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横隔神経麻痺/日曜働いた甲斐あり

横隔神経とは『医学書院医学大辞典第2版』によりますと↓


横隔神経 phrenic nerve


第3~5頸神経前枝,頸神経叢から起こる。前斜角筋の前下方へ回って胸腔中に入り,肺根の前側で縦隔胸膜と心膜との間を通って横隔膜を支配する。知覚および交感神経線維を含み,心膜や胸膜にも分布している。鎖骨下筋神経または頸神経叢の他の神経からの副横隔神経が,本神経に合することがある。

そして横隔膜麻痺とは↓


横隔膜麻痺 phrenoplegia

横隔神経の麻痺により生ずる。中枢性,末梢性および一側性,両側性に分ける。両側性は脳炎,脊髄炎,頸髄損傷,頸髄前角細胞障害(筋萎縮性側索硬化症,急性灰白髄炎),帯状疱疹,ギラン-バレー症候群,ジフテリア,重症筋無力症,ランバート-イートン筋無力症症候群,ボツリヌスなどの毒素,筋ジストロフィーなどが主な原因であり,睡眠時無呼吸症候群もこの範疇に入る。片側性は頻度が高く,原因として肺癌,悪性縦隔腫瘍,大動脈瘤,神経疾患,手術時の損傷,特発性がある。診断は胸部X線所見での吸息時の横隔膜運動の減少・消失・逆説的な動きなどからなされ,横隔神経の電気刺激とその伝導速度,横隔膜の活動電位測定で確診される。両側の横隔麻痺では,肺胞換気量が維持できず人工呼吸が必要となる。中枢性の障害では横隔神経刺激による横隔膜ペーシングも試みられている。


・余談ですが、横隔膜神経と言わないで横隔神経なんでしょうかね?それはさておき、呼吸困難の原因として、また胸部レントゲンで横隔膜が挙上しているときに横隔神経麻痺を鑑別診断にいれないといけません。THE LANCETのCLINICAL PICTURESに↓のようなレポートがありました。


Clinical PictureC4 root compression leads to phrenic nerve palsy with shortness of breath, chest pain, and elevated hemidiaphragm

THE LANCET   Vol 396、ISSUE 10257 October 10, 2020


Wesley M Durand, Alan H Daniels




本文中鑑別診断としてShoulder pain and shortness of breath—particularly as acute presentations—are a combination of symptoms indicating a wide variety of pathologies affecting numerous organs including the heart, lungs, pancreas, gallbladder, and gastrointestinal tract. Regarding the shortness of breath, paralysis of the diaphragm can occur as a result of malignancies, cardiac surgery, cervical spine surgery, and trauma to the phrenic nerve.

と書かれています。かなりいっぱい鑑別診断ありますね。


以下日記

・本日10/12(月)は、5時55分起床。朝勉して、朝食摂って、燃えるゴミ出して9時からZOOMで因果推論の勉強会。テキストの中に所々練習問題があるのですが、予習の段階で今日の所の問題はサッパリわからなくて泣きそうになりました。でも、学習会中にちょっと光明がみえました。まだ、練習問題が残っているのでこの1週間で取り組みます。

・午後からは病院で仕事。さすがに日曜日午前中「仕事」にいっていたので、今日は比較的楽でした。回診、事務作業もはかどり夜間診療。それも大きな事無く19時過ぎに帰宅。お風呂入って夕食、それからちょっと勉強しました。で、これからもう寝ます。なぜなら明日当直の引き継ぎで6時45分に病院に着かないといけないから。起きられるかどうかが不安です。

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FYI: 医療機関で用いる患者の生活困窮評価尺度の開発/常造手曲鋸をつかって木を切る

・社会的処方という言葉を知って久しい(という程でもないか)ですが、その概念・概要をどう後輩や同僚に伝えるか、また個人的にではなく自分の所属する組織でどう組織的にとりくんでいくか?なかなか、悩ましいところです。で、↓のような文献を見つけました。はっきり言って私はこの論文が使っている統計的手法はさっぱり分かりません。ただ引用文献がいろいろ勉強・参考になりそうでよいです。後輩にレクチャーするときは、非常に参考になるでしょう。



医療機関で用いる患者の生活困窮評価尺度の開発


西岡大輔、上野恵子、舟越光彦、斉藤雅茂、近藤尚己


日本公衆衛生雑誌  67巻(2020)7号




抄録

 

