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若年者の血管破綻は血管型エーラスダンロス症候群の可能性を考える/私は伝道師、もしくは、語り継ぎ部になる

過去何回かエーラス・ダンロス症候群(EDS)については、このブログで書いたと思います。実際のところ、私は疑わしい人(遺伝子を検査していたので)をお一人診ただけです。でも、その目で見ると結構おられるんじゃないかと思います。5000人に一人という頻度のようですので。まずは、EDSの説明↓(難病情報センターのサイトです)






日本エーラスダンロス症候群協会(友の会)





・で、本日の本題です。血管の破綻(動脈瘤破裂や動脈解離)って、高齢者に多いと思われていると思いますが、(実際そうだと思うのですが)、若年者にも血管の異常が出ることがあります。↓のような、症例報告がありました。


腸骨動脈破裂術後,一時的腹壁形成術を要した血管型エーラスダンロス症候群の1例


日本心臓血管外科学会雑誌 47巻(2018年) 3号




【抄録】症例は39歳男性.左腸骨動脈解離,破裂にて緊急で開腹人工血管置換を施行した.術後閉腹不能であり,術後8日目に一時的腹壁形成術(TAC)をComposix Mesh[レジスタードトレードマーク] と持続陰圧閉鎖(NPWT)を用いて施行した.初回術後19日目に術前にはなかった総肝動脈瘤破裂をきたし,緊急再開腹手術を施行した.その後再度Composix Meshをあてなおし再TACを施行した.腸管浮腫軽減と後腹膜血腫吸収が得られたため初回術後43日目に閉腹手術を施行した.Composix Meshは完全に除去した.Components Separation法と腹直筋前葉翻転法による自己組織のみでの閉腹が可能であった.初回術後106日目に独歩退院となった.遺伝子検査にてCOL3A1の変異が確認され血管型エーラスダンロス症候群(EDS)と診断された.腹部動脈破裂術後の長期閉腹不能例にComposix MeshとNPWTによるTACが有効であった.若年者の血管破綻は血管型EDSの可能性があり治療に難渋することが予想される.


・当然、患者さんは大変だったですが、担当の外科の先生も大変でしたね。私がこのような状況におかれれば、泣いている/心が折れているでしょう。でも、外科医は泣かない?



以下日記

・10/4(土)は朝早く目が覚めて勉強。ちょっとそれに疲れたら庭の草刈り。刈り払い機が壊れてしまし、バリカンのようなもので庭の草切っていたらコードが刃に挟まって停止。そのコード引っこ抜こうとしたら、バチっと火花が散ってビビりました。感電しなくてよかった。めっちゃ暑くて短時間の作業でも汗だく。シャワーを浴びて、再び勉強。夕方になってナフコに新しい刈り払い機(信頼のmakitaの製品)を買いに行って、また夕方作業。汗だくになりシャワー。そして18時前に家を出てJRで新倉敷駅へ。そこでスーパー看護師Kにピックアップしてもらい、貴仙というコリアンダイニングへ。外来の歓送迎会でした。参加は医師4名、事務1名、看護師8名でした。(と、思う)オッサンは酔うとたちが悪いので、できるだけ喋らないようにしようと思っていましたが、やっぱり悲しい佐賀、嫌、悲しい性(さが)で、喋ってしまいました。あることで、柏木哲夫先生の話を出したのですが、知っている看護師が師長さんのみ、そこでオッサンが起こって、「知らんのかーっ、もっと勉強せい」というようなセリフを吐いたような...ついでにTo err is humanという言葉しってる?と訊いたら誰も知らない。・・・まじめに、きちんと伝えていかないといけないと思いました。で、きちんと伝えるためには、久々に柏木哲夫先生の本読まないと。ということで↓をアマゾンでポチりました。


生きること、寄りそうこと (カルディアブックス)

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  • 作者: 柏木哲夫
  • 出版社/メーカー: いのちのことば社
  • 発売日: 2012/01/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
癒しのユーモア―いのちの輝きを支えるケア

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  • 作者: 柏木 哲夫
  • 出版社/メーカー: 三輪書店
  • 発売日: 2001/07/01
  • メディア: 単行本
・二番目の本は、わたしは時々診療にはユーモアが必要と言っているのですが、ただのオヤジがいっても権威がないので、柏木先生の権威を借りて、ユーモアの必要性を訴えようと思ったから。
・飲み会は、無事???終了し、帰りはリアルアイちゃんに家まで送ってもらいました。帰宅は22時過ぎ。即寝です。
・本日10/7(日)は7時過ぎ起床。身支度、朝食摂って8時から11時前まで地域の草刈り。かなり疲れました。途中500mLのアクエリアス補給で400g体重減少。シャワー浴びて、昼食。13時から15時過ぎは、超久々のソバ打ちクラブ。当然、皆様に久し振りと言っていただきました。ソバ打ちは腰痛のため、診るに見かねた先生が途中で変わって打ってくれました。当然明日の朝は、ソバ。「今日は、あしたが楽しみ」(高橋書店の手帳大賞入賞作、だったと思う)ソバ打ち後ちょっと買い物して16時過ぎ帰宅。一服して、17時半ごろ配偶者と金光町のすし丸へ。早く言ったつもりが、とっても混んでおりました。かなり待って座れて、注文した品もかなりまって。腹が減っていたので、目の前の皿をいくつかとって、それから注文の品があとからきて、おなか一杯。今日の目論見はすし丸から帰ったらアルコール漬けになろうと思っていましたが、全然のむきにならず、現在アルコールが飲める状況を待つためこのブログを書いております。これからもうちょっと事務作業して、つかれたら風呂入って、風呂上りにビールがのめるかな?
・ところで、昨日の「柏木哲夫」「To err is human」という言葉を看護師さんたちが知らなかった件。ホスピス、ターミナルケア、緩和医療という言葉は知っていて、その現段階での知識はあっても歴史を知らない。また、医療安全にとりくんでいても、その出発点である「人は誰でも間違える」をしらない。歴史を学んでいない、いや教育されていない。そういえば、インフォームドコンセント(IC)も患者・家族に説明するというような捉えかた、それは、その概念が形成されてきた歴史的な背景を学んでいないからでしょう。もう還暦のちかいオッサンですが、せめて自分の学んだことで、大事なことは伝えていきたいと思います。で、冗談めかして伝道師もしくは「語り継ぎ部(べ)」になろうと思った次第。(その分、しっかり復習して知識をきちんと確認・整理しとかいないとね)
今日のBGMも↓(「孤独の戦士」という曲、とてもよいです)
孤独の戦士

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  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2018/04/11
  • メディア: CD

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