腹痛の原因は消化管・肝胆膵のみではない/（木）（金）結構仕事は濃密
腸管の虚血性疾患の1つ。腸管の虚血性病変は，腸間膜動・静脈の一時的あるいは恒久的血行不全により起こされる。大血管の閉塞は，しばしば致命的で，早期外科治療の適応となる。急激に虚血に陥り，腸管の梗塞・穿孔・腹膜炎へ至るもののうち，50％は上腸間膜動脈の血栓・栓塞，25％は非閉塞性変化による。残り25％を下腸間膜動脈の閉塞症，腸間膜静脈の血栓症が占める。上腸間膜動脈閉塞によるものでは，基礎疾患として，心血管系疾患，全身の動脈硬化（粥状硬化）性変化をもつことが多い。慢性に経過するもののうち，腹部アンギナは，90％以上が粥状硬化に伴って起こる。上腸間膜動脈閉塞症（非閉塞性も含む）では，ほぼ全例が急激な腹部疝痛を伴い，約半数の症例で，嘔吐・下痢・下血・呼吸困難などの症状が認められる。早期に梗塞→壊疽→穿孔→腹膜炎と至り，緊急外科手術の適応となることが多い。予後は不良で，腹部アンギナでは，将来急性閉塞を起こす危険があり，動脈再建が行われる。
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症例は76歳，女性．7月中旬，激しい上腹部痛と嘔吐・下痢を伴い当院へ救急車にて受診した．腹部単純CT検査で異常を指摘できず，腹部超音波検査および腹部造影CT検査にて上腸間膜動脈中間部に血栓による閉塞を認め，一部空腸の造影剤の濃染不良を認めた．腹部血管造影検査を施行したところ，上腸間膜動脈造影にて上腸間膜動脈中間部および左空腸動脈に血栓を認めた．4Fr Cobraカテーテルよりマイクロカテーテル（Tangent![[レジスタードトレードマーク]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/219.gif){kind=small}
，Boston Scientific社）を進めてウロキナーゼ24万単位を動注するも血栓は溶解しなかった．そこで，6Fr冠動脈用Guidingカテーテル（Hyperion JR 3.5，Asahi Intecc社）を使用して血栓吸引カテーテル（Thrombuster Ⅱ，Kaneka社）にて血栓吸引療法を施行し，血栓回収したところ上腸間膜動脈の開通を認めた．その後，腹痛は消失し，腹部超音波検査・血液検査所見でも腸管壊死を示唆する所見は認めなかった．本症例は，上腸間膜動脈塞栓症を発症して24時間経過して経カテーテル動脈治療を行っているために腸管虚血の評価が必要であると考えられた．カプセル内視鏡（PillCam SB3カプセル，コヴィディエン社）にて腸管虚血のないことを確認し，第6病日より経口摂取を開始し，問題なく経過している．
↑にたいする論説が↓
竹内論文に対するEditorial Comment
田邉康宏
心臓 Vol . 51 No . 5（2019）
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinzo/51/5/51_517/_article/-char/ja
・最初の論文の「考察」に「急性腸管虚血症の症状として腹部不快感，腹痛などがあるが，発症初期は圧痛，Blumberg 徴候などの他覚所見を欠くことが多く，腸管虚血が重症化し，腸管壊死に至ってはじめて腹膜刺激症状を呈することもある.」と書かれています。激しい腹痛を訴えているのに反跳痛がない場合、この疾患を思い浮かべないといけませんね。
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以下日記
・昨日7/9（木）は、６時半起床。朝勉せず出勤。病棟ちょっと寄って午前中外来。いつになく早く外来が終わりました。昼食後会議。それから回診、外来の患者対応、研修医への呼吸管理の講義、患者さんとご家族への病状説明。結構スケジュールは密でつかれましたが、１８時半前には帰宅できました。入浴、夕食、調べ物。アマゾンプライムミュージックでDrakeというラッパーのToosie Slideという曲を聴いて心地よいなと思いました。ちなみにToosieというのは人の名前みたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=xWggTb45brM
・本日7/10（金）は、５時３２分起床。朝勉して出勤。ちょっと病棟よって午前外来。結構予約が多かったのですが、ほぼ予約時間通りに診療が進みました。いつも、こうありたい者ですが。午後からは、回診、通所リハビリの会議、非侵襲的陽圧換気の導入、患者さんへの説明２件。濃密で結構疲れました。かえりＣＯＯＰによって買い物して１８時４５分帰宅です。お風呂入って夕食＝カレーだったのですが、我が家では珍しく結構辛いカレーでも、おいしかった。ついいつものように３杯食べてしまいました。で、アルコールは飲んでおりません。
・これからちょっと読書して寝ます。明日は映画を見に行きたいですが、そういう根性があるか、天気はよいか？
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