目的 経済的困窮や社会的孤立など,生活困窮状態は健康の社会的リスクであり,医療的ケアの効果を阻害する要因でもある。近年,患者の社会的リスクに対応する医療機関の取り組みが広がりを見せつつあり,その対象者を適切にスクリーニングできる方法の確立が求められる。そこで,医療機関で活用することを想定した生活困窮評価尺度を開発しその妥当性と信頼性の一部を検証した。

方法 5つの医療機関を新規に受診した成人を対象に横断研究を実施した。生活困窮に関する25の質問の回答結果を用いて探索的因子分析を行った。反復主因子法により因子数を規定し因子を抽出した。プロマックス回転を用いた。抽出された因子の妥当性と信頼性を検証した。信頼性の検証には標準化クロンバックα係数を算出した。得られた結果から因子負荷量が高い設問を選択し,簡易尺度の問診項目を選定した。

結果 対象者は265人であった(回答率:75.1%)。因子分析の結果,経済的困窮と社会的孤立の2因子が抽出され,因子負荷量が0.40以上のものとして,経済的困窮尺度では8問,社会的孤立尺度では5問が主要な設問の候補として抽出された。標準化クロンバックα係数は,経済的困窮尺度で0.88,社会的孤立尺度で0.74であった。さらに,簡易尺度の問診項目を各因子の因子負荷量が高いものから2項目ずつ選定した。すなわち「この1年で,家計の支払い(税金,保険料,通信費,電気代,クレジットカードなど)に困ったことはありますか。」「この1年間に,給与や年金の支給日前に,暮らしに困ることがありましたか。」「友人・知人と連絡する機会はどのくらいありますか。」「家族や親戚と連絡する機会はどのくらいありますか。」であった。

考察 医療機関で患者の生活困窮を評価することを想定した尺度を開発し,一定の妥当性・信頼性を確認した。尺度の実用化に向けては,保健・医療・介護・福祉・地域社会の十分な連携のもと,質問項目の回答に対するスコアリングと地域や医療機関の特性に応じた本尺度のカットオフ値の設定,さらなる一般化可能性の検証等が必要である。

・↑では省略されている自己肯定感とがスティグマというのはどうやってアプローチしていったらよいのでしょうね?

以下日記

・本日10/11(日)は、5時48分起床、朝勉して「出勤」(dutyではありあません)。なんせやるべき事がいっぱいあって回らなくなっているので、「お仕事」です。7時45分頃病院ついて13時半くらいまで病院にいました。患者さんを診て書類の処理、健診の判定等行いました。今回110人ほど岡山県下の手話通訳者さんの頸肩腕障害健診の問診票を判定したのですが、おもいっきりアナログ。やりながら思ったのは、websiteつくってそこに問診票をのせてチェックしていったもらったらあっという間に集計できるだろうなと思ったこと。ただ、そのシステムを作るのが大変。そういう処理に長けた秘書が欲しい。(あと、飲み会の送迎をしてくれる運転手さん。待ち時間の間に日経、(産経)、読売、毎日、朝日、赤旗新聞を読んでもらっていて主要な記事を車に乗っている間解説してくれるような人。あとポストや文春、プレイボーイ等の週刊誌も)なんか、つかれたら妄想が...

・本来本日の午後は13時から蕎麦打ちクラブでした。しかし前述のように仕事が終わらず。参加を諦め14時ころ会場へ行ってそば粉だけもらって帰宅。一服後事務作業をいたしました。夕方念願の草刈りというか、今日は鋸(標題にかいているやつ)で木をきりました。直径5~10cm位の木々ですがなかなかしんどい。チェンソーを使いたいのですが、それは講習を受けるのと作業着を購入してから。(当然チェンソーも購入しないと)その後、入浴、夕食。今日はスリップせず禁酒は継続できています。お酒の代わりにレモンを搾ってそれを今日炭酸水で割って飲んでいます。これにジンやウオッカ、テキーラ入れたいところですが我慢。さて、これからもうちょっと勉強してから早めに寝ます。



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FYI:職業性呼吸器疾患の動向/配偶者におされてスリップ

1年前の日本内科学会雑誌ですが、J-STAGEで無料でみられるようになっていたのでご紹介します↓



職業性呼吸器疾患の動向


色川俊也

日内会誌 108:2186~21922019



【抄録】

 

