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希な呼吸器疾患、気管支憩室/久々のそば打ちと「やばい」スパイスのカレー

大腸憩室や食道憩室というのはよく聞きますが、気管憩室、気管支憩室というのはあまり耳にしないとおもいますし、私も経験ありません。前者を医中誌で検索すると116件ヒット、後者は33件で、気管支憩室はかなりまれなものだと思いましたが、文献の数と実際の疾患の頻度は必ずしも比例しないと言うことに注意しないといけませんね。胸部の画像をみるとき知っておかないといけないと思いログ↓


Enlarged Bronchial Diverticula with Lung Fibrosis Progression

Hideaki Yamakawa, et al.

Intern Med 59: 2967-2968, 2020



・↑の論文の最後にかかれている" Clinicians should recognizethat the mechanical traction and vulnerability in cases ofUpper-PF might play a role in inducing pneumomediastinumor bronchial diverticula."というのが、今回の教訓ですね。

・古いですが↓のような文献もありました。

報, 44(3), 1993pp. 195-199


介、他。



【抄録】One case of tracheal diverticulum and eleven cases of bronchial diverticula were detected in 4127 subjects examined by fiberscopic bronchoscopy. The tracheal diverticulum was located in the right posterior portion of the trachea, and the bronchial diverticula were located in the right truncus intermedius (5 cases), the right basal bronchus (5 cases) and the right middle lobe bronchus (1 case). From our studies and reviewing the previous reports in Japan, we came to the conclusion that the frequent site of the tracheal diverticulum was at the right postero-lateral portion and that of the bronchus was at the truncus intermedius. There was redness of the mucosa and vascular engorgement in 2 of the 12 cases of tracheobronchial diverticula. In most cases, diverticula were clinically silent, however in some cases, they tended to lead to the foci of inflammation. Therefore in case of the recurrent pulmonary inflammation, bronchofiberscopic examinations are highly recommended to rule out the tracheal or bron-chial diverticula.


・↑の論文の「はじめに」に「り, 。」とかかれていましたが、まさにそうですね。


以下日記。

・本日11/15(日)は、6時半起床。最初の「仕事」は、小学校のPTAの廃品回収なので、ぞのための雑紙や空き缶を道路近くに持って出ることでした。その後朝食。午前中は勉強と事務作業、そのあいまにちょっとだけ外に出て草抜き。

・午後からは13時から16時まで久々のそば打ちクラブ。旨くできずに先生に助けてもらいました。帰宅し一服後17時過ぎに配偶者と金光町のすし丸へ。しかしあまりに人がおおく、鴨方町に最近できた「インドダイニングスクーン」という所へ。カレーとナン、チキンのセットでしたが、カレーもナンもおいしかったです。カレーのスパイスがかなり心地よくてちょっと危ない薬物でもはいっているのかと思ったりしました。これは、ちょっとした穴場でしょう。で、配偶者に許可をとってマハラジャビールというのを飲みました。結構飲みやすかったです。テーブルの所に「学生証で10%オフ」とあったので、ためしに大学院の学生証をだしてみましたが、「よく分からないけどよいです」ということで、私のみ10%割り引いていただきました。(店員さんは3人ともインドかネパールの方のようでした)で、19時前に帰宅。お腹が苦しく、現在このブログを書いております。これからお風呂入ってサッサと寝ます。風呂で溺れないようにしないと。

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あたらしい職業での珪肺/りんご酢の炭酸割りをためす

昨日は、じん肺の歴史の論文をご紹介しましたが、本日は「あたらしい」珪肺についてかかれた総説のご紹介↓


Silica‐associated lung disease: An old‐world exposure in modern industries
Hayley Barnes Nicole S.L. GohTracy L. Leong Ryan Hoy
Respirology
(2019) 24, 1165–1175
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/resp.13695


Abstract

Despite silica dust exposure being one of the earliest recognized causes of lung disease, Australia, USA, Israel, Turkey and other countries around the world have recently experienced significant outbreaks of silicosis. These outbreaks have occurred in modern industries such as denim jean production, domestic benchtop fabrication and jewellery polishing, where silica has been introduced without recognition and control of the hazard. Much of our understanding of silica-related lung disease is derived from traditional occupations such as mining, whereby workers may develop slowly progressive chronic silicosis. However, workers in modern industries are developing acute and accelerated silicosis over a short period of time, due to high-intensity silica concentrations, oxidative stress from freshly fractured silica and a rapid pro-inflammatory and pro-fibrotic response. Appropriate methods of screening and diagnosis remain unclear in these workers, and a significant proportion may go on to develop respiratory failure and death. There are no current effective treatments for silicosis. For those with near fatal respiratory failure, lung transplantation remains the only option. Strategies to reduce high-intensity silica dust exposure, enforced screening programmes and the identification of new treatments are urgently required.

