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随時血糖とHbA1cに乖離があったなら/クラフトコーラ気になる

血糖がたかくてHbA1cが正常、もしくは異常でもそう高くない場合は、急性に発症した糖尿病を考えることにしていますが、その外にも考えるべきことがあるようで、異常へモグロビン症なんかもそうみたいですね。↓のようなレポートがありました。


HbA1c偽高値から見つかった非糖尿病異常ヘモグロビンHbCの日本人高齢者の1例
石井 宏明, 樋端 恵美子, 村山 秀喜, 小林 則善, 小林 龍彦, 床尾 万寿雄
糖尿病/64 巻 (2021) 3 号
【抄録】
HbA1cの測定方法は,高速液体クロマトグラフィ(HPLC)法のほか,免疫法,酵素法など複数存在する.本邦では従来多くの施設でHPLC法が用いられてきたが,近年酵素法や免疫法による測定が増えている.今回,免疫法でHbA1c偽高値を示した異常ヘモグロビンHbCの1症例を経験した.HPLC法では異常低値を示し,酵素法では基準値内,グリコアルブミンは基準値内であった.遺伝子解析で,βグロビン鎖のミスセンス変異によるHbCと診断した.HbCはアフリカに多い異常ヘモグロビン症で,日本人の報告としては非常に稀であるが,国際化に伴って日本でも症例数が増えることが予想される.HbA1cと血糖値に乖離を疑った際には,複数の方法によるHbA1cの測定,グリコアルブミンによる評価等を含めた慎重な対応が必要である.
・私、どうしても血糖よりHbA1cを重視してしまいますが、血糖がそう高くないときは要注意ですね。
あっという間に以下日記
・本日4/30(土)は、6時8分起床。布団の中でゴソゴソして6時半前に寝床から出ました。朝食摂って、朝勉しました。午前中はある会議というか懇談会(?)、午後は勉強、事務作業、夕方医療生協の新聞と浅口市の広報をくばりました。その後草刈り。そして入浴、夕食。アルコールをいただいております。録画の『マツコの知らない世界』でクラフトコーラというのがあるのを知りました。こりゃーカクテルに使えるのではないかと思い、これから気を付けてお店を診てみようと思います。まずは、カルディーや成城石井チェックですね。

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医療界の片隅で変と叫ぶ:「指示が入らない」と言うなーっ!/ちょっと草かれた

私は医者でありまして、医療界のに属していますが、別に著明な研究者でも名医でもオピニオンリーダーでもありません。ただ、一隅を照らせればよいと思っている地方の医者です。ただ、医療界の偉い人や医療界で働く人々の言動であらためてもらいたいことや、医学自体が変と感じるところもあります。で、本日の標題となります。

・最近何回も↓の本をご紹介しました。


ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/12/27
・この本の212ページに、「誰かが認知症になったと聞くと、「あの人はニンチだから」といって、こころの中に壁をつくって、あの人はあちら側の人間、自分はこちら側の人間と仕分けてしまう人がいる。」と書かれていました。私は、それどころか認知症を「ニンチ」というのは、軽蔑した差別用語だと思っています。しかし、残念ことに私の周辺でも認知症のことを「ニンチ」という医療・介護・福祉労働者がいます。ほんま、やめてほしい。
・もう一つ認知症の方に対して「指示が入らない」という表現をよく聞きます。ほんまやめて欲しい。そういうあなたは何様と思ってしまいます。
・上記二つの問題は、以前にも書きましたが、当事者がやめて欲しいとある認知症の研究会で言われていたことです。(うろ覚えですが、「指示がはいらないって、私たちは動物ではありません」といって主旨の発言でした)実は↑の本も、「指示が入らない」という言葉使いについてなにか言及があるのか期待して読んだのですが、それはありませんでした。もうひとつ余談ですが↑の本では、ユマニチュードという言葉が出てきませんでした。長谷川先生はどう評価しているのでしょうね?
・で、もとにもどって、「指示が入らない」に違和感を感じているのは私だけではありません。↓のようなブログがありました。「おお、同志よ」と思ってしまいます。
 「指示が入らない」からもう一歩ふみ込んで、コミュニケーションを考えてみてもいんじゃない?
指示が入らない?
・以前にも書きましたがどうして「指示が入らない」という言葉が使われるのかと当院の看護部長にきいたところ看護必要度からきているのじゃないかというご意見でした。これは「仮説」ですが、実際どうしてこのような言葉遣いになったかご存知の方は教えてください。
ちなみに看護必要度は↓
この中の表のB項目「患者の状態等」の「診療・診療上の指示が通じる」がありますが、ここから「指示が入らない」というようになったのでしょうかね?医療界の片隅にいる私には分かりませんが...
以下日記
・本日4/29(金)は「私の日」(本当は、昭和の日)でお休みでした。朝ゆっくりと6時48分起床。朝食摂って雨が降り出す前に草刈りしようと思っていましたが、雨が降り出してしまいました。11時まで、学位申請のための事務作業。早めに昼食とって、それからじん肺と癌に関する文献読んだりACP関係の本、文献読んで、講義資料を作っていました。本日は↓の本が読み切れました。なかなか良い本でした。(エラソーに)
緊急ACP VitalTalkに学ぶ悪い知らせの伝え方,大切なことの決め方