環境中の物質が人体に侵入する主たる経路である呼吸器では,吸入された10 μm以下のエアロゾルは気管・気管支に沈着し,さまざまな呼吸器疾患を誘発する要因となり得る.職場環境での吸入曝露によって発症する職業性呼吸器疾患は,喘息や過敏性肺炎のように,初回曝露から発症までの期間が比較的短いもの,じん肺や中皮腫のように,曝露から発症まで数十年を要するものがある.いずれも,曝露防止により発症を防ぎ得る疾患ではあるが,近年は,新たな化学物質や工業材料の開発によって,これまでの曝露対策では対応困難な例も発生している.職業性呼吸器疾患の予防には,労働者の啓発・教育はもちろん,有害性の高い物質の使用回避(代替),適正な作業環境や作業態様の管理を行い,曝露対策を徹底することが重要である.また,労働者の健康管理を継続的に展開することも重要である.

・↑の論文は基本的なことと最近の日本の動向をかかれていますが、ちょっと不満なのは海外の動向を書かれていないこと。職業・環境性疾患の論文読むと結構ジーンズ作業者や人造石加工者の問題がめにつきます。↓の論文はその一例。
Silicosis in Turkish denim sandblasters
Metin Akgun, et al. Occupational Medicine, Volume 56, Issue 8, December 2006, Pages 554–558

https://academic.oup.com/occmed/article/56/8/554/1464960

【Abstract】

Background Sandblasting of jeans in small Turkish workshops has recently been recognized as a cause of silicosis.

Case series Between August 2004 and March 2006, we admitted 16 young men with a history of working in small workplaces producing sandblasted jeans. Of these, 14 presented with respiratory symptoms and the remaining two through awareness of their work colleagues. In the first two cases, open-lung biopsy was required to confirm the diagnosis of silicosis. Later cases were diagnosed through a combination of their work history and the clinical and radiological findings. The mean age at presentation was 23 years with mean duration of employment as a sandblaster being 3 years. The first two cases died and the remainder, except two, are still receiving treatment.

Conclusion The production of sandblasted jeans in small uncontrolled workplaces may entail significant exposure to silica and the development of rapidly fatal silicosis. Urgent action is required to prevent further cases and mortality.

 

Artificial Stone Associated Silicosis: A Systematic Review

Veruscka Leso, et al.
Int J Environ Res Public Health. 2019 Feb 16;16(4):568. doi: 10.3390/ijerph16040568.

https://www.mdpi.com/1660-4601/16/4/568

【Abstract】

Silicosis is a progressive fibrotic lung disease that is caused by the inhalation of respirable crystalline silica. Due to its high silica content, artificial stone (AS) can become a possible source of hazardous dust exposure for workers that are employed in the manufacturing, finishing, and installing of AS countertops. Therefore, the aim of this review was to verify the association between AS derived silica exposure and silicosis development, and also then define the pathological characteristics of the disease in relation to specific work practices and preventive and protective measures that were adopted in the workplace. A systematic review of articles available on Pubmed, Scopus, and Isi Web of Knowledge databases was performed. Although the characteristics of AS-associated silicosis were comparable to those that were reported for the disease in traditional silica exposure settings, some critical issues emerged concerning the general lack of suitable strategies for assessing/managing silica risks in these innovative occupational fields. Further research that is designed to assess the hazardous properties of AS dusts, levels of exposure in workplaces, and the effectiveness of protective equipment appears to be needed to increase awareness concerning AS risks and induce employers, employees, and all factory figures that are engaged in prevention to take action to define/adopt proper measures to protect the health of exposed workers.

・最初にご紹介した内科学会の論文の本文最後に、「内科医は呼吸器疾患患者を診察する際に、職業・職歴を聴くのみではなく、一度は職業性疾患を疑って確認することが重要である。」とかかれていますが、これはどういう意味でしょう?職歴を形式的に訊いて記録するだけではなく、きちんと鑑別診断にあげて、診察・検査を進めていくべきだということでしょうか?(「カルテあとからレビューして、ちゃんとここに職歴書いているのになんで鑑別疾患にいれなんだん?」ということなのでしょうかね?)

