希な呼吸器疾患、気管支憩室/久々のそば打ちと「やばい」スパイスのカレー
あたらしい職業での珪肺/りんご酢の炭酸割りをためす
Hayley Barnes Nicole S.L. GohTracy L. Leong Ryan Hoy
Respirology (2019) 24, 1165–1175
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/resp.13695
Abstract
Despite silica dust exposure being one of the earliest recognized causes of lung disease, Australia, USA, Israel, Turkey and other countries around the world have recently experienced significant outbreaks of silicosis. These outbreaks have occurred in modern industries such as denim jean production, domestic benchtop fabrication and jewellery polishing, where silica has been introduced without recognition and control of the hazard. Much of our understanding of silica-related lung disease is derived from traditional occupations such as mining, whereby workers may develop slowly progressive chronic silicosis. However, workers in modern industries are developing acute and accelerated silicosis over a short period of time, due to high-intensity silica concentrations, oxidative stress from freshly fractured silica and a rapid pro-inflammatory and pro-fibrotic response. Appropriate methods of screening and diagnosis remain unclear in these workers, and a significant proportion may go on to develop respiratory failure and death. There are no current effective treatments for silicosis. For those with near fatal respiratory failure, lung transplantation remains the only option. Strategies to reduce high-intensity silica dust exposure, enforced screening programmes and the identification of new treatments are urgently required.
上の論文の中でRECENT SILICOSIS OUTBREAKS IN MODERN INDUSTRIESという項目があって、あたらしい職業/環境での珪肺についての紹介があります。以前にもかいた、人工石、デニムの加工、宝石の研磨、等が一覧表に載せられております。ご参考に。
以下日記
・本日11/13(金)は、4時29分に自然に目が覚めました。で、そのまま起きて朝勉。久々にゆっくりできました。朝食摂って出勤。午前外来、午後インフルエンザワクチン接種、回診。ダッシュで帰宅して18時から19時までZOOMで大学院の岡山大学臨床研究講習会聴講。その後入浴、夕食。お勉強してこのブログ書いております。
・現在昨日COOPで買ったりんご酢を炭酸、ジンジャエールで割って飲んでおります。あと、ジンやウオッカ、テキーラでも入れたら良いかもしれませんが、今日はアルコールはやめて明日の楽しみにとっておきます。
・これから寝て、印象派の歴史の本を読みながら寝たいと思います。
じん肺の歴史と今後の課題/今日もセッセとワクチンを打つ
ロキソニンの貼付剤で間質性腎炎/カレーは3杯
[同義語]尿細管間質性腎炎 tubulointerstitial nephritis,尿細管間質性腎症 tubulointerstitial nephropathy
病変の主座が腎尿細管・間質にある腎炎。急性間質性腎炎と慢性間質性腎炎とに大別される。糸球体に炎症性病変がみられる糸球体腎炎と対比して用いられる。一般によく使われている腎炎という用語は,慣用的に糸球体腎炎を指していることが多いが,厳密には間質性腎炎をも包含したものである。病理学的には糸球体にはほとんど変化がみられず,尿細管の拡張・萎縮・破壊,尿細管細胞の変性・脱落,腎間質への細胞浸潤が著明に観察される(写真は病理組織像)。また腎機能の低下がみられるが,尿所見は一般的に軽微で,糸球体腎炎の特徴である蛋白尿,血尿はないかあっても軽度に留まる。一方,アミノ酸尿,尿の濃縮障害,腎性貧血,代謝性アシドーシス,電解質異常など尿細管の機能異常に基づく症状や検査異常がみられる。間質性腎炎の原因として最も多いのは尿路感染症や薬剤によるものである。
A transdermal patch formulation of a non-steroidal anti-inflammatory drug (NSAID) used by a 44-year-old man resulted in acute interstitial nephritis and acute tubular injury. This patient also had a history of mild kidney dysfunction and osteoporosis. The NSAID patch had been prescribed after a traffic accident. He was also receiving a vitamin D analog and taking over-the-counter calcium supplements. Two months later, renal dysfunction and hypercalcemia were discovered. A renal biopsy showed acute interstitial nephritis and acute tubular injury. Once these agents were withdrawn, the renal function recovered. This is the first reported occurrence of biopsy-proven acute interstitial nephritis attributable to NSAID patch usage.