上の論文の中でRECENT SILICOSIS OUTBREAKS IN MODERN INDUSTRIESという項目があって、あたらしい職業/環境での珪肺についての紹介があります。以前にもかいた、人工石、デニムの加工、宝石の研磨、等が一覧表に載せられております。ご参考に。

以下日記

・本日11/13(金)は、4時29分に自然に目が覚めました。で、そのまま起きて朝勉。久々にゆっくりできました。朝食摂って出勤。午前外来、午後インフルエンザワクチン接種、回診。ダッシュで帰宅して18時から19時までZOOMで大学院の岡山大学臨床研究講習会聴講。その後入浴、夕食。お勉強してこのブログ書いております。

・現在昨日COOPで買ったりんご酢を炭酸、ジンジャエールで割って飲んでおります。あと、ジンやウオッカ、テキーラでも入れたら良いかもしれませんが、今日はアルコールはやめて明日の楽しみにとっておきます。

・これから寝て、印象派の歴史の本を読みながら寝たいと思います。


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じん肺の歴史と今後の課題/今日もセッセとワクチンを打つ

最近、じん肺の歴史を本当にきちっと確認していこうと思っていたところ、↓のような論文を見つけました。概観するのに参考になります。ただ、この論文内の著者達の言説に全て同意するわけではございません。


じん肺の歴史と今後の課題

大塚 義紀,木村 清延

日職災医誌,681992052020


要旨:じん肺は最も古い職業病とされ,古代ヒポクラテスの時代から記録され,日本でも江戸時代から「よろけ」「烟毒」「疲れ大工」と呼ばれ認識されてきた.その後ダイナマイトの使用や削岩機の導入により,大量粉じんの発生とともにじん肺の発症が増え,さらに広く認識されるようになった.19世紀の病理解剖の発展や20世紀からのレントゲン写真の導入により客観的なじん肺の診断が可能になった.この頃ようやくじん肺の概念が確立される.さらに国際的にもILO(国際労働機関)の発足,労働運動の高まりや組合の発達に伴い,労働災害に対する補償が英国をはじめとして各国で徐々に整えられた.本邦でも種々の法制度が成立したが,じん肺に対する補償は第2次世界大戦後に制定された労働基準法以降である.補償も「扶助」から「災害補償」となり,労働者の権利として認められるようになった.1955年には「けい肺等特別保護法」1960には「じん肺法(旧)」と「労災保険法」が制定され,本格的な補償が始まった.また,「けい肺」「じん肺」と名称が変わり,珪酸粉じん以外の鉱物性粉じんによるじん肺も対象となった.1977年にじん肺法は改正され,結核が合併症の一つとなり,結核を除いた形で純粋にじん肺の重症度に応じて管理区分が定められた.この時のじん肺の診断方法が今日に至る.その後,2003年には肺がんも合併症の一つと認定された.しかしながら,現在でも新規じん肺有所見者が100名ほど認定されるなど,電動ファン付きマスクの導入や普及が期待される.さらに近年新たな物質(インジウムなど)によるじん肺も散見され,新しい物質による職業性肺疾患の診断法の確立,CT画像のじん肺診断における利用やじん肺診査会へのCR用ディスプレイの導入が今日の課題となっている。

この論文最後の「じん肺患者やご家族の方々,診療や法律制定にかかわった全ての先人達の努力や業績に感謝申し上げる」というのには、まったく同感ですが、論文中に患者さん・家族、労働組合、弁護士さん、市民団体等のとりくみがほとんど出てきません。それは、まあ、時間・紙数の関係で仕方ないでしょう。そちらの観点からかいた歴史もいるでしょう。また、この論文は「今後の課題」とありますが、現在の課題もあります。(テクノロジーの進歩や法令の改正を待たなくても良いという意味)法令をきちんと企業と労働基準監督署・基準局がまもるということ。(いくら制度がすぐれていてもそれが正しく運用されなければいけません)お医者さんがきちんと診断できると言うこと。また、「8.これからの課題」の最初に個人保護具のことがかかれていますが、労働衛生の大原則、発生源を断つということです。サンドブラストなんかつかわせないということですね。


・これから、わたしもボチボチ歴史を検証していきます。


以下日記

・本日11/12(木)は、6時起床。すこしだけ朝勉して出勤。午前外来、午後インフルエンザワクチン接種と回診。例年以上にワクチン接種に来られている感じ、それも遠方からも。新型インフルエンザがはやった時を思い出しますね。17時過ぎには病院出て、COOPで買い物して帰宅。入浴、夕食、論文ちょっとかいて、このブログ書いています。これから寝転んで本読みながら眠りたいと思います。