以下日記
・本日10/10(土)は、6時47分起床。9時までゆっくりしておりました。そして9時から17時までみっちり大学院の基礎統計学の集中講義をZOOMできいておりました。なかなか1日きいているとつかれますね。で、今日はわけあって自宅でノートパソコンで視聴していたのですが、PCが最後かたまって熱もって壊れたかと思いました。無理矢理電源切って時間おいたらちゃんと動いたのでホッとしました。
・講義後ちょっとCOOPへ買い物行って、かえってきて30分くらい庭の草抜き。もっと長時間したかったのですが、すぐ暗くなってしまいあきらめました。その後入浴と夕食。なんとそれが19時前に終わってしまいました。で、寝るには早すぎる。勉強して、このブログを書いております。
・水曜日の朝禁酒宣言をして本日DAY4なのですが、ちょっとだけ(100mLくらい)ビールをのんでしまいました。夕食時配偶者が缶麦酒を飲もうとしましたが、苦くてもう飲めないので飲んでと言われて「最後のもったいない世代」(と自分で勝手に言っている)の私は捨てるのはもったいないので、いただきました。これは自分で滑ったのではなく配偶者に押されてスリップしたのです。ちなみにスリップとは↓
もしもスリップ(再飲酒、再使用、再ギャンブル)してしまったら
(依存症対策全国センター)
・では、まだ寝るのははやいのでもうちょっと文献を読んでから寝るとします・・・私だけ?英語の論文読む始めるとすぐ眠くなるの?でも、布団に入ると眠れない。

 

 


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FYI: 許容濃度の勧告(2020年度)/外出付き添い一人で怖かった

毎年日本産業衛生学会が許容濃度の勧告を出しています。本日J-STAGEでみることができたので皆様とシェア↓


許容濃度の勧告(2020年度)


2020年5月25日 日本産業衛生学会






・毎回冒頭には許容濃度の考え方が書かれているので、これだけでもお読みください。



あっという間に以下日記

・本日10/9(金)は、6時30分起床。(おかしいなぁ、アルコール飲んでないのに。)朝勉せずに出勤。ちょっと病棟よって外来。本日は落ち着いておりました。昼食摂って病棟よって14時から患者さんの外出に付き添いました。(私一人きりでのつきそうなので、とっても心配でした。なにかあったら「おーい、看護師さーん」と叫んでも返事がありません)16時半まで、待機して17時過ぎに病院の戻ってきて、仕事。帰宅は19時23分でした。それから入浴、夕食。カレーだったのでいつものように3杯:まずそのまま、次に生卵をまぜて、最後にウスターソースをかけて。で、腹一杯でこのブログを書いております。これから、ちょっと勉強して早めに寝ます。明日は1日ZOOMで統計学の集中講義を聴く予定です。


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あけてビックリ膀胱ヘルニア/禁酒DAY2

膀胱ヘルニアとは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


膀胱ヘルニア vesical hernia

骨盤腔から膀胱が脱出すること。尿道上裂で恥骨が離開している症例で下腹部のヘルニアの一部として認められる。


・メッチャあっさりしているので『ステッドマン医学大辞典改定第6版』の説明もどうぞ↓(これもあっさりしていますが)


vesicle hernia

膀胱ヘルニア(腹壁を通って膀胱の一部が突出する、あるいは鼠径管や陰嚢内へ突出すること)


