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救急現場における緩和ケア:全体を俯瞰してから今をみる/禁酒26日間、久々にアルコール

昨日研修医と新人看護師さんにACP: Advance Care Planningの講義をしました。その準備に当たって↓の本を読みました。(全部を読んだわけではありません)


救急・集中治療領域における緩和ケア

救急・集中治療領域における緩和ケア

  • 氏家良人監修。木澤義之編集。
  • 医学書院
  • 2021/02/01
  •  

    ・私の勤める病院は104床の中小病院で、救急・集中治療をしているわけではありませんが、それでも救急車が入ってくることはあり、その中で初めての人にACPのようなことをしないといけない場面もあります。また、大病院からの紹介を受けることが多いのですが、「○○ICして」とか書かれていることがあって、ちゃんと緩和ケアやACPできているのか心配になることがあるからです。(「ICする」という言い方が明らかに誤用というのは、熱心な読者ならおわかりでしょう)なので、↑の本を読んでみました。15ページにICUにおける緩和ケアの課題という表が載っていて9項目が書かれています。初っぱなに患者の苦痛となる症状の頻度が高いにもかかわらず、必要な対応が行われていない。・・・この一文は、過去にブログで書いた

    日本集中治療医学会評議員施設および会員医師の蘇生不要指示に関する現状・意識調査」日集中医誌 2017;24:227-43.日本集中治療医学会倫理委員会

    https://www.jsicm.org/pdf/DNAR20161216_kangae_05.pdf
    を思い出させるものです。
    その他の課題もコミュニケーションに関する者が多くをしめています。
    ブログの標題の言葉は紹介した本の16ページに載っています。ここでは、筆者が「こうしたいな!(これはできるのでは?)」と日頃から考えている項目があげられています。(と言うことは、現状では十分できていないと言うことですね)「1.救急現場における緩和ケア」というところで6項目述べられています、その2項目の一部を抜粋します。
    「・・・病気がどのような状態にあり、今後何が起こるかを予想して対処し(全体を俯瞰してから今を見る)、患者がどのような環境におかれて、どこにすんでいて、誰が患者を地域で支えているかを把握する。」
    素晴らしいことが書かれていますが、これは通常の外来でもなかなかできていないと思います。
    6項目目に
    「社会的ニーズへの対応や社会的処方も自分の仕事であることを自覚し、自分だけで対応できない問題に対しては適切にコンサルテーションができる」
    これまた一般外来でも必要なことですね。
    ・9/6のブログに、故・野村拓先生の言葉:「ある全体の中で物事を位置づける思考法」と「全体を俯瞰してから今を見る」というのは共通したところがありますね。
    何はともあれ、↑の本は良い本ですね(全部読んでないけど)。驚いたことに私が講義した研修医は読んでおりました。(将来救急医志望)後生畏るべし。
    以下日記。
    ・9/7(木)は5時15分に起きて、このブログ前半でご紹介した本を読みました。出勤し午前外来、午後回診でした。私の担当患者さんで、この時いつ亡くなってもおかしくない患者さんが4名おられたのが、お一人亡くなられて夕方お見送りしました。帰宅後DNARとACPの講義のパワーポイント作っておりました。20時30分~22時まではZOOMで"Causal Inference: What If2の勉強会でした。
    ・9/8(金)5時半に起きて、この日の講義の配付資料の訂正。それから出勤して午前外来。午後回診と通所リハビリの会議。16時から17時まで研修医と新人看護師さんにDNARとACPのレクチャー。帰宅は早くて18時過ぎ。夕食後ダラダラしておりました。Kindleでゴルゴ13の209と210巻をよんで寝ました。
    ・9/9(土)今日は6時に目が覚めましたが、ダラダラして6時20分「離床」。朝食後労働安全衛生の講義の準備。その後は夕方まで断続的に家の掃除。お昼資源ゴミを市役所に、食品トレイをCOOPに出してナフコで買い物してきました。18時過ぎ配偶者と中庄の「いわ栄」という回転寿司屋へ。配偶者が八海山をおいしそうに飲んでいるのをみて、私も飲みたくなりました。以前8/16の同門会の懇親会で二日酔いになったと書きましたが、その後今日までアルコールを飲む気が起こりませんでした。しかーし、本日はのみたくなって、まず「山口県萩算夏みかんのチューハイ」(熟女ナースからいただいたもの)のみましたが、かなりおいしい。その次に加茂金秀という日本酒(結構のみやすい)飲みながらこのブログを書いております。明日二日酔いにならなければ良いのですが...後悔先に立つわけがない。だって、後から悔いるという意味なんだもん。そもそも先に悔いることはできません。
    ・あすも講義の準備と掃除です。玉島のBistro武田屋というところにランチに行く予定です。この時は配偶者が私にアルコールを飲ませてくれるかも知れません。でも、昼から飲んだら後何もできなくなります。そうか、昼寝をすればよいか。