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ロキソニンの貼付剤で間質性腎炎/カレーは3杯

・間質性腎炎とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


間質性腎炎 interstitial nephritis
[同義語]尿細管間質性腎炎 tubulointerstitial nephritis,尿細管間質性腎症 tubulointerstitial nephropathy

病変の主座が腎尿細管・間質にある腎炎。急性間質性腎炎と慢性間質性腎炎とに大別される。糸球体に炎症性病変がみられる糸球体腎炎と対比して用いられる。一般によく使われている腎炎という用語は,慣用的に糸球体腎炎を指していることが多いが,厳密には間質性腎炎をも包含したものである。病理学的には糸球体にはほとんど変化がみられず,尿細管の拡張・萎縮・破壊,尿細管細胞の変性・脱落,腎間質への細胞浸潤が著明に観察される(写真は病理組織像)。また腎機能の低下がみられるが,尿所見は一般的に軽微で,糸球体腎炎の特徴である蛋白尿,血尿はないかあっても軽度に留まる。一方,アミノ酸尿,尿の濃縮障害,腎性貧血,代謝性アシドーシス,電解質異常など尿細管の機能異常に基づく症状や検査異常がみられる。間質性腎炎の原因として最も多いのは尿路感染症や薬剤によるものである。

・『今日の診断指針 第7版』では、「尿細管間質性腎炎の病因は多彩であるが,急性型はアレルギー性の薬物反応が原因であることが多く,慢性型は自己免疫性,遺伝性,代謝性,閉塞性尿路疾患,慢性の環境有害物質またはある種の薬物などがあげられる。」とかかれています。


・上記のように薬物が原因となることがありますが、シップのような外用薬でも起こりえます。↓のようなレポートがありました。



Acute Interstitial Nephritis and Acute Tubular Injury Due to a Transdermal Loxoprofen Patch


Takahiro Shinzato, et al.


Intern Med 59: 2733-2736, 2020




抄録

 

A transdermal patch formulation of a non-steroidal anti-inflammatory drug (NSAID) used by a 44-year-old man resulted in acute interstitial nephritis and acute tubular injury. This patient also had a history of mild kidney dysfunction and osteoporosis. The NSAID patch had been prescribed after a traffic accident. He was also receiving a vitamin D analog and taking over-the-counter calcium supplements. Two months later, renal dysfunction and hypercalcemia were discovered. A renal biopsy showed acute interstitial nephritis and acute tubular injury. Once these agents were withdrawn, the renal function recovered. This is the first reported occurrence of biopsy-proven acute interstitial nephritis attributable to NSAID patch usage.

・と言うことです。ただ悲しいことに、私の英語能力が低いせいで、↑の患者さんは内服でロキソプロフェンしていたのに、外用薬が原因と行っている論理が理解できません。私の理解はおいておいて、外用薬で腎障害が起こることがありえるので、注意が必要です。よく患者さんがペタペタと何枚も湿布を貼っていますが、注意しないといけません。

以下4行日記

・本日11/11(水)は、6時起床。ちょっとだけ岩波新書よんで出勤。病棟よってから午前外来。午後回診、病状説明、カンファレンス、夜間診療でした。帰宅は18時50分。お風呂入って、夕食。今日はカレー。いつものように最初はそのまま、二杯目は生卵を混ぜて、三杯目はウスターソースをかけていただきました。当然、腹一杯です。で、このブログを書いております。これからちょっとだけ、論文かいて21時台には寝ます。

 


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労働関連疾患と考えられる、もうひとつの「ライム病」・・・phytophotodermatitis=植物性光線皮膚炎/宿直は、自分の命を削って人の命を延ばしている(大げさかな?)

以前にもかきましたが、一般にライム病というのは、スピロヘータによって起こる感染症です。『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


ライム病 Lyme disease

1977年,米国コネチカット州ライム地方で流行した遊走性紅斑(erythemamigrans;EM)を伴う関節炎が,マダニの媒介するBorrelia burgdorferi(スピロヘータの一種)による全身性感染症と判明,地方名を冠して名付けられた。マダニに刺咬されると倦怠感,発熱,頭痛などの前駆症状に続き,皮膚に遊走性紅斑を生じるが4週ほどで消退する(第1期)。1~4か月後には,関節炎,髄膜炎,脳神経炎,神経根炎などがみられ(第2期),数か月~数年後には,慢性の関節炎・髄膜炎,慢性萎縮性肢端皮膚炎がみられる(第3期)。日本での初報告は1987年。治療にはペニシリン,テトラサイクリンが有効。