緊急ACP VitalTalkに学ぶ悪い知らせの伝え方,大切なことの決め方

  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2022/01/24
・夕方雨が上がったので、17時過ぎから18時くらいまで1時間弱庭や道の草を刈っておりました。ちょうど草刈りが終わった頃に配偶者が帰ってきて、美星ミートというこのあたりでは有名な高級お肉屋さん(?)でコロッケとメンチカツ、モツ煮を買ってきていたので、メンチカツ一つ食べてから入浴。その後麦酒飲みながらコロッケやモツ煮をたべておりました。で、現在麦酒のカクテル飲みながらこのブログを書いております。これから、もうちょっとだけ勉強して22時までには寝たいと思います。明日は、午前中会議です。

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ゴーストピルってご存知?/歌って、踊って、お笑いのできる医者

長年医者をしていると、ナンジャコリャーというような経験をしますが、個人的な経験以上にナンジャコリャーといった文献を見ることがあります。↓のような文献がありました。


多量のゴーストピルが直腸に長期遺残し難治性直腸潰瘍をきたした1例
鎌田 陽介, 松本 辰也, 小泉 範明, 阪倉 長平
日本大腸肛門病学会雑誌/75 巻 (2022) 4 号
【抄録】症例は71歳女性.既往に精神疾患があり,バルプロ酸ナトリウムを含む多数の薬剤を内服していた.20XX年に発熱と腹部膨満を主訴に当院救急受診された.炎症反応の高値,巨大結腸症を認め,直腸内に多量の内容物貯留を認めた.当院内科で入院加療を開始した.下部消化管内視鏡検査で直腸内にバルプロ酸ナトリウムのゴーストピルと考えられる多量の未消化薬剤を認め,S状結腸から直腸にかけて多発潰瘍を認めた.慢性便秘,巨大結腸症から多量のゴーストピルが直腸内に長期遺残し,難治性多発直腸潰瘍が生じたと考えられた.その後も内科的治療を継続したが奏効せず当科紹介となった.S状結腸双孔式人工肛門造設術を施行し,術中内視鏡を用いて腸管洗浄を行った.直腸内には約膿盆1杯分のゴーストピルの貯留を認めた.術後経過は良好であった.今回われわれは多量のゴーストピルの長期遺残により難治性直腸潰瘍をきたした症例を経験したので報告する.
・ゴーストピルということばは、この文献ではじめて知りましたが、ときどき消化されずにそのまま排泄される薬の話は聞いたことあります。(ほとんどウンコと揶揄されておりましたね)実際になにも体に吸収されず排出されたのか、じつは有効成分は吸収されて抜け殻が排出されたかは見分ける必要がありますね。
以下日記。
・本日4/27(水)は、6時19分起床。朝勉少しだけして出勤。午前外来、午後回診とカンファレンス、ショートの夜間診療して18時41分帰宅です。ネコたちに餌やってお風呂入って夕食。アルコールもいただきました。その後ちょっと勉強してこのブログを書いております。
・本日午前中は紹介患者さんがこられましたが、「先生、おもしろい」といってくださいました。そこで思いついたフレーズが、「歌って、踊って、お笑いの(or も)できる医者」でした。まあ、私は、歌も、踊りもできないので、お笑いしかできない医者ですが...その昔、新患の患者さんが、私の診察室の近くに座って待っておられて、「診察室から出てくる患者さん、皆さん笑顔でした」といってくださったのは、だれにも言っていないけど(と思うが、実は言っていた)密かな勲章です。おとつい読み終えた↓の本の73ページにも「笑いの大切さ」という一項目があります。

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FYMI:脳神経外科医に必要な認知症診療の基礎知識 /翔んで埼玉、笑えた

・先日facebookで「突然ですが、中小病院に勤める医師は(実は、すべての医師がと言いたいが)、専門が何であれ①認知症に関する基本的な知識と技能と②緩和ケアの能力が求められると思っております。」とつぶやいたら、日頃になく多くの人が「いいね」としてくれました。で、たまたま↓のような論文をみつけたので読んでみました。