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8月は同期会、同門会、偲ぶ会/当院に神様降臨

8月の夏休みの記事は書きましたが、その他一体私は何をやっていたのでしょう?ちょっと思い出してみます。

・8/12(土)は岡山大学医学部の1983年卒の同期会でした。40人くらい集まりましたが、それぞれ一人ずつコメント。多くの人が自分の病気の話をしており、ある参加者曰く「持病の報告会」でした。当然それだけではなく、みんないろんなところでいろんな活動している事をきいて元気が出ました。

・その日は、岡山市に泊まって翌日岡山のイオンシネマで「君たちはどう生きるか」を観ましたが、なんか今一今二。インターネットで賛否両論というような記事の標題をよく見かけていましたが、私は否の方に傾きますね。ジブリファンには申し訳ないですが、今までヒットしたアニメも含め、ジブリの映画ってなんか整合性とれてないなと思う物がおおい。(嫌いか好きかと言われれば好きですけどね)今回も世界観分からんし整合性がとれておりません。

・同期会の1週間後が大学院の同門会でした。そうそうたる人達が集まり、お話を聴かせていただきました。行政畑で働かれている先輩方も多く、行政の話を聞けたのは面白かったです。その後懇親会があったのですが而今とか鍋島というメッチャおいしい日本酒がでてきて、調子に乗って飲み過ぎました。

・同門会の日も岡山市に泊まったのですが、翌日は久々の二日酔い。吐いてはおりませんが、すっごく体がだるかったです。しかし、やることはあり11時まで、ホテルで研究会の準備。その後大阪難波の保険医協会へ。野村拓先生を偲ぶ会に出ました。いろんな分野の人達があつまっており、それぞれ野村先生の思い出を語っておりました。参加者に配られた資料の中には野村先生直筆の短い一文(何種類かのバリエーション有り)が入っていたのですが、私の封筒の中には「朝、起きて15分でエンジン全開。朝食前に「1単位」の仕事をめざして下さい」と書かれていた紙が入っていました。昔、野村先生が大学の助教授時代、朝5時に起きて2時間勉強をしてから出勤していたというお話をお聴きして、自分もそれを見習おうと思っているのですが未だできておりません。野村先生は亡くなってからも励ましてくれているんだなと、この文をみて何か感慨深かったです。さすがに、2時間はムリでも1時間は勉強したいものです。

・あと8月でしたことは、大急ぎで民医連呼吸器疾患研究会の発表をつくって、ギリギリ締め切りにまにあったことです。発表のために古いパワーポイントを買い換えてダウンロードしたものの、何故かうまく起動しなかったり、それができたらバーチャル背景がないので、急遽自分の部屋の背景を「整え」たり、できたパワーポイントのファイルを「メガファイル便」というもので送るのも手間取ったり、結構大変でしたが。で、ちゃんとファイルが届きましたという返信が来たときホッとしました。8月で一番ストレスフルで、時間をとったのは、この研究会準備でしたね。



以下日記

・昨日9/5(火)は、5時50分に起きて間質性肺炎の勉強して出勤。午前外来、午後回診、夜間診療でした。本来夜間診療は18時で終わるはずなのですが、長引いて19時半くらいまでかかりました、その後健診の所見付け等して帰宅は21時19分。その後猫の餌やり、夕食摂った後、今度の金曜日にするACPの講義準備をしました。

・本日9/6(水)も5時50分起床。ACP関連の本読んで出勤。午前外来でしたが、予約患者数が15人とすくなかったので、こりゃー早く外来は終わるわと安心していたら、いろいろ予約外のひとがこられて終わったのは14時半。それからダッシュでごはん食べて、病棟業務。その間に神様がお見えになったのですが、その件はあとで書きます。帰宅は18時49分。ネコたちにエサやって夕食。録画の「月曜から夜ふかし」とみて笑っておりました。