・今回の「もう一つのライム病」というのは果物のライムlimeによっておこる疾病という意味です。表題のように

phytophotodermatitis=植物性光線皮膚炎という疾患があるそうです。医中誌に入れても日本語は、一つ、英語でも三つしか論文は見つかりませんでした。でも、PubMedでは189ヒットしました。で、↓にような論文がありました。



Phytophotodermatitis: still a poorly recognised diagnosis


Mateus JE, et al. BMJ Case Rep 2018. doi:10.1136/bcr-2018-227859 




・イチジクの果汁がついた皮膚に太陽の光が当たって発疹、水疱ができたというものです。柑橘類でもおこるということ。ここで、強調したいのは、森林労働者、樹木栽培家・樹木医、庭師のリスクが高いと言うことで、労働関連疾患として認識しておかないと行けないと言うことです。


・上の論文の表題にあるように、まだよく知られていない疾病のようですね。なので、知らなかったアナタ、何も恥ずかしくないですよ。(と、エラソーに上から目線ですが、私も知りませんでした)


・で、本日の標題にあるライムでおこったという論文↓


Lime-induced phytophotodermatitis 

Ashraf Abugroun, et al. 

Oxf Med Case Reports. 2019 Nov; 2019(11): 470–472.
【Abstract】
Phytophotodermatitis, also commonly known as phototoxic dermatitis, is a common skin condition that occurs after contact with certain plants and subsequent exposure to sunlight. It is often confused with skin burns due to the blistering nature of its lesions. We herein report a case of phytophotodermatitis that developed in a 26-year-old male following contact with lime and subsequent exposure to sunlight.
・この論文は、この疾患を引き起こす果物の一覧表が載っていて、役に立つと思います。
・以上の論文は、発赤、水疱でやけどとの鑑別診断も必要、最後の方で色素沈着が起こるというものですが、最初から色素沈着のみおこることもあるという論文↓

Asymptomatic Hyperpigmentation without Preceding Inflammation as a Clinical Feature of Citrus Fruits-Induced Phytophotodermatitis

Ann Dermatol, 2018 Feb;30(1):75-78
Choi JY, et al.
Phytophotodermatitis is a condition that occurs by contact with plants containing phototoxic agents such as furocoumarins and psoralens with subsequent ultraviolet exposure. Phytophotodermatitis typically presents as sharply defined erythematous patches with occasional blistering, sometimes accompanied with pain or itching sensation. In some cases, however, sudden appearance of asymptomatic hyperpigmentation can be the only clinical finding of phytophotodermatitis. Here, we present two patients with sudden development of asymptomatic pigmentation on their hand without preceding inflammation by the contact with citrus fruits containing photosensitizers and subsequent exposure to strong sunlight. As like these patients, phytophotodermatitis can present with only pigmentation without noticeable inflammation especially in dark skinned people. In such cases, physician can sometimes have difficulty in diagnosis of phytophotodermatitis. Therefore, it is important to consider the possibility of phytophotodermatitis through careful history taking, especially in patients who have abruptly developed well-defined hyperpigmentation on sun-exposed areas, to avoid unnecessary test and treatment.
・オマケは、後天性の色素沈着についての総説↓
Acquired hyperpigmentations
Tania Ferreira Cestari,et al.
An Bras Dermatol. 2014;89(1):11-25.
Abstract: Cutaneous hyperpigmentations are frequent complaints, motivating around 8.5% of all dermatological consultations in our country. They can be congenital, with different patterns of inheritance, or acquired in consequence of skin problems, systemic diseases or secondary to environmental factors. The vast majority of them are linked to alterations on the pigment melanin, induced by different mechanisms. This review will focus on the major acquired hyperpigmentations associated with increased melanin, reviewing their mechanisms of action and possible preventive measures. Particularly prominent aspects of diagnosis and therapy will be emphasized, with focus on melasma, post-inflammatory hyperpigmentation, periorbital pigmentation, dermatosis papulosa nigra, phytophotodermatoses, flagellate dermatosis, erythema dyschromicum perstans, cervical poikiloderma (Poikiloderma of Civatte), acanthosis nigricans, cutaneous amyloidosis and reticulated confluent dermatitis
私は、「青空ビール」に憧れるのですが、コロナビール+ライムや色んなカクテルと太陽の下で飲むときは要注意ですね。
・そうそう、庭師や森林労働者のみでなく、バーテンダーやジュースをつくる労働者も要注意ですよ。(夏のプールサイドなんか)
以下日記
・昨日11/9(月)は、5時8分起床。朝勉し、朝食、燃えるゴミ出して、午前中はZOOMで因果推論の勉強会。初めてマルコフ・ブランケットという高級寝具屋さんのフカフカ毛布のような言葉を知りました。午後から出勤して、回診。夜間診療。そのまま宿直へ突入。この日は1日で5人入院があって病棟は大変でした。(私の勤める病院は一般54床、療養54床なので、5人も入院があるとテンテコマイになるのです)夜中、3時過ぎにも起こされて、ちょっとしんどかったです。
・本日11/10(火)は、6時48分起床。シャワー浴びて、病棟よって、朝食摂って、午前外来でした。本来午後からは大学のため仕事の契約はしていないのですが、予防接種の季節になり、14時~15時で29名のインフルエンザワクチン接種。その後も病棟に寄って、帰宅は16時半頃。なので、16時からZOOM大学院のCAでしたが、遅れて参加。まあ、途中からだったので、話になかなかついていけませんでした。その後入浴、夕食、で、缶麦酒1本飲んで、このブログを書いております。これからワインのカクテルをつくってのんで、サッサと寝ようと思います。