脳神経外科医に必要な認知症診療の基礎知識
中根 一
 脳神経外科ジャーナル31 巻 (2022) 3 号
【抄録】
高齢化が進むにつれ, 認知症患者数も増加している. 認知症診療は早期発見, 予防に主眼が置かれるようになってきた. そのような中, 脳神経外科医も認知症診療に関わる機会が増えてくるものと思われる. 本稿では, 脳神経外科医が認知症診療にあたって, 知っておくべき基本的なことを概説する.
・私は本文中の↓の記述が一番印象に残りました

特発性正常圧水頭症 (idiopathic normal

pressure hydrocephalusiNPH

iNPHによ る認知症は, 認知症全体の約1割を占める.AVIMといわれる無症候性の水頭症もあり,  フォローをしていく必要がある.iNPHと診断されても,  タップテストで効果がみられない, 高齢であるなどの理由で手術に至らないケースも多くみられる.  シャント手術は認知機能の維持, ADL改善の効果も期待できるため, 積極的に実施すべき手術と考える.iNPH患者に対し,  タップテスト施行時に髄液リン酸化タウを調べた結果, 14.2%で高値であった.  アルツハイマー型認知症合併の水頭症と考えられるが,  シャント手術をしない理由にはならない.

・そう、よく研修医に「疾病は必ずしも一つとは限らない」と講義しているのですが、↑にあるように正常圧水頭症とアルツハイマー型認知症が合併していることもあるのですね。

ちなみに上にでてくるタップ検査って↓

http://www.rakuwa.or.jp/otowa/shinryoka/nph/nyuuin.html

 

以下日記

・4/24は自然に5時21分に目が覚めました。起き出して、まずは朝勉。今度の火曜日に行うCA:Critical Appraisalの論文を読みました。朝食後はACPに関係する本をよんで講義の準備。それから↓の本を読みました。

お昼はスパゲティ食べながら、Amazon Prime Videoで『翔んで埼玉』を観ました。結構笑えました。しかし、ホンマに埼玉の人や千葉、群馬、茨城の人、怒らんのかな?(二階堂ふみ、なかなか良かったな・・・って、名前だけ知っててほとんど知らん女優さんやけど)
・その後も講義の準備。夕食は近くのインド料理屋さんへいってナンとカレーたべてネパールビールを飲みました。後は、事務的な作業。ノートパソコンが壊れかけており新しいのを買おうと思ってインターネットで注文しようとして先日はクレジットカードが使えず挫折しましたが、カード会社にロックを解除してもらって、無事注文できました。届いたとき初期不良がないことを願うばかりです。
・本日4/25(月)は6時半起床。朝勉して朝食摂って燃えるゴミ出して、9時からZOOMで因果推論の勉強会。午後から出勤して回診、夜間診療。帰宅は19時半過ぎ。ネコたちに餌やってから入浴、夕食。それから勉強してこのブログを書いております。あと、ちょっとだけ読書して寝ます。


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FYMI: 環境過敏症の国際共通問診票/ロシアからe-mail

化学物資過敏症を含む、より広い概念として環境過敏症という言葉が使われているようです。↓のような総説的論文がありました。
環境過敏を評価する疫学ツールとしての国際共通問診票
水越 厚史, 北條 祥子, 黒岩 義之, 東 賢一, 中間 千香子, 奥村 二郎
自律神経 59 巻 1 号 2022 年




【抄録】

環境過敏症は,健常人では問題にならない僅かなレベルの化学物質への曝露や物理的影響などの環境因子により,全身の様々な症状が生じる病態である.その病因や症候の底流となる機序を解明し,予防や発症,治療法に関する環境・医学的対策情報を得ることが急務と考える.そのためには,問診票により患者から訴えの実態を把握し,その発症や症状発現の誘因となりそうな環境因子を明らかにする必要がある.本報では,環境過敏症の疫学調査のために世界的に使われてきた国際共通問診票の特徴を整理し,疫学調査に必要な質問項目について検討した.国際共通問診票の特徴は,様々な種類の環境因子や症状発現について網羅的に質問している点にある.近年の環境の変遷速度を考慮すると,新たな環境因子を継続的に探索できる問診票の出現が望まれる.調査結果をフィードバックし,問診票をアップデートしつつ,環境過敏症の課題解決に向けて努力していきたい.