・で、↓のようなレポートがありました。術者はビックリ仰天だったのではないでしょうか。


術前診断困難であった大腿輪に嵌頓した膀胱ヘルニアの1例

日本腹部救急医学会雑誌 40(3):521~524,2020

和田賢哉、他。



【抄録】症例は64歳女性。以前より右鼠径部の膨隆を自覚していた。今回,還納困難となり近医を受診し,右鼠径ヘルニア嵌頓の疑いで当院へ紹介となった。来院時は右鼠径部に弾性軟,無痛性の腫瘤を認め,還納は困難であった。血液検査では明らかな異常所見は認めなかった。CT・エコー検査で右鼠径ヘルニア嵌頓と診断し,緊急手術を施行した。手術所見では鼠径ヘルニアは認めず,大腿輪からヘルニア囊が嵌頓していた。腸管を検索する目的でヘルニア囊と思われる部分を切開すると,膀胱カテーテルを認めた。結果的には膀胱を切開したことになり,その時点で大腿輪をヘルニア門とした膀胱ヘルニアと診断した。膀胱を修復後,McVay法で後壁を補強して手術を終了した。術後7日目には膀胱造影を施行し,膀胱カテーテルを抜去した。術後10日目に自宅退院となった。鼠径部ヘルニア診療の際には膀胱ヘルニアを念頭に置いた画像診断,術中判断が重要と考えられた。
・この教訓は、そけい部のヘルニアは腸管ばかりではないということですね。↑はかなり珍しい大腿ヘルニアでしたが、↓はそれよりは頻度が多い鼠径ヘルニアのレポート。
術前CTで診断した鼠径部膀胱ヘルニアの 3 例
岡内博、他。
日臨外会誌 77( 7 ),1854―1858,2016
【抄録】
術前CTで診断しDirect Kugel法で治療した鼠径部膀胱ヘルニアの3例を報告する.症例1:74歳,男性.左鼠径部~陰嚢にかけて4×6cmの圧痛のない用手還納不可の膨隆を認めた.CTで膀胱ヘルニア嵌頓と診断,緊急手術で内鼠径輪より滑脱する手掌大の膀胱壁が確認された.症例2:74歳,男性.右鼠径部に無痛性の径4cmの膨隆を認め,CTで膀胱ヘルニアと診断した.待機手術で内鼠径輪より滑脱した膀胱壁が確認された.症例3:75歳,男性.両側鼠径ヘルニアで紹介受診.両鼠径部に数cmの無痛性の腫脹を触れた.CTで右は膀胱ヘルニアと診断.待機手術で内鼠径輪に母指頭大の膀胱が滑脱するのが確認できた.また,内鼠径ヘルニアも併存していた.膀胱ヘルニアは術中膀胱損傷の恐れがあり術前診断が重要である.本症例はいずれも腹部単純CTで診断しえた.特に,症例3は内外併存型への膀胱脱出という稀な症例であった。
・ヘルニアの内容は腸管とはかぎらないと肝に銘じておかないといけませんね。
以下日記
・本日10/8(水)は、6時22分と遅い起床。(「おかしいなあ、飲んでないのに」という心の声)ちょっとだけ本読んで水島へ。午前中は産業医学科外来。予約数がすくなく事務作業ができました。かえり8番ラーメンによって野菜担々麺の昼食。玉島に戻り回診と会議二つ。帰宅は18時半前。入浴、夕食。そして勉強してこのブログをかいております。これから、来週火曜日のcritical appraisalでつかわれる文献を読んで寝ようと思います。
・本日禁酒2日目。「すこーしもつらくないわ」(Let it goの節で)・・・ウソ。

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輪ゴムによる円周性の傷/マルティン・ニーメラの詩を思い出し、実感

認知症の患者さんにはこんな事も起こりうるんだなと考えさせられたレポート↓(気が弱い人がみない方がよいかも)


Forgotten Elastic Band as an Unusual Cause of Limb Ulceration: Case Report and Review of the Literature

Keagan Werner-Gibbings,et al.
Case Reports in MedicineVolume 2019, Article ID 6195967, 3 pages
https://www.hindawi.com/journals/crim/2019/6195967/

Abstract

We discuss a case of circumferential ulceration of the lower leg in a cognitively impaired elderly man with poor tissue integrity. Thorough clinical examination eventually determined the cause as being a circumferentially placed, forgotten elastic band causing ulceration via sustained tension around the limb. Circumferential application of an elastic band to an extremity is an exceedingly rare but serious cause of lower leg ulceration.

・何故だが分からないけど輪ゴムを脚にはめていたせいで、脚に食い込んでいって円周性の傷をつくってしまったという事例。認知症の患者さん(とくにお一人暮らし)を診る場合、想定できないことも起こりうると想定しておく注意が必要と思った次第。

以下日記

・本日10/7(水)は、6時17分と遅起き。ちょっとだけ本を読んで出勤。病棟よってから午前外来。午後人工呼吸器のメーカーさんにきてもらってちょっと疑問点を教えてもらった後、回診、カンファレンス、夜間診療。ときどきエアー・ポケットのように時間に余裕の時があります。夜間診療がそう。おかげで18時に帰宅できました。後は入浴、夕食。アルコールは今日からちょっとのあいだ飲まないと決めたので、飲んでおりません。

・最近学術会議の推薦された6名の方をスガ首相が任命しなかったという問題がおこりました。その時すぐに思い浮かんだのが、マルティン・ニーメラの詩。私と同様に思った人が結構いたようです。映画人有志が↓のような声明を出しています。(そこにニーメラの詩が引用されています)

https://www.cinra.net/news/20201005-seimei?fbclid=IwAR3ygp_Nrk8ke5bGNUmyE79MGD2SxvnAP_FJbAEbRxF7M7U2MGm-R-ZW35o#expand-160404

