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物事は教科書通りには行かない:肺動静脈瘻と金属アレルギー/1000歩も歩かず

本日の標題にある肺動静脈瘻とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


肺動静脈瘻 pulmonary arteriovenous fistula
[同義語]肺動静脈奇形 pulmonary arteriovenous malformation

肺動脈と肺静脈の毛細血管を介さない交通であり,通常瘤状を呈す。多くは先天性で,稀に外傷や炎症に伴う二次性のものがあり,女性に多い。右-左シャントによる症状が出現することがある。X線写真上では,下葉に好発する瘤状の陰影と同部に流入および流出する血管の索状陰影を認める。造影CTや肺動脈造影で診断しうる。常染色体優性遺伝で,皮膚粘膜の毛細血管拡張を伴う遺伝性出血性末梢血管拡張症(遺伝性出血性毛細血管拡張症,ランデュ-オスラー-ウェーバー症候群)の一症候として本症が合併することがあり,この場合は脳病変が合併したり肺病変も多発性であることが多い。症状が著明な場合は切除などの治療が必要となるが,カテーテル下に塞栓術を施行する方法もある


・『医学書院医学大辞典第2版』様は、いつもお世話になってよく引用させていただいておりますが、なんせ2009年なので記載が古いことがあります。最近の肺動静脈瘻の治療は、今日の治療指針2020年版によると↓


・肺動脈塞栓術が第1選択と考えてよい.
・肺動脈塞栓術が不可能な場合,肺動脈塞栓術を施行しても合併症が改善しない場合,大量喀血の場合などは外科的治療が行われる.


・と言うことですが、金属アレルギーがあるため肺動脈塞栓術ができなったというレポート↓


Pulmonary arteriovenous malformation with metal allergy


Takase Y, et al. BMJ Case Rep 2021;14:e240275. doi:10.1136/bcr-2020-24027

https://casereports.bmj.com/content/14/3/e240275

Abstract

We present a rare case of single pulmonary arteriovenous malformation (PAVM) with multiple metal allergies, including for platinum. A 47-year-old woman presented to our hospital without any symptoms. Enhanced computed tomography showed a single PAVM in S6 of the right lung. Interviews prompted us to suspect a history of palmoplantar pustulosis associated with metal dental filling. Dermatology patch tests for metal allergy were positive for platinum, cobalt, tin and potassium dichromate. The first choice of treatment for PAVM is endovascular treatment using a metal coil. Since the coil is composed of platinum alloy, we performed partial lung resection for PAVM without metal implants. Although metal allergy is rare for endovascular treatment, it causes an additional stress of removal of causative metal or long-term steroidal treatment. Therefore, for single PAVM with multiple metal allergies to the implants, surgical treatment without metal implants should be considered.

・上に出てくるpalmoplantar pustulosisは『医学書院医学大辞典第2版』によりますと↓

掌蹠膿疱症 ショウセキノウホウショウ palmoplantar pustulosis

手掌,足蹠(特に母指球部および土踏まず部)に対称性に無菌性膿疱の集簇を生じ,軽快と悪化を繰り返す慢性皮膚疾患で,膿疱症の中では最も頻度が高い。悪化すると掌蹠全体の落屑性紅斑局面となり,肘頭・膝蓋部の落屑性紅斑や爪変形を示すこともある。しばしば胸肋鎖骨・脊椎・仙腸関節などの関節炎を合併する。病巣感染および歯科金属アレルギーが原因となることがあるが,原因不明なものが多い。病理学的には表皮内の好中球よりなる単房性膿疱である。鑑別診断として汗疱,白癬,接触皮膚炎などがある。病巣感染が疑われる場合は扁桃摘出,齲歯治療などを行い,貼布試験で陽性を示す場合は歯科金属の関与を考える。原因不明の場合は,副腎皮質ステロイド外用剤の塗布ないしODT(密封療法),ビタミンD外用薬,PUVA療法,ジアフェニルスルホン(DDS)内服,ミノサイクリン内服,ビタミンA誘導体内服などが行われるが,慢性に経過することが多い。

・と、チラリと金属アレルギーのことが出ております。手足に発疹があるひとは、金属アレルギーのことをきいておかないといけませんね。

以下日記

・本日3/21(日)6時起床。今日はずーーーーっと家にこもって勉強とちょっとした掃除をしておりました。夕方でかけようかとも考えていましたが、雨が降るのでやめました。今日は1000歩も歩いておりません。夜は誘惑に負けてアルコールを飲んでしまいました。コロナビール1本だけなのです、もうそれでヘロヘロで何もできません。なんでこんなによわくなったんやろ?まあ、アルコール代が節約できてよろしいんですが。もうこれから寝にいきます。しばらくの間ベッドで本をよもうと思いますが、30分もしないうちにねてしまいそう。

・しかし本を読めば読むほど知らないことばかり。こんなんじゃ安心して死ぬこともできません。孔子もなかなか「道」がわからなかったので74歳までいきたのね。わたしゃ、この調子なら120歳まで生きないといけませんな。

 

 

 

 

 


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