体操でペースメーカー露出/病院の電話で起床
めまい改善目的の体操(「めまい体操」)が鎖骨下ペースメーカー電池部露出の原因と考えられ,延長リードで低侵襲な電池植え込み部位変更が奏効した1例を経験した.
症例は71歳,女性.めまい等を主訴に完全房室ブロックの診断でペースメーカー植え込み術が施行され,その5カ月後に本人が電池部の露出に気付き,緊急入院となった.入院後の各種検査などで感染やアレルギー等の関与は否定的であり,ペースメーカー植え込み後も持続するめまい症状に対して,その改善を目的に市販の単行本を参照に自己判断で開始した「めまい体操」が原因で,電池部露出に至ったと判断した.準緊急手術で露出した電池のみを除去し,新規電池植え込みは延長リードを用いて皮下脂肪層の豊富な同側乳房下へ変更した.植え込み側の上肢や肩関節の運動あるいは体操が原因でペースメーカー電池部露出に至る症例もあるので,植え込み後の管理では,運動時の創部の観察を行うべきである
・CVポートやペースメーカーを植え込んでいる患者さんに運動を勧める時、また、運動されているときは注意が必要ですね。
以下日記
・本日1/31(日)は、ゆっくり寝ていたのですが、7時半前に病院からの電話で起こされました。入院患者さんのトラブルの報告ですが、宿直の先生に対応をお願いしました。対応難しいようなら病院に行こうと思っておりましたが、幸い追加の電話はかかってきませんでした。本日は昼過ぎまで勉強、講義の準備、資料の整理等。お昼がなんと配偶者が餃子ラーメン鍋を作っており、ビックリしました。お昼から腹一杯。14時15分ころ家を出て金光町大谷地区(金光教の本部があるところ)へ。昨年夏頃より「たまり場」を確保したのですが、コロナのせいで全然「たまれ」ません。今日は小さいテーブルとミニ・コンポを運びました。帰宅後一服。夕方配偶者とウォーキングするつもりだったのが、キャンセル。因果推論の問題を解いておりましたが、頭がおかしくなりそうだったので入浴、夕食(お好み焼き)。今日はアルコールは今のところ取っていません。この調子で21時台には寝たいと思いますが、因果推論の問題にもう1回チャレンジします。
・明日は午前中ZOOMで大学院の因果推論の学習会ですが、患者さんの状態を朝一で電話できいて必要なら午前中から「出勤」です。
・それにしても今朝電話をかけてきた看護師さん、とってもすまなさそうに話していました。そんなに恐縮しなくて良いのに。若かりし頃はほぼ毎晩のように(ちょっと大げさ)電話が家にかかってきておりましたから。(電話してくる看護師さんって、大体きまっておりましたね)
認知症になりたくなければ多趣味になれ?・・・私にはムリかな/40年以上ぶりのキャンディーズ
目的 超高齢社会において,認知症予防は重要な課題である。先行研究では,趣味を有する高齢者は認知症リスクが低く園芸,観光,スポーツ系の趣味を行っている者では認知症リスクが低いと報告されている。しかし,趣味の種類の数が増えれば効果も上乗せされるのか,またたとえばスポーツ系の中でも種類によって認知症の発症リスクが異なるのかは明らかでない。本研究の目的は,趣味の種類および数と認知症発症との関連を,約6年間の大規模縦断データを用いて明らかにすることである。
方法 日本老年学的評価研究(JAGES)が2010年に実施した要介護認定を受けていない高齢者を対象とした調査の回答者で,年齢と性に欠損がない56,624人を6年間追跡した。趣味の質問に有効回答が得られた者のうち,追跡期間が365日未満の者を除く49,705人を分析対象者とした。アウトカムの認知症発症は,365日以降の認知症を伴う要介護認定の発生と定義した。実践者割合が5%以上の趣味の種類(男性14種類,女性11種類)およびその数(0~5種類以上)を説明変数とし,基本属性,疾患,健康行動,社会的サポート,心理・認知機能,手段的日常生活動作能力の計22変数を調整したCox比例ハザードモデルを用いハザード比(HR)を算出した。