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胃カメラによる皮下気腫、縦隔気腫/やっぱり欲しいなチェンソー

・最近皮下気腫についてかいたと思うのですが、胃カメラの合併症として皮下気腫、縦隔気腫も起こりえます。↓のようなレポートがありました。

 

Subcutaneous emphysema, pneumothorax, pneumomediastinum and pneumoperitoneum after upper gastrointestinal endoscopy

Amr Elmoheen,et al.

BMJ Case Rep 2020;13:e236369. doi:10.1136/bcr-2020-236369

https://casereports.bmj.com/content/13/11/e236369#ref-2

Abstract

Upper gastrointestinal (GI) endoscopies are performed for several reasons. The overuse of endoscopy has negative effects on the quality of healthcare and pressurises endoscopy services. It also results in the complications. These complications include pneumoperitoneum, pneumomediastinum and subcutaneous pneumomediastinum. However, it is worth noting that these complications rarely occur during endoscopy of the upper GI tract. These complications, when they occur, indicate perforation of the retroperitoneal space or peritoneal cavity. In this article, we discuss a case of pneumoperitoneum, pneumomediastinum and subcutaneous emphysema after upper GI endoscopy.

・といううことなのですが、わたし初めてsurgical emphysemaという言葉をしりました。『ステッドマン医学大辞典改定第6版』によると「外科的気腫(手術または外傷によって組織中に取り込まれたガスによって起こる皮下気腫。腹腔鏡手術で二酸化炭素を注入した後にしばしばみられる)」とのことです。

・ところでDISCUSSIONのところが一部変に思うのですが、皆様はどう思われますか?

 

以下日記

・本日11/7(日)は6時2分前起床。16時過ぎまで、大体お勉強をしておりました。そして、草刈りして雑木を切って草抜き。併せて柿の収穫(三つだけ)。お風呂入って夕食。久々に録画で「マツコの知らない世界」をみました。現在中国の歴史ドラマにはまっていて、大体いつも夕食時はそれを観ているのでその他の録画番組がたまってきております。そして、アルコール摂取。やっぱ、木を切るような重労働をしたあとはアルコールでしょう。で、現在酔っ払ってこのブログを書いております。(医学記事は昨日しらふの時にちゃんとかいたものです)21時台には寝て印象派の歴史について書かれた本を読みながら寝たいと思います。

・それにしても木を切るのってホント、大変。チェンソーがどんなに作業効率を上げたか想像できます。ただ、同時に振動障害という負の「産物」もあるわけですが。早いうちに講習受けてチェンソー購入したいな・・・モノタロでみたら電動チェンソーって結構安いのね。でも、電気のないところでもつかうからかうならエンジンチェンソーですね。メーカーは、信頼のブランド(と勝手に私が言う)makitaですな。(COIはこれっぽっちもありません)

 



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重症筋無力症にたいするアイスパックテスト/駐車場いっぱいでうれしいような不安なような