・多分、この疾患概念については賛否両論があると思いますが、参考文献が豊富なのでそれなりに検討できるのではないかと思います。



瞬時にして以下日記

・昨日4/22(金)は、6時前に病院からの電話で目が覚めました。担当の患者さんの状態悪化ということで身支度を早く済ませて病院へ行きました。8時46分にお看取りして9時半頃お見送りをしました。午前中は外来、午後回診と会議二つ、16時から研修医へ胸部レントゲン読影の講義(入門編)、帰りコーナンによって猫の餌や水(災害用備蓄)を買って18時30分帰宅です。ネコたちに餌をやりにいって、入浴、夕食。アルコールもいただきました。

・本日4/23(土)は7時起床。久々にこの(土)(日)連続して仕事や会議の予定はありません。10時くらいまで、事務作業やちょっとした勉強をして10時40分頃配偶者とワンコとドイツの森へ行きました。まず、パン屋さんで昼食用のパンと私は麦酒を買ってベンチで昼食。憧れの青空麦酒でしたが、自重して1本のみ。それからドッグランへ。喜んで走り回ると思っていたら、ほとんど動かずせいぜいrunではなくwalk。抱っこしている時間も名かがったです。他にも犬が4匹くらいいましたが、他の犬は元気がよろしい。まあ、他の犬とけんかしなかっただけよしとしましょう。その後園内をまわってカンガルーやアルパカ、カピバラみました。花はネモフィラと白いチューリップがきれいでした。その後、帰りは農まる園芸は敷島堂等よって帰宅です。帰ってまずネコたちに餌やって、ACPの講義の準備して入浴。その後事務作業をいろいろしていたら、4月4日にロシアの研究者から最近投稿した私(当然、教授も)の論文の請求のe-mailがきておりました。最初e-mailの内容見ず差出人名のみ見たとき、ロシア人みたいな名前だなと思いましたが、まさにロシアからのe-mailでした。かなり返信が遅くなってしまったのですが、論文のfree-linkのアドレスをお送りしました。(あまりにも当然ですが、e-mailは英語で書かれておりロシア語ではありません)論文を日本外の研究者が請求してくださるってとってもうれしいことですが、あとから難儀な質問がきたらどうしよと思ってしまう、小心者の私でした。

・これから眠くなるまで、↓の本を読みます。「はじめに」と1章しか読んでいませんが、私にはとても参考になります。



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大人のボホダレク・ヘルニア/胸が重い話し

標題のボホダレク・ヘルニアとは『医学書院医学大辞典第2版』の説明では↓


ボホダレク・ヘルニア

[英]Bochdalek hernia

[同義語]胸腹裂孔ヘルニア pleuroperitoneal hernia


先天性横隔膜ヘルニアの代表的疾患。生まれつき横隔膜の後方に欠損孔があり,内臓が胸腔に脱出して心臓や肺を圧迫する疾患。多くは出生直後から呼吸困難とチアノーゼで発症する。胸部X線撮影で胸腔内に消化管ガス像がみられる。手術で脱出した内臓を腹腔に戻し,横隔膜の欠損孔を縫合する。病側の肺は低形成のため,術後も長期の呼吸管理が必要となる。(Vincent Alexander Bochdalek,1801-1883,解剖学,チェコ)



・↑に書いているように多くは小児期に見つかるみたいですが、たまに成人になって診断される場合もあるそうです。(私も何人か診たような遠い記憶が・・・教科書的にはほとんど小児の記載であり、大人であるのかなとちょっと調べたような...)ちょっと珍しいこの病気の画像が↓


Congenital Diaphragmatic Hernia in an Adult
Hao-Hsun Liu, Yu-Chang LiuN Engl J Med 2022; 386:e42 April 21, 2022
・この疾患からえた私個人の教訓は、「辞書や教科書を鵜呑みにするな」です。
あっという間に以下日記
・長いあいだブログをアップしておりませんでした。過去を振り返ります。
4/18(月)午前は因果推論の勉強会、午後から出勤して回診と会議と夜間診療。会議中にクレジットカード会社から電話あり。何故かわたしのカードの支払にプロテクトがかかっていたみたいで、それを解除してもらいました。
・4/19(火)午前磊々、午後回診ちょっとして15時から16時宿直室にこもってZOOMで大学院のcritical appraisalに参加。その後仕事して帰宅は20時半前。この日、ターミナルステージのご家族とお電話でおはなしして、病状を心配されていたのと、個室にはいっておられたので医療費を心配されていました。当院は差額ベッド代は、とっていないので、通常の保険診療上の上限だけですとお話ししました。医師生活40年近くやってきて、何をいまさらと言われそうですが、患者さん、ご家族というのは病気の心配のみでなくお金の心配もあるということです。医療費のことは最近はついついMSWさんに任せきりになっていました。初心に戻って、経済的な問題にも意識をむけておかないといけないと思った次第です。なんか、胸が重い。
・4/20(水)は午前外来、午後回診、発熱外来、カンファレンス、夜間診療、ZOOMで呼吸器関係の研究会の世話人会、その後遅れて開業医さん達との勉強会に参加、帰宅は21時半過ぎ。お疲れモードです。
・本日4/21(木)は午前外来、午後回診、産業医面談、職場巡視等で帰宅は18時40分。ネコたちに餌やりに行って、書類の処理してお風呂入って夕食。で、このブログを書いております。疲れているので、これから歯磨きして寝ます。