・私が勤める病院は104床の内科中心の中小病院です。患者さんが転倒して骨折したりすると転院となります。最近右肘の骨折で他院でギプス固定をされていた患者さんが入院されました。病状は落ち着き退院して整形外科を受診していただこうと思っていたのですが、また悪化。本来ギプスを外さないといけない時期に来ても退院することができず、整形外科受診できません。困った私は、診療情報提供書に現状をかいて、ギプスはどうしたらよいでしょうかと、ギプス固定した病院の先生にfaxで送りました。すると電話してきてくださり、いろいろお話のうえ、何と「若いのを送ります」と言ってくださりました。で、15時過ぎに若い整形外科のDr.が来て下さり、ギプスカットをして、肘のレントゲンも確認、今後の処置の仕方も教えてくださりました。本当に困ったときにわざわざ忙しい中を当院まで「往診」に来ていただき、まさに「神」でした。手を合わせて、何回も頭を下げました。困ったときに、本当にこういうことをしていただくと有りがたかったし、これも地域連携の1つだなと思い、このような形でいろいろ相互乗り入れできるような関係ができたら良いなと思った次第です。

・このブログ記事をアップしたら、ACPの講義の準備をちょっとします。眠くなってきたら寝ます。

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マイ手帳大賞:ある全体のなかで物事を位置づける思考法/我は選ばれし者

2022/10/31に野村拓先生がなくなり、今年の8/20に大阪のナンバまで「偲ぶ会」に行ってきました。野村先生って誰?というひとが多いと思いますが、それについてはまた後日書くとして、先生が「いのちとくらし研究所報」に連載されていた最後の原稿を読みました。標題の言葉は、『<「もの書き百歳のすすめ・3> 頭の中に「情報ドーム」づくり』という文章の中にでてきました。初っぱなの書き出しに、「「ある全体」のなかで「テーマ」を位置づける」とかかれており、4ページ後に「ある全体のなかで物事を位置づける思考法」とかかれていました。

・「ある全体」とは、私の解釈では時間的なものと空間的なものと思います。1つは歴史の流れの中でどう位置づけるのか、もう一つは現在の世界の中でどう位置づけるのかだと思っています。過去と未来をみながら、現在の自分の立ち位置(世界というのが広すぎるなら、日本の中、自分の住む地域や職域、分野etc.)を認識しておくことと思っております。

・医学が専門分化し、いろんな医療技術(内視鏡やカテーテル)が進歩しています。ともすれば、自分のやっている分野が世界の中心みたいな思考におちいっている医師がいます。(私の経験では、過労死の裁判で、その原因を冠動脈の「ずり応力」で説明しよとした大学教授がいました。また、私の友人の現大学教授が、耳の中が世界の全てと思っている教授がいるともいっていました)医師で大切なのは、自分の専門分野・技術が医療の中でどのような位置にいるのか、そして患者さんにとってはどう位置づけられるのか正しく認識していることだとおもいます。

・つい最近SDGsについて勉強したので、とりあえずこの観点で自分の立ち位置と行動すべき方向を考えていけばよいのではないかと最近は考えております。



以下日記

・本日9/3(日)は宿直明けでした。明け方4時に起こされて辛かった。それからもう1回寝ましたが、自分が車椅子にのって、何故か靴が片方しか履いておらず、道に迷うという悪夢をみました。9時に病院を出てコーナンで猫のエサや刈り払い機の燃料等かって9時40分帰宅です。後は夕方まで、今月講義するACPと労働安全衛生の講義の準備といろいろな資料の整理、部屋の片付けをしておりました。

・18時から小一時間地域の寄り合いがありました。9月30日におこなう荒神社のお祭りの打ち合わせ、最近の言い方だと実行委員会です。当方の荒神社は3つの地域でお世話している、逆の立場で言うと統括されており、みっつの地域から4人ずつ代表が集まりました。私は、中谷という地域の会計をしているので出席。いろいろ打ち合わせして、リーダーがこの12人でやっていきますとまとめられて、おお、俺は12人の勇士に選ばれたんだと変な思いに駆られました。まあ、冗談はさておき昭和の時代(それより以前?)から、脈々とこのような寄り合いが続けられてお祭りが行われていたんだなと日本の地域の歴史を感じました。

・その後夕食食べてから配偶者と一緒に医療生協の広報誌を配り、水のシャワーを浴びて(給湯器壊れているので)このブログを書いております。あと、ちょっとデザート食べて、歯磨きして22時には寝にいきます。また、明日からツライ仕事の日々が始まります。誰か助けて、赤いハイヒール。(以前もこの結びの文を書いたけど、なんだか分かる人が日本国民の中でどれだけいるだろうか?)


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