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へ~っ、こんな日本紅斑熱/草抜きから野菜作りに

・日本紅斑熱は、まだまだ希な疾患だとは思います。かくいう私も実際に患者さんを診たことはありません。『医学書院医学大辞典第2版』の説明は↓


日本紅斑熱 Japanese spotted fever

1984年に馬原文彦によって最初の臨床例が報告され,病原リケッチアはRickettsia japonica(リケッチア・ジャポニカ)と命名された。高熱,発疹,刺し口を三徴候とする疾患で,野外での作業時に感染する例が多い。媒介動物としてはマダニが最も有力である。西日本を中心に太平洋沿いの温暖な地域に発生する例が多い。1週間の潜伏期間の後,発熱(弛張熱),発疹(写真:大腿部の皮疹。78歳・女性),頭痛,倦怠感,悪寒を伴い発症する。ダニによる刺し口を大半の例に認める。R. japonicaを抗原として,間接免疫ペルオキシダーゼ法(IP法)や免疫蛍光法(IF法)を用いて,特異的抗体価の上昇を証明する。ワイル-フェリックス反応ではプロテウスOX2に凝集反応を示す。テトラサイクリン系抗菌薬が有効で,ニューキノロン系薬の併用も効果を示す。

・その他のサイトの説明も貼り付けときます↓


日本紅斑熱とは(国立感染症研究所のサイト)↓




厚労省のサイト↓




感染症学会のサイト↓




・で、もってちょっと非典型的な岡山県の患者さんのレポートがありました↓


有効な抗生剤の投与なく対症療法のみで治癒した日本紅斑熱の1 例
川上万里、他。

感染症学雑誌




【抄録(本文は日本語です)】


We report herein on a case of a 71-year-old female who recovered from Japanese spotted fever (JSF) without tetracycline (TC) treatment. In late September 2015, she suffered from a high fever of 38℃ and appetite loss after mountain hiking. In 2 days, she had rash over her whole body suspected to be due to viral infection. Her blood test showed thrombocytopenia, moderate inflammation, and mild liver dysfunction. She was admitted to in our hospital with intravenous drip infusions of 1.5-2.0L/day, and her general condition was improved on Day 3 of admission. Her serum IgG/IgM levels of anti-JSF were elevated from negative on Day 17 to 1:5,120/1:2,560 on Day 61, indicating the diagnosis of JSF. Our literature search found 2 cases that recovered from JSF without TC and 4 fatal cases and suggested that maintaining renal function by early admission is necessary to obtain a favorable outcome of JSF.


・発症がはやく、刺し傷が無く、テトラサイクリン使わずに治ったという事例。こんなん、どうやって診断するんよ?


・わたしゃ、診断つける自信ありませんが、なんせ、野山に行った既往があれば、鑑別診断として思い浮かべないといけないわけですね。



以下日記

・毎日なかなか記事がアップできません。いつものように過去を振り返ります。

・4/2(木)は、5時半過ぎに起きて朝勉して出勤。午前外来、午後会議、回診。帰宅は18時過ぎでした。ちょっと論文書いて入浴、夕食。TVでモニタリング(綾野剛がカメラマンになって潜入)を21時過ぎまでみてしまいました。たまーに、モニタリングみますが、「ドッキリ」より、毒が無くてよいです。(たまたま自分がみているものだけかも知れませんが)

・4/3(金)は、6時に起きて少しだけ論文書いて出勤。午前外来、午後病状説明と回診。早引きし、郵便局よって帰宅し、ひたすら論文作成。21時過ぎからプライムビデオで『アトミック・ブロンド』観ました。主演のシャーリーズ・セロン、ええわぁ・・・こんなこと書いていても数日したら忘れるけどね。

・本日はお休み、朝からずっと博士論文の執筆。途中昼食休憩に1時間、草抜きに1時間20分、あとは19時半までひたすら執筆。あとは、夕食と麦酒飲みながら、『マツコの知らない世界』の録画(おとりよせ餃子)を観ておりました。で、このブログを書いております。明日の日直に備えて、22時には寝ます。

・最近草抜き依存症になっております。何かそれに続いて、畑仕事をしたくなってきました。論文書き上げたら、本格的に野菜を作り出そうと半分、いや7割くらい本気に思っております。



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コメント 3

川上万里

当方の症例報告をお読みいただきありがとうございました。
先生のご指摘はごもっともです。
ですので、症例報告に残しました。本疾患の検査は現時点で保険収載されていないため、地衛検で行うほかないですが 三主徴がそろわなければ難しいようです。これからの症例でも過去の症例でも「リケッチアを疑いながら検査をしていない(検査をうけてもらえなかった)不明熱疾患」などございましたら、ご連絡いただければ幸いです。
まだ歴史の浅い疾患ですので一例一例の報告が必要と思っています。またこのたびの報告のような症例を多く見出すことになれば、従来考えられていた「日本紅斑熱」の疾患概念が変わることになるかも、と、思っております。
コメントをいただき有難うございました。
by 川上万里 (2020-07-12 12:31) 

川上万里

私の症例報告を読んでいただきありがとうございました。
先生のご感想はごもっともです。
ですので 私も症例報告をいたしました。
「日本紅斑熱」はまだ歴史が浅い疾患ですので 一例一例の症例の検討が必要と思っております。
ただ検査が保険収載されていないため、三主徴そろっていない場合はなかなか検査を受けてもらえないです。
未検査の「不明熱疾患」検査をうけてもらえなかった「疑い例」がある場合はこれからでも、過去のものでもご連絡いただければ 今回のような形で検査を行うことができます。
このたびはコメントをいただきありがとうございました。

by 川上万里 (2020-07-12 12:43) 

michiba

>川上先生、コメントありがとうございます。
疑い例があれば連絡させていただきます。・・・問題は、疑うかどうか、ですね。
by michiba (2020-07-25 23:12) 

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