重症筋無力症とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


重症筋無力症
ジュウショウキンムリョクショウ
[ラ]myasthenia gravis;MG
[略語]MG

眼に始まって眼に終わると称されるほど眼症状が主体となり,眼瞼下垂,眼球運動障害による複視は高頻度に認められ,表情筋も冒され筋無力症性顔貌を生じる。これは外眼筋には神経筋接合部が多いことによっている。本症患者の血清には神経筋接合部のシナプス後膜上にあるアセチルコリン受容体(AChR)に対する抗体が存在し,自己免疫機序によりAChRの破壊現象がみられる。そのために神経筋接合部での刺激伝達障害が生じ,骨格筋の易疲労性,筋力低下が出現する。嚥下・構音障害や四肢筋の脱力もみられる。症状は日内変動があり,夕方になると症状が強くなる。稀に筋萎縮を生じる例もある。症状は塩化エドロホニウム(【商】アンチレクス,テンシロン)静注により急速に改善し,診断に利用される。筋電図では末梢運動神経の反復電気刺激により活動電位(M波)の減衰現象がみられる(漸減現象)。血中抗AChR抗体が高率に陽性となる。胸腺腫の合併も多く,胸腺摘出術を施行する例も多い。治療薬としては抗コリンエステラーゼ薬が一般的に用いられ,ステロイドホルモンも使用される。難治例や急性増悪例では血漿交換療法も行う。最近,血清抗AChR抗体が正常範囲のMG(seronegative MG)で胸腺異常のないMGの中に,筋特異的チロシンキナーゼ(muscle specific tyrosine kinase;MuSK)に対する血清抗体のみられるMGも存在することが判明した。

・指定難病11になっています↓




・以前もかいたような気がしますが、最新のLANCETにアイスパック試験のことが出ていたのでログ・アンド・シェア(なんか、歌手のグループみたい)


Clinical PictureIce pack test in myasthenia gravis: a cool investigation at the bedside

Leonor Dias, Rui Araújo

THE LANCET Vol 396 November 7, 2020e82


・アイスパックテストは、神経学会のガイドラインにも載っています。(以前もかいたような...)


重症筋無力症診療ガイドライン2014





この中かで「アイスパック試験については感度80〜92%,特異度25〜100%とされている」とかかれています。(えろー、特異度に幅がありますね)

一般外来でちょっと疑ったときにするのは良いかも知れませんね。


以下日記

・水曜日からブログがアップできていなかったので、高齢により、じゃなかった恒例により(学会の座長の台詞)過去を振り返ります。

・11/4(水)は6時起床。朝勉せず出勤。午前外来、午後回診とカンファレンス。夜間診療とその後の事務作業で、帰宅は19時半前。お風呂、夕食摂って翌日からのプチ出張の準備。

・11/5(木)は6時30分起床。JRで岡山まで。そこから岡山国際交流センターへ。9時25分から18時過ぎまで日本職業・環境アレルギー学会へ参加。その後三井ガーデンホテル岡山へチェックイン。(GoToトラベル使って安く泊まれました。自費です)何で岡山市の学会で泊まるのか?ホテルにこもっていろいろ「勉強」やりたかったから。まず第一に学会で学んだことを復習しようと思いました。ところがどっこい、何故かPCがインターネットにつながらない。いろいろ文献を調べようと思ったのに。ガッカリ。早く寝ました。

・11/6(金)は学会二日目17時前終了。成城石井で買い物して帰りました。あとは、飲酒。

・本日11/7(土)は、6時起床。本来休みですが、学会で(木)(金)と病院へ行っていないので、ちょっと患者さんを診るのと書類の整理に自主的に「出勤」。10時くらいには帰ってこれると思っていたら8時前から12時40分まで病院にいました。で、かえりごはん食べようとおもって行きつけの(というほどでもないですが)お店にいこうとしたら3件回ってみんなほぼ駐車場いっぱい。仕方ないから家に帰ってカップ麺食べました。お昼時に駐車場がいっぱいと言うことはお店が繁盛していると言うことで喜ばしいことです。でも、COVID19を考えるとどうかな?アンビバレンス。帰宅時隣の畑の柿をいくらか「収穫」。その後は社会疫学のテキストと火曜日のCA(Critical Appraisal)の文献読んでおりました。で、夕方入浴、夕食。今日はアルコールをぐっと我慢してこのブログを書いております。あとは、書類の整理、机の片付けをして早めに寝ます。

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「新しい」珪肺/夜間診療4時間は疲れる

たまには、看板に偽りがないように職業・環境性疾患のお話を書きます。今日は、古くからある職業病である珪肺のお話です。いつものように『医学書院医学大辞典第2版』から引用しますと↓


珪肺 silicosis

遊離ケイ酸(free crystalline silica)を吸入して起こる塵肺。シリカ(silicon dioxide)は地球上に最も豊富な鉱物で,結晶(石英など)と非結晶(珪藻土など)とがある。このうち結晶シリカが珪肺の原因となる。胸部X線写真では上肺野優位に粒状影が散布し,肺門リンパ節の石灰化や進行性塊状線維化病変形成による肺野の大結節を呈することがある(写真)。短期間に大量の遊離ケイ酸を吸入すると病変が急速に進行する特殊な病型がある。以前には,肺結核を合併することが多かった。特異的な治療方法はなく,去痰薬や気管支拡張薬を対症的に投与する。また,進展期には酸素療法の適応となる。

