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腹黒ではなく、胸黒?黒色食道/挫折?博論完成せず

大腸のカメラをして、時に大腸メラノーシスの方がおられます。親しい患者さんだと、あなたは、腹黒いですねと冗談を言ったりします。その後ちゃんと真面目になって、(自分が処方してなければ)下剤を使ってますかと訊いたりします。そもそも大腸メラノーシスとは、『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


大腸メラノーシス melanosis coli
[同義語]大腸黒皮症

大腸粘膜に色素沈着がみられ黒褐色を呈する状態。下部大腸に好発し,大腸内視鏡により診断される。アントラキノン系の緩下剤の常用で惹起される可逆性変化である。病理学的には,リポフスチン様の色素顆粒を貪食したマクロファージと炎症細胞浸潤が認められる。

・もうちょっと詳しくてわかりやすい説明が↓のブログにありました。


大腸メラノーシスとは?




・突然話変わって、私、一応呼吸器の専門ということになっています。(呼吸器学会非認定)時々胸痛の方が来られます。その場合、心筋梗塞、大動脈解離(若くても)、肺塞栓、気胸、胸部の帯状疱疹等まず鑑別診断を挙げます。そこで、わすれてならないのが食道破裂。特に特発性を忘れてはいけません。

・で、Lancetに↓のようなケースレポートがありました↓


The Lancet Vol. 395, Issue 10231, April 11, 2020

Oesophageal necrosis and pneumomediastinum: always examine x-rays assiduously
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)30492-X/fulltext
・食道が壊死に陥って、破れて縦隔気腫と皮下気腫をおこしてしまったという報告です。この中でblack esophagusという言葉がありました。それが、今日のお題です。↓がそれを説明した論文です。
Turk J Gastroenterol. 2019 Nov; 30(11): 986–987.
Published online 2019 Nov 1. doi: 10.5152/tjg.2019.181019
Black esophagus
・鑑別診断が↑の論文で、 malignant melanoma, acanthosis nigricans, coal dust deposition, pseudomelanosis, and melanocytosis of the esophagusといったものが、挙げられています。「職業柄」coal dust depositionが気になるところです。
・大腸メラノーシスとちがってこの病気で冗談で「あなたは胸黒いですね」なんて、いくら親しくても言えませんね。
以下日記
・久々?のブログです。いつものように過去を振り返ります。
・4/10(金)は、午前外来、午後回診、結構書類処理して早めの帰宅。お風呂、夕食、論文作成。
・4/11(土)は、1日論文作成。しかし、2時間草刈り、草抜き。
・本日4/12(日)は、雨が降っていたので、草刈りはできず、ずーーーーっと論文作成。この(土)(日)で仕上げるつもりでしたが、残念ながらできず。自分の英語能力のなさを痛感いたします。英語の論文書いていて思うのは、日本語の論文って簡単だなあと言うこと。(実際日本の雑誌に投稿することになると、きっと、難しいとなげくでしょうが)英語の文章を書くのは産みの苦しみ。(産んだことないけど)でも、何か楽しいような気もする。まあ、いまは入院患者さんが多くないし、急性期の重症という人を担当してないから、(土)(日)に集中できるので、ちょっと余裕の発言もできるのでしょう。
・ところで、コロナのせいで、大学院の講義もズーム。使ったことないので今週末それについての勉強とセッティングをいたしました。(ウェブカメラはアマゾンで購入済み)なんとか使えそう。しかし、自分の顔を画面でうつしてみると特に髪がボッサボサ。(頭頂部は禿げてるのにね)おまけに背景が汚い。後ろには、なにか暖簾かタペストリーで隠さないと。東山魁夷やシャガールなんかを背景にするとよいかな。それとも映画かアニメのポスターか。そんなことで悩んだりして。

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