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それは逆でしょう・・・自動翻訳注意/看護師は医師に上申するのか?

ポケトークという翻訳機はかなりすぐれものらしい。自分は使ったことはないので、「しらんけど」(と、大阪人のように言う)。しかし、Googleの翻訳にもお世話になっております。特に一つの文の日本語を英語にするのはとっても優れものと思ってしまいます。英語を日本語にするのは知らんけど。インターネットでwebsiteをみている時々変な日本語にであいます。どうも、それはAI(?)が、翻訳しているみたいですね。しかし、本当に要注意ですね。基本的に外国のサイトは、きちんと(一定の能力のある)人間が翻訳したものでないと信用してはいけませんね。自分で原文読まないと。

・じん肺関連の論文を読んでいて、↓のようなサイトがありました。英語を日本語に翻訳したものです。


BMC public health 20161104 Vol. 16 issue(1)


シリカ粉塵への職業暴露および肺がんのリスク:最新の疫学研究のメタアナリシス。

Occupational exposure to silica dust and risk of lung cancer: an updated meta-analysis of epidemiological studies.




・この英語論文の抄録が日本語に訳されているのですが、最後の結論のところが真逆にもとれるような訳。英語では、

Further research is needed to evaluate whether non-silicotics are truly at risk, whether a predisposing factor would explain this potential risk, and to determine the mechanism of carcinogenicity of silica in humans.

ですが、その訳は、


「珪肺症の存在および鉱業非ケイ素質が本当に危険にさらされているかどうか、素因がこの潜在的な危険を説明するかどうかを評価し、ヒトにおけるシリカの発がん性のメカニズムを決定するためには、さらなる研究が必要です。」


と、なっています。本文の主旨はシリカの暴露を受けた人でじん肺のある人は、じん肺のないひとよりも肺癌のリスクがたかいと書いています↓


The present meta-analysis, which combines the results from 85 different studies, supports the carcinogenicity of respirable crystalline silica dust on the lung. This positive trend was observed independent of the measure of association and of the level of heterogeneity. The pooled risk estimates in the silicotic studies, which were 2.32 (95 % CI 1.91–2.81) for SMR studies and 2.49 (95 % CI 1.87–3.33) for SIR studies, were found to be higher than those in non-silicotic studies, which were 1.78 (95 % CI 1.07–2.96) for SMR studies and 1.18 (95 % CI 0.86–1.62) for SIR studies. Both silicotic and non-silicotic studies include subjects who are exposed to silica dust. Our results support the hypothesis that silicosis has a stronger association with lung cancer morbidity and mortality than silica exposure on its own.


・思い出すのは、ある翻訳された本を読んだときのこと。ある大学教授が監訳で、多分教室院・大学院生がやくしたのでしょう。しばしば「最近の○○博士」というような訳ががでてきました。最初なんじゃこりゃ?以前自分が唱えていた説を最近変えたのかなと思って読んでおりましたが、ハタと途中で気がつきました。「late 人名」というのを、最近と訳していたのでしょう。これは、「故(亡くなった)」と訳さないと意味が通じませんわな。大学教授が監訳をしてたわけですが、ちゃんとみてないか、それともそのことが分からなかったか。

・元に戻って、私のような庶民が目にする自動翻訳された文章は、まだちょっと信用できないですね。


以下日記

・本日7/24(金)は、7時半起床。朝食後12時までお勉強。それから家を出てまず病院へ。ちょっとカルテチェック、必要な指示を書き昨日、今日連続日当直しているDr.にジャンクフードの差し入れ。ちょっとそのDr.が大変だったお話を聴いてから13時25分頃病院出て、8番ラーメンへ。私の好きなざるらーめん。その後玉島市民交流センターへ行って県政・市政報告会。15時20分頃終わって、かえりナフコ、コーナンよって15時47分帰宅。一服して、このブログを書いております。これからお風呂いれて、ビールを飲んで、夕食のつもり。その後は、人工呼吸の講義準備。

・ところで、古い知識をアップデートしないといけないので、人工呼吸に関係する教科書をいくつか読んでいますが、↓の本がわかりやすくて良かった。


世界でいちばん愉快に人工呼吸管理がわかる本: ナース・研修医のための

世界でいちばん愉快に人工呼吸管理がわかる本: ナース・研修医のための

  • 作者: 古川 力丸
  • 出版社/メーカー: メディカ出版
  • 発売日: 2013/03/22
  • メディア: 単行本


・この本が、本当に「世界でいちばん」かどうか分かりませんが、確かにわかりやすい。2000円ですから、「ダンナ、お買い得ですぜ」です。ちょっと残念だったのは、引用文献が書かれていないことですね。さらなる勉強、かつ、書かれいることが妥当なのかの検証のため参考文献はかいていて欲しかった。(文献を引用するとき、間違った引用もあるので、チェックは必要です)それはおいておいて、最近(と言っても古本は2013年が第1版第1刷で、7年前)でもこんな言い方するかな?と疑問に思ったことば使い。106ページにナースの台詞として「そこからアセスメントして、上申してって」と書かれています。看護師が医師に「上申」する。こんなことば今でも使うの?上申とはデジタル大辞泉では「意見を上の者に申し述べること。具申。」、広辞苑第7版では「上司に意見や事情を申し上げること」とあります。医師が看護師より上位みたいな感じ、私は違和感を覚えます。ちょっと気になって下の本をパラパラっとみてみました。


ヒューマンエラー防止のためのSBAR/TeamSTEPPS―チームで共有!医療安全のコミュニケーションツール

ヒューマンエラー防止のためのSBAR/TeamSTEPPS―チームで共有!医療安全のコミュニケーションツール

  • 作者: 東京慈恵会医科大学附属病院看護部医療安全管理部
  • 出版社/メーカー: 日本看護協会出版会
  • 発売日: 2014/10/01
  • メディア: 単行本
さすがにこの本では、医師への報告とか連絡とかいてありました。隅々まで読み直したわけではないので、ひょっとしたら、上申ということばがどこかにあったかも知れませんが...うちの病院の看護師さんって、まず上申ということばはほとんど使っていないと思いますが、何回かみたことはあるかな?今度看護部長や師長にあったらきいてみよう。(覚えていたら)



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