・と言うことです。ただ悲しいことに、私の英語能力が低いせいで、↑の患者さんは内服でロキソプロフェンしていたのに、外用薬が原因と行っている論理が理解できません。私の理解はおいておいて、外用薬で腎障害が起こることがありえるので、注意が必要です。よく患者さんがペタペタと何枚も湿布を貼っていますが、注意しないといけません。
以下4行日記
・本日11/11(水)は、6時起床。ちょっとだけ岩波新書よんで出勤。病棟よってから午前外来。午後回診、病状説明、カンファレンス、夜間診療でした。帰宅は18時50分。お風呂入って、夕食。今日はカレー。いつものように最初はそのまま、二杯目は生卵を混ぜて、三杯目はウスターソースをかけていただきました。当然、腹一杯です。で、このブログを書いております。これからちょっとだけ、論文かいて21時台には寝ます。
労働関連疾患と考えられる、もうひとつの「ライム病」・・・phytophotodermatitis=植物性光線皮膚炎/宿直は、自分の命を削って人の命を延ばしている(大げさかな?)
1977年,米国コネチカット州ライム地方で流行した遊走性紅斑(erythemamigrans;EM)を伴う関節炎が,マダニの媒介するBorrelia burgdorferi(スピロヘータの一種)による全身性感染症と判明,地方名を冠して名付けられた。マダニに刺咬されると倦怠感,発熱,頭痛などの前駆症状に続き,皮膚に遊走性紅斑を生じるが4週ほどで消退する(第1期)。1~4か月後には,関節炎,髄膜炎,脳神経炎,神経根炎などがみられ(第2期),数か月~数年後には,慢性の関節炎・髄膜炎,慢性萎縮性肢端皮膚炎がみられる(第3期)。日本での初報告は1987年。治療にはペニシリン,テトラサイクリンが有効。
・今回の「もう一つのライム病」というのは果物のライムlimeによっておこる疾病という意味です。表題のように
Lime-induced phytophotodermatitis
Ashraf Abugroun, et al.
Asymptomatic Hyperpigmentation without Preceding Inflammation as a Clinical Feature of Citrus Fruits-Induced Phytophotodermatitis
胃カメラによる皮下気腫、縦隔気腫/やっぱり欲しいなチェンソー
Subcutaneous emphysema, pneumothorax, pneumomediastinum and pneumoperitoneum after upper gastrointestinal endoscopy
Amr Elmoheen,et al.
BMJ Case Rep 2020;13:e236369. doi:10.1136/bcr-2020-236369
https://casereports.bmj.com/content/13/11/e236369#ref-2
Abstract
Upper gastrointestinal (GI) endoscopies are performed for several reasons. The overuse of endoscopy has negative effects on the quality of healthcare and pressurises endoscopy services. It also results in the complications. These complications include pneumoperitoneum, pneumomediastinum and subcutaneous pneumomediastinum. However, it is worth noting that these complications rarely occur during endoscopy of the upper GI tract. These complications, when they occur, indicate perforation of the retroperitoneal space or peritoneal cavity. In this article, we discuss a case of pneumoperitoneum, pneumomediastinum and subcutaneous emphysema after upper GI endoscopy.
・といううことなのですが、わたし初めてsurgical emphysemaという言葉をしりました。『ステッドマン医学大辞典改定第6版』によると「外科的気腫(手術または外傷によって組織中に取り込まれたガスによって起こる皮下気腫。腹腔鏡手術で二酸化炭素を注入した後にしばしばみられる)」とのことです。
・ところでDISCUSSIONのところが一部変に思うのですが、皆様はどう思われますか?