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必ずしも疾患はひとつではない:心筋梗塞と食道穿孔/クレジットカードが使えない

若いDr.に外来診療のコツと心得の講義をするとき、診断においては必ず鑑別診断をあげる習慣をつけるということと、疾患は必ずしもひとつは限らないと考えるように伝えます。(自戒を込めて)で、疾患が必ずしもひとつとは限らないという一例、心筋梗塞に食道穿孔が合併していたというレポート↓




We Should Pay Attention to "Referred Pain" - A Case of Acute Myocardial Infarction That Masked and Delayed the Diagnosis of Esophageal Perforation
Kotaro Noda, Nobuyuki Nosaka, Nobuhiro Hara, Takanori Yokota, Hidenobu Shigemitsu, Hideo Takahashi


Intern Med 61: 1295-1298, 2022





Abstract: We herein report a 93-year-old woman diagnosed with acute myocardial infarction (AMI) based on typical laboratory findings of severe chest pain accompanied by throat pain. This condition was initially interpreted as referred pain of cardiac origin. However, the patient had persistent throat pain after successful percutaneous coronary intervention. Upper esophageal perforation with life-threatening acute mediastinitis was unexpectedly identified by a further examination. Clinicians should have a high index of suspicion in cases with persistent symptoms thought to be referred pain among AMI patients, as these symptoms may not be of cardiac origin but rather a sign of another concomitant critical disease.


・心筋梗塞の関連痛だとおもっていたら食道穿孔→縦隔膿瘍だったという事例ですね。Discussionの中で次ぎのようにも述べられています。


However, it has been reported that esophageal perforation can cause ST-elevation on an ECG and mimic AMI (12). Thus, esophageal perforation can be considered as a differential diagnosis when ST-elevation is observed on an ECG.


そう、心電図異常は必ずも心臓の病気だけでは無いと言うことを考えていないといけませんね。↑の引用文献12はfreeで見ることができます↓


Overlooked pericarditis complicated with cardiac tamponade due to an uncommon cause 
Tomoyuki Fukuma, Ryuji Okamoto, Tomoyuki Nakata, Kozo Hoshino, Masaaki Ito
European Heart Journal - Cardiovascular Imaging, Volume 21, Issue 1, January 2020, Page 116
・似たような日本語のレポートもありました↓
急性冠症候群を伴った特発性食道破裂の1例
小澤 陽介, 篠﨑 浩治, 松本 健司, 鈴村 博史, 松岡 義, 井上 正純, 笹倉 勇一, 寺内 寿彰, 木全 大, 小林 健二
日本消化器外科学会雑誌.2020;53(7):558-565
【抄録】症例は58歳の男性で吐血,心窩部痛を主訴に当院に緊急搬送された.他院で心筋梗塞に対してステント留置後であったため心電図検査を施行し,前胸部誘導でST上昇を認めたため急性冠症候群(acute coronary syndrome;以下,ACSと略記)が疑われた.同時に施行した胸腹部CT所見から特発性食道破裂と診断した.ACSへの治療を優先し冠動脈形成術後,直ちに食道破裂に対する緊急手術を施行した.開胸所見にて胸部下部食道左側壁に5 cm長の食道穿孔を認め,穿孔部縫合閉鎖+横隔膜被覆術,胸腔洗浄ドレナージおよび胃瘻・空腸瘻造設術を施行した.ACSと特発性食道破裂はいずれも胸痛を主訴とするが,本症例は鑑別すべき二つの重篤な疾患が併存していたまれな症例であり,食道破裂が嘔吐を来す疾患に随伴する可能性を考慮し,発症早期の的確な診断と重症度に応じた治療戦略が必要と考えられた.
・私、いちおう激しい胸痛の患者さんを診た場合、大動脈解離と食道破裂は鑑別診断にすぐ浮かぶようになりましたが、心電図異常があっても食道破裂は完全にはr/oせずに、頭の片隅においておかないといけませんね。
以下日記」
・昨日4/16(土)は、6時半に目が覚めましたが7時までiPhoneいじってました。起きてから夕方まで事務的な作業と学位審査のための勉強。とくに↓のIARCのmonographを読んでおりました。
Arsenic, Metals, Fibres, and Dusts
IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans Volume 100C
・結構読むのに時間がかかると思っていたら、案外早く読めました。(当然すべてではなく、silicaと癌の部分のみ)
・17時過ぎに家を出てネコたちに餌をやって車にガソリン入れて18時までに病院着。日直の先生と交替し宿直です。それなりに対応すべきことはあったのですが、幸い夜中は起こされませんでした。
・本日4/17日は6時6分起床。シャワー浴びて、朝食摂って病棟よって、書類を処理して、9時に宿直終了。帰りコンビニとマルナカ世って10時1分帰宅です。また、いろいろ書類の整理やe-mailのチェック等。note型パソコンが壊れかけているので、通販でPCを買おうとしていろいろwebsiteに入力して最後の最後の支払の時にこのクレジットカードはつかえませんと・・・なんでやねん。こんなのはじめて。カード会社のWebsiteで問い合わせしたけど、まだ返事がございません。もう、ちがくクレジットカード使おうっと。で、モヤモヤしたので夕方17時過ぎから19時前まで草抜きました。その後お風呂入って夕食とって、このブログを書いております。これからちょっとだけ研修医への講義(胸部レントゲンの読みから)のレジュメを改訂して寝ます。
 

