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覚えておきたい胸腔間交通/起動せんガッデム

熱心な読者なら覚えておいででしょうが、大分以前にBuffalo chestというお題でブログを書いたことがあります。めっちゃ簡単にいうと、本来人間の胸腔は右と左で独立しているのですが、水牛のように右左が一つにつながっているものです。で、↓のようなレポートがありました。両側気胸を診たときは、思い出しましょう。


胸腺腫瘍手術の既往例に発症した両側同時気胸の1例
安藤 紘史郎, 岩澤 卓, 堂野 恵三
日本呼吸器外科学会雑誌36 巻 (2022) 4 号
【抄録】

症例は60歳代,男性.突然発症の呼吸困難を主訴に当院を受診し,胸部X線にて右高度,左中等度の両側同時気胸と診断された.右胸腔のドレナージのみで両側肺の拡張を認め,9年前の胸腺カルチノイドに対する胸腔鏡下拡大胸腺摘出術の既往から胸腔間交通が疑われた.第8病日に胸腔鏡下両肺囊胞切除術および胸膜被覆術を施行し,同時に前縦隔に径4 cm大の両側胸腔間交通部を認めたため,ポリグリコール酸(PGA)シートおよびフィブリン糊による閉鎖を施行した.

胸腔間交通は稀な病態であるが,縦隔手術歴のある両側同時気胸の場合,その可能性を念頭に置き,呼吸状態が切迫していなければ片側の胸腔ドレナージで両側同時気胸の改善が見られるかの確認が有用と考えられる.また気胸再発予防目的に手術を検討すべきであり,囊胞切除や胸膜被覆術などに加え,胸腔間交通の閉鎖について考慮すべきと考えられるが,その方法や効果については今後の検討課題である

 

・この疾患を思い出すためには、胸部手術の既往歴をちゃんと聴いておくことが必要ですね。形式的に既往歴を訊くのではなく、それによってどういう事が起こりえるか予想できればよいですね。なかなか難しいけど。

 

 

以下日記

・昨日6/20(月)は、午前中はZOOMによる大学院の勉強会、午後から出勤して回診と夜間診療。結構忙しくて帰宅は20時40分でした。普段ならここでチューを一杯ひっかけるのですが(ほんまかい)、今週はアルコール摂取を控えようと思っているのでノンアルで我慢。

・本日6/21(火)は、6時8分起床。読みかけの英語論文を読んでから出勤。午前外来、午後はダッシュで回診して15時3分帰宅。15時10分からはじまるZOOMでのcritical appraisalに間に合うと思ったら、PCがなかなか起動しない・・・起動せんガッデムです。で、遅れて参加。本日STROBE, CONSOR, PRISMAと同様なTRIPODというガイドラインを認識しました↓ 近いうちに読んどかいないと。

 

https://www.acpjournals.org/doi/10.7326/M14-0697?articleid=2088549

 

日本語は↓のところからWordの形式でダウンロードできます。

https://www.tripod-statement.org/translation/

 

・CA後は、学位審査のスライド作成とそれに関する調べもの。途中夕食は焼き肉を食べに行きました。これからちょっと仕事関係の調べものをしてから寝ます。

・今日患者さん診て思ったこと。私の勤める中小病院にはいろんな患者さんが入院されてきますが、色んな病態や社会問題に対応するのはしんどいけど、やっぱ、勉強になるなと思いました。いまごろそんなこと思うの何でやろね。


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