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Ⅱ型呼吸不全を呈した肺血栓塞栓症/町内会会長「代行」終了

医学の教科書を読むときの注意点の一つは、ある病気にかかれている項目は、その病気のみあるときの話であって、他の疾患が合併しているときの話はほとんどありません.大体日常臨床をしていると、特に高齢社会の現在、合併症があることの方が多いのではないでしょうか?杓子定規に教科書を読んでいたら、ダメよという事例は多々ありますが、その一例が↓


Ⅱ型呼吸不全を呈した肺血栓塞栓症の1例


西木 慎太朗


呼吸臨床/4 巻 (2020) 7 号




【抄録】肺血栓塞栓症(PTE)では一般的に,血栓塞栓子により肺でのガス交換が障害され,代償的に過換気となり,動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が低下するI型呼吸不全の形を呈するとされる。今回,II型呼吸不全を呈したPTEの1例を経験したため,報告する。症例は78歳,男性,既往歴に高血圧症とCOPDがあり,長年近医で加療されていた。X年Y-3月頃から労作時呼吸困難が悪化し,階段昇降がきつくなった。X年Y月30日の起床時,動悸と呼吸困難があり近医を受診,SpO276%(room air)と低値を認め当院救急搬送となった。胸部造影CTで右肺動脈主幹部から葉間肺動脈に血栓を認め,右下葉肺動脈,右肺動脈A1,左肺動脈舌区枝と左下葉肺動脈に血栓を認めた。肺野条件では,両肺の上葉を中心として肺野全体が気腫状だった。COPD等の基礎疾患の併存等により代償ができない場合,PTEでもPaCO2上昇を認めることがある。


・論文を読んだ印象は、Ⅱ型呼吸不全と言ってもそうひどくないなぁというものでした.まあ、それはさておき、肺塞栓でもⅡ型呼吸不全になるということは覚えておいた方が良いですね.



以下日記

・久々のブログアップです.いつものようにごくごく簡単に過去を振り返ります.

・10/18(火)は、午前外来、午後回診.合間に宿直室にこもって大学院の(卒業したけど)critical appraisalにZOOMで参加しました.

・10/19(水)は、午前外来、午後回診とカンファレンス、夜間診療.その後開業医さん達との勉強会で帰宅は21時半過ぎでした.

・10/20(木)は、午前外来、午後回診、認知症の会議、17時半過ぎ帰宅し入浴、夕食.19時30分より21時までZOOMでソーシャルキャピタル研究会に参加しました.

・10/21(金)は午前外来午後産業医面談、通所リハビリカンファレンス、16時から17時過ぎまで研修医の医事課職員に外来診療について講義.その後通所リハビリの熟女3人組が私に倉敷帆布の素敵なトートバッグをプレゼントしてくださいました.ウレピーッ!

・本日10/22(土)は、6時41分起床.午前中はおもに"Causal Inference: What If"を訳していました.その他日本語の本も読みました.午後からはおもに町内会の仕事.ATMに通帳の記帳、夕方の会議のレジュメ作成、書類の確認等しておりました.16時半に家を出て公会堂へ.16時から17時過ぎまで町内会の役員会.「病欠」されていた町内会長さんも出席.会長代行のような仕事から解放されした.(でも、すること結構あるけど)イメージとしては、トルメキアの第4皇女のクシャナの参謀のクロトワの気分、ナンチャッテ・・・何を言っているのか分からんでしょうね.アニメの風の谷のナウシカをご覧ください.標題に町内会長「代行」と書いておりますが、実際は他の役員の方と役割は分担.ただ、私は会計なのでお金のことでいろいろ発言することが多かったと言うことです.

・現在↓の本を読み進んでいますが、なかなか面白いです.エッセイ集のよう.自分が日頃思っていることが言語化されていることが多いです.まさに、同じ思いというものもあります.その中で町内会の役員と絡めてp44に↓のような記述がありました


医師のためのアンガーマネジメント

医師のためのアンガーマネジメント

  •  日本医事新報社
  • 2019/05/27

・p44:医師は、非常に狭いコミュニティに所属し、狭い世界で経験を積み続けます.患者さんを理解するための想像力を身につけるには、もっと社会全体のことを知らなければいけないと気づきました.医師は、患者さんを理解するために必要な想像力や共感力が、通常の医師の生活環境では身につけにくいことを自覚するとともに、それらを高めるためには、自分の所属する業界から離れた世界に積極的に触れ、医学・医療以外の知識や経験の幅を増やすことが重要であると思います.

・明日は1日日直です.ブルー.

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