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病気は一つとは限らない:肺胞微石症と肺結核/そうは問屋がおろしあえ・・・チガウカーッ!

・あまりにも当たり前のことですが、人間がかかる病気は一つとは限りません。腹痛で来られた患者さんが胃潰瘍だと分かってそれが原因と考えていたら、膵臓癌も合併したということもあります。非結核性抗酸菌症の患者さんが熱を出しても必ずそのせいではありません。また、最初は風邪だったのに風邪薬飲んだせいで薬剤性の肺炎になった人もおられました。(全て私が経験したこと)


で、NEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICINEに↓のようなレポートがありました。


Pulmonary Alveolar Microlithiasis Complicated by Tuberculosis


Gunar Günther, M.D., Chalese Einbeck, M.D.


N Engl J Med 2021; 384:e36 March 11, 2021




・まあ、標題の通りですね。何事も決めつけは良くなくて、ちょっと「余裕を持って」診断をしないといけませんね。


cf. 肺胞微石症についての『医学書院医学大辞典第2版』の説明


肺胞微石症 pulmonary alveolar microlithiasis
[同義語]肺〔結〕石症 pulmolithiasis

肺胞内に石灰化小球体(微石)が形成され,これが肺全体にびまん性に生ずる稀な遺伝性疾患。常染色体単純劣性遺伝による。小児期,若年期には愁訴は少ないが,病変の進展とともに中高年期以降に呼吸困難が出現,次第に増強して呼吸不全に陥り,予後不良の転帰をたどる。診断は,石灰化所見を主徴とする特徴的な胸部X線所見(写真)が認められるので比較的容易,肺生検を必要とすることは少ない。肺機能検査では,病変の進展とともに拘束性換気障害,拡散能低下が認められ,低酸素血症がみられるようになる。酸素療法などの対症療法以外に有効な治療法はない。

小児慢性特定疾病情報センターの説明↓





以下日記

・本日3/11(木)は5時48分起床。social epidemiologyを読んで出勤。午前外来でした。予約の患者さんが少なくて楽勝かなと思っていましたが、なかなかそうはいかず結構忙しかったですね。嗄声の患者さんでひょっとしてと思って胸部レントゲン撮ったらドンピシャで大きな病院へ紹介。糖尿病の患者さんで尿にケトンが出ている方が来て入院。在宅酸素療法していて気胸の方、胃の調子が悪くてすぐ胃カメラした患者さん、歯科から血圧高くて処置ができないと紹介された患者さん、エトセトラ・エトセトラ。午後は有給休暇で15時頃帰宅。social epidemiology読むのと机の上の整理。19時すぎ夕食摂って現在一服中です。(アルコールは摂取しておりません)これから来週大学院でcritical appraisalでつかう英語の論文一つ読んで21時台に寝たいと思います。

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