結果 追跡期間中に4,758人(9.6%)に認知症を伴う要介護認定が発生した。男女いずれも,認知症リスク(HR)はグラウンド・ゴルフ(男:0.80,女:0.80),旅行(男:0.80,女:0.76)を趣味としている者において,それらが趣味ではない者と比較して低かった。さらに男性ではゴルフ(0.61),パソコン(0.65),釣り(0.81),写真撮影(0.83),女性では手工芸(0.73),園芸・庭いじり(0.85)を趣味とする者で低かった。男女ともに趣味の種類の数が多くなるほど認知症発症リスクが低くなる有意なトレンドが確認された(男:0.84,女:0.78)。
結論 男女ともグラウンド・ゴルフ,旅行が趣味の者では認知症リスクが低く,また趣味の種類の数が増えるほどリスクは低下することが示唆された。本研究で有意な関連が見られた趣味の種類を中心に,高齢者が多様な趣味を実践できる環境づくりが,認知症予防を効果的に進めるうえで重要であることが示唆された。
・私には人に対してこれが趣味ですと胸張っているものがないんですねぇ。せいぜい映画観たり音楽聴いたり美術館に行ったりすること。大体受け身ですな。まあ、そば打ちが少しだけクリエイティブかしら。(ただ現在、コロナウイルスせいでそば打ちクラブには「自発的に」参加しないようにしています)これからちょっと園芸、畑仕事なぞしてみようと思う今日この頃。また、退職したら乗り鉄になるのと太極拳なんかしてみたいですね。ただ、この論文おすすめ(とは書いていないけど)のグランドゴルフをしてみようとは現時点では思っておりません。
・とっても細かいことですが、この論文の一番最初に「世界的に認知症が増加し公衆衛生上の問題になっている」と書かれていますが、そもそも公衆衛生上の問題って何よ?また、それがきちんと定義されたとして公衆衛生だけの問題ですか?とツッコミたいところですが、まあ、公衆衛生学雑誌に載せる論文なのでこう書いたのでしょうと許してあげる。(←超上から目線)
・面白いと思ったのは、この研究で趣味として読書や散歩・ジョギングを「趣味」としてあげていますが、それを趣味として捉えていない人が結構いると言うこと。私も読書は趣味と言うより人生の一部です。また散歩(ウォーキング)なんかは趣味と言うより健康作りのため努力してやらねばならないdutyです。同じように感じている人(少なくとも読書に関して)が結構多くいて心強い(?)です。
以下日記
・本日1/30(土)はお休みなのでゆっくりと7時起床。15時前まで勉強と資料の整理、掃除をしておりました。15時前になって丸亀製麺に遅い昼食とりにでかけました。店に着く前は明太釜玉を食べようと思っていましたが、期間限定で鴨ねぎうどんというのがあったのでついフラフラとそちらを注文してしまいました。しかし鴨よりも久々に食べたうどんの方に気をとられました。ここの饂飩はすっきゃわー。おかわりしたいところを我慢。その後市役所へ資源ゴミ出して生協へ行って食品トレーだしてちょっと買い物して車にガソリン入れて公園に行って800mのみウォーキング。もうちょっと歩きたかったけど配偶者と回転寿司に行く約束していたので16時20分頃帰宅。17時前にいわ栄という回転寿司屋に行きました。
・現在家にあるCDを片っ端からiTuneにいれてiPhoneにうつしています。(このブログ書きながらもやっております)お寿司屋さんへ向かう途中iPhoneからBluetoothで車にオーディオに音楽とばして聞いていおしました。配偶者が歌える歌にしてくれといったので最初はいきものがかり、そのあとキャンディーズをかけました。標題に書いたように1曲を除いて40年以上ぶりにキャンディーズの曲をききました。キャンディーズは多分私が高校時代から売れ出して、私が医学部に入った年に解散しております。その後はキャンディーズの曲を聴くことはなかった(正確には歌番組やBGMで流れるのは耳にしていましたが)のですが、本日久々に聴いて懐かしかったですね。ただし、私は特にファンというわけではなかったです。ただ、一曲、多分熱狂的なキャンディーズのファン以外はしらないであろう「あなたのイエスタデイ」という吉田拓郎が作曲した小品が好きで何年に1回はきいていたと思います。歌謡曲(今でもこの言葉を使うのか?)ってその時代をおもいださせてくれますよね。今日はキャンディーズが好きだった医学部時代の友人を思い出しました。全然同窓会にも来ないので生存しているかどうかも不明。どうしてるかな?いまもキャンディーズ聴いているのかな?