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龍の刺青に黒色腫/最近は学位審査の準備

・時々文身がある患者さんを診ることがあります。「おお、みごとだなぁ」と思うこともありますが、そんなに性根入れて刺青を見るわけではありません。しかし、ちゃんとみなさいというレポート。



Melanoma in a Chinese dragon tattoo
Georgi Tchernev , Anastasiya Atanasova Chokoeva


Lancet 2022; 399: e37




この最後の一文に↓のように書かれています。確かに刺青で皮膚病変があってもよくみえないでしょうから...


physicians should examine tattoos carefully, because they might disguise a malignant lesion.



以下日記

・4/13(水)は、5時半過ぎに目が覚めたのでゆっくり朝勉。出勤して午前外来、午後回診とカンファレンス。ショートの夜間診療で帰宅は18時20分でした。帰宅後のroutineすませて学位審査の準備。それで疲れてしまってブログは書けませんでした。

・4/14(木)は6時半起床。朝勉せず水島へ。午前中産業医学科外来。午後は玉島で回診と産業医面談。帰りは市役所によって浅口市の市長、市議会議員選挙の期日前投票。投票所でたら山陽新聞社の記者から出口調査の声をかけられましたが、NAとしました。(出口調査よりもっとやるべきことあるやろ)で、帰宅後のroutineと発表準備。

・本日4/15(金)は6時前起床。ちょっと勉強(PICCについて)して、出勤。午前回診、午後回診とカンファレンス。16時に早引きして、17時から18時までZOOMで臨床研究講習会。その後routine(ネコたちに餌やりに行って、お風呂入って、夕食)。そしてこのブログを書いております。これから一瞬だけ発表の準備して寝にいきます。明日は「お泊まり」なので。


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マイ手帳大賞:人に説明すると間違いによく気づきますね/ホンマ、すぐ疲れます

毎週月曜日の午前中は、因果推論の勉強会を小人数でやっています。テキストは↓(まだ、出版されていませんが、websiteで無料で見ることができます)


Causal Inference: What If (1st edition, 2020)




・その学習会に数学一般、統計、確率等専門の先生が入ってくださっていろいろ基礎から懇切丁寧に教えてくださるのですが、先日の学習会の時に用意されていた資料を説明されている間に間違いに気づかれて言われた言葉が標題のもの。

・私は、「学んで分かったとは何か?」とか「誰々は成長したね?」という言葉は何で評価するのかずっと疑問に思っています。前者についてのひとつの回答は、他の人に説明できるようになったら、分かったと言うことだと思っております。後者は、いろいろ考えるところもありますが、メッチャプラクティカルには、同じ時間で以前より多くのことができる、または、同じことを短時間でできるようになることですね。人間的な面から言うと、人の話を良く聴くようになったとか、他の人にアドバイスできるようになったということでしょうか。

・最初に戻って、この言葉を言われた先生は大学の岡山理科大学の名誉教授です。非常に謙虚、真面目、学生に対して親切。教育者として素晴らしい方です。そういう方と同じ時間を共有できて勉強できると言うことは、とても幸せなことだと思っております。(問題は、頭がなかなかついていけないということです)


以下日記

・ちょっと疲れがたまっていて、なかなかブログを書く気力・体力がありませんでした。簡単に過去を振り返ります。

・4/9(土)はお休みで、いろいろたまっていた雑事(お金の支払いや買い物)をしておりました。13時半前、買い物中に病院から電話がかかってきて患者さんの状態がわるくなったと。早めに帰宅して、病院へ向かいました。私がついた頃は、比較的患者さんは落ち着いておられて、ホッとしました。

