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じん肺とは/コロナ禍下疲弊すること

過去何回か書いておりますが、非常に基本的なお話です。そもそもじん肺とは?

・日本では『じん肺法』という珍しく一種類の疾患に対する法律があります↓その中でじん肺の定義が述べられています。


じん肺法(昭和三十五年法律第三十号)


「粉じんを吸入することによつて肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病をいう。」

・はっきり言って私にはよう分からん定義です。NIOSHのWebsiteではしたのように説明されています。

Pneumoconioses


The pneumoconioses are a group of interstitial lung diseases caused by the inhalation of certain dusts and the lung tissue’s reaction to the dust. The principal cause of the pneumoconioses is work-place exposure; environmental exposures have rarely given rise to these diseases.

上の標題および書き出しの所の綴りをよく見ていただきたいのですが、PneumoconiosisではなくてPneumoconiosesとsisではなくsesとなっております。語源がギリシャ語で、-sisの複数形が-sesなのです。NIOSHの説明にあるように粉塵を吸入することによって発症する間質性肺疾患の総称なのです。

・『ステッドマン医学大辞典改定第6版』の説明をみてみましょう↓(単語の語源の所に注目)

G. pneumon, lung + konis, dust + -osis, condition
様々な職業の人々が、じん埃吸入により、一般的には肺の線維症を起こす炎症。徴候は、胸痛、喀痰をほとんど伴わない咳、呼吸困難、胸郭呼吸運動の減少、ときに生じるチアノーゼ、軽い運動後の疲労などを特徴とする。しばしば肺機能的に慢性拘束性肺疾患に進む。障害の程度は吸入した粒子およびそれにどの程度曝露されていたかによって決まる。

上のGというのはゴルゴ13のことではなくて況んやゴキブリのことでもありません。Greekすなわちギリシャ語と言うことです。

・『医学書院医学大辞典第2版』の説明をみてみると↓

塵肺
ジンパイ
[英]pneumoconiosis

粉塵を吸入することによって起こる肺の線維増殖性変化を主体とする疾患。吸入する粉塵の種類により,珪肺(鉱山,窯業,鋳物など),アスベスト肺(石綿加工など),黒鉛肺(鉛筆製造,電極製造など),スズ肺(エナメル,歯科用セラミックスなど),染土肺(い草染土),タルク肺(滑石粉砕,塗料,ゴムなど),炭鉱夫肺(石炭鉱山),鉄肺(鉄溶接工など),アルミニウム肺(アルミニウム製造),硫化鉱肺(硫化鉱山,硫安工場)などの病名がある。粉塵の種類により胸部X線写真や病態に幅があるが,一般に進行すれば,線維化病変による呼吸不全あるいは肺性心に至り,さらに肺結核などの合併,悪性腫瘍の合併,続発性気胸などが生命予後に影響する。塵肺に対する根本的な治療はなく,去痰薬や気管支拡張薬を対症的に投与する。進行すれば酸素療法や心不全のコントロールを行う。じん肺法では,臨床所見,胸部X線写真所見,呼吸機能検査所見から管理区分が定められており,進行例では労働者災害補償保険法による補償が行われる。

・最後にHSEの説明↓

Pneumoconiosis


↑のページの中で下のように分類されています

Pneumoconiosis cases can be classified in four groups:

  • coal worker’s pneumoconiosis
  • asbestosis
  • silicosis
  • other unspecified pneumoconiosis
代表的なじん肺というのが、炭鉱夫肺、石綿肺、珪肺ということです。その他いっぱいあるのですが、今述べた三者ほど多くはないみたいです。(と、あいまいにかくのは職業性疾患の統計ってなかなか「難しい」からです)
とりあえず今日はここまで。
以下日記
・何か正月休みがあけて異常な体のしんどさがあるのですが、どうしてでしょう?ブログをアップするのもしんどい感じでございます。で、過去を振り返ります。
・1/6(水)は、寝過ごして配偶者に声をかけられ7時4分起床。8時にパートタイムで宿町しているDr.と交代しなければならないのでダッシュで支度して病院へ。なんとか間に合いました。無事申し送りも済み、通常業務へ。午前中外来、午後回診とカンファレンス、夜間診療、その後の回診と事務作業で19時前帰宅。お風呂入って、夕食。勉強もせず早いうちに寝床に行きました。それにしても寒いので、今シーズン初めて朝までエアコンかけて寝取りました。
・1/7(木)は、6時30分起床。朝勉せず水島へ出勤。午前産業医学科外来。久々に過重労働の面接あり。(何回か面談したことある労働者)午後からサンドイッチを診察室で食べながら、主に労災関係の書類をシコシコ15時まで作成。それから玉島へ。回診して17時45分頃病院出て浅口市役所へ住民票をとりにいきました。(浅口市役所は木曜日は19時まであいているのです)その後帰宅し、お風呂、夕食、そして21時半前には寝床へ。寝ながら落語を聞いておりましたが、そのうちの一つが「寝床」でありました。
・本日1/8(金)も6時半起床。朝勉無し。0+0+0+・・・はいつまでたっても0.0.001でも足していけば必ず積み重なって大きな数字になっていくので、短時間でも朝勉は大事だと本日自分の言い聞かせました。で、出勤。午前外来、メッチャ忙しかったですが、14時前には終わっておりました。遅い昼食後リハマネ会議。その後回診、御家族への病状説明、事務作業、帰宅は18時半過ぎ。すっごく疲労感あり。入浴後夕食。細切れで観ていた「芸能人格付けチェック」をようやく見終わりました。
・今日の外来コロナ対策で外来駐車場で自分の車で待っていただいた患者がお一人。患者さんは車の中、私は車の外でPPE(個人防護具)をきて「診察」。メッチャ寒かったけど、患者さんも車の中で長時間待たされて大変。もう一人私の所に定期的に来られている患者さんが風邪症状で来院されましたが、車での待機をお願いしたらコロナ扱いするなと怒ってかえってしまいました。患者さんには申し訳ないですが、怒られる側の医療従事者もツライものがあります。大都会では、患者さんから怒鳴られて疲弊していく医療従事者が多いのではないでしょうか。私も多くの患者さんを「普通に」診るだけで大変だったのですが、PPEをきたり脱いだりして、オマケに怒られたら、なかなかツライものがあります。このつらさを乗り越えるのは、昭和のギャグから脱して平成の新しいオヤジギャグを創造することしかありません。(←最後の〆がナンジャッ!)←ちょっとふざけないとやっとれません。

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