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救急搬送されたビタミンB1欠乏症患者の経過/そもそも疾病のメカニズムが分かったということは何を持って分かったと言っているのでしょう?

昔銀座をあるいていて、「東京慈恵会医科大学発祥之地」という小さな碑が目について、「ナンジャこりゃー」と思ったことがあるのですが、その後高木兼寛について勉強して、「ああ、そういうことね」と納得したことがあります。で、↓のような文献がありました。私もいつ経験するか分からないので読んでみました。



救急搬送されたビタミンB1欠乏症患者4例のリハビリテーション経過と転帰について


白川  桂、他。




要旨:ビタミンB1欠乏症になるとWernicke脳症やKorsakoff症候群を生じる.今回,救急搬送されたビタミンB1欠乏症患者4例のリハビリテーション経過について報告する.チアミン投与後の身体症状の回復経過は,意識障害や眼球運動障害は速やかに改善した.一方で運動失調は回復に7週から8週程度要し,残存する傾向にあった.また,ADLの向上が必ずしも社会復帰に繋がるわけではない例もあり,社会背景を十分に考慮したリハビリテーションが重要である.(日職災医誌,68233─2372020

・私もアルコール依存症の人は何人か診ているので、ビタミンB1欠乏症は気になっております。救急搬入されてビタミンB1欠乏症の人がどういう経過をとっていくのかは大体イメージできました。

・考察の中で↓のような文章がありましたが意味がよく分かりません

一方で表5に示すにように,社会背景によってADLを獲得しても自宅復帰できない症例があった.このことから,ADLの高い患者に対しては,入院早期から数週間しても生活環境が不明瞭なことが多いので,自宅復帰へ過度な期待を持たせるような関わりは控えるなど,社会背景を十分に考慮した上でリハビリテーションを進めていく必要がある

・なぜ入院して数週間しても生活環境が不明瞭なことが多いのか?また、「社会背景を十分に考慮した上でリハビリテーションをすすめる」って、あまりにもリハビリテーションとしてあたりまえのことだと思うのですが...

以下日記

・本日3/2(火)は、5時36分起床。朝勉して出勤。病棟ちょっと寄ってから午前外来。午後も病棟よって14時半頃病院でいました。(そもそも私の労働契約は火曜日午後は仕事しない日なのです)。15時頃帰宅し、ちょっと一服後すこし勉強して16時からZOOMで大学院のcritical appraisal、その後ちょっと疾病のメカニズムと因果関係についての「意見交換会」、私が以前から思っている、多くの人(?)が、「疾病のメカニズムが分かった」というのは、何を持って解明されたと評価しているのか疑問だったのですが、その問題意識が間違っていないことが分かってよかったです。

・勉強会後ちょっと家事をして、入浴、夕食。で、このブログを書いております。これからちょっとだけ勉強して22時頃には寝たいと思います。

 

 

 


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