・いわ栄でお腹いっぱいに(と言っても昼食と夕食の間が短いので、普段ほど食べていない)なって、帰宅。帰りはおもにGLAYの曲。別に私が好きではないのですが配偶者がファンなのです。私はWinter, againが好きでして、スキー場でこの曲が流れているのを聞いて、ああ、雰囲気出るわーと思っていた記憶があります。(スキーに行かなくなって数十年)
・帰宅後すぐにはお腹がいっぱいで動けず、1時かくらいして入浴。そして現在「響」のみながらこのブログ書いています。BGMはショスタコーヴィチ交響曲10番。
FYI:ハンセン病対策の歴史と現状/元気が無かった私
Isolation of leprosy patients beginning in the Middle Ages of Europe was a religious isolation based on the doctrine of Christianity. It was terminal care with compassion for the purpose of protecting the patient, but the patient had to finish his life in Lazaretto. This aspect deeply engulfed people the image of leprosy as diseases isolated, diseases of fear, dark and dusky. A plague epidemic starting in the 14th century became the greatest tragedy in European history, and one third of the population died out. Pest epidemic continued until the 18th century, and cholera also became popular from the 19th century. In the epidemic of plague and cholera, in Europe, developed public health policies mainly against measures against infectious diseases and opposed it. As a result, the European public health policy was forced to sacrifice minorities with the aim of maximizing maximum happiness, and was established in the 19th century with the development of bacteriology.
Leprosy was prevalent in the 19th century in Canada, Hawaii, Norway and Germany. It began with management as a genetic disease at the beginning, became to be considered as an infection eventually, Mycobacterium leprae (Lepidoptera) was discovered by Hansen in 1873, and then overcome by overcrowding as a public health policy I was tried. Isolation was strict, but protection was also secured by Christian missions and isolation aimed at terminal care was also done. The former strongly aimed at transition from religion to science mainly in the United States, scientific measures were taken based on the “International Conference”. The latter was centered on British Christianity mission, with the dignity and compassion of human being the center of its activities. Two isolation became the tide of the world in the modern age, eventually leading to the trial of the isolation policy based on science and compassion.
Chemotherapy starting with Promine in 1943 changed Hansen’s disease from incurable disease to diseased disease, science learned from the spirit of religion, changed the isolation as public health policy, religion was a remedy for patients who respect scientism , Aiming to escape from the concept of isolation in the Middle Ages. Eventually, this result fruited as WHO’s measures against leprosy, isolation policy shifted to outpatient treatment, and WHO policy of multidrug therapy (MDT) began in 1981. With the progress of this policy, the number of leprosy patients worldwide has drastically decreased, and in 2010 only one country where leprosy is a public health problem became one country. It was also the end of the history of the tragedy of leprosy for thousands of years.
The history of leprosy gave humanity a number of tragedies, but the way to overcome it has given us a lot of lessons. Today, utilizing what we learn from the history of leprosy to the future will be our mission living in the era when leprosy is about to be overcome. In this paper, while examining the process of religion and science overcoming leprosy, I will clarify the history of leprosy and I would like to think about the significance of telling the history as archives as a history.
