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嚥下障害の原因に血管病変も忘れずに。 Kommerell's Diverticulumのはなし/老老介護大変

Kommerell(コマレル)憩室とは『ステッドマン医学大辞典改定第6版』によると「第四大動脈弓の遺残により、左鎖骨下動脈の起始部が球状に拡大して起こる憩室様の病変。合併する血管輪圧迫症候群は右大動脈弓遺残を含む。左鎖骨下動脈は食道背部を通ることがある。血管輪が分岐しても憩室がさらに大きくなれば気管と食道を圧迫し、外科的切除を要するが、その際に胸壁や椎骨表面の筋膜に縫合することが必要となる。」ということです。

他の文献を見ると多くの場合無症状で経過するが、瘤の気管や食道への圧迫により、発語障害、呼吸困難、嚥下困難等の症状を呈することがあるそうです。で、嚥下障害を起こしたというレポート↓




Esophageal Dysphagia Induced by Kommerell's Diverticulum


Yutaka Okagawa, et al.


Intern Med 60: 487-488, 2021




・本文の最後に書かれていますが、 Although this is a rare case of dysphagia, it shouldbe recognized that vascular anomalies may sometimes causeesophageal symptoms.ということで、嚥下障害の鑑別に血管病変も忘れずにと言うことですね。


以下日記

・本日2/12(金)は、5時16分起床と早起きで一定程度勉強(COVIFD19について)できました。で、早めに出勤。病棟よって午前外来。午後から有給休暇ですがいろいろあって帰宅は16時半頃。一服して17時頃配偶者と笠岡の「せんや」という回転寿司屋さんへ、早めの夕食。例によって食べ過ぎて苦しい。お腹が張ってお風呂には入れないので、これからSOCIAL EPIDEMIOLOGYをお腹が改善するまで読みます。そして、ビール・・・がのめるかな?

・本日の診療のお話。午前中高齢男性入院。奥さんが介護をされておりますが、旦那さんの調子がわるくなりちょっとパニック気味でした。かかりつけは遠くの大病院なのですが、なかなかいけませんし、すぐにでも診てもらえません。なので、とりあえず緊急避難的に当院へ入院。また、現在入院中の患者さんが来週退院されるのですが奥さんと二人暮らし。この方遠くの大病院を退院され在宅に帰り当院に訪問診療の依頼があったのですが、こちらが行く前に調子が悪くなって当院へ入院。で、ちょっと落ち着いて来週退院の運びとなった方。この二組とも老々介護。とりあえず当院に入院されて一息ついたものの今後も大変やなあと思ってしまいます。しかし、うちのような中小病院が小回り良く対応(疾病のみで無く、生活もかがえる)してなんとかできてよかったなとちょっと当院の存在意義を再認識したのでした。(しかし全然具体的な描写が無くて伝わりませんな。自分の筆力のなさを痛感)そして、現在私も配偶者との二人暮らしでいつ老々介護になるのかと不安。いまから体が不自由になったらどうしようか考えているのですが、あまりいい考えはうかびません。

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