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急に指が腫れて痛くなって皮下出血が起こる病気/映画二本と禁断の地、禁欲を破る

標題の症状をみて何を思いますか?多分以前書いたことがあると思いますがアッヒェンバッハ症候群です。(『ステッドマン医学大辞典改定第6版』で、こういう読み方で「浮腫を伴った指腹の血腫。原因は分かっておらず、血液凝固障害はない」と書かれています)↓のようなレポートがありました。


Achenbach’s syndrome
Gomes JF, et al. BMJ Case Rep 2020;13:e238156. doi:10.1136/bcr-2020-238156
『医学書院医学大辞典第2版』の説明は↓(読み方がアヘンバッハとなっていますね)
アヘンバッハ症候群
[英]Achenbach syndrome

捻挫や冷やした後などに,手に小さな丸い血腫ができ,強い痛みを伴う症候群。手の浮腫を伴うことも,伴わないこともある。男性よりも女性に起こることが多い。病理学的には血液の滲出であり,静脈壁の破裂は伴わない。アレルギーや交感神経の関与が考えられているが,機序は不明。数日で自然に治るが,同じ手や反対の手に再発する。(Walter A. Achenbach,20世紀,内科,独)

・最初に紹介した論文に鑑別診断がいろいろ書かれていますので、参考になります↓患者さんがこられて、一発でこの疾患だと言ってあげれば、安心してもらえるでしょうし、ちょっとカッコええかも。
The main differential diagnosis of Achenbach’s syndrome includes Raynaud’s syndrome, ischaemic vasculopathy of the limbs, Buerger’s disease, acrocyanosis, Gardner-Diamond syndrome, collagen diseases and Chilblains disease, among others.
↑の中の鑑別診断にあるGardner-Diamond syndromeとは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓
ガードナー-ダイアモンド症候群
Gardner-Diamond syndrome

=自己赤血球感作性紫斑病 ⇒

自己赤血球感作性紫斑病
ジコセッケッキュウカンサセイシハンビョウ
[英]autoerythrocyte sensitization purpura
[同義語]自己赤血球感作症候群 autoerythrocyte sensitization syndrome,ガードナー-ダイアモンド症候群 Gardner-Diamond syndrome

何らかの原因で自己赤血球に感作されてできた自己抗体と,血管外に漏れた自己赤血球が反応した結果,毛細血管の透過性が亢進して生じるとされる紫斑病。本症は既往に重篤な外傷や大手術がある,精神的に不安定な成人女性に多く,精神的ストレスが発症誘因になっている。主として,四肢に硬結を伴う有痛性の紫斑が繰り返し出現し,通常の止血機能検査には異常なく,自己赤血球または赤血球ストローマ(red blood cell stroma;RBC stroma。赤血球を溶血させ,ヘモグロビンや電解質,水分など内容物が出た後に残る膜構造物)の皮内注射により同様の紫斑が誘発される。紫斑以外に,発熱,頭痛,悪心,腹痛などを伴うこともある。有効な治療法は特にない。重篤な合併症はなく,予後は一般に良好である。⇒精神原性紫斑症候群 ⇒  Gardner FH, Diamond LK: Autoerythrocyte sensitization: A form of purpura producing painful bruising following autosensitization to red cells in certain women. Blood 10:675-690, 1955

・ホンマ、いろんな病気があるものですタイ。死ぬまで勉強ですな。(医者をしている限りですが)
以下日記
・本日9/20(日)は7時起床。昨日は病院に行って患者さんはそれなりに落ち着いておられたので、今日は病院に行かずに休みを取ることといたしました。8時20分頃家を出て市役所に資源ゴミをだしてからJRで岡山市へ。シネマクレールでセルゲイ・ボンダルチュク監督の『ワーテルロー』を観ました。なんでこれを観たかというと子供頃映画の予告編を見て印象に残っていたからです。ただ、子供の頃の映像の記憶と実際の映画は違っておりました。子供の頃の記憶の方が美しかった。それはさておき、この映画明らかに反戦のメッセージがはいっていると思ったのですが、そう思うのはわたしだけ?あと、ナポレオンの時代をもうちょっと勉強しておこうと思いました。
・映画の後禁酒會舘の1Fのカフェでカレーの昼食。その後まず表町の東側の道を南下、その後表町を北上して丸善へ。禁をおかして、3冊本を買ってしまいました。1冊は以前から必要だった本なので、よいのですが、あと2冊は思わず買ってしまいました。ああ、まだ死ねない。
・その後14時30分から再びシネマクレールで『パブリック 図書館の奇跡』というのを観ました。原題はThe Publicで、特に奇跡という言葉は入っていません。なかなか良い映画でうちの娘にも勧めようとは思っていますが、「奇跡」というようなことは起こっていないと思います。私が共感を覚えたのは、主人公がよくあるアメリカのスーパーヒーローではなく、普通の(いや、犯罪歴もある)人間だったと言うことです。「公共」とはどうあるべきかを考えさせられますね。
・その後は新しくなったサンステをちょろっとあるいて帰宅です。以前三省堂だったところが丸善になっていてちょっとビックリ。成城石井によりたかったけど、人が多くて断念。18時過ぎ帰宅です。あとは、お風呂入って夕食摂ってアルコールを飲みながらこのブログを書いております。

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