・MDSマニュアル↓




・もっと詳しくは↓(NIOSHのパンフレット)





・原因となる職業は、坑夫やサンドブラスト、石工、窯業従事者等々です。問題の一つは、予防可能な疾患なのに毎年あらたな患者さんが出ていること。もう一つの問題は、大昔からある病気ですが、最近はあらたな職場環境での発生がみられると言うことです。熱心な読者なら覚えておられるでしょうが、その一例がダメージ・ジンズ製造。あと宝石の正続、そして本日ご紹介する「人工石」の作業です。人工石は最近家を作るときよく使われるようになったそうで、その石材を切ったり研磨することで粉塵を吸入して珪肺になるというものです。最近↓のようなレポートがありました


Artificial stone-associated silicosis: a rapidly emerging occupational lung disease
Ryan F Hoy,et al.


Occup Environ Med 2018;75:3–5. doi:10.1136/oemed-2017-104428





Abstract

Introduction Artificial stone is an increasingly popular material used to fabricate kitchen and bathroom benchtops. Cutting and grinding artificial stone is associated with generation of very high levels of respirable crystalline silica, and the frequency of cases of severe silicosis associated with this exposure is rapidly increasing.

Aim To report the characteristics of a clinical series of Australian workers with artificial stone-associated silicosis.

Methods Respiratory physicians voluntarily reported cases of artificial stone-associated silicosis identified in their clinical practices. Physicians provided information including occupational histories, respiratory function tests, chest radiology and histopathology reports, when available.

Results Seven male patients were identified with a median age of 44 years (range 26–61). All were employed in small kitchen and bathroom benchtop fabrication businesses with an average of eight employees (range 2–20). All workplaces primarily used artificial stone, and dust control measures were poor. All patients were involved in dry cutting artificial stone. The median duration of exposure prior to symptoms was 7 years (range 4–10). Six patients demonstrated radiological features of progressive massive fibrosis. These individuals followed up over a median follow-up period of 16 months (IQR 21 months) demonstrated rapid decline in prebronchodilator forced expiratory volume in 1 s of 386 mL/year (SD 204 mL) and forced vital capacity of 448 mL/year (SD 312 mL).

Conclusions This series of silicosis in Australian workers further demonstrates the risk-associated high-silica content artificial stone. Effective dust control and health surveillance measures need to be stringently implemented and enforced in this industry.

↑の文献の引用文献も参考になると思います。

・珪肺に限らず、本来予防可能な疾患に労働者がかかってしまうのは理不尽なことです。

以下日記

・昨日11/2(月)は、6時30分起床。月曜朝のルーチンを終えて9時から11時まで大学院のZOOMの学習会。その後事務的な作業して昼食摂って出勤。患者さんは、土曜、日曜とみていて落ち着かれていたので安心して出勤。回診しても予想通り著変なし。で、16時からの夜間診療を早めに開始。なんと予約外の患者さんがめちゃ多い。で、不完全な「加速装置」をカチッといわせて仕事したらなんとビックリ18時半過ぎには終わりました・・・と、思っていたら嘔吐、発熱でこれから行っていいですか?と、普段診ている患者さんから電話があったとのこと。で、その話が私に伝わった段階で患者さんは病院玄関に来られておりました。で、その方の対応で20時まで。あとは、当直のDr.に引き継ぎました。で、20時38分帰宅。お風呂入って、夕食。しんどくて思わずチューをあおりました。というのはちょっと違って、ビールとワイン。ちなみに「山谷ブルース」をイメージしております・・・分かる日本国民がどれだけいるかな?で、なにもせずに寝ました。インターネットで色んなDr.に働き方をみていますが、夜間診療が21時におわったとか、1日で100人患者さんみたとか、私には到底できない診療をされているDr.がおられますが、私にはムリです。そのような働き方をされるDr.はスーパードクターKです。(Kは「驚異」のK。しかし、漫画のパクりです)

・本日11/3(火)は、先週は病院にいっていろいろ仕事をしようと思っていたのですが、病棟の患者さんは落ち着いていたし、昨日の重労働もあったので病院には行かないことにしました。で、午前から夕方まではお勉強:社会疫学と睡眠時無呼吸症候群。途中ナフコとCOOPに買い物に行きました・・・買い物と言えばせめてイオン、できたら神戸のセンター街に行きたいのですが、医療従事者なので自重しております。夕方は、畑の木を切って、庭の草抜き。途中畑に自然になっている柿を5こ位収穫。そして、入浴。夕食。ノンアルコールビールを飲んだだけなのに、なんか酔っ払った感じです。まだ21時台ですが布団に入って本読みながら眠りにつきます。