・ニーメラの詩は若かりし頃から知っていましたが、今回これが本当に腹に落ちました。一つは、結構知的と思える人が学術会議って何をしてるのだろう、自分には関係ないというような事を言っているのをSNSでみました。(わたしは時々『学術の動向』の目次はみているので、全く知らないわけではございませんが、そんなにくわしいわけでもありません)↓

http://jssf86.org/works1.html

・今回思ったのは、「自分はよく知らない、自分には影響ない、その組織問題があるのではないか」という論調で今回の任命拒否問題を扱うことの危うさです。日本国民が色んな組織に精通しているわけではなりません。例えば芸術の団体、ペンクラブ、障害者の団体、消防団いくらでもあります。その団体に権力が介入(人事のみでなく、予算の配分なんかも)したとき、自分は知らない、自分は関係ない、そういう介入される団体に問題があるのだろうと考えていると、次から次へと介入が起こり、日本国民が分断されていくと言うことです。で、最後に自分が関係する団体、例えば医者なら医師会とか医学会が政治の介入を受けたとき、もう身動きがとれなくなる。そういうことをニーメラは警告していたのですが、若いときは頭で分かっていましたが、今回はそれが腹落ちしました。安倍首相のとき戦前はこんな感じだったのかと思いましたが、スガ首相になってファシズムはこうやって作られていくのかと思いました。関連して、どこぞの上級(???)解説員という平井なにがしという人が堂々とTVでフェイクニュースを流していた。本人が謝罪もしない。北朝鮮や中国の報道を思いっきり批判するのに、こういう問題はスルーですか?と、思うのでした。

・あと、レトリックの問題(本質的な問題から、違う問題へ話をそらす)も感じましたが、その話は長くなるのでやめておきます。

・確か、大坂なおみさんが、「『人種差別主義者ではない』だけでは不十分だ。反人種差別主義者でなくてはならない」と書いていました。自分が民主主義者だと思っているだけではダメで、反・反民主主義者でないといけないと思い、今回こんな意見を書いてみました。

 

 

 

 


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下顎骨の骨腫/キティで腹が減る

骨腫とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


骨腫
コツシュ
[英]osteoma

骨原性の良性腫瘍で,層状骨を主体とするよく分化し成熟した骨組織より形成され,緩徐に成長する。典型例は膜内骨化する頭蓋や顔面骨に発生し,骨表面から突出する。骨髄内に限局する内骨腫(enosteoma)や骨島(bone island)を含める場合と区別する場合がある。

・下顎骨にできることもあり、外の方に発達して顔からこぶが出るような場合と、お口の中に突出する場合なんかがあるようです。お口アーーンとしてたまたま見つかることもあるかも知れません。つい先日この病気かなと思う患者さんがおられました。で、↓のようなcase reportがありました。


Peripheral osteoma of the mandible

Nayak V, et al. BMJ Case Rep 2020;13:e238225. doi:10.1136/bcr-2020-238225

https://casereports.bmj.com/content/13/9/e238225

上のレポートの最後に出てくるGardner syndromeとは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓

ガードナー症候群
[英]Gardner syndrome

ガードナーは家族性大腸ポリポーシス患者に消化管ポリポーシス以外に,骨腫と軟部腫瘍を合併した例を報告したが,後にこれは新しい疾患概念としてガードナー症候群として認知された。その後の研究で,家族性大腸ポリポーシスと本症候群は同じ遺伝子変異によって生じる同一疾患であることが判明したので,大腸腺腫症(adenomatosis coli)として呼称されるようになった。(Eldon John Gardner,1909生,遺伝学,米)

↑のレポートだと口腔内の「肉眼」所見が分からないので、↓の論文をどうぞ

Unusually Large Peripheral Osteoma of the Mandible – A Rare Case Report

J Clin Diagn Res. 2016 Nov; 10(11): ZD11–ZD12.
Pulkit Khandelwal, et al.
【Abstract】Osteoma is a benign tumor which is composed of mature compact or cancellous bone. Osteoma may be periosteal (arising from surface of the bone) or endosteal (develop in the medullary bone) or combination of both. Here, we present a case of unusually large osteoma present on the lingual surface of the mandible in a 40-year-old female patient. The lesion had grown slowly for 15 years and caused intra-oral swelling leading to difficulty in mastication, speech and tongue movements. Under general anesthesia, local complete surgical excision was performed
・鑑別診断として、最初の文献には↓のようにかかれていました
Peripheral osteoma should be differentiated from exostoses, osteoblastoma and osteoid osteoma, late-stage central ossifying fibroma or complex odontoma. Exostoses are bony excrescences that usually stop growing after puberty, differentiating them from osteomas.
2番目の論文にも鑑別診断が↓のようにかかれていました。
Differential diagnoses of peripheral osteoma includes several pathological entities, such as exostoses, osteoblastoma, osteoid osteoma, complex odontoma or central ossifying fibroma. Exostoses are osseous overgrowths that usually stop growing after puberty is attained, differentiating them from osteomas. Central ossifying fibromas have well-defined borders and a thin, radiolucent line separating the lesion from the surrounding normal bone. Osteoblastomas and osteoid osteomas are most often painful and growth is rapid as compared to peripheral osteomas. A complex odontoma also presents as a well-defined radiopacity within bone, but the density is greater than that of bone and resembles that of a tooth

