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花卉栽培と農薬曝露/年寄りに夜間診療はこたえる

過去何回かブログに書きましたが、第一次産業への産業医学のアプローチは、まだまだ不十分なものがあります。これは、私個人の意見では無く、「公的」にもみとめられているのは、これまた、過去のブログでかきました。↓の様な論文がありました。 

花卉栽培者の農薬曝露調査
大量曝露者との対話

日本農村医学会雑誌
Vol. 64 (2015) No. 4 p. 671-679

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrm/64/4/64_671/_pdf

【抄録】 花卉は, 外見が商品価値を大きく左右する作物であり, 食用でないこともあって, 栽培のため農薬使用が多い作物と言われている。花卉栽培部会の健康診査に合わせて109~112名の受診者に尿の提供を受け, 有機リン殺虫剤の代謝物である4種のジアルキルリン酸を測定した。  2009, 2010, 2011年8月下旬の3回の調査の中で, 男性2人からこの集団の中央値の1,000倍程度のジメチルリン酸を各1回検出した。2人はそれぞれに, 高濃度を検出した同日の血清コリンエステラーゼ活性値が, 各人の前後4年の平均の, それぞれ64%, 72%に低下していた。この低下は, 米国カリフォルニア州の農作業者のコリンエステラーゼ活性値モニタリングによる労働衛生管理の考え方では, 農薬散布作業の見直しを行なうべきレベルであった。  2人について対話を行なったところ, 1人はピレスロイド剤による咳きこみを相談された。彼が呼吸器疾患があることも考慮し, 我々が提案したいくつかの対策の中から, 彼はピロスロイド系の使用を避けることを選択された。他の1人は, 初回の対話は受入れられなかったが, その後, 粉剤用の農薬マスクを着用するようになっていただいた。  尿中の有機リン殺虫剤の代謝物の測定結果を背景にした, 農薬曝露を低減できる作業改善を求める対話が, 有効である可能性が示唆された。対話は人材を必要とし, 困難な面もあるが, 今後も継続してゆきたい。

・一般に外来をしていた場合、コリンエステラーゼの低下を見て、すぐ農薬の問題を鑑別診断にあげる医師がどれだけいるでしょう。(本文中にも農薬中毒を医師が診断できない問題が書かれています)

・ところで、「花卉」って、何と読むかご存じですか?

以下ごくごく短い日記

・本日は6時起床。朝勉して、朝食後出勤。午前外来、午後成年後見制度の学習、カンファレンス、夜間診療でした。やはり夜間診はそれなりの患者さんが来られました。夜間診は当直「明け」でなくても、しんどいです。帰宅は20時半頃。風呂入って夕食(パスタ)。今日はビール、赤ワインを飲みました。で、このブログを書いております。もう、勉強せずにさっさと寝ます。できれば、明日5時に起きたいけれど、果たしてできるでしょうか?



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