以下日記
・本日11/7(日)は6時2分前起床。16時過ぎまで、大体お勉強をしておりました。そして、草刈りして雑木を切って草抜き。併せて柿の収穫(三つだけ)。お風呂入って夕食。久々に録画で「マツコの知らない世界」をみました。現在中国の歴史ドラマにはまっていて、大体いつも夕食時はそれを観ているのでその他の録画番組がたまってきております。そして、アルコール摂取。やっぱ、木を切るような重労働をしたあとはアルコールでしょう。で、現在酔っ払ってこのブログを書いております。(医学記事は昨日しらふの時にちゃんとかいたものです)21時台には寝て印象派の歴史について書かれた本を読みながら寝たいと思います。
・それにしても木を切るのってホント、大変。チェンソーがどんなに作業効率を上げたか想像できます。ただ、同時に振動障害という負の「産物」もあるわけですが。早いうちに講習受けてチェンソー購入したいな・・・モノタロでみたら電動チェンソーって結構安いのね。でも、電気のないところでもつかうからかうならエンジンチェンソーですね。メーカーは、信頼のブランド(と勝手に私が言う)makitaですな。(COIはこれっぽっちもありません)
重症筋無力症にたいするアイスパックテスト/駐車場いっぱいでうれしいような不安なような
ジュウショウキンムリョクショウ
[ラ]myasthenia gravis;MG
[略語]MG
眼に始まって眼に終わると称されるほど眼症状が主体となり,眼瞼下垂,眼球運動障害による複視は高頻度に認められ,表情筋も冒され筋無力症性顔貌を生じる。これは外眼筋には神経筋接合部が多いことによっている。本症患者の血清には神経筋接合部のシナプス後膜上にあるアセチルコリン受容体(AChR)に対する抗体が存在し,自己免疫機序によりAChRの破壊現象がみられる。そのために神経筋接合部での刺激伝達障害が生じ,骨格筋の易疲労性,筋力低下が出現する。嚥下・構音障害や四肢筋の脱力もみられる。症状は日内変動があり,夕方になると症状が強くなる。稀に筋萎縮を生じる例もある。症状は塩化エドロホニウム(【商】アンチレクス,テンシロン)静注により急速に改善し,診断に利用される。筋電図では末梢運動神経の反復電気刺激により活動電位(M波)の減衰現象がみられる(漸減現象)。血中抗AChR抗体が高率に陽性となる。胸腺腫の合併も多く,胸腺摘出術を施行する例も多い。治療薬としては抗コリンエステラーゼ薬が一般的に用いられ,ステロイドホルモンも使用される。難治例や急性増悪例では血漿交換療法も行う。最近,血清抗AChR抗体が正常範囲のMG(seronegative MG)で胸腺異常のないMGの中に,筋特異的チロシンキナーゼ(muscle specific tyrosine kinase;MuSK)に対する血清抗体のみられるMGも存在することが判明した。
・指定難病11になっています↓
「新しい」珪肺/夜間診療4時間は疲れる
遊離ケイ酸(free crystalline silica)を吸入して起こる塵肺。シリカ(silicon dioxide)は地球上に最も豊富な鉱物で,結晶(石英など)と非結晶(珪藻土など)とがある。このうち結晶シリカが珪肺の原因となる。胸部X線写真では上肺野優位に粒状影が散布し,肺門リンパ節の石灰化や進行性塊状線維化病変形成による肺野の大結節を呈することがある(写真)。短期間に大量の遊離ケイ酸を吸入すると病変が急速に進行する特殊な病型がある。以前には,肺結核を合併することが多かった。特異的な治療方法はなく,去痰薬や気管支拡張薬を対症的に投与する。また,進展期には酸素療法の適応となる。
・MDSマニュアル↓
Abstract
Introduction Artificial stone is an increasingly popular material used to fabricate kitchen and bathroom benchtops. Cutting and grinding artificial stone is associated with generation of very high levels of respirable crystalline silica, and the frequency of cases of severe silicosis associated with this exposure is rapidly increasing.