・二つ目の文献にガードナー症候群の簡単な説明も載っていました↓
Patients with osteomas should also be evaluated for Gardner’s Syndrome. This syndrome is an autosomal dominant disorder which is characterized by colorectal polyposis, multiple maxillofacial osteomas, soft tissue tumors, cutaneous sebaceous cysts and multiple impacted supernumerary teeth . If the dentists find multiple impacted supernumerary teeth associated with osteomas of the jaw, they should examine patient for the presence of the Gardner’s Syndrome
・きちんと診断しようと思ったら口腔外科紹介ですな。
以下日記
・本日10/6(火)は、5時41分起床。朝勉して、出勤。病棟ちょっと寄ってから午前外来。幸いなことにそんなに遅くなりませんでした。昼食後2件御家族と面談。15時頃病院出て帰宅。16時から17時まで大学院のCritical appraisal.(ZOOMで)。その後早い入浴、早い夕食。そして、人工呼吸についてやその他調べ物して、↑の論文読んで、ワイン飲みながらこの論文読んでいます。
・昨日に続き赤ワイン、赤ワインベースのカクテルであるキティ飲んでいますが、昨日と同様キティ飲んだらすっごく胃腸が動くような。ジンジャエールのせいでしょうか?
・さて、あとちょっとお勉強をして22時台に寝ます。

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SSP:勤労者医療概論/ミモザもどき???作成

ある調べ物をしていたら標記『勤労者概論』というページをみつけました↓




・パラパラとみただけでなんとも言えませんが、労働者健康安全機構の観点がわかるのではないかと思います。後日ゆっくりと読みたいと思います。


あっと言うまに以下日記

・本日10/5(月)は、5時38分起床。朝勉、朝食、燃えるゴミ出しして、9時から11時までZOOMで因果推論の勉強会↓の本を読んでおります。


Causal Inference in Statistics: A Primer

Causal Inference in Statistics: A Primer

  • 作者: Pearl, Judea
  • 出版社/メーカー: Wiley
  • 発売日: 2016/02/26
  • メディア: ペーパーバック
大体3分の1読み終わっています。読了したら、少しは因果推論の論文が読みやすくなるでしょうか?
・昼食は家で「のぐり」を作って、ちょっとだけSASの勉強(統計ソフトではなく睡眠時無呼吸症候群)してから出勤。13時30分から30分カンファレンス。その後回診、16時前から夜間診療初めて19時前まで外来。その後病棟よってから帰宅し21時まえ帰宅。お風呂入って夕食(お好み焼き)。その時に赤ワインを飲みました。で、今日はワインをグレープフルーツで割ってミモザもどき。(スパークリングワインでないし、オレンジジュースでもないので、「もどき」でさえないという意見には、従います。ただ、他によい名前がおもいつかない)けっこういけると思います。(あくまで個人の感想であり、好き嫌いはあるでしょう)で、その後ちょっと調べ物をしてこのブログを書いております。もう、完全にワインで酔っ払っているのでサッサと寝ます。

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典型的な中葉のシルエットサイン/草刈り、うどん、赤ワイン

シルエットサインを表現するとき、「中葉の」とか「下葉の」という表現が適切かどうかわかりませんが、まあ、意味が通じるでしょうから許してください。BMJ case reportsに↓のようなレポートがありましたが、なんでこれが載るのかな?とても典型的だから??まあ、学習用にはなりますが...