↑の論文で世界の流れが大まかに分かったのですが、標題に「世界と日本」となっている割には、日本のことがあまり書かれていないのが残念です。(論文の最後にちらっと載っていますが、日本で外来制度が進展しなかった要因、日本の隔離政策維持の要因・・・「要因」については、まさに今後の課題なのかもしれませんが、少なくともその実態がもうちょっと詳しく書かれていたら良かったです。
・それにしてもちょっと長い論文でした。
以下日記
・本日1/29(金)は6時半起床。何か疲労感あり。ほんのちょっとだけ朝勉して、出勤。午前外来、午後回診、会議、夕方職員さん向けに呼吸管理の学習会。なんと参加者は3人も。(最初は一人だけかなと思っておりました)帰宅は18時49分。お風呂入って夕食:もつ鍋、〆はラーメン。うまかったー。アルコールを摂取したかったけど睡眠の質が悪くなるので今日はノンアルで我慢。そしてこのブログを書いております。
・先日から書いておりますが、2月からのワン・オペ外来のシミュレーション中。私は、なんとかやれると思っているのですが、今日外来の主任さんが、水曜日のシミュレーション後私が寂しそうに外来を去って行ったと。今まで、外来しながら患者さん、看護師さん達と何気ないことの言葉のやりとりを楽しんでいたのでしょうね。多分そういうことが楽しめなくて元気が無かったのでしょう。今は、コロナで仕事後、休みの日も交流できないので、ちょっとつらいですね。
エイリアンがでてきそうな下腿のクインケ徴候/ワン・オペ・シミュレーション
Aqsa Z. Sorathia; Michael P. Soos.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK557494/
・↑読んでみると Pseudo-Quincke’s pulse というのもあるそうな。
17歳の心筋梗塞/安らかに、ラガー
身体症状症/24/7とは
・前身ともいうべき,DSM-Ⅳの身体表現性障害では,身体症状の原因が医学的に説明できないことが重視された.対して身体症状症では,身体症状が医学的に説明できたとしても,特有の囚われの存在が確認されれば診断が可能である.変更の主な理由は,身体的原因に基づかないことを科学的厳密さで決定するのは限界があるためである.また,身体疾患の診断がつかないからという理由で精神疾患と考えるのは短絡的である.
・もうちょっと詳しい説明が↓
パルスオキシメーターと酸素飽和度/柏木先生はていこく主義者、私は真の日和見主義者
ハーレクイン症候群/衣紋掛け・・・読めますか?
特発性分節性無汗症は,全身の末梢自律神経と後根神経節の障害によって分節性の無汗部位を示し,Adie症候群,Ross症候群などと同一スペクトラムを形成する病態である.一方,harlequin症候群は,発作性に生じる片側顔面の紅潮・発汗過多である.腫瘤などが原因の頸部交感神経障害による症候性harlequin症候群と,明らかな原因が同定されない特発性harlequin症候群に分けられる.Harlequin症候群には反対側顔面の分節性無汗を伴う症例が多く,分節性無汗症の一部分症状と捉える考え方もある.症候性harlequin症候群の原因は神経鞘腫,肺癌・乳癌,甲状腺腫瘍が多く,頭頸胸部画像検査を用いて積極的に器質的病変を検索する必要がある.
・不思議なことに私の手元にある『医学書院医学大辞典第2版』、『南山堂医学大辞典第20版』、『ステッドマン医学大辞典改定第6版』には、harlequin syndromeという項は無く、harlequin reactionとかハーレキン発赤、harlequin fetusといった項しかございません。
・ところでharlequinというのをちょっと辞書で調べてみても、何故顔の半分が赤くなる病気にこういう名前を冠したのかわからないと思います。(皆様、しっかり調べてくださいね)
・この疾患からアシュラ男爵を連想するのは私だけ?
以下極短日記
・本日1/22(金)は6時30分起床。一瞬のみ朝勉して出勤。午前外来、午後回診、会議、産業医面談で、17時20分に病院出て18時前に帰宅です。お風呂入って夕食。結構アルコールをいただきました。で、現在酔っ払ってこのブログを書いております。21時台には寝ようと思っています。
・今日外来で、70代の患者さんとお話ししていて、たばこ盆という言葉がでてきて、こりゃー若い人に通じませんねと言う話をしたら、衣紋掛けというのも分かってもらえなかったと言っておられました。まあ、瞬間湯沸かし器よりも古い者だから、若い人にはつうじんでしょうな。