Aim To report the characteristics of a clinical series of Australian workers with artificial stone-associated silicosis.
Methods Respiratory physicians voluntarily reported cases of artificial stone-associated silicosis identified in their clinical practices. Physicians provided information including occupational histories, respiratory function tests, chest radiology and histopathology reports, when available.
Results Seven male patients were identified with a median age of 44 years (range 26–61). All were employed in small kitchen and bathroom benchtop fabrication businesses with an average of eight employees (range 2–20). All workplaces primarily used artificial stone, and dust control measures were poor. All patients were involved in dry cutting artificial stone. The median duration of exposure prior to symptoms was 7 years (range 4–10). Six patients demonstrated radiological features of progressive massive fibrosis. These individuals followed up over a median follow-up period of 16 months (IQR 21 months) demonstrated rapid decline in prebronchodilator forced expiratory volume in 1 s of 386 mL/year (SD 204 mL) and forced vital capacity of 448 mL/year (SD 312 mL).
Conclusions This series of silicosis in Australian workers further demonstrates the risk-associated high-silica content artificial stone. Effective dust control and health surveillance measures need to be stringently implemented and enforced in this industry.
↑の文献の引用文献も参考になると思います。
・珪肺に限らず、本来予防可能な疾患に労働者がかかってしまうのは理不尽なことです。
以下日記
・昨日11/2(月)は、6時30分起床。月曜朝のルーチンを終えて9時から11時まで大学院のZOOMの学習会。その後事務的な作業して昼食摂って出勤。患者さんは、土曜、日曜とみていて落ち着かれていたので安心して出勤。回診しても予想通り著変なし。で、16時からの夜間診療を早めに開始。なんと予約外の患者さんがめちゃ多い。で、不完全な「加速装置」をカチッといわせて仕事したらなんとビックリ18時半過ぎには終わりました・・・と、思っていたら嘔吐、発熱でこれから行っていいですか?と、普段診ている患者さんから電話があったとのこと。で、その話が私に伝わった段階で患者さんは病院玄関に来られておりました。で、その方の対応で20時まで。あとは、当直のDr.に引き継ぎました。で、20時38分帰宅。お風呂入って、夕食。しんどくて思わずチューをあおりました。というのはちょっと違って、ビールとワイン。ちなみに「山谷ブルース」をイメージしております・・・分かる日本国民がどれだけいるかな?で、なにもせずに寝ました。インターネットで色んなDr.に働き方をみていますが、夜間診療が21時におわったとか、1日で100人患者さんみたとか、私には到底できない診療をされているDr.がおられますが、私にはムリです。そのような働き方をされるDr.はスーパードクターKです。(Kは「驚異」のK。しかし、漫画のパクりです)
・本日11/3(火)は、先週は病院にいっていろいろ仕事をしようと思っていたのですが、病棟の患者さんは落ち着いていたし、昨日の重労働もあったので病院には行かないことにしました。で、午前から夕方まではお勉強:社会疫学と睡眠時無呼吸症候群。途中ナフコとCOOPに買い物に行きました・・・買い物と言えばせめてイオン、できたら神戸のセンター街に行きたいのですが、医療従事者なので自重しております。夕方は、畑の木を切って、庭の草抜き。途中畑に自然になっている柿を5こ位収穫。そして、入浴。夕食。ノンアルコールビールを飲んだだけなのに、なんか酔っ払った感じです。まだ21時台ですが布団に入って本読みながら眠りにつきます。
SMJNでなく臍転移でいいじゃん/今日も木を切りました
[>]悪性新生物の1-9%で皮膚転移,そのうち10%がSister Mary Joseph’s nodeである〔World J Surg Oncol. 2005; 3: 13〕.[>]14-33%では悪性疾患の診断に先行して見つかる.また悪性疾患の診断がついている場合は40%で再発が発見される契機となっている〔Ann Intern Med. 1998 Mar 1; 128(5): 410〕.」と説明があります。
Sister Mary Joseph?s Noduleを呈した下行結腸癌の1例