・4/10(日)は、9時から17時半まで日直。大きなことはありませんでしたが、ちょっと気になることがいくつか。まあ、なんとか無事に終了し帰宅です。

・4/11(月)は、午前中因果推論のべんきょうかい。午後から出勤し回診、ご家族と面談、夜間診療でした。

・本日4/12(火)は6時過ぎに起床。本日のcritical appraisalの論文を最後まで読んで出勤。午前外来、午後回診と患者さんご家族と面談。15時から16時に宿直室にこもってZOOMで大学院のcritical appraisalに参加。(COPDと大建中湯に関する論文)。その後回診して17時10分病院出て、銀行、郵便局、天満屋ハピータウンによって18時20分帰宅。ネコたちに餌やって、入浴、夕食。そして、学位審査の発表の準備してこのブログをかいております。もう、体がしんどくなったので22時前ですが、寝ます。患者さんの状態が悪いので当面アルコールは飲みません。



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外来のコツと心得(レジュメ)/ペンネーム横道?

・本日夕方研修医+αの方々に↓のような題名で1時間強の講義をしました。実際は↓のレジュメは使わずパワーポイントをつかい、その配付資料を配ったので実際には本日の内容と多少異なりますが、骨格は変わりません。ご参考になれば...

 

外来の診療で大切なこと、コツ、私がやっていること Ver. 2.0

Take Home Message

   者さんは、要望と不安をもってくる。それに誠実に応えること。

   診断は、鑑別診断・合併症、併存症を必ず考える。

   予想される経過を考え、説明する。

   外来を楽しく:癒やし癒やされる関係

   自分の身を守る

 

0.主に一般外来の初診、定期診察のお話

1.基本的な立場と心得

*医療は患者さんと医療者の共同の営み(協同作業、Partnership)

   そのためには、目標の一致と情報の共有が必要

      その情報は患者さんが理解できるものでないといけない

*疾病を生活と労働の場でとらえる(「生活と労働の視点から疾病をとらえる」)

疾病を生活と労働と共にとらえる

・患者さんは、要望と不安をもってくる

  要望がはっきりしないこともある・・・診療の中で明確にする

  「主訴」と真の受診動機は異なることがある

  →最後に二つの門をあける:注文と質問・・・ドアノブ・コメントを避ける

・患者さんの受診目的と医師の診療の目的が食い違うことがある

  目標の明確化・共有

  また、その目標が経過と共に変わってくることがある         

・誠実に・・・この対応は果たして誠実か?と自問する

               

・情報格差があるのが当たり前だが...

  本やWebsiteでよく調べられている人もいる

  中には、医師をテストしている人もいる

・録音されているつもりで話す

・こちらは、そういうつもりはなくても、「お医者様」: 話しづらい・訊きづらい

   ユーモアを持って。バリアーをできるだけ低くする。

  Cf. 権威勾配

・自分の身(肉体的にも精神的にも)をまもる

  危険を感じたら逃げる、そのために逃げ道を作っておく

  同僚、上司に相談を

2.診療の最初                                   

・立って挨拶、視線をあわせる

cf. ユマニチュード四つの柱

①見る ②話す ③触れる ④立つ

・笑顔・・・口角をあげる練習、鏡を見る

・ピー助、パー子に挨拶しない。ピー助、パー子とばかり話さない。

・最初は患者さんの話を途中で遮らない。

2‘.外来の二つのモード

・問題解決モード

・ナラティブモード

cf. ナラティブベースドメディシン(「健康を決める力」より)

ナラティブに基づいた医療。英語Narrative-Based Medicineの頭文字をとってNBMともいう。病気になった理由、経緯、病気そのものについて現在どのように考えているかなどの物語から、患者が抱える問題を全人的(身体的、精神・心理的、社会的)に把握し解決方法を模索する臨床手法を指す。患者との対話と信頼関係を重視し、サイエンスとしての医学と人間同士の触れあいのギャップを埋めることが期待されている。

https://www.healthliteracy.jp/yougo/nagyo/narrative_based_medicine.html

3.診断

・患者さんの訴えは、その通り書く・・・患者さんの「健康問題物語」(患者側の解釈モデル)を知る

・よく3Ccommon, critical, curable)と言われるが...

