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大阪弁じゃなかったのね、ナルメフェン/座って挨拶を受ける違和感

本日外来でアルコール依存症の患者さんを診て入院してもらいました。本日はそれに関連してのお題。

・もう2年以上前の話ですが、アルコール依存症の飲酒量減量を補助する薬が発売されております。私の認識は、なんか新しい薬が発売されたみたいだけど、自分が使うことはないやろなといったところです。



国内初のアルコール依存症における飲酒量低減薬
「セリンクロ錠10mg」が製造販売承認を取得




一般名ナルメフェンですが、その添付文書が↓





この薬により肝硬変の患者さんが断種できて肝機能も改善したという報告↓


ナルメフェン投与により飲酒量低減から断酒が得られたアルコール性肝硬変の1例
玉木 克佳
肝臓 61巻(2020)6号
【抄録】症例は61歳,男性.2年前に他院でアルコール性肝硬変と診断されていたが専門医療機関は受診せず.その後,難治性腹水が生じ,腹水コントロール目的で当院を紹介.入院管理での保存的治療により腹水は消失,さらに退院後も断酒の状態を維持できたため肝機能は改善した.しかし,断酒4カ月頃より飲酒を再開,徐々に肝予備能の低下と腹水が増加した.断酒目的で専門医療機関の受診を勧めたが本人は拒否,代案として飲酒量低減薬を提案したところ同意が得られナルメフェンによる治療を開始した.開始後,徐々に飲酒量は減少,治療開始2カ月後には断酒の状態となり腹水の消失と肝予備能の改善が得られた.アルコール依存症の治療は断酒の達成とその継続を目標にするが,すぐに断酒できない場合は飲酒量を減らすことから始めることの一つの手段である.本症例ではナルメフェンを開始したことで飲酒量低減から断酒へと繋ぐことができた.
・上の論文で私個人は勉強になりましたが、論文の体裁としてはちょっと「?」な印象も持ちました。症例報告なのですが、考察の所はほとんど症例に関する考察がなくて、一般論が総説のように述べられております。こんな論文の形式で良いのかな?(もう1回書きますが、私自身はこれを読ませてもらって勉強になりましたが)
・ところで、ナルメフェンって、何か大阪弁に思えるのは私だけ?
以下日記
・本日3/9(火)は、5時半起床。腰痛は続いております。昨晩は寝返り打っても腰がいたかったです。しかし痛みに負けず朝勉して出勤。午前外来でしたが、幸いなことに患者さんの予約が少なくあまり動かなくて良かったです。標題に後半ですが、いつも外来で患者さんが診察室に入られたら立って挨拶するのですが、腰が痛いので座ったままで挨拶。(なんせ、現在立ったり座ったりするのが痛いし、歩くのは前傾姿勢)患者さんは立って礼してくれるのに私が座っているのは何か違和感を感じました。つい「私は、何様?」と思ってしまいます。診察室の外に何年か前に作った張り紙「腰が痛くて立って挨拶できません」といったものを張り出してもらいましたが。よう、昔のがのこってたな。また、当分患者さんに「お大事に」と言われるでしょう。
・午後ちょっと病棟へよって帰宅。16時からZOOMで大学院のcritical appraisal。その後早めにお風呂入って18時から17時までZOOMで大学の「臨床研究講習会」。お題は「研究プロセス、変更管理」と「論文作成の意味と書き方」。結構面白かったですね。後半のお話の冒頭で野口英世の黄熱の論文がJAMAに載っているという紹介があって、ヘーッと思ってしまいました。
・その後夕食、そしてちょっと勉強してこのブログ書いております。そろそろ座っているのが限界なので寝にいきます。明日は少しはよくなっているかしら?

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