 

 



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SMJNでなく臍転移でいいじゃん/今日も木を切りました

以前にもシスター・メリー(マリー)・ジョセフ結節について書いたと思います。『ステッドマン医学大辞典改定第6版』の説明は「臍部への転医がみられる悪性の腹腔内腫瘍」という説明があります。『医学書院医学大辞典第2版』と『南山堂医学大辞典第20版』には項目がありません。「ジェネラリストのための内科診断リファレンス 』の「リンパ節腫脹」のところに「臍部の硬結(Sister Mary Joseph’s node)
[>]悪性新生物の1-9%で皮膚転移,そのうち10%がSister Mary Joseph’s nodeである〔World J Surg Oncol. 2005; 3: 13〕.[>]14-33%では悪性疾患の診断に先行して見つかる.また悪性疾患の診断がついている場合は40%で再発が発見される契機となっている〔Ann Intern Med. 1998 Mar 1; 128(5): 410〕.」と説明があります。
Sister Mary Joseph?s Noduleを呈した下行結腸癌の1例

日本外科系連合学会誌。44巻(2019)2号

【抄録】内臓悪性腫瘍の臍転移はSister Mary Joseph?s Nodule(以下SMJN)と呼ばれる.今回,われわれは臍部腫瘤を契機に発見された下行結腸癌の1例を経験したので報告する.症例は50歳代,男性.臍部腫瘤を自覚し,腫瘤の出血,排膿を認めたため近医を受診し,臍炎の診断で当院形成外科を紹介受診した.臍部腫瘤は生検の結果,腺癌であった.腹部単純CTで下行結腸に壁肥厚を認め,内視鏡検査で全周性の2型病変を認めた.以上から臍部腫瘤は下行結腸癌の転移と診断した.臍部腫瘤が出血と排膿をきたしQOLを低下させていることから,同時に原発巣と臍部腫瘤の切除を行った.術後経過は良好で,全身化学療法を開始した.臍部腫瘤を発見した際は,SMJNを疑い,悪性腫瘍の検索を行う必要がある.
↑の抄録になるように悪性腫瘍のお臍への転移のことを、わざわざ何のことがサッパリ分からない言葉で言うのんですね。単純に「臍転移」と言えば良いのに。全然何のことか分からない言葉を使うのは、ちょっと「権威付け」みたいなところがあるでしょう。最初にSMJNといわれたら何のことか分からず調べないといけません。で、この名前は歴史的な経緯が割るわけです。(詳しくは、と言ってもたいして詳しくないですが、以前のブログを見てください、いつ書いたか忘れたけど)本日の私の主張は、症候や病名は単刀直入につけること、その由来・歴史をわざわざ調べないといけない人の名前や地名はつけないでいただきたいということです。ただ、この意義は、お臍の結節をみたら悪性腫瘍を考えて検索する必要があると言うことですね。
以下日記 10/29以来ブログをアップしていなかったので、過去を振り返ります。(もう、大概忘れたけど)
・10/30(金)は、5時23分起床。数日前から頭痛がありましたが、それはましになっていましたが、咽頭違和感、全身倦怠感あり。しかし朝勉はして出勤。午前外来、午後回診。17時半頃病院出て帰宅。お風呂、夕食。そして論文作成。22時ころまでやっていたでしょうか。で、睡眠。
10/31(土)は、ゆっくり7時起床。夕方までゆっくりと論文書いておりました。17時30分より宿直。夜中起こされることはありませんでした。
本日11/1(日)は宿直明け。7時に起きてシャワー浴びて、朝食。病棟よって、申し送りの当直日誌をつけようとおもったら病棟から呼び出し。しかし、無事9時前に申し送りができて9時20分には帰宅できました。一服後11時まで論文書いて教授様のご査証を仰ぐためe-mailで送りました。で、頭がつかれたので「リフレッシュのため」隣の畑の木を切りましたが、結構汗をかいてしまい着替えました。後は、蕎麦ときんぴらゴボウの昼食。夕方まで明日午前の因果推論学習会の予習。練習問題がありますが、サッパリ分かりません。因果推論の専門の人の頭の中はどうなっとるんじゃと時々思うのでした。その後畑の木を切って、庭の草刈り。早めの入浴、社会疫学のテキスト読んで、夕食、その後も社会疫学の勉強。で、現在久々のアルコール摂取中。今日は9時台にには寝たいと思います。

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