 私は、CCOもしくはCCEとしてほしい O: occupational E: Environmental

 最近の流れではEがよいかも。SDH: Social Determinants of Healthが重視されてきている。

・最初にcriticalな疾患を考え、除外しておくと後の診療が楽

・鑑別診断は、必ず挙げる。その癖をつける。絶対決め打ちしない。それがたとえ風邪だとしても。

・よく使われるのがVINDICATE!!!P

VVascular:血管系、IInfection:感染症、NNeoplasm:新生物(良性、悪性)、

DDegeneration:変性疾患、IIntoxication:薬物・毒物中毒、CCongenital:先天性、

AAutoimmune:自己免疫/膠原病、TTrauma:外傷、EEndocrineMetabolic:内分泌代謝系、

IIatrogenic:医原性、IInheritance:遺伝性、IIdiopathic:特発性(原因不明)、

PPsychogenic:精神・心因性

・わたしは、MEDIC TO VAN, 最近では V DOT CINEMA SPとしています。

 ∵ VINDICATEでは、Occupational, Environmentalがないので(文献によっては、EにEnvironmentalをいれているのもありました)

 SSystemicで、全身性疾患の部分症ではないかと考える

・鑑別診断のみでなく合併症も考える。

・見通しや今後起こることを患者さんに伝えておく。(特にどれくらいで症状が改善するか)薬の副作用も。あらかじめ言っておくのと言わないのは雲泥の差。

 

4.検査

・定期検査はあらかじめ「次、採血しましょうね」とお知らせしておく。

・検査の費用も説明できればベター

・検査するとき、その検査結果で自分の行動が変わるかどうか考える。

・データは必ず確認する。データがでるのが後日の場合、メモや電カルの活用。

・必要なデータは、自分から聞きに行く。

・検体の間違い、人間違い、記載間違い等あることに気を付ける。

・慢性疾患は、あらかじめ計画を立てておく。全身管理を心掛ける。

 

5.その他

・必要な能力:コミュニケーション、アサーション。

・自分一人で外来をしているわけではない。看護師、事務等スタッフに感謝。

・古いPから新しいPPaternalismからPartnership

・のど自慢的職業表現はNG

・あらかじめ受診することが分かっている患者(ex. 定期受診、紹介状があらかじめ送付されている)は事前準備をしておく。

 

【参考文献】

・『研修医になったら必ず読んでください。〜診療の基本と必須手技、臨床的思考法からプレゼン術まで』  岸本 暢将 (), 岡田 正人 (), 徳田 安春 ()。 2014/2/25

・『白衣のポケットの中―医師のプロフェッショナリズムを考える』 

宮崎 仁 (), 尾藤 誠司 (), 大生 定義 ()2009/4/1

・『患者は何でも知っている (EBMライブラリー)

J.A.ミュア・グレイ (), 斉尾 武郎 (翻訳), 丁 元鎮 栗原 千絵子 平田 智子。– 2004/7/23

・『新・医者にかかる10箇条 あなたが“いのちの主人公・からだの責任者”』

ささえあい医療人権センター COML    

ユマニチュード入門 本田 美和子  (), ロゼット マレスコッティ (),

   イヴ ジネスト () 医学書院。2014/6/9

 

以下日記

久々にブログアップするので過去を振り返ります。

・4/5(火)は、6時半に起きて一瞬のみ朝勉して出勤。午前外来、午後は回診をささっと終わらせて14時過ぎに病院を出ました。帰り道、現在使っているノートパソコンが壊れかけているので、ヤマダデンキ、エディオン、ケーズデンキによってノートパソコンを見て回りましたが、買ってはいません。帰宅は色々事務作業。夜は学位審査と研修医への講義準備。

・4/6(水)は、6時起床。朝勉して出勤。午前外来、午後は発熱外来、回診、カンファレンス、夜間診療。19時前に帰宅し、やはり自分の発表と講義の準備。ロジクールに頼んでいた無線のキーボードをセッティングしました。(現在の有線のキーボードの線が切れそうなので)いまそれでこのブログをかいておりますが、キータッチは良い感じですが、キーの配置にまだ慣れておらず、やや使いにくい感じです。

・4/7(木)は、6時17分起床。ちょっとだけ朝勉して出勤。午前外来、午後カンファレンスと回診。17時過ぎに病院出て、17時39分帰宅。ネコたちに餌やって入浴、夕食。以下同上。(何か変な表現)

・本日4/8(金)は6時起床。本日の講義のパワーポイントを仕上げて出勤。午前外来、午後回診、病状説明、カンファレンス、会議、そして研修医+αへの講義。ちょっと時間超過。いつも横道にそれてしまって話が長くなってしまう傾向があるので、私のペンネームを横道にしましょうかね。その後ちょっとだけ病棟よって18時23分帰宅。ネコたちに餌をやってお風呂入ってこのブログを書いております。もうちょっとしたら夕食。本日はアルコールをいただこうと思っています。


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