合組織疾患の1群。本症はコラーゲン生合成過程の障害があり,原因としてコラーゲン遺伝子,コラーゲン合成関連酵素(リジルオキシダーゼ,プロコラーゲンペプチダーゼなど),コラーゲン凝集に関わるほかの細胞外基質(フィブロネクチンなど)の異常が判明している。従来,10型(Ⅰ~Ⅹ)に分類されていたがⅨ型(銅代謝異常)が,性染色体性ゴム状皮膚として本症候群から除外された。また,Ⅳ型(ザック-バラバス病Sack-Barabas disease)(A~D),Ⅴ型(A,B),Ⅶ型(先天性多発性関節弛緩症arthrochalasis multiplex congenita)(A~C)に亜型が設けられた。Ⅰ~Ⅲ型が症例の90%以上を占める。皮膚症状として過伸展(皮膚を摘むとよく伸びるが離すと速やかに元に戻る,舌が鼻先に届くゴーリン舌徴候(Gorlin tongue sign)など)と脆弱性(軽度の外傷で紫斑・血腫形成。ヘルニア様の萎縮性瘢痕),関節症状として過可動(過屈曲,過伸展,習慣性脱臼),血管症状として動脈瘤,易出血性がある。そのほか,自然気胸,臍および鼠径ヘルニア,早期破水,早産などに起因する。病型により障害部位,症状の程度が異なる。⇒マルファン様過剰運動性症候群 ⇒  (Edvard Ehlers,1863-1937,皮膚科,デンマーク。Henri Alexandre Danlos,1844-1912,皮膚科,仏)
・で、↓のようなレポートがありました.
Hypermobile Ehlers-Danlos syndrome: a video demonstration of Beighton score
Anusuya Sadhasivamohan, Vijayasankar Palaniappan, Kaliaperumal Karthikeyan 
 BMJ Case Rep. 2022 Nov 30;15(11):e252690. doi: 10.1136/bcr-2022-252690.
・上の中でBeighton score(ベイトンスコア)もしくは、Beighton Hypermobility Scoreというのがあるのを知りました↓(忘れていただけ?)
ベイトンスコア.jpg
読めませんかね?原著を当たってください.
・で、この論文の中にBSの測り方(?)のビデオが載っております.1分25秒です.おお、こんなに関節が曲がるのかというものです.
以下日記
・昨日12/1(木)は5時50分に目が覚めたので朝勉して出勤.午前外来、午後回診と産業医面談.それなりに左脚いたく16時に早引きしようと思っておりましたが、結局16時半早引きしました.ネコたちに餌屋って、18時から19時まで↓を視聴しました.
第46回 臨床研究推進啓発セミナー
「臨床研究を成功させるチーム作り ~チームビルディングの視点~」
・大体自分が管理職としてやってきたこと、考えたこと、今思っていることがおおきく間違っていないと確認できてよろしかったです.特に面白いと思ったのは、 サボタージュマニュアルってご存知でしょうか?CIAの前身だったOSS(戦略諜報局)が作成した組織のパフォーマンスを下げるマニュアルの紹介でした↓
・まさにうちの組織がやっていた/やっている事が書かれている気がします.うちの組織にCIA要員が入ってきているのではないか?(あくまで、個人の見解です)
・本日12/2(金)は夜中の3時半くらいに病院から電話がかかってきておこされ、それから寝たようなねなかったような.6時半起床.出勤し、病棟寄ってから午前外来.午後回診と自分の新型コロナウイルスワクチン接種.16時に早引きしたかったけど結局17時40分頃病院でました.帰宅後ネコたちに餌やってゆっくりお風呂入ってから夕食.久々にアルコールをしっかり(と言ってもビール2本)飲みました.その後事務作業、勉強してこのブログを書いております.そろそろ寝ます.明日、あさっては左脚のためゆっくり家で過ごします.(といっても明日は午後からZOOMで医療福祉政策学会のシンポジウム視聴)

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