ゴーストピルってご存知?/歌って、踊って、お笑いのできる医者
・長年医者をしていると、ナンジャコリャーというような経験をしますが、個人的な経験以上にナンジャコリャーといった文献を見ることがあります。↓のような文献がありました。
多量のゴーストピルが直腸に長期遺残し難治性直腸潰瘍をきたした1例
鎌田 陽介, 松本 辰也, 小泉 範明, 阪倉 長平
日本大腸肛門病学会雑誌/75 巻 (2022) 4 号
【抄録】症例は71歳女性.既往に精神疾患があり,バルプロ酸ナトリウムを含む多数の薬剤を内服していた.20XX年に発熱と腹部膨満を主訴に当院救急受診された.炎症反応の高値,巨大結腸症を認め,直腸内に多量の内容物貯留を認めた.当院内科で入院加療を開始した.下部消化管内視鏡検査で直腸内にバルプロ酸ナトリウムのゴーストピルと考えられる多量の未消化薬剤を認め,S状結腸から直腸にかけて多発潰瘍を認めた.慢性便秘,巨大結腸症から多量のゴーストピルが直腸内に長期遺残し,難治性多発直腸潰瘍が生じたと考えられた.その後も内科的治療を継続したが奏効せず当科紹介となった.S状結腸双孔式人工肛門造設術を施行し,術中内視鏡を用いて腸管洗浄を行った.直腸内には約膿盆1杯分のゴーストピルの貯留を認めた.術後経過は良好であった.今回われわれは多量のゴーストピルの長期遺残により難治性直腸潰瘍をきたした症例を経験したので報告する.
・ゴーストピルということばは、この文献ではじめて知りましたが、ときどき消化されずにそのまま排泄される薬の話は聞いたことあります。(ほとんどウンコと揶揄されておりましたね)実際になにも体に吸収されず排出されたのか、じつは有効成分は吸収されて抜け殻が排出されたかは見分ける必要がありますね。
以下日記。
・本日4/27(水)は、6時19分起床。朝勉少しだけして出勤。午前外来、午後回診とカンファレンス、ショートの夜間診療して18時41分帰宅です。ネコたちに餌やってお風呂入って夕食。アルコールもいただきました。その後ちょっと勉強してこのブログを書いております。
・本日午前中は紹介患者さんがこられましたが、「先生、おもしろい」といってくださいました。そこで思いついたフレーズが、「歌って、踊って、お笑いの(or も)できる医者」でした。まあ、私は、歌も、踊りもできないので、お笑いしかできない医者ですが...その昔、新患の患者さんが、私の診察室の近くに座って待っておられて、「診察室から出てくる患者さん、皆さん笑顔でした」といってくださったのは、だれにも言っていないけど(と思うが、実は言っていた)密かな勲章です。おとつい読み終えた↓の本の73ページにも「笑いの大切さ」という一項目があります。
ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言
- KADOKAWA
- 2019/12/27