SSブログ

吐血をみたとき大動脈腸管瘻も考える/夜中のお見送り

・私は吐血の患者さんを診たとき胃十二指腸潰瘍か食道静脈瘤破裂を考えるのと、実は喀血ではないのかと考えますが、標題にある大動脈瘤腸間膜は頭にありませんでした。↓のようなレポートがありました。

吐血で発症した一次性大動脈十二指腸瘻の1例
太田俊介、他。

日本消化器外科学会雑誌.2020;53(8):643-649




抄録

 

大動脈腸管瘻(aortoenteric fistula;以下,AEFと略記)で一次性AEF(primary AEF;以下,PAEFと略記)は致命的な病態であるが,救命しえた1例を経験したので報告する.症例は81歳の女性で,吐血後,近医に搬送されHb 3.0 g/dlと出血性ショックの状態だった.精査にて腎動脈下流の腹部大動脈瘤の十二指腸水平脚への穿通による,一次性大動脈十二指腸瘻と診断され,当院心臓血管外科に搬送後にステントグラフト内挿術を施行した.翌日,当科にて緊急手術を行った.手術は,十二指腸を授動し瘻孔を確認後に,瘻孔口側で十二指腸を離断し,十二指腸下行脚と挙上空腸を側々吻合した.また,瘤破裂部より可及的に血栓を除去し,同部を縫合閉鎖した.術後は手術関連合併症を認めず,ステント感染予防の抗菌剤投与を継続し,リハビリ目的に前医転院となった.PAEFは,致死率の高い疾患であるが,ステントグラフト内挿術を先行することで,安全に手術可能と考えた.

・本文中に

上部消化管内視鏡検査でAEFを疑う所見としては,十二指腸水平脚の凝血塊,管外性の拍動性腫瘤,動脈性出血があるが,これらの所見が必ずしも観察可能とはかぎらず,診断率も18%と低い18).Songら12)はPAEFの概念のないまま緊急内視鏡検査を施行した場合,特に潰瘍などの他の疾患が並存している場合は誤診になりうる可能性があるとしている.診断のために時間がかかり,病態への適切な対応が遅れることで患者の不利益になることに警鐘を鳴らしている.本症例においても,上部消化管内視鏡検査で十二指腸水平脚に粘膜下腫瘤様所見を認め,頂部に白苔のある陥凹を有していた.PAEFの概念なく所見確認した場合,粘膜下腫瘤として生検をしていた可能性もあり,PAEFの概念を持って内視鏡検査を行うことの重要性が示唆された.

と書かれていました。怖いです。

以下日記

・本日12/26(土)は夜中の3時前に病院からの電話で起こされました。ターミナルステージの患者さんがなくなったとのこと。お見送りのため病院へ行き、5時前に帰宅し7時半近くまで寝ておりました。お見送りするとき旦那さんと娘さんの表情みてちゃんと死を受けてとめておられると感じられ、安心しました。

・起床後はちょっとだけ勉強して家の片づけとお買い物。猫が寒そうにしているので、猫用「ホットカーペット」を買いに行きました。そして18時台に夕食。頼んでいたベルギービールがちょうど届いたので2本飲んでヘロヘロ状態です。現在白州のみながらこのブログ書いております。21時には寝たいと思います。

・日記見返すと12月はずっと土、日病院に行っていました。明日は(呼び出しがない限り)病院には行かずに家にいたいと思います。


nice!(0)  コメント(0)