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関節リウマチ発症の環境要因/学位記授与式にでてきました

博士論文として、じん肺に合併する悪性腫瘍をテーマに書きましたが、今、じん肺に合併する自己免疫疾患の発表を書いているところです.それに関連して、↓のような論文がたまたま目に入ったので読みました.


RA発症前の病態解析の進歩 環境要因からの解析


辻 良香, 玉井 慎美, 川上 純


臨床リウマチ 34巻(2022)1号




 抄録
 関節リウマチ(Rheumatoid arthritis: RA)の発症に環境要因が占める割合は約7割と影響が大きく,環境要因に起因する免疫寛容の破綻がRA発症の端緒となる.最も重要な環境要因は喫煙であり,そのほか歯周病を始めとしたマイクロバイオーム,PM2.5やシリカなどの大気汚染物質,食事,性ホルモンなどRA発症との関連が推定される要因は多岐に渡り,その病態が徐々に解明されつつある.喫煙は量や期間が長いほど影響が強いが,中止によりリスク軽減の可能性が示されている.また幼少期の受動喫煙の影響が示唆されている.歯周病は特定の菌種のみならず,それ自体がRA発症に関与する可能性が示唆されている.腸内細菌叢に関してはRAでは健常者と異なる細菌叢を有しておりRAハイリスク者の同定に有用となる可能性が示唆されると同時に機能的解析が進んでいる.PM2.5やシリカなどの大気汚染物質は様々な健康被害が報告されており,自己免疫疾患であるRAも例外ではない.これら環境要因の知見はRAハイリスク者に対して予防介入につながり得る可能性がある.RAの真の克服への道には“早期診断・早期治療”に加え“予防介入”が不可欠であると考えられ,今後も知見の集積が期待される.
・↑に書かれているように、シリカも環境要因にあげられております.47ページにシリカへの職業的曝露という項目がありますが、たった13行ですした.最初に「結晶性シリカへの職業曝露は、環境リスクの一例としてよく知られている」と書かれています.どれくらいの臨床医が知っているのでしょうね?興味あるところです.
以下日記
・昨日9/21(水)は、6時起床.一瞬関節リウマチの勉強をして出勤.午前外来、午後回診とカンファレンス、夜間診療、開業医さん達との勉強会でした.そこでじん肺と自己免疫疾患についてプレゼンしました.いろいろご意見をいただき有り難かったです.帰宅は、21時半過ぎでした.帰宅してネコたちに餌やってお風呂入って軽い夕食を摂って、ちょっと調べ物をしていたら、あっという間に23時になっており、寝にいきました.
・本日9/22(木)は6時起床.朝勉せずに身支度.(久々にスーツ着ました)7時40分頃家を出て一路岡山大学(津島キャンパス)へ.10時から10時半、令和4年度秋季岡山大学学位記授与式(大学院の卒業式ですね)に参加してきました.多くの出席者が外国の方、とくにアジア系と思われる人達がおおく、日本人の方が少ないようでした.まあ、9月なので外国の人が多いかな.驚いたのは最初から最後まで英語.最初がAll stand.つぎにbaw、最後Be seatedでした.祝辞も当時も全て英語.ちょっとビックリ.まあ、グローバリゼーションを考えるとそうなりますな.授与式後はまっすぐ、いったん帰宅.昼食摂って、シャワー浴びて、今度は倉敷市役所へ.14時半からの公害健康被害認定審査会に参加.その後病院へもどって回診.早めの帰宅.18時20分から第9回テルモメディカルセミナーを視聴.その後入浴、夕食でした.で、今このブログを書いております.非常に睡魔が襲ってきたので、寝ます.

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