Silhouette sign revisited

Sharath P Madhyastha, et al.

https://casereports.bmj.com/content/13/9/e239033

引用文献みるとFelsonが言い出したのは1950年だったのね。引用文献の3番目は、freeでよめるので色んなサインを勉強するにはよいのではないでしょうか↓

https://www.dirjournal.org/en/signs-in-chest-imaging-166220

・以前もかきましたが、Felsonの書いた教科書ってジョークがあって結構面白いんですよね。こんな教科書がかけたら良いなと思うのでありました。そういえがジョークと言えば↓の本も結構ジョークがあったような気がします↓

基礎から学ぶ 楽しい疫学 第4版

基礎から学ぶ 楽しい疫学 第4版

  • 作者: 中村 好一
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2020/08/03
  • メディア: 単行本

以下日記

・本日10/4(日)は、7時起床。8時から11時まで地域の草刈りでした。その後シャワー浴びて14時前までちょっとお勉強。それから市役所に資源ゴミだしてから丸亀製麺に:釜揚げうどんをいただきました。帰ってまたお勉強。国政調査の回答をネットでしましたが、11分で終わりました。とっても、簡単。(家族のことをちゃんと知っていたらね)

・配偶者がやたら早く夕食を作るので、17時頃に夕食。録画の芸能人格付けをみておりました。いつも思うけど、結構みんな味とか音楽とか分かっておりませんね。これを見る食べに自分も安心します。夕食後ちょっと調べ物して、このブログを赤ワイン飲みながら書いています。これからちょっとワインのカクテルを作ってのんで寝ます。





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病理組織では確定できないウイルソン病/1日統計学

ウイルソン病とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


ウイルソン病
ウイルソンビョウ
[英]Wilson disease
[同義語]肝レンズ核変性症 hepatolenticular degeneration,ウェストファル-シュトリュンペル病 Westphal-Strümpell disease

遺伝性銅代謝異常症の代表的疾患である。常染色体劣性遺伝であり,遺伝子座位は,13番染色体長腕14.3にある。肝を中心とする細胞内銅輸送膜蛋白(ATP7B)の障害に基因し,生体内銅蓄積を生じ,肝硬変,錐体外路症状,カイザー-フライシャー輪や腎障害などを生ずる。生化学的所見は,低セルロプラスミン血症が特徴的である。劇症肝炎様発症例(約5%にみられる)は,溶血性貧血,高銅血,GOT(AST)値の上昇,低尿酸血をみる。患者の血清銅は一般的には低値を示す。肝銅含有量の著増,胆汁中銅排泄量の著明な低下,尿中銅排泄過多をみる。本症は,小児期には肝障害にて発見されることが多く,神経症状は10歳以降に多い。出生約3.5~4万人に1人の頻度とされる。D-ペニシラミンや塩酸トリエンチンなどの銅キレート薬内服療法や亜鉛薬による銅吸収阻害療法がきわめて有効であり,発症予防も可能である。発症前にスクリーニングされることが望ましい。(Samuel Alexander Kinnier Wilson,1878-1937,神経科,英)

・で、THE LANCETに下のようなレポートがありました↓


Muscle stiffness, gait instability, and liver cirrhosis in Wilson's disease


Cornelius Kronlage, et al.


Lancet 2020; 396: 990


・これを読んでみて、勉強不足の私はウイルソン病って病理診断で診断つかないんだと認識いたしました。↓のガイドラインにも明白に書かれていました。


Wilson病診療ガイドライン2015詳細

6.病理所見要旨・肝組織所見は多彩である.WDに特異的な所見はない.脂肪変性とウイルス性の肝炎・肝硬変に類似した病変の組み合わせである.・銅の組織化学的染色では,銅蓄積の状態は評価できず,診断には利用できない




・ところでいつの頃からかはしりませんがTHE LANCETのCLINICAL PICTUREには、著者のビデオでのプレゼンテーションがつくようになっていました。私でも短いのでそう苦痛無く視聴できます。医学英語の勉強にも役立つと思います。


以下日記

・本日10/3(土)はゆっくりと7時起床。朝食摂ってちょっとゆっくりして9時から17時までZOOMで大学院の統計学の講義を聴いておりました。さすがに、さっぱりわからないということはなくそれなりについていけました。今回の受講は、今まで学んだことの復習・整理、抜けているところの認識のため聴いております。この機会を逃すときちんと統計の勉強をすることはまずないでしょう。

・講義後は庭の草刈り、草抜き。そして入浴しアルコール摂取。ビールは瓶1本、その後ノンアルコールビールにちょっとジンを入れてドッグズノーズもどき。あまり、うまくない。過去数回本物のビールにジン入れてみましたがあまりうまくない。一度バーにいって「本物の」ドッグズノーズを飲んでみたい。

・さて、酔っ払っていますが、今から一つ英語の論文読んでからGO TO BEDです。


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