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SARS-CoV-2による急性散在性脳脊髄炎/延命治療の反対語は?

・標題にある急性散在性脳脊髄炎とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


急性散在性脳脊髄炎
acute disseminated encephalomyelitis;ADEM

視神経を含めた中枢神経系の細静脈周囲性急性脱髄疾患。脱髄巣は多発性硬化症のそれより小さくびまん性に広がる。発症機序は,アレルギー性,自己免疫性と考えられ,ヒトと同様の病態を動物に実験的に作ることが可能である。麻疹,インフルエンザといった感染後に発症するもの,ワクチン接種後に発症するものなどがある。初発症状は発熱・頭痛といった髄膜刺激症状,意識障害,脳神経麻痺,四肢麻痺,運動麻痺などさまざまである。脳脊髄液検査で細胞増多・蛋白上昇をみる。MRIでは脊髄・脳幹・小脳・大脳に病変を見つけることができる。急性期にステロイド大量療法を含めた治療が奏効することが多い。経過は一般に単相性である。


・ちょっと古いですが、詳しくは厚労省の『重篤副作用疾患別対応マニュアル』があります↓


急性散在性脳脊髄炎


平成2 3年3月厚生労働省




・わたしはこの疾患はワクチンの副反応として認識しており、いつもインフルエンザワクチン接種をする時期にはこの病気が起こりませんようにと心で思っております。それはさておき現在猛威を振るっているCOVID19は、色んな精神神経症状をおこすことが報告されています。その中でADEMも報告されており、しっかりわたしも認識しておかないといけないと思いLog and Share↓


Acute disseminated encephalomyelitis (ADEM) associated with COVID-19

Langley L, et al. BMJ Case Rep 2020;13:e239597. doi:10.1136/bcr-2020-239597

https://casereports.bmj.com/content/13/12/e239597


Abstract

A 53-year-old man admitted to the critical care secondary to respiratory failure due to COVID-19 developed agitation and global hypotonia. Brain MRI revealed bilateral hyperintense lesions throughout the brain and cerebrospinal fluid identified oligoclonal bands. Intravenous high-dose glucocorticoids were administered followed by an oral tapering dose and the patient clinically improved. Acute disseminated encephalomyelitis should be considered in patients with COVID-19 who present with altered mentation and polyfocal neurological deficits.

本文最後のLearning pointsのところにObservational data suggest early diagnosis and treatment of ADEM may improve prognosis for patients; therefore, a low threshold for obtaining MRI imaging is advised.と書かれています。神経症状出たら早めにMRIを撮るべきでしょうね。(問題はこれだけCOVID19が流行っていると容易にMRIがとれないかも知れないと言うことです。医療崩壊という言葉がきちんと定義されているのかどうか知りませんが、こういう場合も医療崩壊の一つではないでしょうか)

以下日記

久々のブログ記事アップです。過去を振り返ります。(大分忘れているけど)

・12/20(日)は6時23分起床、朝食後病院へ。1時間くらい病院にいて帰りナフコ、COOPで買い物。昼食後は夕方まで掃除と勉強。その後ちょっと家を出て金光町大谷にある「たまり場」へ。17時位までいてかえりコーナンで買い物して帰宅。お風呂入って、夕食、アルコール摂取。

・12/21(月)は5時起床。朝勉して朝食、燃えるゴミ出して午前中ZOOMで因果推論の勉強会。午後は出勤し、回診、夜間診療、宿直。

・12/22(火)0時過ぎ救急搬入あり、3時まで起きていました。3時過ぎに寝たと思ったら5時半に起こされました。また寝て6時45分起床。シャワー浴びて、朝食後病棟よって午前外来。午後からも病棟よって16時前に帰宅。16時から1時間ZOOMで大学院のCritical Appraisalに参加。メッチャ眠かった。その後ちょっと部屋の掃除して入浴。20時前から夕食。夕食終わりかけに病院から電話があり私の担当患者さんが悪化と言うことで病院へ。宿直の先生がしっかり対応していてくださり、なんとか落ち着き22時頃帰宅。即寝です。

・本日12/23(水)はさすがにお疲れモード。すでに1週間がたった気分で、6時45分と遅起き。朝勉せず出勤。病棟ちょっと寄って午前外来、午後回診、カンファレンス、夜間診療、その後病棟ちょっと寄って事務作業して19時23分帰宅。お風呂入って夕食とってアルコールは飲まずにこのブログを書いております。これが終わったら通販でビール注文して寝ます。

・先日の外来で鬱的になった患者さんが来て私に「短命治療」をしてくれと何回も言いました。最初「んっ?」と思いましたが、「延命治療」の逆のことを言っていたのね。この患者さん当院およびケアマネ、関係組織で「見守り」するように頼みました。ホンマ、社会的処方の体制が欲しい。リンクワーカーを育成したいですね。


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