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特発性気腹症/統計学にも派閥有り

気腹症については以前も書いたと思うのですが、繰り返しによって記憶を強化するために本日も症例報告をあっぷします↓。この症例報告の本部の「はじめに」に以下の様にかかれています。

腹部単純X線検査や腹部CT検査における腹腔内遊離ガス像は消化管穿孔に伴ってみられることが多い所見で,腹膜炎を疑い緊急手術の適応を考慮する根拠の一つである.しかし,比較的稀ではあるが腹腔内遊離ガス像を認めるものの明らかな消
化管穿孔の所見がなく,その原因を特定しえず特発性気腹症として報告されている症例がある.特発性気腹症の知識を有していることは実際に画像検査にて腹腔内遊離ガス像を認める症例に遭遇した際の診断,治療において役立つと考えられる

・まさに、書かれているとおりだと思います。その症例報告が↓

成人特発性気腹症の1例

日外科系連会誌39(6):1192–1196,2014

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjcs/39/6/39_1192/_pdf

【抄録】 症例は80歳男性.薬局での処方待ち中に冷汗を伴った気分不良があり当院へ救急搬送となった.救急隊接触時には軽度の気分不良と嘔気を認めたが,当院搬送時には腹痛などの症状は認めなかった.胸腹部CT検査を施行したところ腹腔内遊離ガス像を認め,消化管穿孔の可能性を否定できず当科紹介となった.腹部CT検査にて腸管,脾臓周囲などに遊離ガス像が散見されるも腹部症状を全く認めず,血液検査でも炎症反応上昇も認めなかったため特発性気腹症の可能性を考え,入院の上で保存的治療の方針とした.入院後も腹部症状はなく,血液生化学検査や上部消化管内視鏡検査では異常所見を認めないため経口摂取を再開し,その後も症状の増悪を認めず第14病日に退院となった.画像検査において腹腔内遊離ガス像を認めるものの,腹部症状や炎症反応などの所見に乏しい場合は本疾患の可能性を念頭に置いて,外科的治療の適応は慎重に行う必要があると考える.

・私が実際このような患者さんに遭遇した場合、特発性気腹症だと思っても、すぐに緊急手術が出来る病院に紹介するでしょうが...(その時、特発性気腹症かもしれませんが云々とかいておけば、ちょっとかっこよかったりして)

以下日記

・今日は6時起床。朝蕎麦食べて、朝勉して大学へ行きました。さすがにこの時期電車は少しすいているし、車のとおりもすくなかったですね。今日は岡山駅から大学まで「ももちゃり」で10分でいけいました。長いときは15分くらいかかるんですけど。で、午前中統計学の勉強。以前からおぼろげながら知ってはいましたが、統計のながれとして、頻度論者、ベイズ派、中間派というのがあって、P値の考え方もいろいろあるということを再確認。統計学にもこのような「流派」があること、そして、結構いいとこ取りをしていろんな人が統計をつかっているということを認識しないと、「教科書」を読むとき混乱が生ずると思いました。実際、私が混乱しておりますから。このあたり、しっかり勉強したら、また、ブログに書きたいと思います。

・で、その勉強会で、おもしろそうな論文を紹介していただきました↓(残念ながら、freeでは、本文は読めないみたいです)

A Dirty Dozen: Twelve P-Value Misconceptions

Semin Hematol. 2008 Jul;45(3):135-40.

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0037196308000620

Abstract

The P value is a measure of statistical evidence that appears in virtually all medical research papers. Its interpretation is made extraordinarily difficult because it is not part of any formal system of statistical inference. As a result, the P value's inferential meaning is widely and often wildly misconstrued, a fact that has been pointed out in innumerable papers and books appearing since at least the 1940s. This commentary reviews a dozen of these common misinterpretations and explains why each is wrong. It also reviews the possible consequences of these improper understandings or representations of its meaning. Finally, it contrasts the P value with its Bayesian counterpart, the Bayes' factor, which has virtually all of the desirable properties of an evidential measure that the P value lacks, most notably interpretability. The most serious consequence of this array of P-value misconceptions is the false belief that the probability of a conclusion being in error can be calculated from the data in a single experiment without reference to external evidence or the plausibility of the underlying mechanism.

・で、帰り電車の中でお昼ご飯(パン)を食べて帰宅。一服後病院へ。夜間診療でした。今日のお客様は30名。最近、夜間診療がとってもしんどいのです。もう年ですね。帰宅は20時半。お風呂入って、夕食:親子丼。ちょっとおかわりしてしまい、食べ過ぎてしまいました。でも、まだ残っているので、明日朝も親子丼でしょう。

・さて、ちょっと眠くなってきましたが、これからほんのちょっと勉強してから寝ます。明日も大学へ行って参ります。(途中映画観る予定)

・May the Force be with you.



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